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#1 大嫌いなアイツ
しおりを挟む「舐めろよ」
薄暗くて狭い廃部室。
リーシェの荒い呼吸が響いている
座り込むリーシェの前で、彼は仁王立ちし、ズボンを少し降ろした。
そこには彼の太くて固くて、反り立つアレが見えた。
リーシェは熟れたリンゴより真っ赤になった。
「な、なななっ、何よこれ!?」
すると彼は真顔で、
「何って俺の×××だが」
と答えた。
(そんなの、いくら私が馬鹿でもわかるわよ!)
リーシェは困惑した。
すると彼は、
「お前のも良くしてやっただろ」
と、口元にアレを押し付けてきた。
何だかヌルッとした感触が唇に伝わる。
リーシェは真っ赤な顔で目を白黒させた。
(あの落とし物が一体何だっていうのよ!?)
ーーー私はリーシェ・アイレスター。
王都からずっと離れた伯爵家の娘。
父と母と、兄、弟がいる。
農産物が主な収入源、というような田舎だ。
でものどかで、緑の匂いがして、私にとっては大好きな故郷だ。
容姿は薄茶色の緩いウェーブの髪に、チェリーのような色の瞳。髪の色はよくある色だけど、瞳の色は自分でもちょっと気に入っている。
顔はちょっと可愛い方かな?
でも、悲しいことに大人っぽいとか、優雅とかとはかけ離れてる感じ。
性格は明るいって良く言われる。
友達もたくさんいるし。
ただ、成績はよろしくない。
(お父さんお母さんごめんなさい。)
そんな自分がとてもドジなのはよく分かってる。
この国の貴族は、8歳から12歳まで初等部、13歳から18歳まで高等部に通う。
初等部は家の近くの学校に通ったけれど、高等部は両親の薦めでこの王都にあるセオジネル王立学園高等部へ入学し、今は寮生。
そして13歳の時、大嫌いなアイツに出会ったのだ。
アイツの名前はクロード・レオバルド。
艶のある黒髪に、ルビーのような赤い瞳をしている。
名門レオバルド公爵家の息子で、次期当主の予定。
レオバルド公爵家と言えば歴史を遡れば王家とも血縁のあるようなお家柄で、お父様はこの国の宰相様だ。
容姿端麗、頭脳明晰、剣術も魔法も国内屈指の腕前で成績も首位。人望も厚い。出来ないことなんて何もない。
その上皆が憧れるエルジェン侯爵家のシェリー様の婚約者。
私も憧れた2歳年上のマリアベル様がアイツのお姉様と知った時は驚愕した。
(マリアベル様は美しくて上品で優雅でお優しくて、アイツとは全く違うけどね)
そんな神々に愛されし存在。
神々に愛されし存在は、当然女子にも男子にも先生にも愛されている。
神ってこんなにも不公平なんだって実感する。
そして、ここからが重要。
私がドジを踏むときは必ずと言っていいほどアイツに見られる。
そして、人を見下したような目でクスッと笑って「お前馬鹿だな」って必ず言う。
(水魔法を失敗してずぶ濡れになった時とか、食堂でお財布忘れた時とか、側溝に片足突っ込んだ時とか)
そんなアイツとはなぜか1年生の頃から現在まで6年間も同じクラスの腐れ縁だ。
(女子にキャーキャー言われちゃって。みんなアイツに騙されてるのよ!)
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