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17話 男
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17話 男
鷹司駿side
佑くんと過ごした心地よい時間が終わって、なぜか悶々としてしまった。
あの、古ぼけたお好み焼き屋での時間は、とても素敵な時間だったが、心の中に一筋の黒いものを残した。
彼が言った
『男を抱いた事ないなら抱けないだろっ!!』
って、言葉がやけに引っかかった。
確かに…
たくさんの女を抱いて来たけれど、
男を抱いたことはない。
そもそも、男を抱きたいと思ったことが無い!
男を抱けるものなのだろうか?
俺は考えた。
女のカラダを想像しながら、男との違いを思い浮かべる。
男に魅力を感じない。
ごつごつとした骨に、丸みのない尻。
胸だって、柔らかくもなんともないだろう。
華奢なカラダなら、抱きしめたいと思えるけれど、がっちりとした肩を抱きたいとは思えない。
けれど、一般的な男ではなく、それを彼に置き換えてみた。
羽柴佑一郎という男は、性別こそ男であるが、がっちりとした体格というよりも、中肉中背。
整った顔立ちは、もちろんイケメンではあるが、どこか中性的で美しい。
大きな瞳と形の整った唇、そこら辺の女より美しい。
幼い頃から、金持ちの集まりに参加させられていた俺は、たくさんの綺麗な人を見ている。
そのせいで、目が肥えている。
そこら辺の男を、間違っても美しいなんて言わない!
それでも、俺にそう言わせる彼は本当に美しいのだ。
―――羽柴佑一郎なら抱いてみたい!
俺にそう思わせる男。
しかし、彼を抱くのにはいくつか問題がある!
初めて男を抱く俺、…下手だと思われたくない。
彼は、男に抱かれているのだろうから、男に抱かれるのには慣れている。
俺に抱かれることにも抵抗はないだろう。
問題は俺だ!
散々女を抱いたが、女と男じゃ構造が違う。
どうしたものかと、考える。
お風呂を終えて、全身を映す鏡の前で自分のカラダを見た。
男のカラダなんて、こんなもんだ。
胸もなければ、ウエストのくびれや丸くカタチのいいお尻さえもない…
男のカラダに欲情するとはやっぱり思えない。
もしかしたら、彼、羽柴佑一郎をいざ抱くとなったら、その気にならないかもしれない。
そういう事だってある!
今まで男を抱きたいなんて思った事なんて一度も無い!
女なら死ぬほど抱いてきた。
バスローブを羽織って、拓人を呼んだ。
『おい!!拓人っ!!』
バスローブを羽織って、寝室のベッドに座っていると
トントンっと、ノックする音が聞こえた
ドアの外から
『駿様、御用でしょうか?』と、拓人の声が聞こえた。
『入って来い』
『失礼します』
声と共に、パジャマ姿の拓人が現われた。
拓人は、この屋敷に住み込みで俺の世話をしている。
拓人は、俺を見てすぐに視線を外し、少し恥ずかしそうに頬を染めていた。
『すっすみませんっ///こんなお時間にどうなさいました?…ご、御用は何でしょうか?』
恥ずかしそうにうつむく、可愛い俺の執事。
『別に…俺が入れって言ったんだし、別にこんな格好見慣れているだろ?』
俺が知る限り、拓人に恋人がいたことは無い。
ずっと俺と一緒に居るのだから、恋人ができるわけがない。
『それより、拓人は男を抱ける?』
俺の質問になんでも答えてくれる優秀な執事に問いかける。
『っ///は?っ///な、なにをっ///何を言っているんですか?』
動揺している様子の拓人がなんだか可愛く見えた。
『俺さ、男抱いた事が無いからさ~』
『っ///はい、存じ上げておりますっ///』
『そうだよな。なんなら今まで俺と関係を持った奴全部分かるくらいだもんな』
『はい…なにかあった場合の対処が必要ですので、駿様のお相手は全員把握させていただいております。』
今は、そんなことよりも…
『で…拓人は、男抱けるか?』
拓人は、歯切れが悪くボソボソと拓人らしくない口調で
『…自分は…女の人とも経験がありませんし…たぶん…』と、口をつぐんだ。
『ん?たぶん何?』
『いや…なんでもありませんっ///』
『なんだよ!言えよ!!』
お風呂上りのパジャマ姿の拓人を見たのは久しぶりだった。
もちもちの白い肌が少しピンク色に染まってて、昼間可愛らしく笑っていたのを思い出す。
久しぶりに見た、拓人の笑顔だった。
いつもはこんな深夜に呼び出したりしないし、同じ家に暮らしていても、拓人のお風呂上りを見ることはそうそうない。
小柄で華奢な拓人…。
うつむく拓人をじろじろと、舐めまわすように観察した。
うん。拓人なら…イケるかも?
