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18. 『オナニーした?』 ※R18
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高校生ハウスキーパーの夕方は忙しい。急いで制服を脱ぐ。着替えたらお風呂を洗い、お湯を沸かしてから洗濯機を回して掃除機をかける。この階層は理人しか住んでいないから音を立てても問題ない。
理人は着替えを終えてからずっとその様子を観察している。後は夕飯を作るのみ。ミネラルウォーターを片手にソファに座り込んだ。
「そこまで頑張らなくていいよ」
「…でもバイト代もらってるしなぁ…」
初日から頑張りすぎた感はある。ドッジボールもしてスーパーにも寄った。さすがに疲労を感じる。無意識にスマホを探した。
「ごめん理人、ちょっとだけスマホ確認させて」
母に入れた連絡だけ確認したくてスマホを探す。ブレザーのポケットに入れたままであることに気がついた。
「ブレザーからスマホ取って」
別に遠いわけじゃないけど動きたくない。理人は頷くと奥の部屋へと消えていった。しばらくすると足早に戻ってくる。普段寝る時に眺めるより近い場所でスマホを見せられた。
「逆に見えないから!!あ、穂積、………………」
「『オナニーした?』」
強引に顔認証を突破して緑の通知の文面を読み上げた。爽やかな声でとんでもない単語を口にする。
「送信ミスじゃない?」
「『感想待ってる。がんばれ桜水!』」
天を仰ぐ。どうしてこんな時に名前を呼ぶのか。いつものすーちゃん呼びだったら言い逃れする余地があったのに。やはり俺のクラスメイトは潰し合う方向性のようだ。意を決して視線を戻す。
「桜水なんて良くある名前だろ」
「いないよ。検索する?」
「ダイジョブ」
大体さくらみず、と読まれる。珍しすぎるこの名前の人に残念ながら会ったことがない。これ以上の言い訳は苦しい。開き直ることにした。
「や、今日しようかって話を…」
「誰と?」
「穂積と?」
「どうやって見せる気だよ」
途中で言葉を止める。この流れ、せっかくだから見せての流れである。冷や汗を掻いて思わず聞いてしまった。顔が熱くなっていく。いきなり急所を突かれた、鋭い角度でツッコまれる。
「……………どうやってするの?」
急に弱々しい声を出して俺のスウェットに手をかける。急いでゴムを引き上げた。
「ばかばか手を離せ!!」
「だって教えてもらわないと、…分からないよ」
悲しそうに眉根を寄せる。大好きな顔の、大好きな声で切なそうに言われる。うぐぅぅ…と呻いた。腹を決めるしかない。
「スマホ使ってもいい?」
「…今日はいいよ」
今日“は“ってなんだよ。プライベートモードでエッチなサイトを開く。今日のオカズを探す。理人が画面を覗き込んできた。
「制服モノが好きなの?」
俺は動じない。表情筋を固めて無心で動画を漁る。サムネイルの数秒間を眺めながらスクロールした。そしておもむろにタップする。
「スオはこういう子が好きなんだ?」
静かに頷く。残念ながら俺は女優で選んでいるわけではない。男優が理人に似ている人で選んでいる。
「無音でいいの」
「想像の余地が広がるから」
声を聞くと妄想の理人が消えてしまう。顔と手つきで十分だった。
「んッ…♡」
男優の手つきをナゾる。腹を撫でてゆっくり下着に手が侵入している。体の構造は違うけど割とどうにかなる。
「はぁ、あ…!♡あ…」
「続けて」
下着の中でモゾモゾと手を動かす。ゆっくりとブツを取り出そうとして、…視線に気づく。見過ぎ、と言う前に続きを促されてしまった。恥ずかしいけどこれは作業だ。理人は頭がいいから一度見れば覚えるはず。そっと取り出す。
「ん、…はぁ、は…うぁ♡…あ!♡」
ボロン♡と男優のモノが現れる。ソコから目が離せない。女優が主役の場面は早送りして挿入一歩手前で手を止める。無意識に下の方に手を伸ばそうとし、てーーー
「スオはそっちもイジるの?」
「あ……手が滑っただけ」
