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第二章 調停者。
揺れる心。
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【最終章、異世界1.9、永遠の最後の世界】
「……異世界、1.9……?」
「うん。それが一番しっくりくる表現かなって思ってね。今、僕がそう名付けたんだ」
聞き慣れないその言葉にアナスタシアは困惑します。
「す、すまない、クロエ。その、もう少しわかりやすく説明してくれないか?」
「うん。だからね、つまりこの世界は『世界』の内側の世界なのかもしれないってそう思ったんだ」
「……『世界』の内側の世界……?」
「そう。つまり、『世界』という名の、顔も思い出せない、だけど僕達が前の時間で出会い『約束』を交わした黒髪の『少女』、彼女の内側に存在する世界がこの世界、だからここは『異世界』なのかなって」
「クロエ、キミは……自分が何を言ってるのかわかっているのか? 私の耳にそれはこの世界は一人の少女の心の中の世界で、だからこの世界は現実には実在していないと言っているように聞こえるぞ」
その言葉にくろうさぎさんは真剣な眼差しでアナスタシアを見つめます。
「……いや、そんな、まさかそんな事が……」
「ある筈ない?」
「それは、そうだろう? この世界が、私達が実在していないなんて……」
「そうだね……確かにとても馬鹿げた話だよね。だって僕達はこうしてここに存在して居るんだから」
「そ、そう思うなら何故……?」
「うん。だからこれは一つの例えみたいな事だと思って聞いて欲しいんだけど……もしもこれを彼女の内側で起こっている様々な事象、心の中に渦巻く要素に置き換えてみれば色々と腑に落ちて繋がるような気がしたんだ」
そして、くろうさぎさんは自身の思う『世界』について語ります。
「アナスタシア。『世界』はこの最後の時間に、どんな『決まりごと』を置いたと思う?」
「……それは……」
それは一人と一匹がここに来る以前から話し合っていた問い。『やり直し』をされたこの時間に、一人と一匹の頭の中に以前の記憶はありません。あるのはくろうさぎさんの手の中にあった一冊の本に残された『言葉達』だけ。一人と一匹はそこから世界を旅し自身達の目で見てきたものを重ねてここに一つの答えを導き出します。
「……それは、『役割』だろうか?」
「うん、『役割』。確かにそうだね。今まで僕達が見てきた人間もモンスターも自分達の『役割』だけを果たすだけのように生きているように見えた。それはまるで『大きな流れ』の中にある歯車の一つみたいにね。だからそれ以上に何かに踏み込むような事はしなかったし、あたりまえのように『殺せない』というルールやあらゆる常識、歴史を信じていた…… この世界に僕達の呼ぶ『違和感』が現れるまでは……」
「……ああ。そして今、そんな『違和感』を目の前にその『決まりごと』は静かに崩れ始めようとしている。絶対的な『世界』の力ですら本当は絶対ではない……世界の決める『決まりごと』の力はその大きな力故の制約の元に成り立っている。そのルールや常識に異を唱え、『真実』に『気づく者』がいればそれは途端に効力を失うというのが『世界』が自身に課した制約……だから私達はそれを未然に防ぎ『世界』がこの世界に再び『絶望』をするのを食い止めなければいけないんだ……」
「そうだね。それが僕達と『世界』が交わした『約束』だ」
「ああ。真実を『隠す』と言えば聞こえは悪いが、それがこの世界を『守る』という事なら私はその罪をどこまでも背負うつもりだよ、クロエ」
それを確かめた上でくろうさぎさんはアナスタシアに言います。
「うん。僕も気持ちは一緒だよ、アナスタシア。でも……もしも、それがそうじゃなかったとしたら?」
「……違う……?」
「うん。今は、そう思うようになった」
「…………」
「……アナスタシア。だからこの世界はね、『世界』が作った世界じゃなくて、元々『世界』の中にあった世界に『世界』が意味を与えようとして作られた世界なんだよ」
「…………」
「きっかけは、そう『心の病い』……」
「……『心の、病い』……?」
「うん。それで、だからもう一度そんな視点を持ってこの本に記されている『歴史』を順に振り返ってみようと思ったんだ。そしてそれはとても意義のあるものになったと思うよ」
「……クロエ、いったいキミには何が、見えているというんだ……?」
いつものように何か別の景色を見ているようなくろうさぎさんにアナスタシアは尋ねます。
「──アナスタシア、どんなに『世界』が世界に『決まりごと』を与えたところで、いずれまたその『決まりごと』に異を唱える者は必ず現れる……そう歴史はこの本の中で語られているんだ。『大きな流れ』で言えば、それだって大きな流れさ。そしてそれは『役割』という『決まりごと』だとしてもその例外ではない筈。自身の『役割』に疑問を抱く者は必ず現れるよ。『世界』は今までそれを嫌になるくらい散々体験して来た。それなのにここに来てまた同じ過ちを繰り返すなんてどこかおかしいとは思わないかい?」
