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第二章 調停者。
アナスタシア。
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「──それで、これがトロール討伐のクエストで、こっちがキメラ討伐のクエストだ……」
街の近くの森の入り口にあった大きな木の下で依頼書を地面に並べながらクエスト内容を説明するのはアナスタシア。その依頼書に一通り目を通すとくろうさぎさんが答えます。
「うん。一つ一つの難易度的には特に問題なさそうだけれど、今回はいつにもましてそのクエスト数が多いのが気になるね。何かあったのかい?」
「それが……ここ最近になってこのギルドでのクエストの消化率が凄く悪くなっているらしいんだ……」
「……なるほど。やっぱり、ここも他と同じなんだね……最近のモンスター達の突然の変異。キミがここに居ること。この世界の中で、少しずつ何かが変わり始めてる……でも、それなら、僕達が遥々ここまで遡って辿って来たのは間違いじゃなかったみたいだね、アナスタシア」
「ああ。私もそう思うよ。残す街はここを含めてあと三つ。最南端のこの地のどこかにそれはある。あ、それと、ギルドの店主は確かこうも言っていたな。最近の駆け出し冒険者達の出来が揃って悪い、それは『心の病い』のようだと……」
「心の病い? ……ここに来て、いよいよ人間側にも何かしらの直接的影響が……だとすれば余計に放ってはおけないね。この世界の流れは大きな流れで出来ている。アナスタシア……その時はいよいよ近いのかもしれないね」
「ああ。やっと私達はそれに、『違和感』に辿り着けるかもしれない。って、おい、クロエ? ちゃんと考えてくれてるのか? このクエストのどれが本命だとキミは思うんだ?」
「うん、それは考えてるよ。そうだね──」
ざっとそこに並べられた十と三枚の依頼書。その中からそれを探し出すのが一人と一匹のするべき事。彼女はこの世界の『違和感』を正す調停者です。
「──特にコレといってそれらしいものは見当たらないね」
「……そうか……では、今回もしらみつぶしに潰していくしかないな。いずれにせよ、最終的には全てのクエストをこなすつもりだ」
「そうだね。乱れた流れ、『はみ出し者達』を早く元に戻してあげないと、それが僕達の役目だ」
「ああ、またこの『世界』が『大きな間違い』に気づき『やり直す』その前に、な。それが私達調停者の役割。クロエ。きっと私は守ってみせるよ……」
そうして一人と一匹はクエストの準備を済ませるとクエストへと出発します。まず最初に向かったのは巨大な猪の姿をしたワイルドボアの討伐。その次に向かったのは巨大な蛇の姿をしたバジリスクの討伐。そのまた次に向かったのはトカゲの姿をした鳥のコカトリスの討伐でした。
──クァアアアァアァァ……バシュン。
「……終わったようだな」
調停者アナスタシアの手によって斬られ倒されたコカトリスはその場で淡い光の粒になり消えていきます。そうこれが調停者と呼ばれた特別な存在にだけ与えられ、許された力、『調和の浄化』の力です。
「で、クロエ、次の場所はどっちだ?」
「うん。次はそのまま真っ直ぐ北の方角へ進んだ場所にいる大スズメ蜂、キラービーの群れの討伐だね」
「了承した」
調和の浄化の力。
それはこの世界におけるルールの外にある力の事です。
この世界において多種族間で『殺す』という行為は封じられた禁忌。
この『世界自体』がそれを出来ないようにとその『ルール』をこの世界に作ったのでした。
「……それにしても、こうも街の近くまでモンスター達がやって来るとはやはり奇妙だな」
「そうだね、最近ギルドのクエストが回っていないとはいえモンスター達がこんなに一斉に動き始めるなんて……アナスタシア、どうだい? 何か戦ってみて感じた事はあるかい?」
「……うん。やはり、この依頼書に載っているモンスター達は普通とは違うな。単純に強くなっていると言えば良いのだろうか? 駆け出し冒険者達が心を折られるのもわからなくもないよ」