顔も好きだし、パジャマからチラッと見える鎖骨も綺麗だ!
そこら辺の女よりかなりいいかも?
なんで今まで気が付かなかったのだろう?
『拓人、こっち来て!!』
『はい?』
とことこと歩いてくる拓人。
『男同士って…どうやるのかな?』
『っ//////…あっ///な、なんですかっ///』
可愛い反応をする拓人に、なんだかウキウキしだす自分がいた。
俺、案外、男もいけるかも♡
『たくとっ♡教えてよ。拓人、なんでも知ってるだろ?』
甘えた声で言った。
『っ///その…男同士…ですと…その…お尻…を…使って…っ///その、行為をっ///』
『そんな可愛い反応してると、襲っちゃうよ♡拓人、可愛いな♡』
『っ///や、やめて下さいっ///からかわないで下さいっ///』
拓人は、一歩後ずさりながら言った。
そして、さらに真っ赤になった。
『ほら♡で? お尻の穴使うって事ね?で?他には?』
『っ///お互いの…そのっ///…あれをっ///…触りっこ…したりっ///』
『ふぅ~ん。なるほど!他には?』
『っ///っ…その…舐めたりっ///…咥えたりっつ…っ///…もう、いいですかっ!!あとは自分で調べて下さいっ!!』
『わかった♡穴はお尻使って、他は女が俺にしてるみたいな事すればいいわけね?』
『………』
拓人は黙って真っ赤なままうつむいていた。
『そっかぁ。拓人は、経験ないからわからないのか。じゃあ、そこら辺の女を今度紹介してやるよ』
すると、うつむいていた拓人が顔をあげて
『けっこうですっ!自分は好きな人としかシたくありませんから。それに自分はたぶん好きな人としか、できません。』
きっぱりとそう言い放った拓人は、男らしく潔かった。
男らしい、でも、今日はやけに拓人が可愛く見える。
それは、俺が溜まっているからなのか?
鷹司駿side
佑くんと過ごした心地よい時間が終わって、なぜか悶々としてしまった。
あの、古ぼけたお好み焼き屋での時間は、とても素敵な時間だったが、心の中に一筋の黒いものを残した。
彼が言った
『男を抱いた事ないなら抱けないだろっ!!』
って、言葉がやけに引っかかった。
確かに…
たくさんの女を抱いて来たけれど、
男を抱いたことはない。
そもそも、男を抱きたいと思ったことが無い!
男を抱けるものなのだろうか?
俺は考えた。
女のカラダを想像しながら、男との違いを思い浮かべる。
男に魅力を感じない。
ごつごつとした骨に、丸みのない尻。
胸だって、柔らかくもなんともないだろう。
華奢なカラダなら、抱きしめたいと思えるけれど、がっちりとした肩を抱きたいとは思えない。
けれど、一般的な男ではなく、それを彼に置き換えてみた。
羽柴佑一郎という男は、性別こそ男であるが、がっちりとした体格というよりも、中肉中背。
整った顔立ちは、もちろんイケメンではあるが、どこか中性的で美しい。
大きな瞳と形の整った唇、そこら辺の女より美しい。
幼い頃から、金持ちの集まりに参加させられていた俺は、たくさんの綺麗な人を見ている。
そのせいで、目が肥えている。
そこら辺の男を、間違っても美しいなんて言わない!
それでも、俺にそう言わせる彼は本当に美しいのだ。
―――羽柴佑一郎なら抱いてみたい!
俺にそう思わせる男。
しかし、彼を抱くのにはいくつか問題がある!
初めて男を抱く俺、…下手だと思われたくない。
彼は、男に抱かれているのだろうから、男に抱かれるのには慣れている。
俺に抱かれることにも抵抗はないだろう。
問題は俺だ!
散々女を抱いたが、女と男じゃ構造が違う。
どうしたものかと、考える。
お風呂を終えて、全身を映す鏡の前で自分のカラダを見た。
男のカラダなんて、こんなもんだ。
胸もなければ、ウエストのくびれや丸くカタチのいいお尻さえもない…
男のカラダに欲情するとはやっぱり思えない。
もしかしたら、彼、羽柴佑一郎をいざ抱くとなったら、その気にならないかもしれない。
そういう事だってある!
