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23話 前世について
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よく見るあの夢。
あれは、陽向だ。
冷たくなっていく手、それにすがりついていつまでも泣き続ける…
悲しい夢。
その手の持ち主は陽向だ。
顔も格好も何もかも違うのに…雰囲気が、陽向だってわかる。
逆に、なんで今まで気が付かなかったんだろう?
前世について、調べて他にもわかったことがある。
前世で関係があった人とは、今世でも関係があることが多くて、近くにいて何かしら関係があることが多いって事!
ほとんどは、見た目は違って生まれ変わって来るらしいが、まれにそのままの容姿の人もいるらしい。
それでも、前世の記憶がある人達からみれば、すぐに気が付くらしい。
陽向は前世とは、全然違っていた。
そして、前世でやり残した事は次に生まれ変わった時の課題として残っていることが多いと言う事。
俺は、陽向と何か…やり残したことがあるのだろうか?
パッと頭の中に浮かぶ映像。
病で亡くなったあの人。俺は陽向で、その人の手を握って『おいていかないで』と泣くのは俺だ。
ひとり残された孤独感、そして大切な人を失った喪失感…虚無感…孤独感…
やり残した事が無いわけないよな。
初めて陽向を見た日に抱いた感情
【見つけた】
あれは、そういう事だったんだ…
陽向は気が付いている?
前世の記憶がある人なんて、ほんのわずか。
前世の記憶がある人が、前世で関わりを持った人を見ればすぐにわかるというところからしても、陽向が前世を覚えている可能性は…
極めて…低い。
でも、俺みたいに途中で思い出す事もあるから…
なんらかのきっかけで思い出すかもしれない。
だとすれば、何かしら前世と同じ状況が起これば、思い出すはず。
でも、そんな状況起こる訳もなくて…
毎日そんな事ばかりを考えて過ごしていた。
ただ、ただ過ぎていく時間がもどかしかった。
そして、一度抱かれたカラダは陽向を求めて夜になると疼きだす。
前世でも、俺は抱かれていたのだろう。
眠っていた前世の記憶が抱かれて蘇った。
思い出してからは、余計に陽向が愛おしい。
仕事で逢う度にぎゅっと胸が痛くて
逢えることが嬉しくて、同じ今を生きていられることがほんとに嬉しかった。
何事も無かった様に過ごす陽向
なんだか遠くに感じてしまう。
…俺を、思い出してよ。
あの日抱かれてから、余計に胸が苦しい。
あの時はあんなに幸せだったのに…
あれで終わりなの?
俺たちの課題はクリアできずにまた、今世も終わっていくの?
それから、俺は陽向と触れる事もなくて…
それ以上前世を思い出す事も無かった…。
近くに居るのに…遠い…。
どんなに思い出そうとしても、触れなければ思い出せない。
思い出してしまった、前世の記憶が
今日もあの夢を俺に見せる
そして、今日も雨を降らせる。
その雨が、また
ふたりの運命を手繰り寄せる。
あれは、陽向だ。
冷たくなっていく手、それにすがりついていつまでも泣き続ける…
悲しい夢。
その手の持ち主は陽向だ。
顔も格好も何もかも違うのに…雰囲気が、陽向だってわかる。
逆に、なんで今まで気が付かなかったんだろう?
前世について、調べて他にもわかったことがある。
前世で関係があった人とは、今世でも関係があることが多くて、近くにいて何かしら関係があることが多いって事!
ほとんどは、見た目は違って生まれ変わって来るらしいが、まれにそのままの容姿の人もいるらしい。
それでも、前世の記憶がある人達からみれば、すぐに気が付くらしい。
陽向は前世とは、全然違っていた。
そして、前世でやり残した事は次に生まれ変わった時の課題として残っていることが多いと言う事。
俺は、陽向と何か…やり残したことがあるのだろうか?
パッと頭の中に浮かぶ映像。
病で亡くなったあの人。俺は陽向で、その人の手を握って『おいていかないで』と泣くのは俺だ。
ひとり残された孤独感、そして大切な人を失った喪失感…虚無感…孤独感…
やり残した事が無いわけないよな。
初めて陽向を見た日に抱いた感情
【見つけた】
あれは、そういう事だったんだ…
陽向は気が付いている?
前世の記憶がある人なんて、ほんのわずか。
前世の記憶がある人が、前世で関わりを持った人を見ればすぐにわかるというところからしても、陽向が前世を覚えている可能性は…
極めて…低い。
でも、俺みたいに途中で思い出す事もあるから…
なんらかのきっかけで思い出すかもしれない。
だとすれば、何かしら前世と同じ状況が起これば、思い出すはず。
でも、そんな状況起こる訳もなくて…
毎日そんな事ばかりを考えて過ごしていた。
ただ、ただ過ぎていく時間がもどかしかった。
そして、一度抱かれたカラダは陽向を求めて夜になると疼きだす。
前世でも、俺は抱かれていたのだろう。
眠っていた前世の記憶が抱かれて蘇った。
思い出してからは、余計に陽向が愛おしい。
仕事で逢う度にぎゅっと胸が痛くて
逢えることが嬉しくて、同じ今を生きていられることがほんとに嬉しかった。
何事も無かった様に過ごす陽向
なんだか遠くに感じてしまう。
…俺を、思い出してよ。
あの日抱かれてから、余計に胸が苦しい。
あの時はあんなに幸せだったのに…
あれで終わりなの?
俺たちの課題はクリアできずにまた、今世も終わっていくの?
それから、俺は陽向と触れる事もなくて…
それ以上前世を思い出す事も無かった…。
近くに居るのに…遠い…。
どんなに思い出そうとしても、触れなければ思い出せない。
思い出してしまった、前世の記憶が
今日もあの夢を俺に見せる
そして、今日も雨を降らせる。
その雨が、また
ふたりの運命を手繰り寄せる。
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