「……強くなっている、か……モンスター世界の『はみ出し者達』、集団単位での変異体……『違和感』の影響が濃くなっているのかもしれないね……アナスタシア、これは僕らが思っている以上に既に深刻な状況になってしまっているのかもしれない」
「……ああ、そうだな。急がないと。それに、彼等の分も今は私が頑張らないとな」
「うん。そうだね」
この世界における討伐クエスト。
それはモンスターを倒し追い払うことをそう呼んでいます。
冒険者に倒されたモンスターはその場から押し戻されるように移動し別の場所に向かう。
お互いに『殺す』事の出来ないこの世界でそれは一種の陣取り合戦のようなものでもありました。
そしてそのバランスが崩れかけてる今、それを整えるのも調停者の務めです。
それから一人と一匹はキラービーの群れのいる場所に到着すると華麗な剣捌きでアナスタシアが次々と空中に浮かぶキラービー達を倒して行きます。そのドレスのような鎧も相まってか彼女の戦う姿は見る者を虜にしてしまう美しさを秘めていました。
──バシュン。
「よし……クロエ、次は?」
「いや、アナスタシア、まだだよ。まだ終わってない」
「え?」
くろうさぎさんの方に視線を向けたアナスタシアは直後背後に何か気配を感じると振り向きざまにそのまま勢いよく剣を振るいます。
──ピィギャアアア……バシュン。
アナスタシアが背後にいたキラービーを倒した瞬間。
同時にくろうさぎさんの手元にある依頼書に記される『大きな赤マル印』。
そうそれがこの世界でのクエスト成功の合図です。
──ポンッ。マル!
「うん。これで、全部終わりみたいだね。お疲れ様、アナスタシア」
「……すまない、クロエ。助かったよ、ありがとう」
「どう致しまして。体の方は大丈夫かい?」
「ああ。心配ない。大丈夫だ。少々油断してしまっていたよ」
「そうなのかい?」
「いや、だが、それも今回だけだ。もう一度、気を引き締め直して行くとするよ」
「うん。わかったよ。それじゃあ、次は──」
この世界における特別な存在、調停者。
その役割はこの世界の何処かにある『違和感』を見つけ出し、世界を正しい状態へと戻すこと。
それはこの『世界』が『大きな間違い』に気づくのを未然に防ぐ役割を持っていて。
その力は禁忌である他種族のモンスターを殺す力を持つことだったのでした。
街の近くの森の入り口にあった大きな木の下で依頼書を地面に並べながらクエスト内容を説明するのはアナスタシア。その依頼書に一通り目を通すとくろうさぎさんが答えます。
「うん。一つ一つの難易度的には特に問題なさそうだけれど、今回はいつにもましてそのクエスト数が多いのが気になるね。何かあったのかい?」
「それが……ここ最近になってこのギルドでのクエストの消化率が凄く悪くなっているらしいんだ……」
「……なるほど。やっぱり、ここも他と同じなんだね……最近のモンスター達の突然の変異。キミがここに居ること。この世界の中で、少しずつ何かが変わり始めてる……でも、それなら、僕達が遥々ここまで遡って辿って来たのは間違いじゃなかったみたいだね、アナスタシア」
「ああ。私もそう思うよ。残す街はここを含めてあと三つ。最南端のこの地のどこかにそれはある。あ、それと、ギルドの店主は確かこうも言っていたな。最近の駆け出し冒険者達の出来が揃って悪い、それは『心の病い』のようだと……」
「心の病い? ……ここに来て、いよいよ人間側にも何かしらの直接的影響が……だとすれば余計に放ってはおけないね。この世界の流れは大きな流れで出来ている。アナスタシア……その時はいよいよ近いのかもしれないね」
「ああ。やっと私達はそれに、『違和感』に辿り着けるかもしれない。って、おい、クロエ? ちゃんと考えてくれてるのか? このクエストのどれが本命だとキミは思うんだ?」
「うん、それは考えてるよ。そうだね──」
ざっとそこに並べられた十と三枚の依頼書。その中からそれを探し出すのが一人と一匹のするべき事。彼女はこの世界の『違和感』を正す調停者です。
「──特にコレといってそれらしいものは見当たらないね」
「……そうか……では、今回もしらみつぶしに潰していくしかないな。いずれにせよ、最終的には全てのクエストをこなすつもりだ」
「そうだね。乱れた流れ、『はみ出し者達』を早く元に戻してあげないと、それが僕達の役目だ」
