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第六章 【二つの世界】
6-441 決戦13
しおりを挟むできる事なら弾き飛ばした小石の爆発で、盾の創造者へのダメージを与えたいと考えていた。
しかし、盾の創造者はサヤの考えを見抜いており、”同時に対応させない”という対策を取ってきた。
サヤ自身も気絶からは覚醒したが、その時のダメージも抜け切れていない状態で今回の至近距離での爆発の影響も受けてしまっている。
「……はぁ、はぁ……ぐっ……」
サヤは痛みをこらえながら体勢を立て直し、盾の創造者を正面に見据えながら周囲の人型の存在に注意を向ける。
そして再びポケットの中にいれた小石を一つ掴み、次の攻撃されるタイミングを見計らう。
(石も……あと少し……どうする?)
足元を見まわすが、城内の中庭には芝生のような草が敷き詰められている。常に綺麗に整理されているこの場所には、サヤが使えそうな小石が見当たらない。あったとしても散らばって存在しているため、拾いながらでは相手に隙を与えてしまうことになる。
ラファエルに創り出してもらおうと考えたが、今のラファエルは風の属性を他の大精霊たちに別けてしまったために土の属性が扱えないことを思い出した。
(くそっ……ハルナがいれば……)
「―――っと!?」
これからの対応をを考えているうちに、サヤは一瞬周囲の警戒を怠ってしまっていた。
「ぐっ!?」
『サヤさま!!』
爆発音が数回時間差で鳴り響き、最後の一つを完全に躱し切れなかったサヤは地面にうつ伏せの状態で吹き飛ばされた。
地面に両手を付き、何とか起き上がろうとするサヤの姿を見てラファエルはホッとするも、自分の周りにも小さな人型によって取り囲まれているため、手を貸すことは許されなかった。
『……ふふふ。油断してたのかしら?それとも、もう立ち向かう”手”がないのかしら?』
嬉しそうに、サヤの無様な姿を見る盾の創造者は小さな人型と共にサヤとの距離を縮めてくる。
「何言ってんだよ、アンタこそ油断してんじゃないの?」
そう言ってサヤは、油断している盾の創造者に対し瘴気の塊を連続で打ち放つ。
その攻撃を盾の創造者は、その全てを片手だけで受け止めた。そのため攻撃は全て被弾し、盾の創造者の手は指は千切れ皮一枚でつながってるような状態で、痛々しい程に変わってしまっていた。
それでも痛みを感じることは無く、ぶら下がった指を反対の手で躊躇なく引き千切ると、また先ほどの剣で受けた傷跡のようにゆっくりと復元されていった。
『もう、おしまいなの?アナタの行動は結構参考になったのだけれど……もうこれ以上何もないなら消えてもらってもいいかしら?』
そうすると、サヤの腕と足に人型の存在がしがみついていき、サヤの動きを奪っていく。
「ぶっ」
強制的にうつぶせの状態にさせられると、サヤは顔を地面に打ち付けた。辛うじて横向きになり、鼻の頭を打ち付けることは免れたが、その横顔にも小さな人型が張り付き呼吸を制限されて息苦しくなる。
『これだけの数で爆発させたら……いくらあなたでも無事じゃすまないでしょうね……それじゃ、さよなら。楽しかったわよ?』
その言葉を聞きながらサヤは、最後に見えた顔に張り付く人型が怯えている表情が目に焼き付いて離れなかった。
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