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真率
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私は星有と乃々ちゃんが話している事を聞いてしまった。
辛いなら、相談していいのに。辛いのは、お互い様でしょ?
今すぐ星有に伝えたい。
でも、喉の奥に言葉が詰まって出てこない。
ごめんね。星有まで辛い思いさせて。本当にごめんね。
「乃々、ばいばい。また来るね」
こう聞こえたので、私は足早に病室に戻った。
「お姉ちゃん、ごめんね。遅くなって。今日ね、担任の先生の話が長くてさ。だから下校時間が遅くなっちゃったの」
私は星有の頬を叩いていた。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
星有が私を見つめる。星有は状況が全く分からないでいる。
「星有、ごめんね。私、星有が乃々ちゃんにしてた話を聞いちゃったの」
「えっ、あ、あれは違うよ!」
「ねえ、星有。辛いのはお互い様なの。星有も辛いし、私も星有と同じくらい辛い。でも、私だけには、何でも包み隠さず話してほしい。だって、星有の一番の理解者でしょ?」
「う、うん。そうだよね。お姉ちゃんは僕の事、一番知ってるもんね」
それから星有は、色んな相談をしてくれた。でも、星有に出来た穴は、塞がることを知らなかった。いや、私は星有の穴を塞げなかった。私が星有の穴を塞がないといけないのに。
辛いなら、相談していいのに。辛いのは、お互い様でしょ?
今すぐ星有に伝えたい。
でも、喉の奥に言葉が詰まって出てこない。
ごめんね。星有まで辛い思いさせて。本当にごめんね。
「乃々、ばいばい。また来るね」
こう聞こえたので、私は足早に病室に戻った。
「お姉ちゃん、ごめんね。遅くなって。今日ね、担任の先生の話が長くてさ。だから下校時間が遅くなっちゃったの」
私は星有の頬を叩いていた。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
星有が私を見つめる。星有は状況が全く分からないでいる。
「星有、ごめんね。私、星有が乃々ちゃんにしてた話を聞いちゃったの」
「えっ、あ、あれは違うよ!」
「ねえ、星有。辛いのはお互い様なの。星有も辛いし、私も星有と同じくらい辛い。でも、私だけには、何でも包み隠さず話してほしい。だって、星有の一番の理解者でしょ?」
「う、うん。そうだよね。お姉ちゃんは僕の事、一番知ってるもんね」
それから星有は、色んな相談をしてくれた。でも、星有に出来た穴は、塞がることを知らなかった。いや、私は星有の穴を塞げなかった。私が星有の穴を塞がないといけないのに。
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