「確かに……それはそうだが……」
「だったら、この失敗の許されない最後の『やり直し』の時間に『世界』はこう思うんじゃないかな? それならいっそ、その『気づき』に誰も気づけなくしてしまえば良いって……」
「……気づきに、気づけなく……?」
「そう。だから、それは『変わらない、永遠』みたいな事で、仮にそれを可能に出来る言葉があるとするなら、きっとそれは『悟り』だよ、アナスタシア」
「……『悟り』……」
「うん。『世界』はきっとこの最後の時間に『悟り』を与えたんじゃないかな? もう誰も自身の立場や役割、常識やルールを『疑い、悩み、考える』事が出来ないようにってね……」
そう語るくろうさぎさんは、だからこそ『世界』は揺れ動く人の心のようだとアナスタシアに伝えます。
「……アナスタシア、だからこそ『世界』は酷く似ているんだよ」
「似て、いる?」
「そう。似ている……そんな今までの『世界』の『やり直し』という繰り返しの振る舞いは、まるでこの街の冒険者達の抱える『心の病い』のようで、揺れ動くそれは……まるで『人間の心』そのもののようにキミには見えないかい?」
その言葉を聞いたアナスタシアは少しの間を置いて静かに答えます。
「……だからこの世界は作られた世界ではなく元々そこにあった世界、か……人間という存在の内側にある心。切っても切り離すことの出来ないそれはもう一つの世界、異世界……」
「みたいな性質や関係性なんじゃないのかなって……」
「かな?」
「うん。そう断定するには何もかもが足りな過ぎるからね。でもひとまずはそう紐付けてみることでこの世界と『世界』という少女の全体像を思い描いてはみないかい?」
「……想像、するのか?」
「うん、そうだね。僕達にならそれが出来る。いや、僕達にしかそれは出来ない。だから、想像してみよう。この『世界』の心に寄り添いながら、ね。答えはきっとそこにある──」
そして一人と一匹の物語はここに一つの終わりを迎えます。
それはこの世界の時間にある『もう一つの、始まりのはじまり』の物語。
一人と一匹はその物語の果てにある一つの『答え』と共に、新たな『誓い』を立てるのでした。
──そんな最後の物語は、その表情から力を抜き落とし優しく穏やかになった一人の女性、アナスタシアの柔らかな一言から始まりを告げるのでした。
「ふぅ、わかったよ、クロエ……じゃあ、今からそんな『彼女』について二人で話そうか──」
「……異世界、1.9……?」
「うん。それが一番しっくりくる表現かなって思ってね。今、僕がそう名付けたんだ」
聞き慣れないその言葉にアナスタシアは困惑します。
「す、すまない、クロエ。その、もう少しわかりやすく説明してくれないか?」
「うん。だからね、つまりこの世界は『世界』の内側の世界なのかもしれないってそう思ったんだ」
「……『世界』の内側の世界……?」
「そう。つまり、『世界』という名の、顔も思い出せない、だけど僕達が前の時間で出会い『約束』を交わした黒髪の『少女』、彼女の内側に存在する世界がこの世界、だからここは『異世界』なのかなって」
「クロエ、キミは……自分が何を言ってるのかわかっているのか? 私の耳にそれはこの世界は一人の少女の心の中の世界で、だからこの世界は現実には実在していないと言っているように聞こえるぞ」
その言葉にくろうさぎさんは真剣な眼差しでアナスタシアを見つめます。
「……いや、そんな、まさかそんな事が……」
「ある筈ない?」
「それは、そうだろう? この世界が、私達が実在していないなんて……」
「そうだね……確かにとても馬鹿げた話だよね。だって僕達はこうしてここに存在して居るんだから」
「そ、そう思うなら何故……?」
「うん。だからこれは一つの例えみたいな事だと思って聞いて欲しいんだけど……もしもこれを彼女の内側で起こっている様々な事象、心の中に渦巻く要素に置き換えてみれば色々と腑に落ちて繋がるような気がしたんだ」
そして、くろうさぎさんは自身の思う『世界』について語ります。
「アナスタシア。『世界』はこの最後の時間に、どんな『決まりごと』を置いたと思う?」
「……それは……」
それは一人と一匹がここに来る以前から話し合っていた問い。『やり直し』をされたこの時間に、一人と一匹の頭の中に以前の記憶はありません。あるのはくろうさぎさんの手の中にあった一冊の本に残された『言葉達』だけ。一人と一匹はそこから世界を旅し自身達の目で見てきたものを重ねてここに一つの答えを導き出します。
「……それは、『役割』だろうか?」
