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第115話 [海底神殿Part4]
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俺が出した装備品を見てルークはブツブツと何かを言っていた。
「欲しいのか?」
「良いのか!?コレを着れば水中での戦いを有利に出来る一品だぞ!?」
「いや、そう言われてもその装備と同じ事なら魔法で出来るしなぁ。」
「そんな事・・・シュウトなら出来るか。」
「それにダサくないか?」
「何言ってんだよ。この流線形のボディラインを見ろよ。それに完全に水中に特化したフォルム!完璧だろ。」
「いや、まぁそうなんだけど、それって魚人・・・っていうより武器を持った魔物だろ。」
「ま、まぁ、そう見えなくもない・・・か。」
「まぁ、欲しいならやるよ。」
俺がそう言うとルークは本当に嬉しそうに頷いた。
「まさか、笑うと思って出したやつにそこまで食いつくとは思わなかったな。本命の前に笑いをと思ってたんだけどな。」
「本命!?まだ何かあるのか!?」
「あぁ、でも次は武器だけだしなぁ。」
「武器!?は、早く見せろよ!」
俺がそう言うとルークは興奮しながら言ってきた。
「見せろって言っても最初から見てるぞ。」
俺がそう言うとルークは俺や俺の周りをキョロキョロ見回した。
「何もねぇじゃねぇか・・・まさか、視認出来ない武器なのか?」
「そんな訳ないだろ。ってか、ルークが分からないなら誰も知らないのか?」
「何だよ。勿体ぶらずに見せろよ・・・じゃねぇわ、教えろよ。」
もう揶揄うのもいいかなって思った俺はベルトを叩きながら言った。
「コレだよコレ。」
「コレってベルト?バックル?何でそれが武器なんだ?」
ルークがそう言ってきたので俺はバックルに見える部分を持って抜き放った。
「な、なんだ!け、剣なのか!?」
「そうだよ。扱いはまぁまぁ難しいかもしれないけど、剣の一種だから斬れ味はかなり良いぞ。まぁ暗器の一種だな。」
「暗器って事は隠し武器か、確かに出されるまで分からなかったな。確かにその薄さなら斬れ味は良いだろうけど、どうなってんだ?」
「通常の使い方だと切先の方が若干重くなってるから振ることで真っ直ぐなるから斬撃主体の攻撃になるが柔らかさを利用して盾などの障害物を利用しての突きも出来る。」
「なるほどなぁ。通常って事は違う使い方もあるのか?」
「あぁ、コレは持ち手から剣先に至る全てがミスリルで出来ているが、精製から構造まで特殊な方法で造られているから水属性の魔力しか受けつけない。しかし、その代わり水属性の魔力を込める事で氷剣となって攻撃すると全て凍りつき、剣自体も普通の剣と同様硬くなる。但し、その代わりに耐性が無いと自身も少しずつ凍りついてくるがな。」
「なるほど、魔剣か。で名は何ていうんだ?」
「極凍腰帯剣だ。」
「キョクトウヨウタイケンか。ところでそれは・・・。」
「耐性は有るのか?」
「一応、全状態異常耐性は有るけど、使ってて何処まで冷たいんだ?」
「どうだろう、俺自身は状態異常が効かないから分からないけど鑑定した限り、耐性が無いなら10分もすれば凍りつくってなってたな。因みにモノによっては魔法すら凍らせれるみたいだぞ。」
「そ、そんなにか。」
「あぁ、だから耐性が余程高くないと常に魔剣状態では出来ないだろうな。まぁ暗器なんて常時使用する様な武器じゃないけどな。」
「まぁそうか。で、その剣は・・・。」
「まぁ、2本手に入ったから、1本はやるよ。だけど此処を踏破してからな。」
「そんなにレベルを上げないと使えないのか?」
「いや、そういう訳じゃなくて、お前特性を完全に理解出来なくても使いたくなるだろ?」
「そ、そんな事・・・」
「あるだろ。」
「いや・・・」
「大体、さっき渡した水中で特化した装備って言ってんのに明日、着ようと思ってるだろ。」
「え!?いや、着心地をだなぁ・・・」
「水中でも無いのにか?」
「いや、此処ならもしかしたら・・・。」
「確かに魔物も浮いてるしな。なら、今から着てみろ。それで水中みたいに動けるなら、明日も許可するぞ。」
