貴方の永遠が欲しかった

さく

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理系女

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何故か気になりしばらく彼女を見ていたが彼女は一点を見つめたまま動かない。ちょうどバイトをあがる時間になっていたので俺は水を買って彼女に話しかけることにした。

「大丈夫ですか?
俺あそこでバイトしててお姉さんのこと見えてたんですけど、誰か待ってる様子でも無いのに動かないから。
良かったらこの水飲んでください、熱中症になっちゃいますよ?パーカー着てずっとここにいたら」

「ありがとうございます。
熱中症などにはなりませんので安心してください。ですが心配をかけていたようなので場所変えます。
失礼します。」

「ちょっと待ってください!場所を帰るって、、、家に帰ったらどうですか?何か事情があるなら話聞きますよ?!」

このお姉さんわざわざ長袖着てるしもしかしたらDVの可能性もあるかもしれないやだとしたら放っておけないよな、、
彼女の表情はずっと笑顔で感情が読めない。

「いえ、DVなどされておりません。そもそも私にパートナーなどおりません」

「え?!」びっくりして咄嗟に声が出てしまった。
「すみません、顔に出てましたかね笑」

「はい。あなたの眉が初めよりも10°傾き、深夜に女性が長袖を着ている場合を考えたら導き出せます。」

変わった人だ。俺の高校の特進理系クラスにもいたなこういうやつ、高校時代の受験勉強に命を捧げていた頃の自分を思い出し少し胸が苦しくなった。

「じゃ、じゃあなんで?」

「単純です、家がないからです」

綺麗な清楚系の服にツヤツヤ黒髪ロングとても家がないようには見えないが、、、
「そ、そうなんだ、、、じゃあホテルにでも泊まった方がいいよ。夜道は危ないから大通りまで付き添いますね」

「しかし、私はお金を持っておりません私の元に収入は入りませんので」

「じゃあいいですよ、俺払いますんで」

夜勤バイトで疲れていたし彼女の事情は複雑そうでこれ以上聞くのを辞めた。

一大通り一

「じゃああそこにホテル多くあるんで、気をつけて」

「ありがとうございます。」

彼女はホテルの方向へスタスタと歩いて行った。俺はその後ろ姿を見守ったあと家に帰った。
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