20 / 57
第一章 魔女の森。
風に読ませて、風車。
しおりを挟む
「──嘘だ!! 嘘だ、嘘だ、嘘だ、嘘だ!!」
少女が絞り出した言葉。
そこに込められたいくつもの想い。
確かなかたちを形作る事の出来ない少女の言葉は、だけど、だからこそ無垢な響きで。
今、目の前に居る妖精へと向けられます。
「嘘だ、嘘だ、嘘……」
「嘘じゃない!! お前はただの人間で……私の敵だ!!」
それは少女の言葉をピシャリと止めるには十分な言葉。
たとえその言葉がどれ程少女を傷つけたとしても。
生きる事の方がどれだけ幸せなことかと妖精はわかっていました。
無言で泣きじゃくる少女の手を全力で引くと、妖精は森の入り口の方へと体を向けます。
「い、イタいっ、痛いよ、ねぇ、止めてよ、お母さん!!」
「ウルさい!! お前は黙って言う事を聞けば良いんだ!! こっちへ来い!!」
「わ、わかった、わかったから……言う事聞くから……ど、何処へ、行くの……?」
「──お前を……今からアイツらに、返しに行く……」
「……ぇ?」
その言葉に素直に従う事が一体少女に出来たでしょうか?
少女は妖精から手を振りほどくと全力で抵抗します。
「嫌、嫌だよ、私、行きたくない!!」
「こら!! なんで言う事を聞かないの!?」
まだ小さな少女にとって現状の全てを頭で理解する事は出来ません。
それでも、頭ではわかっていなくても少女にはわかっていました。
「だって私お母さんと一緒が良いから!! お母さんと一緒じゃなきゃ嫌だから!! だから行かない!! 行きたくない!!」
この先、もしも自分がそこへ行ってしまえば。
もう二度とお母さんとは会う事は出来ない。
言葉では説明は出来ずとも彼女はそれを理解していたのでした。
「行くなら、お母さんも、お母さんも一緒じゃなきゃ、嫌!!」
「い、いい加減にしなさい!!」
──パンッ!!
轟々と音を立てて森を焼く炎の音を切り裂く渇いた音。
少女の頬に付いた真っ赤な小さな手の跡。
全ての言葉を失った先で、少女は言葉に出来ない想いを声にします。
「……う……うあぁぁああん!!」
妖精は一度だけ目を伏せましたが直ぐに鋭い目付きに戻ると少女に魔法をかけます。
キラキラと少女の体を包む優しい光。
少しだけ宙に浮く少女の体。
妖精の弱い力でも簡単に動くようになった少女の体を引くように。
妖精は少女を連れて森の入り口を目指します。
すると、そこへ現れたのは冒険者の一団です。彼等は目の前で泣き叫ぶ少女と妖精の姿を見つけると一斉に武器を構えます。そんな中、冒険者の一人が言いました。
「──お、おい、ちょっと待て。こ、この子は……人間、だ」
モンスターと人間。
その間にある大きな溝、その内の一つに『言語の壁』というものがあります。
妖精は目の前の人間が何を言っているかを理解することは出来ません。
ですが、その男の表情と仕草を見ると瞬時に察します。
今が、その時だと……
そして妖精は勢いよく少女を人間側のいる方へ放り投げると、今までのどんな時よりも悍ましい表情で、今までのどんな時よりも恐ろしい声で叫んだのでした。
「もう、こっち側へは帰って来るな!! この人間風情が!!」
それは身の毛もよだつ咆哮の様に冒険者達の元に届くと、投げ出された少女を後ろにいた冒険者が受け止めます。
「お、おい、きみ。大丈夫か? 安心しろ、たかが妖精一匹、今すぐ殺してやる」
──ですがその声は少女の耳には届きません。
冒険者の腕の中に全身を包まれながら少女は思います。
それがお母さんの言いつけなら。
それがお母さんの望みなら。
私は私で無くなっても良い。
これから私は人間として生きていっても良い。
だってこの言いつけを守る事が出来たなら。
それは私がお母さんの子で……
お母さんが私のお母さんで……
私達は親子のままでいられるという事なんだから……
そして少女は泣きながらにこう言ったのでした。
「わ、私を、私を、助けて下さい……」
──※※※※※※※※。