俺がそう言うとルークは急いで着替えた。
俺は呆れながらも仕方がないと思い、子供達に声を掛けてからルークと外に出た。
外に出るとルークは早速装備の感触を掴む為に軽く体を動かすと武器を構え、突きを繰り返し、様々な動きを試していたが、10分くらい経つと俺の方に戻ってきた。
「やっぱり駄目だった。特化すると他では使えないんだな。」
「だろうな。」
そう言うとルークは意気消沈しながらアイテムボックス改に戻っていき、もう時間も遅くなってきたので、いつものように子供達と触れ合って就寝した。
翌朝、食事を済ませて準備をするとダンジョンに戻った。すると《ピコン♪》と鳴ったのでステータスを開いた。
『シュウト急いで!シュウトにお願いしてた子がソウルイーターに襲われてるの!まだ抵抗してるけど何時まで持つかわからないの。』
「ヤバい!ルーク!修行は一旦ストップだ!」
「どうしたんだ?」
「ライヤ様から神託が降りて、俺が助けるべき方がソウルイーターに襲われてる!」
「何!ヤバいじゃねぇか!」
「そうだ!だから真司俺を乗せて最速で頼む!」
「わかったぁ!」
「恵美、青龍に戻ってルークを乗せて着いてきてくれ!」
「はーい!」
恵美はそう言うと人型から青龍に戻り、ルークの横に降り立った。
「え?良いのか?」
「問題ない!ソウルイーターは色んな種類が居るんだろ?」
「あぁ。」
「何があるか分からないし、お前が居た方がいい気がするからな。」
「感か?」
「あぁ、だから頼む。」
「分かった。」
ルークはそう言うと恵美に一礼してから乗ってくれたので、俺も真司に乗った。
「真司、俺が言う方に行ってくれ。途中出てくる魔物は父さんが全て倒すから。恵美も着いてこいよ。」
「わかった。」「はーい。」
「ルーク!大丈夫だとは思うけど、恵美にしっかりしがみついておけよ!」
「お、おう。」
「じゃあ行くぞ!」
俺がそう言うと真司が物凄いスピードで走り始めたので行く方向を指示しながら俺は次々とカード、三日月小刀、チャクラムに聖仙気を込めて、念動力で浮かせていき、襲い来る魔物に向けて、攻撃していった。
走り始めた真司は音の何十倍もの速さで走り、1時間もしない内に40階層のボスまで辿り着いた。
「恵美!居るか!」
「居るよ~。」
「ルーク!大丈夫か!」
「何とか。」
「真司、俺達がボス部屋に入ったら父さんが一気に殲滅するから奥の扉が開いたらまた飛ばしてくれ!」
「わかった。」
「恵美もそのつもりでな!」
「はーい。」
そう言うと俺は扉を開いて直ぐにボス達に向けて聖仙気を放ち殲滅した。
「行くぞ!」
俺がそう言うとまた真司が走り始めたが流石にAランクダンジョンという事もあって、色んな種類の罠が仕掛けられていたので、回避し、破壊して行った為、42階層に辿り着くのに30分も掛かってしまった。
「此処が42階層か、この感じ迷宮だな。探すのに一苦労しそうだけど、どうすんだ?」
「確かにマップを見る限り迷宮だが、居場所は分かってるから一気に行くぞ!」
俺はそう言うとチャクラムをスタンピードの時の様に用意し、三日月小刀に聖仙気を込めてチャクラムに向けて投げた。
ボォッ!ボォボォボォボォゴゴゴォォォォーーーーー!!!!!ガガガ・・・ガガガ・・・ガガガ・・・ガガガ・・・・・・・
「よし!行くぞ!」
俺がそう言うと真司は躊躇すること無く、俺を乗せて穴の空いたダンジョンの壁の中に入っていった。
恵美も最初はポカンとしていたが、真司が入っていったのを見て続いて入ってくれた。
何枚かの壁を抜けると目的地が近かったので目的の部屋の前に到着した。
「いやぁ、ホントにダンジョンの壁って破壊出来るんだなぁ。」
ルークはそう言いながら恵美から降りてハイポーションを飲んでいた。
「ルーク悪い、大丈夫か?」
「あぁ大丈夫、大丈夫それよりも行こうぜ。」
ルークがそう言ってくれたので、扉を開くとソウルイーターと思われる魔物の攻撃を霊が凌いでいた。
「アレは!拙いぞシュウト!アレはトラ型のソウルイーターだ!素早・・・」
ダン!バシュ~。
俺はルークが話してる最中に神速と身体強化で一瞬で近づくと一撃でソウルイーターを消滅させた。
