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桜
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🌸🌸登場人物🌸🌸🌸
神楽坂 桜 (かぐらざか さくら)
香澄 鏡夜 (かすみ きょうや)
🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
季節は春。
川沿いに咲く桃色の桜を見に来る沢山の人達。
太陽の下で青空と共に見るのもよし。
少し冷たくなった夜風の中で月と共に楽しむのもよし。
その命あるかぎり一日中咲き誇り続ける“桜”
私と同じ名の花は今年も沢山の人々に愛でられている。
今日、私は幼なじみの彼氏、鏡夜との約束のため桜の咲き誇る川沿いを歩いていた。
満開の桜に見守られながら彼の元へ急ぐ。
川沿いをずっと歩いていくとやがて大通りへと
続く小さな広場に出る。
桜(いた!)
噴水の前に立つ彼を見つけた。
鏡夜とは昔からよくここで遊んだなぁと思いながら彼に声をかける。
桜「鏡夜!」
鏡夜「!桜。おはよう」
桜「おはよう」
鏡夜はニコッと全く昔と変わらない笑みを浮かべ私の名を呼ぶ。
それだけで胸が、心臓が、心が暖かくなる。
それを誤魔化すように私は行こっかと言い大通りへ歩き出した。
🌸🌸🌸🌸
今日大通りへ来た理由は…
暇だったから。
お互い何の予定もなくダラッと過ごしていたので、親達が鏡夜君と/桜ちゃんとデートでも行ってきなさい!って言ったのが始まり。
鏡夜と過ごす時間はとても早く過ぎてしまうけれどとっても居心地の良い時間だ。
少しでも鏡夜を感じたくて繋いだ手を更にぎゅっと握る。
それに対し鏡夜もぎゅっと握り返してくれた。
その何気ないことが嬉しくて、少し恥ずかしくて、鏡夜に気づかれないように頬を緩ませた。
その後は何となくぶらぶらと町を歩いていた。
🌸🌸🌸🌸
気づけば夜になっていた。
二人で手を繋いで広場に戻った。
ああ、今日もこれで終わってしまう。
もう少し一緒にいたいな。
もう少し貴方の顔を見ていたいな。
もう少し鏡夜の隣にいたいな…。
そう思っていた時。
鏡夜「ちょっと着いてきて」
いきなり腕を引っ張られ鏡夜に引かれるまま家とは反対の山の方へ。
かと思えばいきなり立ち止まって
鏡夜「目、つぶってて」
何故そんなことをさせるのか分からなかったが、私は素直に目を閉じた。
といきなり足が地面から離れた。
数秒経ってやっと理解した事は今自分は姫抱きにされているという事。
がさがさと葉の擦れる音と彼の息づかいだけが聞こえる。
夜桜を見に来た人達の声が小さくなった頃、
鏡夜「目、開けて良いよ」
と言われたのでそっと目を開けると
夜空いっぱいに広がる沢山の星と美しい月が見えた。
鏡夜「空もそうなんだけど、本当に見せたいものは下、下!」
目線を下に向けると…
川面に映った月や星達が、川に被さるようにして咲く桜を照らしていた。
まるで鏡のように。
鏡夜「いつもみたいに下から桜を眺めるのも良いけど、たまにはこうして上から眺めるっていうのも良いよな。」
鏡夜「これをお前に見せたかったんだ。」
桜「綺麗…すごく…綺麗。」
私は言葉を失っていた。
よく周りを見ればここは昔鏡夜とよく遊んだ山の頂上だった。
確かここには一本の大きい桜の木があったはず。
辺りを見回すと私のすぐ斜め後ろに懐かしい大きな木があった。
桜「鏡夜。懐かしいねここ。」
鏡夜「だろ?急に思い出してさ。それに桜も帰りたくないって顔してたし」
悪戯に言った彼の言葉に反論の声をあげながら桜の木の下のベンチに座る。
彼が私の前に立ちこう言った。
鏡夜「俺もあのまま帰りたくなかった。もっとお前と一緒にいたい。もっと桜に触れていたい…そう、思ってたよ。」
彼の手がゆっくり頬に添えられる。
彼の熱い瞳に映った自分は、自分と同じ名前の花の色に頬を染めていた。
少し強い風が吹いた。
ヒラヒラと桜が散る中。
二人の影は重なった。
神楽坂 桜 (かぐらざか さくら)
香澄 鏡夜 (かすみ きょうや)
🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
季節は春。
川沿いに咲く桃色の桜を見に来る沢山の人達。
太陽の下で青空と共に見るのもよし。
少し冷たくなった夜風の中で月と共に楽しむのもよし。
その命あるかぎり一日中咲き誇り続ける“桜”
私と同じ名の花は今年も沢山の人々に愛でられている。
今日、私は幼なじみの彼氏、鏡夜との約束のため桜の咲き誇る川沿いを歩いていた。
満開の桜に見守られながら彼の元へ急ぐ。
川沿いをずっと歩いていくとやがて大通りへと
続く小さな広場に出る。
桜(いた!)