その言葉を聞いた冒険者は少女を押し除けると震え上がります。
そうです。
この時冒険者の耳に届いた少女の言葉。
それは紛れもない少女が母親である妖精から教わった言葉、モンスターの使う言語だったからです。
男は言います。
「……こ、コイツ、『魔女』だ……お、おい、魔女がここにいるぞーー!!」
たった今、男が言った『魔女』というフレーズ。
それは人間が生み出してモンスター達の間でも同じように使われる様になった固有名詞。
皮肉にもそれは相容れぬ二つの種族間にとっての共通言語だったのでした。
──その言葉を聞いて、儚くも目論みが打ち砕かれたと悟った者。
──その言葉を聞いて、躊躇する事無く一匹と一人を切り裂く者達。
──その言葉を聞いて、はからずも自身の在り方を認識し笑顔を浮かべた者。
──ザシュッ。
火の手の大きくなる森の中で切り倒され横たわる二つの影。
取り残されたその場所で、力なく、だけど必死に伸ばした小さな手。
その手に触れて涙を溢す小さな光。
繋がった先で一人と一匹は想いを伝えます。
「……ね、ねぇ……お母さん……」
「……なに?」
「……私ね、やっぱり……魔女なんだって」
「……ええ……そうね……私が間違っていたわ……あなたは魔女で……私の子……ごめんね……」
「……ううん。えへへ……」
それは幸か不幸か。
それは言葉少なく。
それは溢れ出た愛心。
ここに一つの物語は幕を閉じていきます。
「……お母さん……」
「……なに?」
「……大好きだよ」
「……ええ。私もよ。あなたを……愛しているわ」
「……うん」
そしてどこからともなく吹いた一陣の風に触れて一人と一匹の近くで回った風車。
それはまるで最後の最後に起きた奇跡のようで。
一人と一匹は最期に風に想いをよみます。
「……どうか生まれ変わっても……」
「……またこの子の……」「……またお母さんの……」
「……お母さんでいれますように──」「……子供でいれますように──」
そうして時同じくして静かにその瞳を閉じた一人と一匹の想いを受け止めて、真っ赤な風車はいつまでもそこで廻り続けていたのでした──
※※※※※※
──そんな一人と一匹の物語は今では誰もが知る逸話となってこの世界で語り継がれています。
モンスターにはモンスターの、人間には人間の、その形は違えど伝えられて来た同じ御伽噺。決して相容れぬ二つの種族間の関係はそれ以降触れてはいけない禁忌の教えとして、この世界の理として深く根付いていました。
そして今、そんな世界の理を自らの意思で打ち破る一匹のモンスターがここにいました。そのモンスターは妖精とピクシーのクォーターで、とある森に住む森の案内人さんピクシーさんです。
「……ったく、よりにもよってなんでこんな日に……でも、大丈夫よ。私が何とかしてあげるから……」
それはまるで御伽噺をなぞり辿るように。
再び紡がれた物語。
物語はその先で、どんな未来を描くのか。
それを知る者は誰もいませんでした。
少女が絞り出した言葉。
そこに込められたいくつもの想い。
確かなかたちを形作る事の出来ない少女の言葉は、だけど、だからこそ無垢な響きで。
今、目の前に居る妖精へと向けられます。
「嘘だ、嘘だ、嘘……」
「嘘じゃない!! お前はただの人間で……私の敵だ!!」
それは少女の言葉をピシャリと止めるには十分な言葉。
たとえその言葉がどれ程少女を傷つけたとしても。
生きる事の方がどれだけ幸せなことかと妖精はわかっていました。
無言で泣きじゃくる少女の手を全力で引くと、妖精は森の入り口の方へと体を向けます。
「い、イタいっ、痛いよ、ねぇ、止めてよ、お母さん!!」
「ウルさい!! お前は黙って言う事を聞けば良いんだ!! こっちへ来い!!」
「わ、わかった、わかったから……言う事聞くから……ど、何処へ、行くの……?」
「──お前を……今からアイツらに、返しに行く……」
「……ぇ?」
その言葉に素直に従う事が一体少女に出来たでしょうか?