「・・・俺、要るのか?・・・ん?ま、まさか!?」
ルークは俺に文句を言いつつ、霊の方を見て驚いた様子を見せると凄い勢いで近づいてきた。
「せ、先生!マリクワ先生!」
ソウルイーターの猛攻を耐え抜いた方は霊体なのに肩で息をしながらルークを見た。
『誰だ・・・ルークか!デカくなったなぁ。』
霊はそう言うとルークの肩を叩こうとしたが、霊体なのですり抜けていた。
『ん?あぁそうか、儂死んでたんだ。』
「シュウト、マリクワ先生は何て言ってるんだ!?」
ルークが聞いてきたので、霊が言った事を伝えるとルークは涙目になり、上を向いていた。
『お主何者じゃ?何故儂の言葉が聞こえるのじゃ?』
そう言われたので、俺は自己紹介と使徒であり、ライヤ様からの依頼で、転生させる為に来た事を伝えた。するといつもの様に、というか霊は平伏していた。
『申し訳ないのじゃ。儂はマリクワという者ですじゃ。』
マリクワさんは平伏しながら俺に話し掛けてきたので俺は立つように促した。
『申し訳ありませぬ。では。』
マリクワさんはそう言うと立ってくれた。
「マリクワさんは転生するのに問題は無さそうなので、コレから転生してもらうつもりなんですが、何かこの世に未練とかはございますか?」
『まぁなんだ、なんで死んだかは分からぬのじゃが、未練のぅ・・・使徒様達が此処に来た時点で、このダンジョンを世に知らせる事は出来たし、無いかの。』
「分かりました。しかし、ここはAランクダンジョンなのに良く1人で来れましたねぇ。」
「それは俺が説明するよ。マリクワ先生は、Sランク冒険者なんだよ。」
「なるほどな。そういえば何でさっきから先生、先生って言ってるんだ?」
「そりゃあ俺の先生だからだよ。」
「戦闘のか?」
「いや、コレクションの方だ。」
『そうじゃ!使徒!未練がありますじゃ!』
「何ですか?」
『儂のコレクションじゃが、この近くの小島の地下にあるのじゃ。儂はもう使えないので使徒様に譲りたいのじゃが、良いかの?』
「良いですけど、場所が分からないんで着いてきて貰えます?」
『大丈夫じゃ。』
そう言うと俺達は転送ゲートで俺達が泊まった島に移動した。
「欲しいのか?」
「良いのか!?コレを着れば水中での戦いを有利に出来る一品だぞ!?」
「いや、そう言われてもその装備と同じ事なら魔法で出来るしなぁ。」
「そんな事・・・シュウトなら出来るか。」
「それにダサくないか?」
「何言ってんだよ。この流線形のボディラインを見ろよ。それに完全に水中に特化したフォルム!完璧だろ。」
「いや、まぁそうなんだけど、それって魚人・・・っていうより武器を持った魔物だろ。」
「ま、まぁ、そう見えなくもない・・・か。」
「まぁ、欲しいならやるよ。」
俺がそう言うとルークは本当に嬉しそうに頷いた。
「まさか、笑うと思って出したやつにそこまで食いつくとは思わなかったな。本命の前に笑いをと思ってたんだけどな。」
「本命!?まだ何かあるのか!?」
「あぁ、でも次は武器だけだしなぁ。」
「武器!?は、早く見せろよ!」
俺がそう言うとルークは興奮しながら言ってきた。
「見せろって言っても最初から見てるぞ。」
俺がそう言うとルークは俺や俺の周りをキョロキョロ見回した。
「何もねぇじゃねぇか・・・まさか、視認出来ない武器なのか?」
「そんな訳ないだろ。ってか、ルークが分からないなら誰も知らないのか?」
「何だよ。勿体ぶらずに見せろよ・・・じゃねぇわ、教えろよ。」
もう揶揄うのもいいかなって思った俺はベルトを叩きながら言った。
「コレだよコレ。」
「コレってベルト?バックル?何でそれが武器なんだ?」
ルークがそう言ってきたので俺はバックルに見える部分を持って抜き放った。
「な、なんだ!け、剣なのか!?」
「そうだよ。扱いはまぁまぁ難しいかもしれないけど、剣の一種だから斬れ味はかなり良いぞ。まぁ暗器の一種だな。」
「暗器って事は隠し武器か、確かに出されるまで分からなかったな。確かにその薄さなら斬れ味は良いだろうけど、どうなってんだ?」