「ああ、またこの『世界』が『大きな間違い』に気づき『やり直す』その前に、な。それが私達調停者の役割。クロエ。きっと私は守ってみせるよ……」
そうして一人と一匹はクエストの準備を済ませるとクエストへと出発します。まず最初に向かったのは巨大な猪の姿をしたワイルドボアの討伐。その次に向かったのは巨大な蛇の姿をしたバジリスクの討伐。そのまた次に向かったのはトカゲの姿をした鳥のコカトリスの討伐でした。
──クァアアアァアァァ……バシュン。
「……終わったようだな」
調停者アナスタシアの手によって斬られ倒されたコカトリスはその場で淡い光の粒になり消えていきます。そうこれが調停者と呼ばれた特別な存在にだけ与えられ、許された力、『調和の浄化』の力です。
「で、クロエ、次の場所はどっちだ?」
「うん。次はそのまま真っ直ぐ北の方角へ進んだ場所にいる大スズメ蜂、キラービーの群れの討伐だね」
「了承した」
調和の浄化の力。
それはこの世界におけるルールの外にある力の事です。
この世界において多種族間で『殺す』という行為は封じられた禁忌。
この『世界自体』がそれを出来ないようにとその『ルール』をこの世界に作ったのでした。
「……それにしても、こうも街の近くまでモンスター達がやって来るとはやはり奇妙だな」
「そうだね、最近ギルドのクエストが回っていないとはいえモンスター達がこんなに一斉に動き始めるなんて……アナスタシア、どうだい? 何か戦ってみて感じた事はあるかい?」
「……うん。やはり、この依頼書に載っているモンスター達は普通とは違うな。単純に強くなっていると言えば良いのだろうか? 駆け出し冒険者達が心を折られるのもわからなくもないよ」
「……強くなっている、か……モンスター世界の『はみ出し者達』、集団単位での変異体……『違和感』の影響が濃くなっているのかもしれないね……アナスタシア、これは僕らが思っている以上に既に深刻な状況になってしまっているのかもしれない」
「……ああ、そうだな。急がないと。それに、彼等の分も今は私が頑張らないとな」
「うん。そうだね」
この世界における討伐クエスト。
それはモンスターを倒し追い払うことをそう呼んでいます。
冒険者に倒されたモンスターはその場から押し戻されるように移動し別の場所に向かう。
お互いに『殺す』事の出来ないこの世界でそれは一種の陣取り合戦のようなものでもありました。
そしてそのバランスが崩れかけてる今、それを整えるのも調停者の務めです。
それから一人と一匹はキラービーの群れのいる場所に到着すると華麗な剣捌きでアナスタシアが次々と空中に浮かぶキラービー達を倒して行きます。そのドレスのような鎧も相まってか彼女の戦う姿は見る者を虜にしてしまう美しさを秘めていました。
──バシュン。
「よし……クロエ、次は?」
「いや、アナスタシア、まだだよ。まだ終わってない」
「え?」
くろうさぎさんの方に視線を向けたアナスタシアは直後背後に何か気配を感じると振り向きざまにそのまま勢いよく剣を振るいます。
──ピィギャアアア……バシュン。
アナスタシアが背後にいたキラービーを倒した瞬間。
同時にくろうさぎさんの手元にある依頼書に記される『大きな赤マル印』。
そうそれがこの世界でのクエスト成功の合図です。
──ポンッ。マル!
「うん。これで、全部終わりみたいだね。お疲れ様、アナスタシア」
「……すまない、クロエ。助かったよ、ありがとう」
「どう致しまして。体の方は大丈夫かい?」
「ああ。心配ない。大丈夫だ。少々油断してしまっていたよ」
「そうなのかい?」
「いや、だが、それも今回だけだ。もう一度、気を引き締め直して行くとするよ」
「うん。わかったよ。それじゃあ、次は──」
この世界における特別な存在、調停者。
その役割はこの世界の何処かにある『違和感』を見つけ出し、世界を正しい状態へと戻すこと。
それはこの『世界』が『大きな間違い』に気づくのを未然に防ぐ役割を持っていて。
その力は禁忌である他種族のモンスターを殺す力を持つことだったのでした。
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