視線に気づいて慌てて手を戻して言い訳をする。イマジネーションはバッチリだ。しかも理人の顔を確認したばかり。
スマホを放り投げる。さすがに顔を見ながらスるのは恥ずかしいので目を瞑った。ダラダラと溢れるものを手に塗す。
「うぁ、♡ぁ…!♡♡はぁ、はあ……んん゙!♡」
本人がいるのに妄想の中の理人に相手をしてもらう。自分はスる方じゃなくてサれる方。設定はリトがシてくれるシチュエーション。でも実際理人はやり方を知らない。
「り、ひと…♡うッ゙りとぉ、リト…!♡♡」
「いつもそうやってシてるの?」
いつものクセで理人の名前を呼んでしまった。うっすらと目を開く。シコシコ…♡シコ…♡しこ…と手が止まる。ここに来て急激に恥ずかしくなってきた。急いで目を逸らす。
「して、ない…今は理人がいるから…」
「そ。邪魔してごめんね、続けて」
「見られてるとできないから…!」
「見ないと覚えられないから」
鋭い瞳に見つめられる。逃れるように顔を背けた。見えないように体も背けようとするのに太ももを掴まれる。この行為に至って経緯を思い出す。はじまりは穂積だが最終目標は理人だけで自慰ができること。そのために手本を見せる必要がある。生唾を飲みこんだ。
「ぐッ…理系に負けるか!!」
自分でも良くわからない発言をした自覚はある。標本になったつもりで無心で扱く。これは作業、作業、作業…と呪文のように呟いた。でも残念ながら人間は肉欲を持つ。故に、体は反応を示す。いつもの感覚でティッシュを探す。理人がボックスをパスした。
「うぁ゙♡りと、リトぉ…ぁ゙ーー~ッ!!?♡♡」
ティッシュを被せる。ビクビクッ!♡と太ももが痙攣して足先を丸める。……どうしておれ、こんなことしてるんだっけ?賢者モードの襲来である。上体を起こした。ピロン!という音が聞こえた。
「…………………………は?」
聞き覚えのある音だった。間違ってなければそれは、…動画の…!
「ばか!!ふざけるな!?消せ!!!」
「ノートは取るものでしょ?」
「俺はノートじゃない!!」
フルチンのままスマホを奪いにかかる。万が一流出したら社会的に死ぬ。その前にこいつを殺さなければならない。しかし理人はヒョイと体を翻す。
「ごちそうさま、スオ」
真っ赤な舌で唇を舐めた。
理人は着替えを終えてからずっとその様子を観察している。後は夕飯を作るのみ。ミネラルウォーターを片手にソファに座り込んだ。
「そこまで頑張らなくていいよ」
「…でもバイト代もらってるしなぁ…」
初日から頑張りすぎた感はある。ドッジボールもしてスーパーにも寄った。さすがに疲労を感じる。無意識にスマホを探した。
「ごめん理人、ちょっとだけスマホ確認させて」
母に入れた連絡だけ確認したくてスマホを探す。ブレザーのポケットに入れたままであることに気がついた。
「ブレザーからスマホ取って」
別に遠いわけじゃないけど動きたくない。理人は頷くと奥の部屋へと消えていった。しばらくすると足早に戻ってくる。普段寝る時に眺めるより近い場所でスマホを見せられた。
「逆に見えないから!!あ、穂積、………………」
「『オナニーした?』」
強引に顔認証を突破して緑の通知の文面を読み上げた。爽やかな声でとんでもない単語を口にする。
「送信ミスじゃない?」
「『感想待ってる。がんばれ桜水!』」
天を仰ぐ。どうしてこんな時に名前を呼ぶのか。いつものすーちゃん呼びだったら言い逃れする余地があったのに。やはり俺のクラスメイトは潰し合う方向性のようだ。意を決して視線を戻す。
「桜水なんて良くある名前だろ」
「いないよ。検索する?」
「ダイジョブ」
大体さくらみず、と読まれる。珍しすぎるこの名前の人に残念ながら会ったことがない。これ以上の言い訳は苦しい。開き直ることにした。
「や、今日しようかって話を…」
「誰と?」
「穂積と?」
「どうやって見せる気だよ」
途中で言葉を止める。この流れ、せっかくだから見せての流れである。冷や汗を掻いて思わず聞いてしまった。顔が熱くなっていく。いきなり急所を突かれた、鋭い角度でツッコまれる。
「……………どうやってするの?」