「通常の使い方だと切先の方が若干重くなってるから振ることで真っ直ぐなるから斬撃主体の攻撃になるが柔らかさを利用して盾などの障害物を利用しての突きも出来る。」
「なるほどなぁ。通常って事は違う使い方もあるのか?」
「あぁ、コレは持ち手から剣先に至る全てがミスリルで出来ているが、精製から構造まで特殊な方法で造られているから水属性の魔力しか受けつけない。しかし、その代わり水属性の魔力を込める事で氷剣となって攻撃すると全て凍りつき、剣自体も普通の剣と同様硬くなる。但し、その代わりに耐性が無いと自身も少しずつ凍りついてくるがな。」
「なるほど、魔剣か。で名は何ていうんだ?」
「極凍腰帯剣だ。」
「キョクトウヨウタイケンか。ところでそれは・・・。」
「耐性は有るのか?」
「一応、全状態異常耐性は有るけど、使ってて何処まで冷たいんだ?」
「どうだろう、俺自身は状態異常が効かないから分からないけど鑑定した限り、耐性が無いなら10分もすれば凍りつくってなってたな。因みにモノによっては魔法すら凍らせれるみたいだぞ。」
「そ、そんなにか。」
「あぁ、だから耐性が余程高くないと常に魔剣状態では出来ないだろうな。まぁ暗器なんて常時使用する様な武器じゃないけどな。」
「まぁそうか。で、その剣は・・・。」
「まぁ、2本手に入ったから、1本はやるよ。だけど此処を踏破してからな。」
「そんなにレベルを上げないと使えないのか?」
「いや、そういう訳じゃなくて、お前特性を完全に理解出来なくても使いたくなるだろ?」
「そ、そんな事・・・」
「あるだろ。」
「いや・・・」
「大体、さっき渡した水中で特化した装備って言ってんのに明日、着ようと思ってるだろ。」
「え!?いや、着心地をだなぁ・・・」
「水中でも無いのにか?」
「いや、此処ならもしかしたら・・・。」
「確かに魔物も浮いてるしな。なら、今から着てみろ。それで水中みたいに動けるなら、明日も許可するぞ。」
俺がそう言うとルークは急いで着替えた。
俺は呆れながらも仕方がないと思い、子供達に声を掛けてからルークと外に出た。
外に出るとルークは早速装備の感触を掴む為に軽く体を動かすと武器を構え、突きを繰り返し、様々な動きを試していたが、10分くらい経つと俺の方に戻ってきた。
「やっぱり駄目だった。特化すると他では使えないんだな。」
「だろうな。」
そう言うとルークは意気消沈しながらアイテムボックス改に戻っていき、もう時間も遅くなってきたので、いつものように子供達と触れ合って就寝した。
翌朝、食事を済ませて準備をするとダンジョンに戻った。すると《ピコン♪》と鳴ったのでステータスを開いた。
『シュウト急いで!シュウトにお願いしてた子がソウルイーターに襲われてるの!まだ抵抗してるけど何時まで持つかわからないの。』
「ヤバい!ルーク!修行は一旦ストップだ!」
「どうしたんだ?」
「ライヤ様から神託が降りて、俺が助けるべき方がソウルイーターに襲われてる!」
「何!ヤバいじゃねぇか!」
「そうだ!だから真司俺を乗せて最速で頼む!」
「わかったぁ!」
「恵美、青龍に戻ってルークを乗せて着いてきてくれ!」
「はーい!」
恵美はそう言うと人型から青龍に戻り、ルークの横に降り立った。
「え?良いのか?」
「問題ない!ソウルイーターは色んな種類が居るんだろ?」
「あぁ。」
「何があるか分からないし、お前が居た方がいい気がするからな。」
「感か?」
「あぁ、だから頼む。」
「分かった。」
ルークはそう言うと恵美に一礼してから乗ってくれたので、俺も真司に乗った。
「真司、俺が言う方に行ってくれ。途中出てくる魔物は父さんが全て倒すから。恵美も着いてこいよ。」
「わかった。」「はーい。」
「ルーク!大丈夫だとは思うけど、恵美にしっかりしがみついておけよ!」
「お、おう。」
「じゃあ行くぞ!」
俺がそう言うと真司が物凄いスピードで走り始めたので行く方向を指示しながら俺は次々とカード、三日月小刀、チャクラムに聖仙気を込めて、念動力で浮かせていき、襲い来る魔物に向けて、攻撃していった。
走り始めた真司は音の何十倍もの速さで走り、1時間もしない内に40階層のボスまで辿り着いた。
「恵美!居るか!」
「居るよ~。」
「ルーク!大丈夫か!」