少女は妖精から手を振りほどくと全力で抵抗します。
「嫌、嫌だよ、私、行きたくない!!」
「こら!! なんで言う事を聞かないの!?」
まだ小さな少女にとって現状の全てを頭で理解する事は出来ません。
それでも、頭ではわかっていなくても少女にはわかっていました。
「だって私お母さんと一緒が良いから!! お母さんと一緒じゃなきゃ嫌だから!! だから行かない!! 行きたくない!!」
この先、もしも自分がそこへ行ってしまえば。
もう二度とお母さんとは会う事は出来ない。
言葉では説明は出来ずとも彼女はそれを理解していたのでした。
「行くなら、お母さんも、お母さんも一緒じゃなきゃ、嫌!!」
「い、いい加減にしなさい!!」
──パンッ!!
轟々と音を立てて森を焼く炎の音を切り裂く渇いた音。
少女の頬に付いた真っ赤な小さな手の跡。
全ての言葉を失った先で、少女は言葉に出来ない想いを声にします。
「……う……うあぁぁああん!!」
妖精は一度だけ目を伏せましたが直ぐに鋭い目付きに戻ると少女に魔法をかけます。
キラキラと少女の体を包む優しい光。
少しだけ宙に浮く少女の体。
妖精の弱い力でも簡単に動くようになった少女の体を引くように。
妖精は少女を連れて森の入り口を目指します。
すると、そこへ現れたのは冒険者の一団です。彼等は目の前で泣き叫ぶ少女と妖精の姿を見つけると一斉に武器を構えます。そんな中、冒険者の一人が言いました。
「──お、おい、ちょっと待て。こ、この子は……人間、だ」
モンスターと人間。
その間にある大きな溝、その内の一つに『言語の壁』というものがあります。
妖精は目の前の人間が何を言っているかを理解することは出来ません。
ですが、その男の表情と仕草を見ると瞬時に察します。
今が、その時だと……
そして妖精は勢いよく少女を人間側のいる方へ放り投げると、今までのどんな時よりも悍ましい表情で、今までのどんな時よりも恐ろしい声で叫んだのでした。
「もう、こっち側へは帰って来るな!! この人間風情が!!」
それは身の毛もよだつ咆哮の様に冒険者達の元に届くと、投げ出された少女を後ろにいた冒険者が受け止めます。
「お、おい、きみ。大丈夫か? 安心しろ、たかが妖精一匹、今すぐ殺してやる」
──ですがその声は少女の耳には届きません。
冒険者の腕の中に全身を包まれながら少女は思います。
それがお母さんの言いつけなら。
それがお母さんの望みなら。
私は私で無くなっても良い。
これから私は人間として生きていっても良い。
だってこの言いつけを守る事が出来たなら。
それは私がお母さんの子で……
お母さんが私のお母さんで……
私達は親子のままでいられるという事なんだから……
そして少女は泣きながらにこう言ったのでした。
「わ、私を、私を、助けて下さい……」
──※※※※※※※※。
その言葉を聞いた冒険者は少女を押し除けると震え上がります。
そうです。
この時冒険者の耳に届いた少女の言葉。
それは紛れもない少女が母親である妖精から教わった言葉、モンスターの使う言語だったからです。
男は言います。
「……こ、コイツ、『魔女』だ……お、おい、魔女がここにいるぞーー!!」
たった今、男が言った『魔女』というフレーズ。
それは人間が生み出してモンスター達の間でも同じように使われる様になった固有名詞。
皮肉にもそれは相容れぬ二つの種族間にとっての共通言語だったのでした。
──その言葉を聞いて、儚くも目論みが打ち砕かれたと悟った者。
──その言葉を聞いて、躊躇する事無く一匹と一人を切り裂く者達。
