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ビビりとモフモフ、冒険開始
いざ、ピザの屋敷へ
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日が落ちて尚、王都では無数の明るい光が辺りを照らす。
『妖精の灯』という、ビルムさん製魔導具の光らしい。
鬼灯みたいな形で、魔力を充填すると浮き上がって、一晩中光るんだとか。
一つ一つが小さい上に、何かと繋がってるわけでもないから、風属性魔法で好きなように移動させれる利点もある。
「つまり、動かして俺らに光が当たらないようにも、できるってわけだ。」
詩音が作ってくれた、イカすギア…いや忍者服に身を包み、ピザの屋敷の屋根で待機なう。
小梅と陽向まで忍者スタイルなのに、ディアさんだけいつも通りだから、ちょっと変な感じだ。
詩音曰く、採寸出来てないから、作れなかったらしい。
「本当に動かしちゃって良いんですか?王宮の魔導師さんが、配置をしていらっしゃるんですよね…?」
「問題無い。王宮勤めの知り合いには、『全て私の仕業だ』と言ってある。」
こういう時、『何やらかしても不思議じゃない』って、世間からお墨付き戴いてる人が仲間に居ると、後が楽だね。
『司教さんは、どうなってたのです?』
「だいぶ窶れてはいたが、命に別状は無かった。今はジェイクに護衛されながら、ケールの教会で休んでいる。」
「そっか…シスターと沢山、お話できるといいね。」
無事って程じゃないかもだけど、命があって、今は安全な所に避難できてるなら良かった。
…しっかし……なんで今日に限ってこんなん成ってんだ?
「…神官服着て、槍持ってる人がめっさ居るんだけど。何アレ警備員?」
『へーたいさん?』
「いや、神兵だ。…私が街に居ると知って、警戒しているのやもしれんな。」
「…以前、ディアドルフさんに無礼を働いて、伸されてるからですね?」
それ、ピザの自業自得だよね?
「……逆を言えば、警戒されているのは『私だけ』…よし、君達は2階の窓から屋敷へ入れ。東側の1番奥の部屋がオーク小屋だ。」
成る程…ディアさん的には、ピザってよりオークなのか。
「ディアさんは?」
「兵の相手をしてから行く。」
そう言って、音も無く屋根から飛び降りる。
2階建てとはいえ、フカフカな雪積もりまくってる訳じゃないのに、飛ぶのは…
まあ、あの人なら大丈夫か。
誰かの短い悲鳴という、着地音が聞こえた。
可哀想に…顔面踏まれた人が居るな。
「っし、俺らも行くか。」
「はい!」
『はーい!』
『そこの窓の所に、足場作るです!』
小梅が砂で用意してくれた足場へ飛ぶ。
詩音は陽向を抱っこして、月之浮舟でゆっくり降りてきた。
賢明だな。お前が俺と同じ降り方したら、地面さんと熱烈なキスをするのが目に見えてる。
『鍵掛かってるです。』
「…『さいご●鍵』ってアイテム、作っておくべきでしたかね…。」
『あかないのー…』
「ん?大丈夫大丈夫w開ける道具あっから。」
『道具ですか?』
「うん。ほら、此処に。」
「……え、あの、未來くんまさか……!」
「おっじゃまっしまぁーっすっ!!」
ガシャーンッ!!
鍵掛かった窓を開けるくらい、『俺の拳』があれば朝飯前だぜ!
────────
※飛び降りたディアドルフ様視点
「ぐぼぉっ?!」
「おっと、失礼。」
ああ、なんてことだ。
着地点を『人』にしてしまった。
コレでは注目されてしまうではないか。
「いやはや、司教の権威を侮っていたな。これほど沢山の神兵が集まるとはね。」
「!!て、敵襲ー!総員、西の庭へ!!」
「なんと、更に増えるのか?それは困ったな…」
索敵で確認すると、本当に全ての神兵が私の方へ来ている。
ああ、どうしたものか。
…詰まらんなぁ…こうも狙い通りに事が運んでしまっては…。
1人くらい、屋敷の中へ走っても良さそうなのだがね。
まあ、ミライ達に降りかかる危険が増すより、余程良いか。
神兵達は何と聞かされているのか…皆隙間を埋めるようにして、槍を向けてくる。
血気盛んな若人達だ。大いに結構。
「待て!皆、退がるのだ!」
その中でも、少々年配の者が前に出てきた。
ふむ…この隊の責任者か?
「私は神兵隊長、マックス・バルト!Sランク冒険者、ディアドルフ殿とお見受けする。いざ、勝負!」
「…貴君1人で挑むつもりかね?」
「如何にも!私が倒れるまで、部下には手出しさせん!」
部下を逃がすための、時間稼ぎか?
…いや、周りの者達に、逃げる意思は無さそうだ。
ならば、何のため……?
「!…成る程……」
後方の兵が数人集まって、何かの『召喚』を準備しているな。
面白くなってきた……!
「来るがいい。遊んでやろう!」
───────
※忍んでない未來視点
「誰も居ねーな。」
『…総長さん、もうちょっと静かに入れなかったのです?』
「大丈夫だって、索敵してっけど皆ディアさんの方行ってるしw」
窓の破壊音は、神兵さん達には聞こえてなかったみたいだ。
「んー、屋敷の中は…ゴーレム2体と…歩き回ってんのが執事さんで、部屋に居んのが金遣い荒い嫁と、ピザかな。部屋隣同士かぁ…」
「執事さん以外の使用人さんは、カリーナさんとエマちゃんのゴーレムが、避難させたんでしたね。」
『執事さんと奥さんは、小梅とひなくんでお仕置きして来るのです。総長さんとしおちゃんは、悪い商人さんぶっ飛ばすのです!』
『おしおき!がんばる!』
「おう!危なくなったら、直ぐに逃げろよ?」
「お互い、頑張りましょう!」
嫁さんと執事さんは、陽向の悪夢でお仕置きの予定だ。
先ずは執事さんを狙うようで、2体は階段を降りて行く。
…陽向の蹄、この床だと滑りそうだな。
小梅と離れるのは久しぶりだ…。
なんとなくモヤモヤするけど…陽向を独りにすんのは不安しか無い。
詩音じゃ一緒に行かせた所で迷うし、そもそも此方でやることがある。
そして、俺はピザを調理する役。
陽向の安全と其々の役割を考えると、小梅に預けるのが1番だ。
「詩音、歩くのゆっくりでいいからな。床磨かれてるから、転けるぞ。」
「ぅ…お手数おかけします……。」
手を繋いで、慎重にピザの部屋へ向かう。
2階の東の奥…こっちだね。
このドア通って、左行って…
えーと、この角を右に曲がれば……
……ん?嫁さんが部屋から出たな。
[詩音、止まれ。]
[は、はい。]
ピザの部屋の前に行った…不味いな、女の人殴りたくはないから、見付かりたくないんだけど。
ちょっと角から覗いて見るかな…
おおぅ……マ●コ・デラッ●ス……!
「…貴方?ねぇ、外が騒がしいけど…あの神兵達、何をしているの?まさか、本当に誰か襲ってきたの?」
声可愛いのに勿体ねぇぇぇぇ……!
野菜食べようよ野菜!
…お、ドア開いたな……
「し、心配無いよリジー。神に逆らおうって馬鹿でも無い限り、神兵がウロウロしている屋敷に喧嘩は売ってこないさ。」
「でも…貴方、司教の真似してるのに、前にも殴られたことあったでしょ?」
「あ、アレは少し焦ってしまったのが原因さ…。あの化け物だって、家にまで襲撃なんてしてこないよ。」
……ピザ…本当にピザだ。
え、本物さん窶れてるんだよね?
変身してんのに、なんでピザってんの?
[…変化の杖って、食生活は反映されんのかな。]
[恐らくは……。]
[…今の内に、隠密と認識阻害使って、部屋入っちゃう?流石にバレるかなぁ?]
[闇属性魔法を使えば、天井張り付きができるかもしれませんよ。重力操作ができるらしいので。]
[マジか、やろう。それはやるしかない。]
[では…魔法創造!《アップサイド・ダウン》!]
うぉっ?!
あだだ…て、天井に『落ちる』なんて、初めてだよ…。
ドンッて音したけど、大丈夫かコレ…?
「何の音?!」
「あっ!ま、待つんだリジー!私が…見よう……。」
ヤベェ、こっち来る!か、隠れきれるかな?!
───────
2018.5.20 20:07 一部修正しました
『妖精の灯』という、ビルムさん製魔導具の光らしい。
鬼灯みたいな形で、魔力を充填すると浮き上がって、一晩中光るんだとか。
一つ一つが小さい上に、何かと繋がってるわけでもないから、風属性魔法で好きなように移動させれる利点もある。
「つまり、動かして俺らに光が当たらないようにも、できるってわけだ。」
詩音が作ってくれた、イカすギア…いや忍者服に身を包み、ピザの屋敷の屋根で待機なう。
小梅と陽向まで忍者スタイルなのに、ディアさんだけいつも通りだから、ちょっと変な感じだ。
詩音曰く、採寸出来てないから、作れなかったらしい。
「本当に動かしちゃって良いんですか?王宮の魔導師さんが、配置をしていらっしゃるんですよね…?」
「問題無い。王宮勤めの知り合いには、『全て私の仕業だ』と言ってある。」
こういう時、『何やらかしても不思議じゃない』って、世間からお墨付き戴いてる人が仲間に居ると、後が楽だね。
『司教さんは、どうなってたのです?』
「だいぶ窶れてはいたが、命に別状は無かった。今はジェイクに護衛されながら、ケールの教会で休んでいる。」
「そっか…シスターと沢山、お話できるといいね。」
無事って程じゃないかもだけど、命があって、今は安全な所に避難できてるなら良かった。
…しっかし……なんで今日に限ってこんなん成ってんだ?
「…神官服着て、槍持ってる人がめっさ居るんだけど。何アレ警備員?」
『へーたいさん?』
「いや、神兵だ。…私が街に居ると知って、警戒しているのやもしれんな。」
「…以前、ディアドルフさんに無礼を働いて、伸されてるからですね?」
それ、ピザの自業自得だよね?
「……逆を言えば、警戒されているのは『私だけ』…よし、君達は2階の窓から屋敷へ入れ。東側の1番奥の部屋がオーク小屋だ。」
成る程…ディアさん的には、ピザってよりオークなのか。
「ディアさんは?」
「兵の相手をしてから行く。」
そう言って、音も無く屋根から飛び降りる。
2階建てとはいえ、フカフカな雪積もりまくってる訳じゃないのに、飛ぶのは…
まあ、あの人なら大丈夫か。
誰かの短い悲鳴という、着地音が聞こえた。
可哀想に…顔面踏まれた人が居るな。
「っし、俺らも行くか。」
「はい!」
『はーい!』
『そこの窓の所に、足場作るです!』
小梅が砂で用意してくれた足場へ飛ぶ。
詩音は陽向を抱っこして、月之浮舟でゆっくり降りてきた。
賢明だな。お前が俺と同じ降り方したら、地面さんと熱烈なキスをするのが目に見えてる。
『鍵掛かってるです。』
「…『さいご●鍵』ってアイテム、作っておくべきでしたかね…。」
『あかないのー…』
「ん?大丈夫大丈夫w開ける道具あっから。」
『道具ですか?』
「うん。ほら、此処に。」
「……え、あの、未來くんまさか……!」
「おっじゃまっしまぁーっすっ!!」
ガシャーンッ!!
鍵掛かった窓を開けるくらい、『俺の拳』があれば朝飯前だぜ!
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※飛び降りたディアドルフ様視点
「ぐぼぉっ?!」
「おっと、失礼。」
ああ、なんてことだ。
着地点を『人』にしてしまった。
コレでは注目されてしまうではないか。
「いやはや、司教の権威を侮っていたな。これほど沢山の神兵が集まるとはね。」
「!!て、敵襲ー!総員、西の庭へ!!」
「なんと、更に増えるのか?それは困ったな…」
索敵で確認すると、本当に全ての神兵が私の方へ来ている。
ああ、どうしたものか。
…詰まらんなぁ…こうも狙い通りに事が運んでしまっては…。
1人くらい、屋敷の中へ走っても良さそうなのだがね。
まあ、ミライ達に降りかかる危険が増すより、余程良いか。
神兵達は何と聞かされているのか…皆隙間を埋めるようにして、槍を向けてくる。
血気盛んな若人達だ。大いに結構。
「待て!皆、退がるのだ!」
その中でも、少々年配の者が前に出てきた。
ふむ…この隊の責任者か?
