ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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ある日の出会い

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でも、ここで断って腹を探られたら困るのは私ではあるからここは了承しておいて、研究してる振りをしながら作らないのが一番いいかも。
もしくは、今後の為に本当に研究してもいいかもしれない。

完成したのは私の鞄に入れておけば誰にも見つからないし、今後何があるかわからないからね。



「着きました。 ここが今回依頼を出した方のお部屋です」


「はい」



奥の方まで歩いて来たけど、結構大きな部屋の前まで辿り着いた。
……どんな人が居るのかわからないからちょっと緊張してきたかも……。



「失礼します。 王国騎士団第三軍部七席のマイヤ・アラフィー、シフォンのアヤミ・ファレス殿をお連れ致しました」


「……入れ」



アラフィーさんがしたノックの後に聞こえてきた声は低く、想像では怖いおじさんって感じかと思ってる。
慣れているのかアラフィーさんは何事もなくドアを開けると執務室みたいな感じで真正面の机のとこには髭が生えた目つきの鋭い男の人が座っていた。

推定年齢は40歳、厳つい顔つきで……言ってはいけないかもしれないけど、顎が割れてるね……。



「ア、アヤミ・ファレスです」


「アラフィー、お前は出ろ」



え? 私をこの怖い男の人と二人っきりにするのは止めてほしいんだけど……正直に睨まれてるだけど怖いし……。
見た目だけで判断するのであれば絶対に悪役顔だからね?



「スチュアート二席それは……」


「七席が俺に指図するのか?」


「……いえ、失礼いたします」



アラフィーさんが何かを言おうとしたが、男の人の睨みと言葉によって素直に引き下がる。
騎士団はどっちかと言えば体育会系みたいだし、上官の言うことには従わなければいけないんだろうね……。

アラフィーさんは私を気にしながらも命令された通りに部屋から出て行った。
……沈黙がちょっと気まずいけど、私から何か話すのもあれだし……。



「……”サイレント”」


「え……」



男の人はぽつりと何かを呟くとすくっと椅子から立ち上がり、私に近付いてくる。
私の聞き間違いでなければ防音系の魔法だと思うんだけど……。

男の人は私の前に立つと私のことを見下ろしている。
今の私の状態はまさしく蛇に睨まれた蛙状態に見えるのは間違いないでしょう。
アラフィーさんより上官みたいだし、もしリーフィやレイファのことに感付いていて私に尋問する為に呼び出したんだとしたらどうしよう。

アラフィーさんを部屋の外に出したのはその尋問を誰にも聞かせたくなかったからとか……。
防音系の魔法を使ったのは尋問だけじゃなくて拷問までしようとしてるのかもとか……。

どちらも喋らない静かな空間だから色々な嫌なことが頭の中で考えてしまう。


 
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