急に弱々しい声を出して俺のスウェットに手をかける。急いでゴムを引き上げた。
「ばかばか手を離せ!!」
「だって教えてもらわないと、…分からないよ」
悲しそうに眉根を寄せる。大好きな顔の、大好きな声で切なそうに言われる。うぐぅぅ…と呻いた。腹を決めるしかない。
「スマホ使ってもいい?」
「…今日はいいよ」
今日“は“ってなんだよ。プライベートモードでエッチなサイトを開く。今日のオカズを探す。理人が画面を覗き込んできた。
「制服モノが好きなの?」
俺は動じない。表情筋を固めて無心で動画を漁る。サムネイルの数秒間を眺めながらスクロールした。そしておもむろにタップする。
「スオはこういう子が好きなんだ?」
静かに頷く。残念ながら俺は女優で選んでいるわけではない。男優が理人に似ている人で選んでいる。
「無音でいいの」
「想像の余地が広がるから」
声を聞くと妄想の理人が消えてしまう。顔と手つきで十分だった。
「んッ…♡」
男優の手つきをナゾる。腹を撫でてゆっくり下着に手が侵入している。体の構造は違うけど割とどうにかなる。
「はぁ、あ…!♡あ…」
「続けて」
下着の中でモゾモゾと手を動かす。ゆっくりとブツを取り出そうとして、…視線に気づく。見過ぎ、と言う前に続きを促されてしまった。恥ずかしいけどこれは作業だ。理人は頭がいいから一度見れば覚えるはず。そっと取り出す。
「ん、…はぁ、は…うぁ♡…あ!♡」
ボロン♡と男優のモノが現れる。ソコから目が離せない。女優が主役の場面は早送りして挿入一歩手前で手を止める。無意識に下の方に手を伸ばそうとし、てーーー
「スオはそっちもイジるの?」
「あ……手が滑っただけ」
視線に気づいて慌てて手を戻して言い訳をする。イマジネーションはバッチリだ。しかも理人の顔を確認したばかり。
スマホを放り投げる。さすがに顔を見ながらスるのは恥ずかしいので目を瞑った。ダラダラと溢れるものを手に塗す。
「うぁ、♡ぁ…!♡♡はぁ、はあ……んん゙!♡」
本人がいるのに妄想の中の理人に相手をしてもらう。自分はスる方じゃなくてサれる方。設定はリトがシてくれるシチュエーション。でも実際理人はやり方を知らない。
「り、ひと…♡うッ゙りとぉ、リト…!♡♡」
「いつもそうやってシてるの?」
いつものクセで理人の名前を呼んでしまった。うっすらと目を開く。シコシコ…♡シコ…♡しこ…と手が止まる。ここに来て急激に恥ずかしくなってきた。急いで目を逸らす。
「して、ない…今は理人がいるから…」
「そ。邪魔してごめんね、続けて」
「見られてるとできないから…!」
「見ないと覚えられないから」
鋭い瞳に見つめられる。逃れるように顔を背けた。見えないように体も背けようとするのに太ももを掴まれる。この行為に至って経緯を思い出す。はじまりは穂積だが最終目標は理人だけで自慰ができること。そのために手本を見せる必要がある。生唾を飲みこんだ。
「ぐッ…理系に負けるか!!」
自分でも良くわからない発言をした自覚はある。標本になったつもりで無心で扱く。これは作業、作業、作業…と呪文のように呟いた。でも残念ながら人間は肉欲を持つ。故に、体は反応を示す。いつもの感覚でティッシュを探す。理人がボックスをパスした。
「うぁ゙♡りと、リトぉ…ぁ゙ーー~ッ!!?♡♡」
ティッシュを被せる。ビクビクッ!♡と太ももが痙攣して足先を丸める。……どうしておれ、こんなことしてるんだっけ?賢者モードの襲来である。上体を起こした。ピロン!という音が聞こえた。
「…………………………は?」
聞き覚えのある音だった。間違ってなければそれは、…動画の…!
「ばか!!ふざけるな!?消せ!!!」
「ノートは取るものでしょ?」
「俺はノートじゃない!!」
フルチンのままスマホを奪いにかかる。万が一流出したら社会的に死ぬ。その前にこいつを殺さなければならない。しかし理人はヒョイと体を翻す。
「ごちそうさま、スオ」
真っ赤な舌で唇を舐めた。
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