「うん、『役割』。確かにそうだね。今まで僕達が見てきた人間もモンスターも自分達の『役割』だけを果たすだけのように生きているように見えた。それはまるで『大きな流れ』の中にある歯車の一つみたいにね。だからそれ以上に何かに踏み込むような事はしなかったし、あたりまえのように『殺せない』というルールやあらゆる常識、歴史を信じていた…… この世界に僕達の呼ぶ『違和感』が現れるまでは……」
「……ああ。そして今、そんな『違和感』を目の前にその『決まりごと』は静かに崩れ始めようとしている。絶対的な『世界』の力ですら本当は絶対ではない……世界の決める『決まりごと』の力はその大きな力故の制約の元に成り立っている。そのルールや常識に異を唱え、『真実』に『気づく者』がいればそれは途端に効力を失うというのが『世界』が自身に課した制約……だから私達はそれを未然に防ぎ『世界』がこの世界に再び『絶望』をするのを食い止めなければいけないんだ……」
「そうだね。それが僕達と『世界』が交わした『約束』だ」
「ああ。真実を『隠す』と言えば聞こえは悪いが、それがこの世界を『守る』という事なら私はその罪をどこまでも背負うつもりだよ、クロエ」
それを確かめた上でくろうさぎさんはアナスタシアに言います。
「うん。僕も気持ちは一緒だよ、アナスタシア。でも……もしも、それがそうじゃなかったとしたら?」
「……違う……?」
「うん。今は、そう思うようになった」
「…………」
「……アナスタシア。だからこの世界はね、『世界』が作った世界じゃなくて、元々『世界』の中にあった世界に『世界』が意味を与えようとして作られた世界なんだよ」
「…………」
「きっかけは、そう『心の病い』……」
「……『心の、病い』……?」
「うん。それで、だからもう一度そんな視点を持ってこの本に記されている『歴史』を順に振り返ってみようと思ったんだ。そしてそれはとても意義のあるものになったと思うよ」
「……クロエ、いったいキミには何が、見えているというんだ……?」
いつものように何か別の景色を見ているようなくろうさぎさんにアナスタシアは尋ねます。
「──アナスタシア、どんなに『世界』が世界に『決まりごと』を与えたところで、いずれまたその『決まりごと』に異を唱える者は必ず現れる……そう歴史はこの本の中で語られているんだ。『大きな流れ』で言えば、それだって大きな流れさ。そしてそれは『役割』という『決まりごと』だとしてもその例外ではない筈。自身の『役割』に疑問を抱く者は必ず現れるよ。『世界』は今までそれを嫌になるくらい散々体験して来た。それなのにここに来てまた同じ過ちを繰り返すなんてどこかおかしいとは思わないかい?」
「確かに……それはそうだが……」
「だったら、この失敗の許されない最後の『やり直し』の時間に『世界』はこう思うんじゃないかな? それならいっそ、その『気づき』に誰も気づけなくしてしまえば良いって……」
「……気づきに、気づけなく……?」
「そう。だから、それは『変わらない、永遠』みたいな事で、仮にそれを可能に出来る言葉があるとするなら、きっとそれは『悟り』だよ、アナスタシア」
「……『悟り』……」
「うん。『世界』はきっとこの最後の時間に『悟り』を与えたんじゃないかな? もう誰も自身の立場や役割、常識やルールを『疑い、悩み、考える』事が出来ないようにってね……」
そう語るくろうさぎさんは、だからこそ『世界』は揺れ動く人の心のようだとアナスタシアに伝えます。
「……アナスタシア、だからこそ『世界』は酷く似ているんだよ」
「似て、いる?」
「そう。似ている……そんな今までの『世界』の『やり直し』という繰り返しの振る舞いは、まるでこの街の冒険者達の抱える『心の病い』のようで、揺れ動くそれは……まるで『人間の心』そのもののようにキミには見えないかい?」
その言葉を聞いたアナスタシアは少しの間を置いて静かに答えます。
「……だからこの世界は作られた世界ではなく元々そこにあった世界、か……人間という存在の内側にある心。切っても切り離すことの出来ないそれはもう一つの世界、異世界……」
「みたいな性質や関係性なんじゃないのかなって……」
「かな?」
「うん。そう断定するには何もかもが足りな過ぎるからね。でもひとまずはそう紐付けてみることでこの世界と『世界』という少女の全体像を思い描いてはみないかい?」
「……想像、するのか?」
「うん、そうだね。僕達にならそれが出来る。いや、僕達にしかそれは出来ない。だから、想像してみよう。この『世界』の心に寄り添いながら、ね。答えはきっとそこにある──」
そして一人と一匹の物語はここに一つの終わりを迎えます。
それはこの世界の時間にある『もう一つの、始まりのはじまり』の物語。
一人と一匹はその物語の果てにある一つの『答え』と共に、新たな『誓い』を立てるのでした。
──そんな最後の物語は、その表情から力を抜き落とし優しく穏やかになった一人の女性、アナスタシアの柔らかな一言から始まりを告げるのでした。
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