「私は神兵隊長、マックス・バルト!Sランク冒険者、ディアドルフ殿とお見受けする。いざ、勝負!」
「…貴君1人で挑むつもりかね?」
「如何にも!私が倒れるまで、部下には手出しさせん!」
部下を逃がすための、時間稼ぎか?
…いや、周りの者達に、逃げる意思は無さそうだ。
ならば、何のため……?
「!…成る程……」
後方の兵が数人集まって、何かの『召喚』を準備しているな。
面白くなってきた……!
「来るがいい。遊んでやろう!」
───────
※忍んでない未來視点
「誰も居ねーな。」
『…総長さん、もうちょっと静かに入れなかったのです?』
「大丈夫だって、索敵してっけど皆ディアさんの方行ってるしw」
窓の破壊音は、神兵さん達には聞こえてなかったみたいだ。
「んー、屋敷の中は…ゴーレム2体と…歩き回ってんのが執事さんで、部屋に居んのが金遣い荒い嫁と、ピザかな。部屋隣同士かぁ…」
「執事さん以外の使用人さんは、カリーナさんとエマちゃんのゴーレムが、避難させたんでしたね。」
『執事さんと奥さんは、小梅とひなくんでお仕置きして来るのです。総長さんとしおちゃんは、悪い商人さんぶっ飛ばすのです!』
『おしおき!がんばる!』
「おう!危なくなったら、直ぐに逃げろよ?」
「お互い、頑張りましょう!」
嫁さんと執事さんは、陽向の悪夢でお仕置きの予定だ。
先ずは執事さんを狙うようで、2体は階段を降りて行く。
…陽向の蹄、この床だと滑りそうだな。
小梅と離れるのは久しぶりだ…。
なんとなくモヤモヤするけど…陽向を独りにすんのは不安しか無い。
詩音じゃ一緒に行かせた所で迷うし、そもそも此方でやることがある。
そして、俺はピザを調理する役。
陽向の安全と其々の役割を考えると、小梅に預けるのが1番だ。
「詩音、歩くのゆっくりでいいからな。床磨かれてるから、転けるぞ。」
「ぅ…お手数おかけします……。」
手を繋いで、慎重にピザの部屋へ向かう。
2階の東の奥…こっちだね。
このドア通って、左行って…
えーと、この角を右に曲がれば……
……ん?嫁さんが部屋から出たな。
[詩音、止まれ。]
[は、はい。]
ピザの部屋の前に行った…不味いな、女の人殴りたくはないから、見付かりたくないんだけど。
ちょっと角から覗いて見るかな…
おおぅ……マ●コ・デラッ●ス……!
「…貴方?ねぇ、外が騒がしいけど…あの神兵達、何をしているの?まさか、本当に誰か襲ってきたの?」
声可愛いのに勿体ねぇぇぇぇ……!
野菜食べようよ野菜!
…お、ドア開いたな……
「し、心配無いよリジー。神に逆らおうって馬鹿でも無い限り、神兵がウロウロしている屋敷に喧嘩は売ってこないさ。」
「でも…貴方、司教の真似してるのに、前にも殴られたことあったでしょ?」
「あ、アレは少し焦ってしまったのが原因さ…。あの化け物だって、家にまで襲撃なんてしてこないよ。」
……ピザ…本当にピザだ。
え、本物さん窶れてるんだよね?
変身してんのに、なんでピザってんの?
[…変化の杖って、食生活は反映されんのかな。]
[恐らくは……。]
[…今の内に、隠密と認識阻害使って、部屋入っちゃう?流石にバレるかなぁ?]
[闇属性魔法を使えば、天井張り付きができるかもしれませんよ。重力操作ができるらしいので。]
[マジか、やろう。それはやるしかない。]
[では…魔法創造!《アップサイド・ダウン》!]
うぉっ?!
あだだ…て、天井に『落ちる』なんて、初めてだよ…。
ドンッて音したけど、大丈夫かコレ…?
「何の音?!」
「あっ!ま、待つんだリジー!私が…見よう……。」
ヤベェ、こっち来る!か、隠れきれるかな?!
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2018.5.20 20:07 一部修正しました
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