今まで男を抱きたいなんて思った事なんて一度も無い!
女なら死ぬほど抱いてきた。
バスローブを羽織って、拓人を呼んだ。
『おい!!拓人っ!!』
バスローブを羽織って、寝室のベッドに座っていると
トントンっと、ノックする音が聞こえた
ドアの外から
『駿様、御用でしょうか?』と、拓人の声が聞こえた。
『入って来い』
『失礼します』
声と共に、パジャマ姿の拓人が現われた。
拓人は、この屋敷に住み込みで俺の世話をしている。
拓人は、俺を見てすぐに視線を外し、少し恥ずかしそうに頬を染めていた。
『すっすみませんっ///こんなお時間にどうなさいました?…ご、御用は何でしょうか?』
恥ずかしそうにうつむく、可愛い俺の執事。
『別に…俺が入れって言ったんだし、別にこんな格好見慣れているだろ?』
俺が知る限り、拓人に恋人がいたことは無い。
ずっと俺と一緒に居るのだから、恋人ができるわけがない。
『それより、拓人は男を抱ける?』
俺の質問になんでも答えてくれる優秀な執事に問いかける。
『っ///は?っ///な、なにをっ///何を言っているんですか?』
動揺している様子の拓人がなんだか可愛く見えた。
『俺さ、男抱いた事が無いからさ~』
『っ///はい、存じ上げておりますっ///』
『そうだよな。なんなら今まで俺と関係を持った奴全部分かるくらいだもんな』
『はい…なにかあった場合の対処が必要ですので、駿様のお相手は全員把握させていただいております。』
今は、そんなことよりも…
『で…拓人は、男抱けるか?』
拓人は、歯切れが悪くボソボソと拓人らしくない口調で
『…自分は…女の人とも経験がありませんし…たぶん…』と、口をつぐんだ。
『ん?たぶん何?』
『いや…なんでもありませんっ///』
『なんだよ!言えよ!!』
お風呂上りのパジャマ姿の拓人を見たのは久しぶりだった。
もちもちの白い肌が少しピンク色に染まってて、昼間可愛らしく笑っていたのを思い出す。
久しぶりに見た、拓人の笑顔だった。
いつもはこんな深夜に呼び出したりしないし、同じ家に暮らしていても、拓人のお風呂上りを見ることはそうそうない。
小柄で華奢な拓人…。
うつむく拓人をじろじろと、舐めまわすように観察した。
うん。拓人なら…イケるかも?
顔も好きだし、パジャマからチラッと見える鎖骨も綺麗だ!
そこら辺の女よりかなりいいかも?
なんで今まで気が付かなかったのだろう?
『拓人、こっち来て!!』
『はい?』
とことこと歩いてくる拓人。
『男同士って…どうやるのかな?』
『っ//////…あっ///な、なんですかっ///』
可愛い反応をする拓人に、なんだかウキウキしだす自分がいた。
俺、案外、男もいけるかも♡
『たくとっ♡教えてよ。拓人、なんでも知ってるだろ?』
甘えた声で言った。
『っ///その…男同士…ですと…その…お尻…を…使って…っ///その、行為をっ///』
『そんな可愛い反応してると、襲っちゃうよ♡拓人、可愛いな♡』
『っ///や、やめて下さいっ///からかわないで下さいっ///』
拓人は、一歩後ずさりながら言った。
そして、さらに真っ赤になった。
『ほら♡で? お尻の穴使うって事ね?で?他には?』
『っ///お互いの…そのっ///…あれをっ///…触りっこ…したりっ///』
『ふぅ~ん。なるほど!他には?』
『っ///っ…その…舐めたりっ///…咥えたりっつ…っ///…もう、いいですかっ!!あとは自分で調べて下さいっ!!』
『わかった♡穴はお尻使って、他は女が俺にしてるみたいな事すればいいわけね?』
『………』
拓人は黙って真っ赤なままうつむいていた。
『そっかぁ。拓人は、経験ないからわからないのか。じゃあ、そこら辺の女を今度紹介してやるよ』
すると、うつむいていた拓人が顔をあげて
『けっこうですっ!自分は好きな人としかシたくありませんから。それに自分はたぶん好きな人としか、できません。』
きっぱりとそう言い放った拓人は、男らしく潔かった。
男らしい、でも、今日はやけに拓人が可愛く見える。
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