「何とか。」
「真司、俺達がボス部屋に入ったら父さんが一気に殲滅するから奥の扉が開いたらまた飛ばしてくれ!」
「わかった。」
「恵美もそのつもりでな!」
「はーい。」
そう言うと俺は扉を開いて直ぐにボス達に向けて聖仙気を放ち殲滅した。
「行くぞ!」
俺がそう言うとまた真司が走り始めたが流石にAランクダンジョンという事もあって、色んな種類の罠が仕掛けられていたので、回避し、破壊して行った為、42階層に辿り着くのに30分も掛かってしまった。
「此処が42階層か、この感じ迷宮だな。探すのに一苦労しそうだけど、どうすんだ?」
「確かにマップを見る限り迷宮だが、居場所は分かってるから一気に行くぞ!」
俺はそう言うとチャクラムをスタンピードの時の様に用意し、三日月小刀に聖仙気を込めてチャクラムに向けて投げた。
ボォッ!ボォボォボォボォゴゴゴォォォォーーーーー!!!!!ガガガ・・・ガガガ・・・ガガガ・・・ガガガ・・・・・・・
「よし!行くぞ!」
俺がそう言うと真司は躊躇すること無く、俺を乗せて穴の空いたダンジョンの壁の中に入っていった。
恵美も最初はポカンとしていたが、真司が入っていったのを見て続いて入ってくれた。
何枚かの壁を抜けると目的地が近かったので目的の部屋の前に到着した。
「いやぁ、ホントにダンジョンの壁って破壊出来るんだなぁ。」
ルークはそう言いながら恵美から降りてハイポーションを飲んでいた。
「ルーク悪い、大丈夫か?」
「あぁ大丈夫、大丈夫それよりも行こうぜ。」
ルークがそう言ってくれたので、扉を開くとソウルイーターと思われる魔物の攻撃を霊が凌いでいた。
「アレは!拙いぞシュウト!アレはトラ型のソウルイーターだ!素早・・・」
ダン!バシュ~。
俺はルークが話してる最中に神速と身体強化で一瞬で近づくと一撃でソウルイーターを消滅させた。
「・・・俺、要るのか?・・・ん?ま、まさか!?」
ルークは俺に文句を言いつつ、霊の方を見て驚いた様子を見せると凄い勢いで近づいてきた。
「せ、先生!マリクワ先生!」
ソウルイーターの猛攻を耐え抜いた方は霊体なのに肩で息をしながらルークを見た。
『誰だ・・・ルークか!デカくなったなぁ。』
霊はそう言うとルークの肩を叩こうとしたが、霊体なのですり抜けていた。
『ん?あぁそうか、儂死んでたんだ。』
「シュウト、マリクワ先生は何て言ってるんだ!?」
ルークが聞いてきたので、霊が言った事を伝えるとルークは涙目になり、上を向いていた。
『お主何者じゃ?何故儂の言葉が聞こえるのじゃ?』
そう言われたので、俺は自己紹介と使徒であり、ライヤ様からの依頼で、転生させる為に来た事を伝えた。するといつもの様に、というか霊は平伏していた。
『申し訳ないのじゃ。儂はマリクワという者ですじゃ。』
マリクワさんは平伏しながら俺に話し掛けてきたので俺は立つように促した。
『申し訳ありませぬ。では。』
マリクワさんはそう言うと立ってくれた。
「マリクワさんは転生するのに問題は無さそうなので、コレから転生してもらうつもりなんですが、何かこの世に未練とかはございますか?」
『まぁなんだ、なんで死んだかは分からぬのじゃが、未練のぅ・・・使徒様達が此処に来た時点で、このダンジョンを世に知らせる事は出来たし、無いかの。』
「分かりました。しかし、ここはAランクダンジョンなのに良く1人で来れましたねぇ。」
「それは俺が説明するよ。マリクワ先生は、Sランク冒険者なんだよ。」
「なるほどな。そういえば何でさっきから先生、先生って言ってるんだ?」
「そりゃあ俺の先生だからだよ。」
「戦闘のか?」
「いや、コレクションの方だ。」
『そうじゃ!使徒!未練がありますじゃ!』
「何ですか?」
『儂のコレクションじゃが、この近くの小島の地下にあるのじゃ。儂はもう使えないので使徒様に譲りたいのじゃが、良いかの?』
「良いですけど、場所が分からないんで着いてきて貰えます?」
『大丈夫じゃ。』
そう言うと俺達は転送ゲートで俺達が泊まった島に移動した。
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