υπέροχο κόσμο των κοσμημάτων

猫卜雪乃

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02:瑠璃というもの

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 結局、円卓での会議は「前回と同じように対応する」と決まった。
 余裕がある訳では無いが、召喚師二人を中心に戦いを構成すれば、負ける事は無い。
 相手を撤退させられれば良い、との結論に至った。

 風の者の亜種は、宝石人だけに限らず普通の人間にとっても脅威だった。
 いや、むしろ寿命が百年足らずで、特出した能力の無い人間の方が風の者を恐れていた。
 何百年かに一度攻めて来る風の者は、お伽噺の中の存在であり、その姿は凶悪な邪神のようにえがかれている。

 宝石人が暮らす神殿にも、食堂で食事を作ったり、公共の場を掃除したりする為の人間が少数ではあるが住んでいた。
 当然円卓の十三人の顔と役割は把握していた。



 神殿の長い廊下。
 人々が行き交う中で、円卓の十三人にだけは、すれ違う時に皆が頭を下げる。
 それは宝石人も人間も、だ。
 瑠璃の横を、掃除用具を持った人間の集団が通り過ぎた。

「何が攻撃特化の宝石人だ。役立ずが……」

 ボソリと聞こえた声に、瑠璃の足が止まる。
 すれ違いざまに呟かれた台詞は、明らかに瑠璃に向けられたものだった。それも悪意を込めて。
 しかし、瑠璃は沈黙を選んだ。
 振り返ろうとも思わなかった。
 ぶつけられた不満は、瑠璃自身も思っていた事だから。


 普通の人間が宝石人相手に侮蔑の言葉を吐くなど、通常では考えられない。
 人間と宝石人は明らかに立場が違う。
 更にその中の円卓の十三人といえば、国を治めている存在なのだから、このまま不敬罪を適応しても良いくらいの侮辱である。

 そもそも小声で呟いた台詞が聞こえるほど、瑠璃の側を人間が通る事自体がおかしいのだ。
 他に宝石人が一人でもいたら、彼等もそのような暴挙には出なかっただろう。

 何百年も居なかった『瑠璃』という宝石人。
 必要が無いから存在しなかったのでは?
 宝石人達の中で、まことしやかに囁かれる噂。
 それが人間達にもでんしていた。



 モース硬度5.5。
 貴石と呼ばれるダイヤモンドの10やルビー、サファイアの9に比べるとかなりもろい。
 それなのに円卓の13人に選ばれてしまっている。
 いや。モース硬度だけを見れば、エメラルドやファイアオパールも決して高くはない。
 しかし彼等には、他の宝石人には無い特殊能力が備わっている。

 ファイアオパールは、を持っている。
 エメラルドは、人を裁く事が出来る。
 宝石人を含めた全ての人の罪と、それに相応しい罰を瞬時に見分ける事が出来るのだ。情状酌量なども含めた、全てを。


「先代の瑠璃は、どんな人だったのだろう……」
 雲一つ無い青空を眺めながら、瑠璃がポツリと呟く。
 本来であれば、瑠璃は三歳から先代瑠璃に育てられ、瑠璃としての教育も受ける。
 瑠璃の成長が止まると、先代瑠璃は役目を終えるのだ。

「先代は……もっと成長したのかな」
 瑠璃は白く細い指を広げ、太陽にかざした。
 まだ少年らしさを残す華奢な指。
 瑠璃が17歳で成長が止まってしまった時に、育ての親であるフローレスはかなり困惑していた。
 宝石人の平均的な見た目年齢は25歳である。
 フローレスやアレキサンドライトは、もう少し上だ。

『瑠璃』という存在が早く成長が止まるのか、この瑠璃が特別なのか。
 それすらも判らない。
 教える先代の宝石人がいないから、きちんと成長出来ないのだ。
 欠陥品の宝石人。
 いつからか瑠璃は陰であざけりの対象になっていた。



 いつも無表情な瑠璃が、更に顔色も悪くなり、まるで人形のように生気の無い顔になった頃。
 召喚師(陰)のカルセドニーが、食堂で一人食事をしていた瑠璃の前に座った。
 食事ではなく、甘味と香実茶をトレイに載せている。

 瑠璃の許可無く座ったカルセドニーは、自分をチラリと見ただけで食事を続ける瑠璃を気にした風も無く、香実茶に口を付ける。
 一口飲んで、ほぅ……と息を吐き出した。

 何か緊張していたのだろうか、そう思い瑠璃が視線を上げると、カルセドニーと目が合った。
 まるで品定めでもしているかのような視線に、さすがの瑠璃も眉をしかめる。

「何か?」
 瑠璃が視線を落としながら尋ねると、カルセドニーが少しだけ身を乗り出す。
「今まで邪神に会った事……ありますか?」
 少しだけ声を潜めた問い掛けに、再度瑠璃の視線が上がった。



 to be continued……
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