王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第1章

赤ちゃんじゃね?

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フッと意識が浮上した。


頭がぼんにゃりとするが、確か僕は車に吹き飛ばされて死んだはず…。




しかし、どうやら生きているようだ。




自分の状態を確かめようと体を起そうとするが上手く動かない。
動かした両手は何故か赤ん坊のように小さい。



「まぁ!坊ちゃまお目覚めですか?」


じーっと両手を凝視しているとすぐ傍から女性の高い声が聞こえてきた。

ニコニコと僕を抱いた女性は50代くらいのふくよかな人。
無害そう。

それにしても…坊っちゃまとは、もしかしなくても僕のことですか?

小さい赤ん坊の両手。


見知らぬ人や呼ばれ方。


ヨーロッパぽい家具。



「あぅ?(転生というやつでは?)」


「まぁ、可愛らしい!…でも可哀想にね。生まれて直ぐに母を失うなんて。」



これは死ぬ前に流行っていた転生系のやつでは!とびっくりしているところに更に顔面パイをくらったような衝撃発言が聞こえてきた。

母を失う……つまり、僕には今母乳をくれる母体がないということか!!

顔も見た事ない母だが、なんだか凄く悲しくなってきた!




「ふぇ…ふぇあーー!!」

「あらあら、ばぁやが悪かったわ!そうよね、奥様がいなくて悲しいのは坊っちゃまも一緒よねぇ。」


よしよしとあやされている間にこの女性の言葉から母は僕を生んだ数分後に亡くなったということが分かった。
どうやら出産の際に出血量が多すぎたらしい。

もともと体の強くない人で、魔力量が少しばかり多めな僕の出産に体が耐えられなかったのだとか…。
産む前から危ないかもしれないと言われていたけど僕の母は産むと決めた。


僕が原因で亡くなってしまってとても悲しいし、気まづい。
てか、魔力量てなんだ。

魔法の世界か此処は。





キラキラキラキラ


魔法の世界だ。此処は。



キラキラと僕の周りを舞う蝶たちは先程ばぁやさんが出してくれたものだ。

お陰様で僕の涙も無事に止まった。


うん。
これ間違いなく転生したな、異世界に。





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