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15話 隠し事
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15話 隠し事
和希side
学校から連絡があって、熱を出したあつしを迎えに行った帰りの事だった。
車を走らせ、小学校から施設への帰り道にあるお好み焼き屋【なにわや】が見えた。
最近佑くんと行ってなかったなぁ。
佑くんは【なにわや】のお好み焼きが好きだから…そろそろ食べたくなる頃じゃないかな?
最近行けてなかったから、今度の休みにでも連れ行って大好きなお好み焼きを焼いてあげようなんて、考えながら運転していた。
すると、なにわやの前の交差点で赤になり、信号待ちをしていて、【なにわや】をふと見ると
高級車が【なにわや】の駐車場へ入って行った。
―――あんな高級車に乗る人でも【なにわや】に来るんやな~
なんて、なんとなく見ていたら、
その高級車から降りてきたのは、長身の男の人と…
佑くん?
…佑くんは、そのまま【なにわや】へ入っていった。その後を、長身の男と執事らしき人が追うように入っていった。
…佑くんのクライアント?
こんなところでお仕事の話?
違和感しかなくて、不自然すぎるこの状況に頭の中は混乱していた。
すると、あの長身の男とあの日公園で佑くんに声をかけたあの男の姿が重なった。
…って、あれ…あの人って、公園で佑くんに声をかけていた人だよな?
少し距離があるし、はっきりとは見えない。
もしかしたら、最初に入って行った人も佑くんじゃないかもしれない…
いや、俺が佑くんを間違えるわけない!
でも、…なんで?
あの日の公園の男と一緒に【なにわや】に?
頭の中が軽くパニックになって、すっかり信号待ちしてる事を忘れてた。
プップっーー!!
後続車にクラクションを鳴らされて、直ぐに車を発進させた。
やっぱり、あれは…佑くんで、一緒に居たのはあの日の金持ちのイケメンだよな?
なんで?
あの御曹司と?
もしかして?あれから連絡取ってるってこと?
【一晩いくら?】って、あの日言われて、あれから会っているのか???
疑うつもりはない、でも…
不安が押し寄せる。
金もない、親もいない俺が、なんでも持っている奴に敵うわけがない。
ネガティブな思考回路が頭の中を支配する。
いやいや…佑くんがそんな事するわけない。
情に厚くて、真面目で…正義感の塊みたいな人が…そんな事するわけ…ない。
佑くんはそういう人だ!
俺が知っている佑くんはそういう人なんだ、だから、佑くんが俺に隠れてそんなことをするわけない!
【でも】【もしかしたら】が何度も頭をよぎる。
俺はお金もなくて、両親もいない。住んでいるのはボロボロの施設…。
デートでさえも施設の子供たちと一緒に行くあの公園ばかり。
…そんなどうしようもない俺とあの金持ちのどちらかを選べと言われたら、誰だってあの金持ちを選ぶに決まっている
おまけに、イケメンとくれば…間違いない。
安い給料じゃ高価な物を買ってあげる事もできないし、休みはあるけど、施設に俺か秀明が居なくちゃならないから…佑くんが行きたい場所にも連れて行ってあげる事も出来ない。
旅行なんてしたことないし、プレゼントも高価な物をあげたこともない。
金持ちの御曹司を選んだって仕方がない事なのだ…。
幼い頃、突然お父さんとお母さんがいなくなってしまったみたいに、
佑くんも…いつかは…俺のそばから…
いなくなってしまうのかな…。
だから、これまでも心のどこかではいつかはいなくなる人として、お付き合いをしてきたのに。
佑くんだけは違った。
この人だけは、今までと違う気がして、ずっと一緒に居られるんじゃないかって思ってしまった。
それとも、佑くんの幸せを願うなら、こんな俺といるよりも、あの御曹司と一緒に居た方がいいのかもしれない。
なにもしてあげられない俺と一緒に居るよりも、
なんでもしてもらえるし、当たり前の幸せを手に入れられる。
何不自由ない暮らしが手に入るのかもしれない。
それが、佑くんの幸せなら…
俺なんかと一緒に居ない方がいいのかもしれない。
俺が幸せ過ぎて…
佑くんは幸せなのかって、考えられなくなっていたのかもしれない。
本当に、佑くんと一緒だと幸せで、こんな風にずっと一緒に居たいって願ってしまった。
こんな俺が…願ってしまった…。
気が付くと、あっという間に施設に着いていた。
『ただいまぁ』
ぐったりとしたあつしを抱えて部屋まで運ぶ。
とりあえず、布団に寝かせた。
『えっ!!あっ!和希っ?はやっ!早いっ!帰って来るの早いって!!』
『ん?どうした?そんなに慌てて…?俺が帰って来たらダメだった?』
秀明は咄嗟に何か隠して、
『あっ!あつし大丈夫だった?…俺、っちょっと…あつしの部屋行って来るわ!』
って、逃げる様に去っていった。
どうした?
何?
それから…秀明の様子がずっとおかしくて、
上手く隠そうとしているけど、秀明が俺に隠し事してる時は、いつも以上に話しかけてくるその癖を俺は見逃さなかった。
『和希っ!…今日の夕飯なに?』
『明日の天気…なんだろ~?』
『最近どう?』
【最近どう】が出た時はほぼ確定で…
何かを隠している。
『なにか隠してる?』
秀明は、わかりやすくギクって顔をして
『な、なにもっ///…か、隠してないって!!っはははっ///やだな~、何言ってるんだよ』
まぁ…言いたくないならいいけど。
それから、しばらくして
『ただいまぁ~』って、佑くんの声が聞こえたと思ったら、秀明が一目散に佑くんのもとへ走って行った。
…なに?
