11 / 42
11. 僕の童貞、貰って
しおりを挟む
風呂で頭を抱えた。とんでもないことを引き受けてしまった。理人と旅行に行きたいのは本当、お金が足りないのも本当。家事代行とエプロンの時点で了承するべきだった。
特別な時間がどう考えてもやばすぎる。しかも姫野とのえ…っちのための準備を教えるなんて辛すぎる。3P展開になったら俺の分の穴はあるのだろうか。もしかして突っ込まれる方…?やっぱり出たらすぐに断ろう。
「はあああああ~!?」
風呂から上がってバスタオルに手を伸ばす。炭酸だらけの制服は早々にクリーニングに出した。スウェットとTシャツ、新しい下着をちゃんと確認して風呂に入った。…のに、
「理人!!!!」
「何?」
「しらばっくれるな!お前しかいないだろ!!」
「……はぁ。」
思わず叫んだ。脱衣所のドアが開く。タオルを巻き付けたまま指さした。ため息をつきたいのはこっちだ。仕方なさそうにパンツだけ返してくれた。
「スウェット!!!」
「残念だけどここの制服は支給制。待ってるから早くして」
呆れた声でドアを閉めた。言い返そうとしたがどうせ返事はないだろう。静かに制服を広げる。
「……………、きついな」
鏡に当ててみるがどう考えてもキツい。変態を通り越して一種のホラーである。丸めて洗濯機にインした。
***
「制服は?」
「抗議します。油が跳ねたら火傷して危険です」
「…スオにしてはまともな意見だね」
理人はベッドで別の結婚情報誌を読んでいた。こちらに気づいて顔を上げる。その雑誌にもピンクの付箋がびっしり。雑誌を閉じると、クローゼットから制服のシャツを取り出す。そしてそのまま差し出した?
「掛けとけってこと?」
「着ろって事」
頭を抱えたくなった。どうして寝るのに制服を着なければならないのか。
「憧れだったんだ、彼シャツ」
「…お前さぁ、」
ため息をついた。すぐそばまで近寄り高い鼻の先を人差し指でちょんちょんする。
「漫画読みすぎ童貞拗らせすぎ!!!」
「じゃあスオが大人にしてよ」
「え?」
指差してた手首を掴まれた。急に引っ張られてバランスを崩す。倒れ込む前に、受け止めるように理人は抱きしめた。
「スオが、僕の童貞、貰って」
耳元で話されて、分かりやすいように区切って言われた。真ん中だけ強調される。顔が熱い。もしかして揶揄われているのだろうか。だって理人が好きなのは…
「………姫野にフラれたらな」
「フラれる訳ないけどね」
小声で言ったが聞こえたらしくピクっと反応した。…やっぱり姫野か。どこからその自信が来るのかと思ったがこいつは自他共に認める自信家である。理人をどかしてベッドに乗り上がる。
「球技大会の後にしろよ」
「どうして?」
「ダブルス組むのに気まずいじゃん」
理人は頭がいいのに人間が絡むと後先が考えられなくなる。修学旅行中だって平然と女子を振る。事情を知っている俺はフォローがめちゃくちゃ大変だった。
「何とかするよ」
でも、今回はどうにかするらしい。理人の成長を感じた。
「ところでこの部屋寒くない?」
「パンツでいるから寒いんじゃない」
グッと唇を噛んだ。あの制服を着るくらいならパンツ一丁の方がマシだ。布団に包まる。
「ぎゃ!?」
生命線である布団が剥がされた。そしてすぐ隣に理人が横たわる。急いで寝返りを打った。気にせず体を密着させてくる。
「明日からよろしくね、ハウスキーパーさん」
耳元で笑い声が聞こえる。腕が回って体に長い足が巻き付く。俺は抱き枕じゃない…し、急に距離感がバクリすぎ!!!
特別な時間がどう考えてもやばすぎる。しかも姫野とのえ…っちのための準備を教えるなんて辛すぎる。3P展開になったら俺の分の穴はあるのだろうか。もしかして突っ込まれる方…?やっぱり出たらすぐに断ろう。
「はあああああ~!?」
風呂から上がってバスタオルに手を伸ばす。炭酸だらけの制服は早々にクリーニングに出した。スウェットとTシャツ、新しい下着をちゃんと確認して風呂に入った。…のに、
「理人!!!!」
「何?」
「しらばっくれるな!お前しかいないだろ!!」
「……はぁ。」
思わず叫んだ。脱衣所のドアが開く。タオルを巻き付けたまま指さした。ため息をつきたいのはこっちだ。仕方なさそうにパンツだけ返してくれた。
「スウェット!!!」
「残念だけどここの制服は支給制。待ってるから早くして」
呆れた声でドアを閉めた。言い返そうとしたがどうせ返事はないだろう。静かに制服を広げる。
「……………、きついな」
鏡に当ててみるがどう考えてもキツい。変態を通り越して一種のホラーである。丸めて洗濯機にインした。
***
「制服は?」
「抗議します。油が跳ねたら火傷して危険です」
「…スオにしてはまともな意見だね」
理人はベッドで別の結婚情報誌を読んでいた。こちらに気づいて顔を上げる。その雑誌にもピンクの付箋がびっしり。雑誌を閉じると、クローゼットから制服のシャツを取り出す。そしてそのまま差し出した?
