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2 淫欲の扉
しおりを挟む(あのような告解聞いたことがない…)
今までも浮気をした者や横恋慕の気持ちを悔いた者の告解を聞いたことはあったが、あのような破廉恥な言葉で聞いた事がなかった。
(思い出すだけで頭がおかしくなりそう…)
教会の庭で子供達が遊んでいる。
そして春の柔らかな風が心地よいいい天気だった。
教会では子供達の両親が仕事をしている間、ここで面倒を見ているのだ。
子供達の純真な笑い声が、少し心を落ち着かせた。
(私は聖職者だ。そのような欲が人間として当たり前なのも理解している)
『…男根がいきり立ち…』
心を鎮めようとしても、ふと思い出しては赤面してしまう。
(いけない、聖典を読んで忘れるんだ)
ミハイルは聖典を読み忘れるよう努力しようとした。しかしーーー。
そう日が経ってない数日後。
再び男が告解を希望して訪ねてきたのだ。
(ああ、行きたくない…)
動揺する気持ちを抑えながら、告解室前の椅子に座る。
椅子が軋む音に、男はすぐに声を掛けてきた。
「司祭様、先日私が言ったことを覚えていますか?」
(何て事を聞いてくるんだ…)
「ええ、諦められない方がいると…」
「そこではありません」
「!!」
ミハイルは真っ赤になった。
「どこの部分でしょう…」
ミハイルは誤魔化そうとそう答えたが…。
「司祭様、覚えてらっしゃるでしょう?」
「…私の口からは申し上げられません」
そう答えて言葉を濁した。
すると、男の深い溜め息が聞こえてきた。
「ここで…告解している時も…、私の男根ははち切れんばかりなのです…」
「!!」
ミハイルは思わず立ち上がり、座っていた椅子が後ろへガタンと倒れた。
「あ…も、申し訳ありません…」
そう言いながら倒れた椅子を起こすと座り治した。
「司祭様、苦しくてたまりません。今、自分で慰めても宜しいでしょうか?」
「!?」
ミハイルは混乱した。
清廉潔白な禁欲生活を強いられてきたミハイルは自慰の存在すら知らなかったのだ。
「あの、慰めるとは…?」
無知なミハイルは何の裏表もなく、純粋に言葉にしただけだった。
だが、男はクククッと笑いだした。
「さすが聖職者ですね。そんな事も知らないとは…フフ」
ミハイルは流石に馬鹿にされたことは分かった。
(失礼な男だ。しかし聖職者としてここで怒るわけにはいかない。
そう言えば…会話するのは始めてのような…)
「いいでしょう。少し恥ずかしいですが教えましょう。」
「いえ、やはりいいです」
ミハイルはムッとする気持ちを堪えながら断ったが男は続けた。
「フフ、まあ聞いてください。自分の男根を手で弄るのです。手で握って上下に擦って」
「…!お止めください!」
(なんと言う男だ…!この聖なる教会で…!)
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