──その言葉を聞いて、はからずも自身の在り方を認識し笑顔を浮かべた者。
──ザシュッ。
火の手の大きくなる森の中で切り倒され横たわる二つの影。
取り残されたその場所で、力なく、だけど必死に伸ばした小さな手。
その手に触れて涙を溢す小さな光。
繋がった先で一人と一匹は想いを伝えます。
「……ね、ねぇ……お母さん……」
「……なに?」
「……私ね、やっぱり……魔女なんだって」
「……ええ……そうね……私が間違っていたわ……あなたは魔女で……私の子……ごめんね……」
「……ううん。えへへ……」
それは幸か不幸か。
それは言葉少なく。
それは溢れ出た愛心。
ここに一つの物語は幕を閉じていきます。
「……お母さん……」
「……なに?」
「……大好きだよ」
「……ええ。私もよ。あなたを……愛しているわ」
「……うん」
そしてどこからともなく吹いた一陣の風に触れて一人と一匹の近くで回った風車。
それはまるで最後の最後に起きた奇跡のようで。
一人と一匹は最期に風に想いをよみます。
「……どうか生まれ変わっても……」
「……またこの子の……」「……またお母さんの……」
「……お母さんでいれますように──」「……子供でいれますように──」
そうして時同じくして静かにその瞳を閉じた一人と一匹の想いを受け止めて、真っ赤な風車はいつまでもそこで廻り続けていたのでした──
※※※※※※
──そんな一人と一匹の物語は今では誰もが知る逸話となってこの世界で語り継がれています。
モンスターにはモンスターの、人間には人間の、その形は違えど伝えられて来た同じ御伽噺。決して相容れぬ二つの種族間の関係はそれ以降触れてはいけない禁忌の教えとして、この世界の理として深く根付いていました。
そして今、そんな世界の理を自らの意思で打ち破る一匹のモンスターがここにいました。そのモンスターは妖精とピクシーのクォーターで、とある森に住む森の案内人さんピクシーさんです。
「……ったく、よりにもよってなんでこんな日に……でも、大丈夫よ。私が何とかしてあげるから……」
それはまるで御伽噺をなぞり辿るように。
再び紡がれた物語。
物語はその先で、どんな未来を描くのか。
それを知る者は誰もいませんでした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
追放令嬢と【神の農地】スキル持ちの俺、辺境の痩せ地を世界一の穀倉地帯に変えたら、いつの間にか建国してました。
黒崎隼人
ファンタジー
日本の農学研究者だった俺は、過労死の末、剣と魔法の異世界へ転生した。貧しい農家の三男アキトとして目覚めた俺には、前世の知識と、触れた土地を瞬時に世界一肥沃にするチートスキル【神の農地】が与えられていた!
「この力があれば、家族を、この村を救える!」
俺が奇跡の作物を育て始めた矢先、村に一人の少女がやってくる。彼女は王太子に婚約破棄され、「悪役令嬢」の汚名を着せられて追放された公爵令嬢セレスティーナ。全てを失い、絶望の淵に立つ彼女だったが、その瞳にはまだ気高い光が宿っていた。
「俺が、この土地を生まれ変わらせてみせます。あなたと共に」
孤独な元・悪役令嬢と、最強スキルを持つ転生農民。
二人の出会いが、辺境の痩せた土地を黄金の穀倉地帯へと変え、やがて一つの国を産み落とす奇跡の物語。
優しくて壮大な、逆転建国ファンタジー、ここに開幕!
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる