ビビりとモフモフの異世界道中

とある村人

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ビビりとモフモフ、冒険開始

微睡みの羊雲

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「羊さんです…!」
[スゲーいっぱいいる!]

ケールから南西へちょっと進んだ所に、クリーム色の羊が沢山いた。
大人しそうだなぁ、撫でたいな~。

『しつじさん です?』
「えっ、執事さんですか?!どこに?!」
『小梅、それだと人間の役職だよwひーつーじ。』
『ひーつーじ?』
『そうそうw』

詩音の天然は、面白いから訂正しないどこw

[…マクベスさん?キョロキョロして、どしたの?]
「執事なんていないけど?」
「ですよね?」

……ブルータス、お前もか。

[ねえ、あの羊なんて種族?]
「ドリームシープだよ。体毛から眠くなる香りを出すんだ。」

ドリームシープ…可愛いな。
角もまるっこくて、殺傷力0だろアレ。
そして眠り系デバフとな。正に羊って感じだね。

「因みに、仲良くなるといい夢を見させてくれるけど…敵とみなされたら、容赦なく悪夢見せられるから。体毛が黒くなったらすぐに離れるんだよ。」
[成る程、ナイトメアの制御追加した、ダーク●イか。]
「なんでしたっけそれ?」
[眠りデバフ全体がけ&オート悪夢で無双できる、幻のポケ●ン。]

映画一緒に見ただろ。
お前、妹と2人でボロ泣きしてたよな?
俺のハンカチがお前らの涙で、ぐっしゃぐしゃになったからよく覚えてる。
アレ以来、お前と妹と出かける時は、ハンカチ3枚持ち歩くようにしてたんだぞ。

『おや、お客様ですかな?ウルフ種にキャット種をお連れとは…珍しいですのぅ。』
「《テレパス》。は、初めまして!」
『こんにちは~。』

一番大きくて、毛がモッコモコの個体が話しかけてきた。
声がなんとなく、おじいちゃんっぽい。

『ひーつーじさん、こんにちはです!』
『ぷふぅっwwwちょ、小梅、伸ばさなくていいんだよwww』
『??』
『ほっほっほっw可愛らしいお嬢さんですな。』
「す、すみません、お爺さん…。」

俺の教え方が悪かったかw
素直で可愛いなおいw

『勿論、そちらのお嬢さんもお可愛らしいですぞ。』
「あ、え、えっと…性別男です……。」
『おお、これは失礼致しました。ふむ、我々と話せるとは…人族ではありませぬな?』
「いえ、一応人族です。」
『なんと!』

うん、まあ、驚くよね。
俺もその辺の人が、獣状態の俺と話せたらビックリするし……ん?何だろ。
また何か、忘れてる気がしてきた。

「長老、久しぶり。」
『お久しぶりです、マクベス様。また羊皮紙か、綿毛をご所望で?』
「両方かな。使うのは、俺じゃなくてこの子達だけど。とりあえず、羊皮紙100枚と綿毛の塊10個ね。はい、いつもの。」
『ありがとうございます。お待ちの間、若い衆と遊んでやってくだされ。』

マクベスさんが、羊のおじいちゃんに野菜を沢山渡した。ニンジンとレタスと…緑の柔らかそうな葉っぱ。
アレ、確かデイヴィーさんから買ったな。
フワリの葉だっけ?
獣人や獣,鳥系モンスターが食べると、毛質がフワフワになるらしいよ。
俺はまだ食ってない。

『……あ。』
『?』
「どうしました?」
『マクベスさん。』
「何?」
『…種族何?』

わ す れ て た!
今朝のディアさんとデイヴィーさんといい、今のマクベスさんといい…!
ヴァールフラン家の人、モンスターと話せてるよね?ね?!

「そ、そういえば…私も魔法で話せるので、違和感ありませんでしたが……!」
「んー…俺としては、教えてあげていいんだけど……。」
『けど?』
「父さんが…色々考えて悩んで困ってるミライとシオンを、できるだけ長く見たいって言うから……。ゴメンね。」
『ドSかディアさんっ!!』
「ドエス?ああ…そういうこと。父さん、嗜虐趣味ではないよ。人をからかうのが大好きなだけで。」
「あ、それはなんか知ってます……。」

ドSの意味通じたことにビックリなんだけど。
…まさかな?

『マクベスさん、何県出身?』
「ケン?…土地の区画のこと?」
「は、はい、そうです。」
「出身地は…どの国にも属してない。モルトハイル山の山頂に実家があるよ。」

あ、転生者じゃないっぽい。
てことは、単に推測能力が高いだけか。
……実家が山頂に?!なんつー所に住んでんの?!

『あ、あの~…こんにちは~。』
『こんにちはです!』
『お、こんちは!』

羊の一頭が、綺麗な女性の声で話しかけてくれた。
可愛いなぁ。…他の子は遠巻きに俺らを見ている。
どしたんだろ?

『あの…ウルフさん…お腹空いてたりしません…よね?』
『ん?さっき昼飯食ったばっか。』
『私が美味しそうだとかは……』
『可愛いとは思うけど、食う気は起きないよ。』
『ああ、良かった!皆さん、大丈夫みたいですよ~。』

…寄ってきてくれなかった原因は俺か……!
そりゃそうだ、狼なんて羊食う動物の代表格じゃん!
なんかゴメン!

『《ヴァリアント》!!』

ぽふっ

「ふぅ…コレで怖くないかな?」
『まあ!人の姿に変身できるのですね!』
『わぁ~!かっこいいー!』
『こんにちは~♪』

よし、皆寄ってきてくれた!
足下まで来てくれた子達を、撫でさせてもらおう!

「触ってもいい?」
『いいよ~。』
『ボクも撫でて♪』
「わ、私もさ、触りたいのですが!よ、よろしいでしょうか?!」
『うん♪』
『次、私ね!』
「あんまり、強く掴んじゃダメだからね?」
「「はーい!」」

詩音は、小さめの子を抱き抱えることにしたらしい。
ぬいぐるみ抱いてるようにしか見えない。

さて、触り心地はどんなもんか…

モフモフ もみもみ

「こ、コイツは…!」
「み、未來くんもそう思います…?」

この手触り、弾力…間違いない!

「「低反発枕!!」」
『てーはんぱつ?』
「…何それ?……頭を包むように、変形する枕ってこと?」

マクベスさん、正解!
なんつーか、表面ふわっふわの綿毛なんだけど、奥まで手入れると低反発枕っぽい感触になる。
気持ちいいなコレ!
枕にして昼寝したら怒られるかな?!

『コウメも、モフモフするです!』
『わぁい♪あそぼあそぼ~♪』
『ねこちゃん、ふわふわ~♪』

小梅も、小さめの子達とモフり合いを始めた。
…俺も混ざりたい。でも、怖がられちゃうかなぁ。

「お、おい!何してんだてめぇら!」
「ぁあ?」
「ひいっ?!ご、ごめんなさい?!」
「ん……?」
「そのドリームシープは、俺らの獲物だぞ!」

…んだよ、折角いい気分で、羊と戯れてんのに。

『きゃー!!またアイツらよ!』
『長老!例のならず者達が!』
『何じゃと?!全員、ナイトメアウールの準備を!』

あ、コレ離れるべき?
ならず者って、羊達に何したのアンタら。
とりあえずモフるのを中断して、ならず者(仮)達に向き直る。

「獲物だぁ?この子ら、討伐されるようなことはしてねぇぞ?」
「おう、坊主。お前最近ギルド入ったばっかの、噂の獣人だな?」
「俺達はBランクのパーティーだ。先輩は敬いな。」
「ドリームシープの羊皮紙と、綿毛の採集依頼は俺らが受けたんだ。あっち行ってろ!」

…Bランクパーティーで採集クエスト?
そんなんあるんだ?

「…マクベスさん、ドリームシープの羊皮紙と綿毛って、そんなに貰うの難しいの?」
「いや?相手が喜ぶ食料と、物々交換。フワリの葉が最もいいけど、母さんの畑で採れた野菜も喜ばれるかな。」
「えっ……」
「ぶ、物々交換…?」

ん?

「…羊皮紙って、羊狩って皮剥ぐんじゃ……?」
「違う。そういう作り方のもあるけどね。ドリームシープの羊皮紙は、別名『羊毛紙』。大人のドリームシープ達が、自ら毛を加工して作る物。」
「あ、そうなんだ?」
「……んだよ、本当に採集…いや、御使いじゃねぇか!!」
「てっきり、ドリームシープの群れに挑めってことかと……。」
「どうして、そのように思ったんですか?」
「いや、これ……Bランク依頼だからよぉ。ドリームシープは集団で眠らせてくるから、そんな見た目でもCランクモンスターなんだぜ?」
「へぇ~。」

……何故そんな高ランクの依頼になってんの…。

「今まで、羊皮紙の仕入れは、どうしてたんですか?」
「ケールで使われてる羊皮紙は、メリアスって婆さんが、一人で仕入れてたんだよ。でも、先月ポックリ逝っちまってな。」
「誰も仕入れ方知らなくてよ。…最初はEランクの依頼だったんだが、あまりにも成功者が出ねぇんで、どんどん依頼ランク上がったんだわ。」

なんてこった!
お婆さん、誰かに伝授しといてよ!

「しっかし、フワリの葉か…けっこう遠く行かねぇと採れねぇぞ。」
「商業ギルドに行けばあるんだろうが…報酬の取り分考えるとなぁ…。」
『長老!ナイトメアウールの準備できました!』
『今じゃ!かかれー!』
『とりゃー!』
「え、ま、待てお前らっ!俺らはもう…」
『ならず者覚悟ー!』
「ぎゃー?!眠らされるー!」

……黒い羊の群れって、ちょっと怖いね。

───────

『なんと…メリアス殿……。お姿を見なくなったと思ったら、既にお亡くなりだったとは。』
「流石に、誰も羊に連絡はしないよなぁ…。」
「そうですね……。」
『最近ならず者が増えたのは、我々との交渉方法が伝えられていなかったから、なのですね。』
「うん。まあ、そこは俺らが町に帰ってから、皆に伝えとくよ!」

羊と交渉で手に入れてるとか、誰も思わないよなぁ…。
俺も、実際喋れなかったら…あの人達と同じ事してたかも。
因みに、Bランクパーティーさん達は、黒い毛の子達に囲まれて、絶賛地獄のお昼寝タイム中だ。

『さあ、御用意できましたぞ。羊皮紙100枚、綿毛の塊10個です。』
「ありがとう!」
『ペラペラよーしひ、いっぱいです!』

おお、けっこう嵩張る!
詩音がアイテムボックス持ちで良かった。
しかし、この綿毛モッフモフだな。布団作りたい。

「羊皮紙って、どうやって作るんですか?」
『我々の毛には、2種類ありましてな。表面は細い綿毛が生えておりますが、皮膚に近い方には弾力のある、空洞化した少々太い毛が生えているのです。此方を開いて薄く伸ばすと、羊皮紙になりますぞ。』
「へぇ~、なんか面白い!」

さーて、羊と戯れつつ、早速レシピでも……

「……インクとペン持ってねぇ!」
「うん。だから後で商業ギルド行こうって、言ったじゃん。」
「成る程!」
「それに、ドリームシープに囲まれたまま、作業なんてできないよ。いつの間にか寝かされるから。」
「うぅ…離れ難いですが、そろそろ戻りましょうか。」

くっ…仕方ない……!せめて、最後にもう1モフ!

『もうお帰りですかな?』
『いっちゃうの?』
「ゴメンなさい、戻らないといけない用事が…」
『やだー!ボク、おにーちゃんたちと いっしょがいいー!』
「ひゃあっ?!」

おおぅ、大丈夫か詩音?!
飛び付いたのが、小さめの子で良かったな。
……この子、さっき詩音が抱いてた子か…?

『ボクもつれてってー!』
「え、え?ど、どうしたんですか?!」
「……詩音。お前、無自覚で特効テイムしたんじゃね……?」
「特効テイム?」
「……未來くん、鑑定で見れます?」
「見てみるわ…。《鑑定》!」


『モンスター ドリームシープ』
 名前 名付け無し
 性別 ♂
 年齢 0歳1ヶ月
 従属 シオン・ユヅキ


「…どうですか?」
「やっちまったな。」
「…凄いね、シオン。実力見せずにテイムとか、俺も初めて見た。」
「ど、どどどうしましょう?!」
『なかま、ふえたのです♪』
『いっしょにいく!』
「…えーと、長老さん。この子、俺らが世話するとかってありっすか…?」

保護者の目の前で事故テイムとか、笑えねぇ…!
詩音にモンスターモフらせるのは、慎重にしないとダメだなこりゃ……。

『ふむ…貴殿方であれば、お任せしても良いでしょう。ワシの孫を、よろしくお願いします。』
「お孫さん?!い、いいんすか?」
『母親の私からも、お願いします。その子が望んだことですから。』
「お、お母さんがそう仰るなら…お預かりします。」
『やったぁ~!』

えーと、まあ、とりあえず……

「ドリームシープ、ゲットだぜ?」
「…このままモフモフ集めて、ポケットじゃないモンスターマスターでも目指します?」
600族強いドラゴンとかは、モフモフしてないかも知れないぞ。獣じゃないだろうし。」
「可愛さ重視でもブ●ズオンリーでも、いいじゃないですか。誰と競うでもありませんし。」
「いや、御三家最初のポケ●ンは入れようよ。」
「未來くんがその枠なので、問題ありません。」

ああ、そだね。調度炎タイプだし。

さて、新たな仲間の名前はどうしよう。
名付け無しって出てたから、考えないとね。
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