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第140話 [レイの修行Part2]
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レイの振り下ろした剣は見事にブラッドブルの首を斬り、絶命させていた。
「やった!俺が!俺が倒したぞー!!!」
レイは瀕死とはいえ、魔物を倒せた喜びに感涙しながら叫んでいた。
「レイ、初めて殺したのか?」
「・・・ふぅ~すまない。いや、初めてじゃないけど、武器を自分で振り下ろして倒したのは初めてなんだ。」
レイはまた顔を真っ赤にしながらそう言ったので、俺は質問した。
「じゃあこれまではどうしてたんだ?」
「・・・これまでは少しでもレベルを上げて俺が死ににくい様にって斬首台に瀕死の魔物を置いて、ロープを離したら殺せる様にお爺様がしてくれていた。」
「な、なるほど、だからあんなに喜んだのか。」
俺がそう言うとさっきの自分の喜びようを恥ずかしく思ったのかレイは黙って頷いた。
「ま、まぁ、これで下手くそでもレベルアップさせる方法は確立出来たな。じゃあ次だな。」
「また魔物を倒すのか?」
「いや、それは後で良い。」
「じゃあどうするんだい?」
「先ずはダンスをしよう。」
「ダンス?ダンスってパーティーの時にするアレかい?」
「いや、それとは違う。まぁ気にせずに俺の真似をしてくれ。ってか、レイは踊れるか?」
「馬鹿にしないでくれ。戦うのは駄目だけどダンスはかなり上手いんだぞ。」
「そうか、なら大丈夫かな。今からするのはカポエイラっていうダンスなんだ。」
「カポエイラ?聞いた事が無いけど、それは前世の?」
「あぁ、とりあえずやってみるから見ててくれ。出来そうなら真似していいから。」
「分かった。」
俺はそう言うとカポエイラの動きをレイに見せた。
暫くするとレイが真似し始めたので、一緒にカポエイラの動きをやっていき、ある程度レイが身に付けたのを見計らって止めた。
「大丈夫そうだな。」
「何か飛んたり跳ねたり、忙しいダンスだな。でも何で手は余り使わないんだ?」
「これはな。元を正せば奴隷が武芸の練習をすると殺される事が有ったらしく、ダンスを踊ってる様に見せる為に作られた格闘技なんだ。」
「なるほど、だから手を使わないのか。」
「そうだな。枷を嵌められた状態でやっていたって云われてるからな。」
「なるほど・・・っていうか、コレをカポエイラを練習すれば、戦えるって事か!」
「あぁ、想像以上に動きが良かったから行けそうだ。」
「よ~し!やるぞ!」
俺の言葉に意気揚々とやり始めたレイを見ながら俺は傍で太鼓を作って鳴らし始めるとその音に合わせて動きがどんどん良くなっていった。
暫くすると急にレイが動きを止めた。
「どうしたんだ?」
「ス、スキルが手に入った。」
「おぉ何てスキルだ?」
「武踊ってスキルだ。」
「ブヨウ?・・・あぁなるほど、踊って戦うからか。」
「あぁ、コレを練習すれば戦える!」
「あぁまぁそうだな。」
「どうしたんだよ。戦える様になるんだ!喜んでくれないのか?」
「・・・そうなんだが、カポエイラは対人用なんだよ。」
「え!?・・・あぁそうか・・・。」
「すまない。落ち込ませてしまったな。だが、心配するな踊りなら身に付く事が分かったから次を教えれる。」
落ち込んでいたレイだったが、俺の言葉を聞いて嬉しそうに顔を上げた。
「次はコレをお前に上げるから使ってくれ。」
俺はそう言うと穂の付いた剣を渡した。
「この飾り付きの剣はどうしたんだ?」
「マリクワさんって知ってるか?」
「あぁ、有名人だからな。」
「その人のコレクションを受け継いだんだけど、その中の1品だ。踊って戦う事が出来そうなら渡そうと思ってた物だ。」
「い、良いのか?マリクワさんのって事はかなり良い物だぞ!?」
「あぁ、俺は実体化が有るから使わないしな。」
俺はそう言うと全く同じ物を魔力で創り出した。
「分かった。有難く貰っておくよ。」
レイはそう言うと嬉しそうに剣を見つめていた。
「じゃあやるから真似してくれ。」
俺はそう言うとゆっくり剣を動かし始め、最初は見ているだけだったレイも俺の動きを真似し始めた。