噴水の前に立つ彼を見つけた。
鏡夜とは昔からよくここで遊んだなぁと思いながら彼に声をかける。
桜「鏡夜!」
鏡夜「!桜。おはよう」
桜「おはよう」
鏡夜はニコッと全く昔と変わらない笑みを浮かべ私の名を呼ぶ。
それだけで胸が、心臓が、心が暖かくなる。
それを誤魔化すように私は行こっかと言い大通りへ歩き出した。
🌸🌸🌸🌸
今日大通りへ来た理由は…
暇だったから。
お互い何の予定もなくダラッと過ごしていたので、親達が鏡夜君と/桜ちゃんとデートでも行ってきなさい!って言ったのが始まり。
鏡夜と過ごす時間はとても早く過ぎてしまうけれどとっても居心地の良い時間だ。
少しでも鏡夜を感じたくて繋いだ手を更にぎゅっと握る。
それに対し鏡夜もぎゅっと握り返してくれた。
その何気ないことが嬉しくて、少し恥ずかしくて、鏡夜に気づかれないように頬を緩ませた。
その後は何となくぶらぶらと町を歩いていた。
🌸🌸🌸🌸
気づけば夜になっていた。
二人で手を繋いで広場に戻った。
ああ、今日もこれで終わってしまう。
もう少し一緒にいたいな。
もう少し貴方の顔を見ていたいな。
もう少し鏡夜の隣にいたいな…。
そう思っていた時。
鏡夜「ちょっと着いてきて」
いきなり腕を引っ張られ鏡夜に引かれるまま家とは反対の山の方へ。
かと思えばいきなり立ち止まって
鏡夜「目、つぶってて」
何故そんなことをさせるのか分からなかったが、私は素直に目を閉じた。
といきなり足が地面から離れた。
数秒経ってやっと理解した事は今自分は姫抱きにされているという事。
がさがさと葉の擦れる音と彼の息づかいだけが聞こえる。
夜桜を見に来た人達の声が小さくなった頃、
鏡夜「目、開けて良いよ」
と言われたのでそっと目を開けると
夜空いっぱいに広がる沢山の星と美しい月が見えた。
鏡夜「空もそうなんだけど、本当に見せたいものは下、下!」
目線を下に向けると…
川面に映った月や星達が、川に被さるようにして咲く桜を照らしていた。
まるで鏡のように。
鏡夜「いつもみたいに下から桜を眺めるのも良いけど、たまにはこうして上から眺めるっていうのも良いよな。」
鏡夜「これをお前に見せたかったんだ。」
桜「綺麗…すごく…綺麗。」
私は言葉を失っていた。
よく周りを見ればここは昔鏡夜とよく遊んだ山の頂上だった。
確かここには一本の大きい桜の木があったはず。
辺りを見回すと私のすぐ斜め後ろに懐かしい大きな木があった。
桜「鏡夜。懐かしいねここ。」
鏡夜「だろ?急に思い出してさ。それに桜も帰りたくないって顔してたし」
悪戯に言った彼の言葉に反論の声をあげながら桜の木の下のベンチに座る。
彼が私の前に立ちこう言った。
鏡夜「俺もあのまま帰りたくなかった。もっとお前と一緒にいたい。もっと桜に触れていたい…そう、思ってたよ。」
彼の手がゆっくり頬に添えられる。
彼の熱い瞳に映った自分は、自分と同じ名前の花の色に頬を染めていた。
少し強い風が吹いた。
ヒラヒラと桜が散る中。
二人の影は重なった。
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