ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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旅の道中

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「……近くに気配はない。 一匹だけだったか、もしくは二手に別れて狩りをしていたかだな」




クロスの言葉にほっと一息つく。
二匹目居たら怖いし、あんまりグロいの得意じゃないから死体も見たくない。
冒険者は解体するのも仕事の内みたいだけど私は絶対無理だわ。
聞いた話によれば一応ギルドにも解体師の人は居るらしいけど、お金はかかるみたいだけどね。




「もう大丈夫よ」




ここら辺にある村の子なのかな?
こんなに小さい子があんな大きい熊に追い掛けられてたらそれは怖いよね。

ぽんぽんと優しく頭を撫でてやりながら安心させる様に笑みを浮かべる。

まあ、私で安心させる事が出来るかは不明だけど。





「この近くの村の奴か?」


「……っ!!」




クロスの問いかけに小さな体が腕の中でビクッと大きく跳ねたのがわかる。
あんな怖い目にあったんだから怯えてしまうのも仕方ないよね。




「お父さんやお母さんは一緒じゃないの?」




なるべく優しく聞こえる様にゆっくり問いかけながら頭を撫で続ける。
女の子は恐る恐る顔を上げ私を見てくれたので笑みを浮かべた。





「……お兄ちゃんと一緒……」


「そっか。 お姉さんはアヤミって名前なの。 貴女の名前教えてくれる?」


「ルルーゼ……」


「ルルーゼちゃん、よろしくね」




クロスは子供が苦手なのか私にルルーゼちゃんを任せてくれるのかグレートベアの解体作業に入るみたいだ。
アルフもそわそわ私を見ていたが大丈夫だと言う様に頷けばクロスの手伝いに行った。




「ルルーゼちゃんはこの近くに住んでるの?」


「……うん、お母さん、病気なの……。 お兄ちゃんと薬草取りに来てて……」





子供だけで薬草取りに行くのは危ないけど、森の中の村では普通なのかな?
この世界の常識が未だにはっきりわかってるんけじゃないから微妙だけど。




「それじゃあ、お兄ちゃんがルルーゼちゃんを心配してるかもしれないからお姉さん達と一緒にお兄ちゃん探そっか」




トラブルに巻き込まれたくはないけど、こんなに小さな子を見捨てるわけにはいかない。
お兄ちゃんが何歳かわからないけどルルーゼちゃんの年齢が五歳くらいだとしたらアルフと同じくらいの可能性もあるしね。




「うん……」




初対面だし、ルルーゼちゃんからしたらまだ私達は怪しい人になるかも。
けど、一人じゃやっぱ心細いんだろうね。

早くお兄ちゃんを探して村まで送ってあげよう。




「クロス」


「解体もすぐ終わるから少し待っててくれ」




クロスの名前を呼んだだけなのにクロスは私が言いたいことがわかってるかの様に頷く。
そんなにわかりやすいかな?

クロスも優しいから心配なのかもね。




 
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