暫くして俺が動きを止めるとレイが声を掛けてきた。
「コレって何か準備体操と似てるけど踊りなのかい?」
「いや、コレは違うけど身に付けれたら良いなぁって思ってな。」
「ん?・・・もしかして、最初にやってた準備体操も武術なのかい?」
「あぁ、アレも太極拳っていう武術なんだ。」
「でもあんなにゆっくり動いたら戦えないと思うんだけど?」
「あぁ、実際、戦う時はゆっくり戦う訳じゃないぞ。後、カポエイラと違って攻撃の武術っていうより、守りの武術だな。」
「そうなのか?」
「あぁ、ルークかサスケが帰ってきたら後で見せてやるよ。」
「え?それは可哀想な気がするんだけど。」
「いや、そんな事はないぞ。気を使うのに有効な武術だから元々後で教えるつもりだったしな。」
「気?えっ?俺も使える様になるの?」
「あぁ、それはレイ、お前次第だけどな。じゃあとりあえず、1時間程やって次は踊りの方な。」
「分かった。」
レイはそう言うと太極拳の練習をしていた時の様に俺の動きと呼吸を真似していた。
1時間後、俺が動きを止めるとレイは太極拳をしていた時の様に座り込んでいたので、俺はポーションを渡した。
「さぁ、この後は踊りの方だから回復したら俺が先ずやるから見て、出来そうならカポエイラの時と同じ様にしてくれ。」
俺はレイが立ち上がるのを確認すると剣舞を舞い始めた。
「おぉ、なんて美しい剣舞なんだ。」
「褒めてないで出来るなら真似しろよ。」
「あぁ。」
レイはそう言うと舞い始めた。暫くして突然、レイの動きが良くなったので、俺は舞うのを止めてレイに声を掛けた。
「レイ、もしかしてスキルが手に入ったのか?」
「あぁ、剣舞が手に入ったよ。」
「やったな。これで攻撃手段は確立したな。」
「あぁ、ただコレで上手くいくかは分からないけど。」
「そんなに悲観的になるなって。」
「そうだよな。折角シュウトが考えてくれたんだもんな。」
そう言ってると子供達が帰ってきた。
「とうちゃん、ただいま。ボタンちゃんのおひるつくって。」
「おぉ、おかえり。一寸待ってろよ。・・・そういえば彼奴らはどうするんだ?」
「ルー兄達はご飯持っててたよ。」
「あぁ、マジックバッグに入れてったのか。」
俺はそう言うと手早く3人分を作り、食事を済ませた。
「お前達はどの位まで行ったんだ?」
「今は10階層まで行ったよ。」
「そうか、なら20階層位までは行けそうか?」
「たぶんいけるとおもうよ。」
「そうか、なら20階層まで行ったら今日は帰って来なさい。」
「分かった。」
そう言うと子供達は迷宮へ戻って行った。
「コレなら明日から迷宮に行けそうだな。」
「もう行くのか・・・。」
「実践もやってみないとな。それで上手くいけば後は詰めて行くだけだからな。」
「分かった。」
レイはそう言うと余程嬉しいのか休む事無く、剣舞、カポエイラ、太極拳、太極剣を皆んなが帰るまで凄い集中力でやっていた。
夕方になると先ず子供達が帰ってきた。
「ただいま~。とうちゃんがいったとおり、20かいそうまで、いってきたよ~。」
「おぉそうか。困った事は無いか?」
「う~ん。今は良いけど実際に戦う時の武具をどうしようかなぁって。」
「あぁなるほどなぁ。ボタンちゃんは何が使いたいとかあるのかな?」
「う~ん。分かんない。」
「そうかぁ。じゃあお姉ちゃんとお父さんが帰ってきたら相談して決めようか。」
「うん。」
ボタンちゃんと話しているとルーク達が帰ってきた。
「おっ、レイは何してるんだ?剣を扱える様に成ったのか?」
「実践はまだだから何とも言えない部分は有るけどな。ところでどうだった?」
「勿論、俺の快勝だぜ。」
「まぁ、そうだろうな。で、ツバキ、ルークの戦いを見た感想は?」
「圧倒的な高みを感じたかな。」
「大丈夫、同じ位には直ぐに成れる。まぁその時にはルークもサスケもまた実力を上げてるだろうがな。あっルーク、今日も頼むよ。」
「おう。」
ルークはそう言いながらサスケを迎えに行き、直ぐに戻ってきた。
「ん?早いな。」
「入口で待ってたからな。」
「サスケ、そうなのか?」
「師匠に言われた踏破は終わらしたでござるよ。ただ時間が分からなかったゆえ、瞑想してたでござる。」