「掛けとけってこと?」
「着ろって事」
頭を抱えたくなった。どうして寝るのに制服を着なければならないのか。
「憧れだったんだ、彼シャツ」
「…お前さぁ、」
ため息をついた。すぐそばまで近寄り高い鼻の先を人差し指でちょんちょんする。
「漫画読みすぎ童貞拗らせすぎ!!!」
「じゃあスオが大人にしてよ」
「え?」
指差してた手首を掴まれた。急に引っ張られてバランスを崩す。倒れ込む前に、受け止めるように理人は抱きしめた。
「スオが、僕の童貞、貰って」
耳元で話されて、分かりやすいように区切って言われた。真ん中だけ強調される。顔が熱い。もしかして揶揄われているのだろうか。だって理人が好きなのは…
「………姫野にフラれたらな」
「フラれる訳ないけどね」
小声で言ったが聞こえたらしくピクっと反応した。…やっぱり姫野か。どこからその自信が来るのかと思ったがこいつは自他共に認める自信家である。理人をどかしてベッドに乗り上がる。
「球技大会の後にしろよ」
「どうして?」
「ダブルス組むのに気まずいじゃん」
理人は頭がいいのに人間が絡むと後先が考えられなくなる。修学旅行中だって平然と女子を振る。事情を知っている俺はフォローがめちゃくちゃ大変だった。
「何とかするよ」
でも、今回はどうにかするらしい。理人の成長を感じた。
「ところでこの部屋寒くない?」
「パンツでいるから寒いんじゃない」
グッと唇を噛んだ。あの制服を着るくらいならパンツ一丁の方がマシだ。布団に包まる。
「ぎゃ!?」
生命線である布団が剥がされた。そしてすぐ隣に理人が横たわる。急いで寝返りを打った。気にせず体を密着させてくる。
「明日からよろしくね、ハウスキーパーさん」
耳元で笑い声が聞こえる。腕が回って体に長い足が巻き付く。俺は抱き枕じゃない…し、急に距離感がバクリすぎ!!!
37
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
ハッピーライフのために地味で根暗な僕がチャラ男会計になるために
ミカン
BL
地味で根暗な北斗が上手く生きていくために王道学園でチャラ男会計になる話
※主人公へのいじめ描写ありのため苦手な方は閲覧ご注意下さい。
勇者様への片思いを拗らせていた僕は勇者様から溺愛される
八朔バニラ
BL
蓮とリアムは共に孤児院育ちの幼馴染。
蓮とリアムは切磋琢磨しながら成長し、リアムは村の勇者として祭り上げられた。
リアムは勇者として村に入ってくる魔物退治をしていたが、だんだんと疲れが見えてきた。
ある日、蓮は何者かに誘拐されてしまい……
スパダリ勇者×ツンデレ陰陽師(忘却の術熟練者)
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
胎児の頃から執着されていたらしい
夜鳥すぱり
BL
好きでも嫌いでもない幼馴染みの鉄堅(てっけん)は、葉月(はづき)と結婚してツガイになりたいらしい。しかし、どうしても鉄堅のねばつくような想いを受け入れられない葉月は、しつこく求愛してくる鉄堅から逃げる事にした。オメガバース執着です。
◆完結済みです。いつもながら読んで下さった皆様に感謝です。
◆表紙絵を、花々緒さんが描いて下さいました(*^^*)。葉月を常に守りたい一途な鉄堅と、ひたすら逃げたい意地っぱりな葉月。
俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した
あと
BL
「また物が置かれてる!」
最近ポストやバイト先に物が贈られるなどストーカー行為に悩まされている主人公。物理的被害はないため、警察は動かないだろうから、自分にだけ厳しいチャラ男幼馴染を味方につけ、自分たちだけで調査することに。なんとかストーカーを捕まえるが、違和感は残り、物語は意外な方向に…?
⚠️ヤンデレ、ストーカー要素が含まれています。
攻めが重度のヤンデレです。自衛してください。
ちょっと怖い場面が含まれています。
ミステリー要素があります。
一応ハピエンです。
主人公:七瀬明
幼馴染:月城颯
ストーカー:不明
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
お酒に酔って、うっかり幼馴染に告白したら
夏芽玉
BL
タイトルそのまんまのお話です。
テーマは『二行で結合』。三行目からずっとインしてます。
Twitterのお題で『お酒に酔ってうっかり告白しちゃった片想いくんの小説を書いて下さい』と出たので、勢いで書きました。
執着攻め(19大学生)×鈍感受け(20大学生)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる