食べ盛りの王女と、魔法の国の呪われた王太子

リカールさん

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7章

忘れ去られた遺物

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 アルネリアとヴァレリウス、その背後を守っていたビルギッタとガリマーロが歩調を速めた。
 ガコン、ガコン、ガコン、ガコン……
 水車小屋に近づくと、先ほどから聞こえていた音がさらに大きくなり、会話をするのも難しいくらいになる。
 水車小屋の中にパウラの姿を探す。
 すると、目立たないように入り口脇にたたずみ、中を真剣にのぞき込んでいた背中が見えた。
「なにしてるの?」
 アルネリアが耳元で叫ぶと、パウラも大声で返事を返す。
「水車の力でハンマーを動かして、熱い鉄を叩いているんですよ。それで鉄を鍛造たんぞうしているんです」
「自分でこうやって叩くんじゃないの? ハンマー使って」
  アルネリアは握った右手を上下に動かした。
「使い分けてるんじゃないですか?」
「そうだよ。おにいちゃんたち、こっちきてみてごらん」
 聞き慣れない声に驚き、辺りを見回すとふたりの隣にいつのまにか4、5歳くらいの女の子がいて、こちらを見上げていた。
 泥や油で汚れている格子柄のスモックから、ちょこんとのぞいている小さな手足。その小さな手で、パウラの手を握り、水車小屋の中に導き入れようとする。
「こら、リコ。鍛冶場に入るなって言ったじゃねえか」
 水車小屋の中から怒号が聞こえた。ハンマーの近くで作業を見守っていた、鍛冶職人と思われる男性の声である。
「お客さんだもん。リコ、教えてあげたんだもん」
「客? あー。それならこっちじゃなくて、工房長のところに顔出してくれないかな。悪いけど今忙しいんだ」
「すみません、邪魔してしまって」
 アルネリアはあわてて奥の男性に声をかけ、水車小屋から出ようとした。だが、リコと名乗った少女は、パウラの手を離さない。
「こうぼうちょーさんのとこ、リコいっしょに行くー」
  リコは戸惑うパウラを導くように、村の目抜き通りに向かい、ぐいぐいと道を進んでいく。
「リコちゃん、案内してくれるの?」
「うん。ねえねえおにいちゃんの名前は?」
「僕? 僕はパウハルト。で、こっちが弟のアルベルト」
「こんにちは。パウハルトおにいちゃん。アルベルトおにいちゃん。ねえねえ、パウハルトおにいちゃんは、騎士さんなの?」
 目をキラキラ輝かせながら、リコはパウラの手をとって振り回す。
「おやおや、このおにいちゃんがずいぶんお気に入りのようだね」
 ティリアーノが微笑みながら、リコの顔をのぞき込んだ。
「うん。だってかっこいいもん」
 うっとりと見上げるリコの前に、ティリアーノが立ち塞がった。
「それじゃ、このおにいちゃんは?」
 自分の顔を指さすティリアーノ。だが、リコは音がでそうな勢いで首を左右に振った。
「おじちゃんは、おにいちゃんじゃないでしょ、おじちゃん!」
 ティリアーノが一瞬石像のように硬直した。神官の中だけでなく、ボレムの町でも美男の誉れ高く、本人もそれを自負しているようだが……。
 しかしこの子の目には、そんな彼もただのおじさんに過ぎない。
「じ、じゃあ、こっちの人は?」
 往生際が悪いティリアーノが、ヴァレリウスを指さした。
「おじちゃん」
「あの人は?」
 今度はガリマーロを指し示すと。
「おじちゃん」
 ヴァレリウスがこらえきれずに笑い出す。
「ティリアーノ。衝撃を受けたのはわかるが、皆まで巻きこむな」
「同じ気持ちを共有していただきたかっただけですよ」
 いつも以上によく笑うヴァレリウスを眺めながら、もしかしたら一番旅をしたかったのは王太子自身だったのかもしれないな、とアルネリアは思う。


 まもなく、一行は一番大きなレンガ造りの建物の前に出た。
「ここが、こうぼうちょーさんのおうちなの」
  リコが誇らしげに指を指す。家というよりは、開口部が大きいレンガ造りの工房で、中には炉と金床、そして壁にはハンマーやはさみ、鏨などの道具が掛かっている。パウラの体温が上昇しているのがわかった。
「ああ、なんだねあんたたちは」
 工房の暗い蔭から、がっしりした体つきの男性が、のそりと姿を現した。
「あの、御前試合のときに防具を買えなかったのですけど、ここに来たら買えると聞いて」
 重そうな皮の前掛けをつけた男は、鋭い目でパウラの頭からつま先まで一瞥した。
「そうか。俺はディディエってんだ。この工房の親方で、村の工房の元締めみたいなこともやってる。それよりあんた、外国人みたいだけど、防具誂えるんなら、モノによっては月が満ち欠けを7度繰り返すくらいかかるよ。いいのかい」
 パウラは、ビルギッタとガリマーロを振り返った。
「思ったよりもかかりますね」
 ビルギッタは思案顔である。
「モノによるっていったろう。最近は頑丈な鎧に人気が集まってんだ。実は御前試合でうちの鎧を着た木偶人形が勝ったもんで、こっちには注文が殺到してんだがよ。で、どんな装備だい?」
「美麗な鎧です。儀式に使うような」
 すると、ディディエが片方の口を歪ませて、頭をかいた。
「……そいつぁ……うちじゃねえな。川下んところにある、フェリヤンってやつのとこだ。美麗なやつは最近人気ねえから、案外早くやってくれるかもしれねえぜ」
「リコのじいちゃん!」
「そうだな。お客を連れてってやってくれよ」
  ディディエはリコの頭に黒く汚れたごつい手を置くと、挨拶もなしに工房の奥に引き返していった。
「じいちゃんとこ行こ!」
  リコは、パウラの手を引っぱりながら、転がるように走って行った。
「そんなに急ぐと転んじゃうよ、リコちゃん」


 リコが先導した先は、町の外れに近い場所で、せり出した崖がくぼみを作っているその下あたりにあった。
 どことなく暗い印象がある工房である。

「おじいちゃん、おきゃくさんだよ。かっこいいおにいちゃんたちだよ。あとおじちゃんと」
「おじちゃんじゃないってば」
 工房の入り口から中に駆け込んだリコには、ティリアーノの言葉は耳に入らないだろう。
 まもなく工房の中からのっそりと男性が現れた。年は初老くらいだろうか。頭を布で覆っているらしいが、その下は禿頭のようだ。奥の方では、金床で鉄を叩いている音がする。あれがリコの父親なのだろう。
 フェリヤンは一同をうさんくさそうな目で見渡し、めんどくさそうに口を開いた。
「ふりの客から注文はとらないことになっているが」
「紹介状ならありますよ」
 ティリアーノは、涼しい顔でヴァレリウスが書いた書類をフェリヤンに手渡した。書類を一瞥した彼は、驚いたように眉を動かす。
「ふん、王太子の紹介か。それじゃ言うことを聞かないといけねえな。鎧一式なら1万ルーロほどになるが、いいか? だいたい次の次の満月の頃にはできるだろうが」
「金ならあります」
 ガリマーロが一歩前に進み出た。
「あんたは……どこかで見たことがあるな」
「以前、ここを訪ねたことがあります、親方。10年以上前ですが」
「道理で。俺は客の顔は忘れねえからな。名前のほうはさっぱりだが。てことは、おまえさんも騎士団だったのか。この国に騎士団がいなくなってからは、ああいう軽くて美麗な鎧は人気がなくなったねえ」
「残念です……」
 ガリマーロの声には苦みが混ざっていた。フェリヤンはそんな彼を見つめてから、振り切るようにビルギッタに向き直った。険しかった表情が、いくらか和らいでいる。
「で、誰の鎧を拵えるんだ? そうかこの子か……。これまた若い兄ちゃんだね。まだ育ち盛りじゃないのか? 成長したら着られなくなるぞ。育ってから造ったらどうだ?」
 パウラがすがるような目でアルネリアを見た。ここは、女騎士であることを打ち明けないと、話が進まない。だが、ヴァレリウスとティリアーノがいては、その話もできないだろう。
「武具の話って退屈なんですよね。長くなりそうだから、僕らはちょっと散歩でもしませんか?」
 アルネリアはヴァレリウスに、祈るような気持ちでささやいた。すると……
「そうだね。ここに大勢いても仕方がない」
 ヴァレリウスも、拍子抜けするほどあっけなく承諾をしてくれた。
 そのふたりの会話に入り込んだのがリコである。
「じゃあちいさいおにいちゃんたち、リコのおうちにいく?」
「いいの?」
 渡りに船、とばかりにアルネリアはリコにくいついた。
「いいよ。かっこいいおにいちゃんも、後で来てね」
 そんなリコに向かって、パウラはにこやかに手を振った。
 これで一安心だ。ヴァレリウスが来れば、ティリアーノも自動的に一緒に来る。アルネリアはリコと手をつないで、工房の裏手にある、質素な小屋に向かった。

◆◆◆‡◆◆◆‡◆◆◆

 小屋の中は薄暗かった。むき出しのレンガ塀には織物もかけられていない。入り口に小さなテーブル。その奥にはかまどらしいものがあった。向こうには寝室があるのだろうが、仕切りが塞いでいてここからは見えなかった。
「かーさんただいま。アルおにいちゃんと、おじちゃん連れてきたよ」
 その声に振り向いた女性が、かまどの前から手を拭きながらアルネリアたちの元にやってきた。リコの母親らしい。
「あら、どうもすみません。リコの母です。カリエといいます」
「突然すみません、お邪魔して」
「いえいえ、娘が無理を言ったのでしょう。厚かましくて、恥ずかしいです」
 リコの母カリエは恐縮するほどなんども頭を下げた。
「ねえねえ、おにいちゃん。リコのたからもの、見る?」
 いつの間にか小屋の奥の方に移動していたリコが、仕切りの向こうからなにやら木箱のようなものを引きずってきた。
 子供時代の宝物か……。アルネリアの頬が緩んだ。そういえば、リコと同じくらいの年頃には、パウラと一緒に城から抜け出し、石ころや古いコインや木の実を拾っては集めてきたものだった。城に持って帰ると、ユシドーラが叱り飛ばした上に、容赦なく捨ててしまうものだから、いつもパウラに預けていたっけ……。
  懐かしい思い出にひたりながら、リコの宝箱の中に目を走らせたアルネリアは、次の瞬間に顔色を変えて硬直した。
「これは……」
 アルネリアがそっと手に取ると、ヴァレリウスが息を飲む音が聞こえた。
 その箱の中に、入っていたのは……
 薄い鋼鉄で作られた仮面だった。
 それも、ヴァレリウスがつけている仮面とよく似た、尖ったクチバシ状の鼻が伸びている……。
「こらリコ。またこれをおもちゃにして。おじいさんに叱られるよ」
   カリエは、娘の目を見てきつく叱った。
「あ、あの……こ、この仮面は……」
 平静を装ったつもりだったが、アルネリアの声は震えていた。
「すみません、お客様に不気味なものを。これは舅が拵えたもので、 10年前くらいに作らされた見本なんだそうですよ。実際に戦で使ったのは、皮革で作ったこれと同じ形のものらしいですけど」
「戦で……? これをですか?」
 カリエは仮面を受け取ると、裏側から鼻の部分に人差し指を差し込んだ。
「ええ。この鼻みたいなところに、薬草を詰めて、鼻から悪いモノが入ってこないようにしたそうです。大勢の人が亡くなって、その亡骸を葬るときに使ったんですって。縁起でもないものなんですが、でも見本ですから鋳つぶしてほかのモノに作り変えるわけにもいかないし、放っておくとこの子がおもちゃにしてしまうし、まったく困ったもんですよ……」
「10年前、ですか」
 ヴァレリウスの声はかすれていた。
「ええそうです。あたしがまだ亭主と婚約する前の頃でした。あたしも親方のところで働いてまして、それが縁でまあ、亭主と一緒になることになったんですけどね。そういうわけだからよく覚えてますよ。兵士たちの装備を急拵えで作らされたときに、神官がやってきてね。事細かに注文を出していったようで、頭を抱えてたんですよ、親方が」
「なんていう神官ですか?」
「えー、なんていったかなあ。ツニ、とかツリとか、確かそんな名前でしたよ。そんなに若くない、中年くらいでしたけど……こんなこと興味あります?」
 カリエの目にいぶかしげな光が宿ったので、アルネリアはあわてて打ち消した。
「いえ、神官ってほら、強引な人が多いから。僕らが知ってる人と同じかなーなんて思って」
「ああ、やっぱりねえ。神官ってそうなんですよ。少しばかり魔法が使えるからって、あたしたちのことを頭から馬鹿にしてるところあるでしょ。だからあたしたち、意地でも使わないのよ、あの魔法で動かす木偶人形ってやつ。使ったら楽になるっていわれてるけど、水車もあるし、いらないわよ……っと。あら、あたしまたしゃべりすぎちゃったみたい。ごめんなさいねえ。なかなか話し相手がいないから、つい誰か来るとしゃべっちゃうのよ」
 それでリコも異様に人なつっこいのだろう。そのリコはといえば、事情を察したらしいガリマーロが、全精力を傾けて相手をしてくれていた。
「いえ、楽しかったです。そうだ。リコちゃんのおかげで、退屈しなかったから、これでおいしいものでも買ってあげてください」
 アルネリアはポケットから銅貨2枚を取り出し、そっとカリエの手に握らせた。
「あら、いいんですかこんなに」
 カリエは口では遠慮をしつつも、さっさとポケットにしまいこんだ。
 いいんですよ、情報料だから。アルネリアはにこやかに微笑んだ。
 神官、大勢の人の亡骸。おそらくそれは、ガリマーロの話に出てきた見えない悪魔の犠牲者のことに違いない。思いがけないところから、王太子の仮面と戦の悪魔との関連が見えてきた。
 なにが起こったのかわからない。でもこの入り組んだ迷路の先に隠されているものを見届けたい。アルネリアは、興奮していた。つい昨日まで呪いの解明を放棄していたことを、すっかり忘れるほどに。
 そして王太子の仮面に秘められた謎をひもとくまでは、ノルデスラムトに帰ることはないだろう。そんな予感じみたものも、確かに抱いていた。
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