「なるほどな。て事は楽に踏破出来たって事か。」
「一応これでもSランクでござるから。」
「そうか、ツバキ疲れてるとこ悪いが、今日はお前が食事の用意をしてくれないか?」
「分かりました。」
俺がそう言うとツバキは何かを察したのか直ぐに食事の準備を始めてくれた。
「ゆっくりで良いからな。さてとルーク、サスケ、一寸話があるんだが良いか?」
「え?俺は負けなかったぜ。」
「せ、拙者も踏破したでござるよ。」
「いやいや、約束は守られてるけどお前達は余裕で体力が残ってるだろ?そこでだ。レイの為の教材になってくれないか?」
俺がそう言うと2人は不思議そうな顔をしていたのだが、ルークは何かを思い出した様に声を掛けてきた。
「もしかして、例の気を修得出来るかもしれないあの動きか?」
「あぁ、アレも武術だからな。一つ一つの動きがどう繋がるか見せたいんだよ。」
「何でござるか!?仙気の事でござるか!?」
「あぁ、だから2人に手伝って欲しいだが、駄目か?」
「いいぜ、それでレイが戦える様になるならな。」
「拙者もやるでござる!どうするでござるか?」
「じゃあ先ずはサスケが無手の方を手伝ってくれるか?」
「承知したでござる。」
2人が了承してくれたので俺はレイを呼んで、先ずはサスケと太極拳で模擬戦を行った。
「何とも不思議な武術でござる。力が抜けていって何も出来なかったでござるよ。」
「そうだな。これは合気術と似ていて相手の力を奪う様な感じで、防御に向いてる武術だからな。ただ本当なら相手の力を自分の気を乗せて相手に返すから相手は相当ダメージを受けるぞ。レイどうだ分かったか?」
「納得したよ。今の動きを意識して戦える様に頑張るよ。」
「次はルークだな。」
「もしかして、剣でも同じ事が出来るのか?」
「まぁ、それは体験してくれ。レイも見とけよ。」
俺達はそう言うと剣を構えて向き合い、俺は
ルークの攻撃を太極剣で返した。
「マジで力が抜けるな。やりたい事をさせて貰えない感じで面白かったぜ。」
「そういう武術だからな。とりあえずレイはコレを目指してみてくれ。俺の予想だと攻撃を主体とする武術で無ければ身に付けられると思うからな。」
「分かった。」
俺達が訓練を終えると食事も用意出来たので今日のところは食事をして寝る事にした。
「やった!俺が!俺が倒したぞー!!!」
レイは瀕死とはいえ、魔物を倒せた喜びに感涙しながら叫んでいた。
「レイ、初めて殺したのか?」
「・・・ふぅ~すまない。いや、初めてじゃないけど、武器を自分で振り下ろして倒したのは初めてなんだ。」
レイはまた顔を真っ赤にしながらそう言ったので、俺は質問した。
「じゃあこれまではどうしてたんだ?」
「・・・これまでは少しでもレベルを上げて俺が死ににくい様にって斬首台に瀕死の魔物を置いて、ロープを離したら殺せる様にお爺様がしてくれていた。」
「な、なるほど、だからあんなに喜んだのか。」
俺がそう言うとさっきの自分の喜びようを恥ずかしく思ったのかレイは黙って頷いた。
「ま、まぁ、これで下手くそでもレベルアップさせる方法は確立出来たな。じゃあ次だな。」
「また魔物を倒すのか?」
「いや、それは後で良い。」
「じゃあどうするんだい?」
「先ずはダンスをしよう。」
「ダンス?ダンスってパーティーの時にするアレかい?」
「いや、それとは違う。まぁ気にせずに俺の真似をしてくれ。ってか、レイは踊れるか?」
「馬鹿にしないでくれ。戦うのは駄目だけどダンスはかなり上手いんだぞ。」
「そうか、なら大丈夫かな。今からするのはカポエイラっていうダンスなんだ。」
「カポエイラ?聞いた事が無いけど、それは前世の?」
「あぁ、とりあえずやってみるから見ててくれ。出来そうなら真似していいから。」
「分かった。」
俺はそう言うとカポエイラの動きをレイに見せた。
暫くするとレイが真似し始めたので、一緒にカポエイラの動きをやっていき、ある程度レイが身に付けたのを見計らって止めた。
「大丈夫そうだな。」
「何か飛んたり跳ねたり、忙しいダンスだな。でも何で手は余り使わないんだ?」
「これはな。元を正せば奴隷が武芸の練習をすると殺される事が有ったらしく、ダンスを踊ってる様に見せる為に作られた格闘技なんだ。」