俺の知らないところで、何が起こっているの?
和希side
学校から連絡があって、熱を出したあつしを迎えに行った帰りの事だった。
車を走らせ、小学校から施設への帰り道にあるお好み焼き屋【なにわや】が見えた。
最近佑くんと行ってなかったなぁ。
佑くんは【なにわや】のお好み焼きが好きだから…そろそろ食べたくなる頃じゃないかな?
最近行けてなかったから、今度の休みにでも連れ行って大好きなお好み焼きを焼いてあげようなんて、考えながら運転していた。
すると、なにわやの前の交差点で赤になり、信号待ちをしていて、【なにわや】をふと見ると
高級車が【なにわや】の駐車場へ入って行った。
―――あんな高級車に乗る人でも【なにわや】に来るんやな~
なんて、なんとなく見ていたら、
その高級車から降りてきたのは、長身の男の人と…
佑くん?
…佑くんは、そのまま【なにわや】へ入っていった。その後を、長身の男と執事らしき人が追うように入っていった。
…佑くんのクライアント?
こんなところでお仕事の話?
違和感しかなくて、不自然すぎるこの状況に頭の中は混乱していた。
すると、あの長身の男とあの日公園で佑くんに声をかけたあの男の姿が重なった。
…って、あれ…あの人って、公園で佑くんに声をかけていた人だよな?
少し距離があるし、はっきりとは見えない。
もしかしたら、最初に入って行った人も佑くんじゃないかもしれない…
いや、俺が佑くんを間違えるわけない!
でも、…なんで?
あの日の公園の男と一緒に【なにわや】に?
頭の中が軽くパニックになって、すっかり信号待ちしてる事を忘れてた。
プップっーー!!
後続車にクラクションを鳴らされて、直ぐに車を発進させた。
やっぱり、あれは…佑くんで、一緒に居たのはあの日の金持ちのイケメンだよな?
なんで?
あの御曹司と?
もしかして?あれから連絡取ってるってこと?
【一晩いくら?】って、あの日言われて、あれから会っているのか???
疑うつもりはない、でも…
不安が押し寄せる。
金もない、親もいない俺が、なんでも持っている奴に敵うわけがない。
ネガティブな思考回路が頭の中を支配する。
いやいや…佑くんがそんな事するわけない。
情に厚くて、真面目で…正義感の塊みたいな人が…そんな事するわけ…ない。
佑くんはそういう人だ!
俺が知っている佑くんはそういう人なんだ、だから、佑くんが俺に隠れてそんなことをするわけない!
【でも】【もしかしたら】が何度も頭をよぎる。
俺はお金もなくて、両親もいない。住んでいるのはボロボロの施設…。
デートでさえも施設の子供たちと一緒に行くあの公園ばかり。
…そんなどうしようもない俺とあの金持ちのどちらかを選べと言われたら、誰だってあの金持ちを選ぶに決まっている
おまけに、イケメンとくれば…間違いない。
安い給料じゃ高価な物を買ってあげる事もできないし、休みはあるけど、施設に俺か秀明が居なくちゃならないから…佑くんが行きたい場所にも連れて行ってあげる事も出来ない。
旅行なんてしたことないし、プレゼントも高価な物をあげたこともない。
金持ちの御曹司を選んだって仕方がない事なのだ…。
幼い頃、突然お父さんとお母さんがいなくなってしまったみたいに、
佑くんも…いつかは…俺のそばから…
いなくなってしまうのかな…。
だから、これまでも心のどこかではいつかはいなくなる人として、お付き合いをしてきたのに。
佑くんだけは違った。
この人だけは、今までと違う気がして、ずっと一緒に居られるんじゃないかって思ってしまった。
それとも、佑くんの幸せを願うなら、こんな俺といるよりも、あの御曹司と一緒に居た方がいいのかもしれない。
なにもしてあげられない俺と一緒に居るよりも、
なんでもしてもらえるし、当たり前の幸せを手に入れられる。
何不自由ない暮らしが手に入るのかもしれない。
それが、佑くんの幸せなら…
俺なんかと一緒に居ない方がいいのかもしれない。
俺が幸せ過ぎて…
佑くんは幸せなのかって、考えられなくなっていたのかもしれない。
本当に、佑くんと一緒だと幸せで、こんな風にずっと一緒に居たいって願ってしまった。
こんな俺が…願ってしまった…。
気が付くと、あっという間に施設に着いていた。
『ただいまぁ』
ぐったりとしたあつしを抱えて部屋まで運ぶ。
とりあえず、布団に寝かせた。
『えっ!!あっ!和希っ?はやっ!早いっ!帰って来るの早いって!!』
『ん?どうした?そんなに慌てて…?俺が帰って来たらダメだった?』
秀明は咄嗟に何か隠して、
『あっ!あつし大丈夫だった?…俺、っちょっと…あつしの部屋行って来るわ!』
って、逃げる様に去っていった。
どうした?
何?
それから…秀明の様子がずっとおかしくて、
上手く隠そうとしているけど、秀明が俺に隠し事してる時は、いつも以上に話しかけてくるその癖を俺は見逃さなかった。
『和希っ!…今日の夕飯なに?』
『明日の天気…なんだろ~?』
『最近どう?』
【最近どう】が出た時はほぼ確定で…
何かを隠している。
『なにか隠してる?』
秀明は、わかりやすくギクって顔をして
『な、なにもっ///…か、隠してないって!!っはははっ///やだな~、何言ってるんだよ』
まぁ…言いたくないならいいけど。
それから、しばらくして
『ただいまぁ~』って、佑くんの声が聞こえたと思ったら、秀明が一目散に佑くんのもとへ走って行った。
…なに?
俺の知らないところで、何が起こっているの?
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