「なるほど、だから手を使わないのか。」
「そうだな。枷を嵌められた状態でやっていたって云われてるからな。」
「なるほど・・・っていうか、コレをカポエイラを練習すれば、戦えるって事か!」
「あぁ、想像以上に動きが良かったから行けそうだ。」
「よ~し!やるぞ!」
俺の言葉に意気揚々とやり始めたレイを見ながら俺は傍で太鼓を作って鳴らし始めるとその音に合わせて動きがどんどん良くなっていった。
暫くすると急にレイが動きを止めた。
「どうしたんだ?」
「ス、スキルが手に入った。」
「おぉ何てスキルだ?」
「武踊ってスキルだ。」
「ブヨウ?・・・あぁなるほど、踊って戦うからか。」
「あぁ、コレを練習すれば戦える!」
「あぁまぁそうだな。」
「どうしたんだよ。戦える様になるんだ!喜んでくれないのか?」
「・・・そうなんだが、カポエイラは対人用なんだよ。」
「え!?・・・あぁそうか・・・。」
「すまない。落ち込ませてしまったな。だが、心配するな踊りなら身に付く事が分かったから次を教えれる。」
落ち込んでいたレイだったが、俺の言葉を聞いて嬉しそうに顔を上げた。
「次はコレをお前に上げるから使ってくれ。」
俺はそう言うと穂の付いた剣を渡した。
「この飾り付きの剣はどうしたんだ?」
「マリクワさんって知ってるか?」
「あぁ、有名人だからな。」
「その人のコレクションを受け継いだんだけど、その中の1品だ。踊って戦う事が出来そうなら渡そうと思ってた物だ。」
「い、良いのか?マリクワさんのって事はかなり良い物だぞ!?」
「あぁ、俺は実体化が有るから使わないしな。」
俺はそう言うと全く同じ物を魔力で創り出した。
「分かった。有難く貰っておくよ。」
レイはそう言うと嬉しそうに剣を見つめていた。
「じゃあやるから真似してくれ。」
俺はそう言うとゆっくり剣を動かし始め、最初は見ているだけだったレイも俺の動きを真似し始めた。
暫くして俺が動きを止めるとレイが声を掛けてきた。
「コレって何か準備体操と似てるけど踊りなのかい?」
「いや、コレは違うけど身に付けれたら良いなぁって思ってな。」
「ん?・・・もしかして、最初にやってた準備体操も武術なのかい?」
「あぁ、アレも太極拳っていう武術なんだ。」
「でもあんなにゆっくり動いたら戦えないと思うんだけど?」
「あぁ、実際、戦う時はゆっくり戦う訳じゃないぞ。後、カポエイラと違って攻撃の武術っていうより、守りの武術だな。」
「そうなのか?」
「あぁ、ルークかサスケが帰ってきたら後で見せてやるよ。」
「え?それは可哀想な気がするんだけど。」
「いや、そんな事はないぞ。気を使うのに有効な武術だから元々後で教えるつもりだったしな。」
「気?えっ?俺も使える様になるの?」
「あぁ、それはレイ、お前次第だけどな。じゃあとりあえず、1時間程やって次は踊りの方な。」
「分かった。」
レイはそう言うと太極拳の練習をしていた時の様に俺の動きと呼吸を真似していた。
1時間後、俺が動きを止めるとレイは太極拳をしていた時の様に座り込んでいたので、俺はポーションを渡した。
「さぁ、この後は踊りの方だから回復したら俺が先ずやるから見て、出来そうならカポエイラの時と同じ様にしてくれ。」
俺はレイが立ち上がるのを確認すると剣舞を舞い始めた。
「おぉ、なんて美しい剣舞なんだ。」
「褒めてないで出来るなら真似しろよ。」
「あぁ。」
レイはそう言うと舞い始めた。暫くして突然、レイの動きが良くなったので、俺は舞うのを止めてレイに声を掛けた。
「レイ、もしかしてスキルが手に入ったのか?」
「あぁ、剣舞が手に入ったよ。」
「やったな。これで攻撃手段は確立したな。」
「あぁ、ただコレで上手くいくかは分からないけど。」
「そんなに悲観的になるなって。」
「そうだよな。折角シュウトが考えてくれたんだもんな。」
そう言ってると子供達が帰ってきた。
「とうちゃん、ただいま。ボタンちゃんのおひるつくって。」
「おぉ、おかえり。一寸待ってろよ。・・・そういえば彼奴らはどうするんだ?」
「ルー兄達はご飯持っててたよ。」
「あぁ、マジックバッグに入れてったのか。」
俺はそう言うと手早く3人分を作り、食事を済ませた。
「お前達はどの位まで行ったんだ?」
「今は10階層まで行ったよ。」
「そうか、なら20階層位までは行けそうか?」
「たぶんいけるとおもうよ。」
「そうか、なら20階層まで行ったら今日は帰って来なさい。」
「分かった。」
そう言うと子供達は迷宮へ戻って行った。
「コレなら明日から迷宮に行けそうだな。」
「もう行くのか・・・。」
「実践もやってみないとな。それで上手くいけば後は詰めて行くだけだからな。」
「分かった。」
レイはそう言うと余程嬉しいのか休む事無く、剣舞、カポエイラ、太極拳、太極剣を皆んなが帰るまで凄い集中力でやっていた。
夕方になると先ず子供達が帰ってきた。
「ただいま~。とうちゃんがいったとおり、20かいそうまで、いってきたよ~。」
「おぉそうか。困った事は無いか?」
「う~ん。今は良いけど実際に戦う時の武具をどうしようかなぁって。」
「あぁなるほどなぁ。ボタンちゃんは何が使いたいとかあるのかな?」
「う~ん。分かんない。」
「そうかぁ。じゃあお姉ちゃんとお父さんが帰ってきたら相談して決めようか。」
「うん。」
ボタンちゃんと話しているとルーク達が帰ってきた。
「おっ、レイは何してるんだ?剣を扱える様に成ったのか?」
「実践はまだだから何とも言えない部分は有るけどな。ところでどうだった?」
「勿論、俺の快勝だぜ。」
「まぁ、そうだろうな。で、ツバキ、ルークの戦いを見た感想は?」
「圧倒的な高みを感じたかな。」
「大丈夫、同じ位には直ぐに成れる。まぁその時にはルークもサスケもまた実力を上げてるだろうがな。あっルーク、今日も頼むよ。」
「おう。」
ルークはそう言いながらサスケを迎えに行き、直ぐに戻ってきた。
「ん?早いな。」
「入口で待ってたからな。」
「サスケ、そうなのか?」
「師匠に言われた踏破は終わらしたでござるよ。ただ時間が分からなかったゆえ、瞑想してたでござる。」
「なるほどな。て事は楽に踏破出来たって事か。」
「一応これでもSランクでござるから。」
「そうか、ツバキ疲れてるとこ悪いが、今日はお前が食事の用意をしてくれないか?」
「分かりました。」
俺がそう言うとツバキは何かを察したのか直ぐに食事の準備を始めてくれた。
「ゆっくりで良いからな。さてとルーク、サスケ、一寸話があるんだが良いか?」
「え?俺は負けなかったぜ。」
「せ、拙者も踏破したでござるよ。」
「いやいや、約束は守られてるけどお前達は余裕で体力が残ってるだろ?そこでだ。レイの為の教材になってくれないか?」
俺がそう言うと2人は不思議そうな顔をしていたのだが、ルークは何かを思い出した様に声を掛けてきた。
「もしかして、例の気を修得出来るかもしれないあの動きか?」
「あぁ、アレも武術だからな。一つ一つの動きがどう繋がるか見せたいんだよ。」
「何でござるか!?仙気の事でござるか!?」
「あぁ、だから2人に手伝って欲しいだが、駄目か?」
「いいぜ、それでレイが戦える様になるならな。」
「拙者もやるでござる!どうするでござるか?」
「じゃあ先ずはサスケが無手の方を手伝ってくれるか?」
「承知したでござる。」
2人が了承してくれたので俺はレイを呼んで、先ずはサスケと太極拳で模擬戦を行った。
「何とも不思議な武術でござる。力が抜けていって何も出来なかったでござるよ。」
「そうだな。これは合気術と似ていて相手の力を奪う様な感じで、防御に向いてる武術だからな。ただ本当なら相手の力を自分の気を乗せて相手に返すから相手は相当ダメージを受けるぞ。レイどうだ分かったか?」
「納得したよ。今の動きを意識して戦える様に頑張るよ。」
「次はルークだな。」
「もしかして、剣でも同じ事が出来るのか?」
「まぁ、それは体験してくれ。レイも見とけよ。」
俺達はそう言うと剣を構えて向き合い、俺は
ルークの攻撃を太極剣で返した。
「マジで力が抜けるな。やりたい事をさせて貰えない感じで面白かったぜ。」
「そういう武術だからな。とりあえずレイはコレを目指してみてくれ。俺の予想だと攻撃を主体とする武術で無ければ身に付けられると思うからな。」
「分かった。」
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