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第2章
学園にいざ行かん!
邪魔する人が居なくなり無事に僕は今日にぃ様と同じ学園生になる。
朝、同じ馬車でにぃ様と学園に向かうのは嬉しい。
いつもは馬車に乗るにぃ様を見送っていたから…一緒に同じ馬車で同じ場所に行く何て、すごく嬉しい。
「ルナイス、ご機嫌だな。」
「はい。にぃ様と一緒がうれしぃ。」
ついつい漏れ出ちゃう本音が恥ずかしい。
だけどこの嬉しさを隠すことは出来ないし、嬉しいって気持ちをにぃ様に伝えたい。
「僕も嬉しいよ。帰りは別々になるだろうけど、行きは一緒だ。」
にぃ様の言葉が嬉しくてぬいーんってにぃ様にくっついてしまう。
そんな僕をにぃ様はクスクス笑うだけで、咎めたりせず、受け入れてくれる。
やはりにぃ様は優男。
スパダリになること間違いなし。
優良物件。
最高。
そうやってにぃ様に存分に甘えながら馬車に揺られること約50分ほど。
先ににぃ様が馬車を降りて僕に手を差し伸べてくれる。
ご令嬢ではないので本来必要ないのだけど、悲しいかな…僕は身長が平均よりもすこーしばかり低いので馬車の段差が高すぎるのだ。
がくんってなる。
急ぎの時なんかは僕が降りようとする前に抱き抱えられて降ろされる。
悔しいが、危なすぎるので大人しく差し伸べられる手に手を重ねるのだ。
にぃ様の手を借りて馬車から降りると大きな門が目の前にそびえ立っていた。
ほぉーっと感心したのは一瞬で向けられる多くの視線にすんと顔が真顔になってしまい、そっとにぃ様の背中に隠れる。
向けられる視線の中のほとんどが興味からだろうと感じられるけど、中には嫌な視線も混じっている。
学園で緊急時以外の攻撃魔法は許されていないから大丈夫だとは思いたいが、別に魔法制御装置がつけられている訳でもないので不安しかない。
「大丈夫だルナイス。ここに居る者の9割はお前より雑魚だ。」
ビクビクする僕ににぃ様は普通に周りにも聞こえるような声量で結構なことを言う。
純粋に安心させてくれようとしたのは分かるのだけど、今のにぃ様の発言で鋭い視線が増えましたよ。
今すぐドボンしたい。
「アドルファス。相変わらず悪気なく毒吐くよな。ルナイス今からそんなに気にしてたら身が持たないぞ。」
更ににぃ様の背中に隠れる僕に首を傾げるにぃ様。そんな僕達に声をかけてきた紅い短髪のガタイのいい人。
「ヒュー様、御機嫌よう。」
「はい、御機嫌よう。」
彼はにぃ様の友人ヒル家長男のヒュー・ヒル様。
やっとにぃ様以外の知っているお顔を見てほっとする。
にぃ様の背中から離れてチークキスをしようと近寄ればヒュー様は笑ってすっとしゃがんでくれる。
「チルは元気ですか?」
「あぁ。ルナイスに会いたいと今朝はぐずっていた。」
ヒュー様の言葉にほっこりとする。
チルというのはヒュー様の年の離れた弟君。
今は2歳で、僕のことをお気に入りにしてくれている可愛い天使だ。
また会いに行くとお手紙を書いてみようか。
チルはまだ読めないけれど、誰かに読んでもらえば分かるだろう。
左ににぃ様、右にヒュー様に挟まれて学園内に歩いていく。
先程より注目を集めているような気もするが、両隣に居てくれる心強い2人に最初よりも気にならなくなった。
それに、弟の僕から見てもにぃ様は見惚れるほどカッコイイ人だし、ヒュー様も強い男の人って感じのかっこよさ。
思わず見てしまうのは仕方ない。
そんな2人に挟まれれば、僕なんて霞んで見えないことでしょう。
そんな風に考えて、でもにぃ様の小指を掴みつつ歩く。まだ少し怖気ずいておりますので。
2人に挟まれたまま辿り着いたのは大きな総合体育館。
体育館の出入り口の前には受付があって、どうやらそこで名前を言うとクラスと座る位置を教えてもらえるようだ。
「ルナイス・アーバスノイヤーです。」
大きな二人の間から顔を出して名前を告げると、受付のお姉さんは一瞬びっくりした顔を見せた後にニコっと笑い僕のクラスが1組であることと、体育館で座る位置を教えてくれた。
お姉さんはどうやらにぃ様達と同じクラスの人だったみたいで、ポロポロっと気安い会話をしていた。
話していたのは主にヒュー様で、にぃ様はあんまり和気あいあいって感じじゃないけど…。
結局僕は、体育館の中の指定された席までにぃ様達に送られてしまった。
席まで着いていくと譲らなかったにぃ様に途中ヒュー様は過保護すぎると言っていたが、にぃ様完全無視。
周りからすごく見られてしまったのは恥ずかしいけれど、にぃ様が心配して甘やかしてくれることが嬉しい。
さすがに僕と同じ年の子ばかりが集められている中で、にぃ様達は目立ちすぎるので長居をすることはなく、今日は帰りの馬車も一緒だからそれまでさようならっとして、にぃ様達が離れていくのをじっと見送る。
在学生は今日一部の人だけが来ているみたいで、数少ない在学生スペースに置かれている椅子に座ったにぃ様達をしっかりと確認して前を向く。
っと、前の席に座っていた子達が僕の方をがっつり見ていて驚いて体が少し椅子から離れた。
こんな時に明るく話でもかけられたらよかったのだけど、生憎僕はコミュ力があまり高くない。
視線を足元に向けて、視線をそっと逸らし入学式が始まるのを待つことしかできなかった。
________________
学校、学園、学院の違いをきちんと今更調べた結果…私が描く世界の学校は学園がぴったりだと思ったので、今まで学院と表示していましたが学園に変更しました。
見直して学園に変更していますが、どこかのページで学院のままになっているかもしれません。
気になった方はよかったら教えてやってください(;'∀')
エールを下さる読者様。
本当にありがとうございます!!
どうぞこれからもよろしくお願いします。
朝、同じ馬車でにぃ様と学園に向かうのは嬉しい。
いつもは馬車に乗るにぃ様を見送っていたから…一緒に同じ馬車で同じ場所に行く何て、すごく嬉しい。
「ルナイス、ご機嫌だな。」
「はい。にぃ様と一緒がうれしぃ。」
ついつい漏れ出ちゃう本音が恥ずかしい。
だけどこの嬉しさを隠すことは出来ないし、嬉しいって気持ちをにぃ様に伝えたい。
「僕も嬉しいよ。帰りは別々になるだろうけど、行きは一緒だ。」
にぃ様の言葉が嬉しくてぬいーんってにぃ様にくっついてしまう。
そんな僕をにぃ様はクスクス笑うだけで、咎めたりせず、受け入れてくれる。
やはりにぃ様は優男。
スパダリになること間違いなし。
優良物件。
最高。
そうやってにぃ様に存分に甘えながら馬車に揺られること約50分ほど。
先ににぃ様が馬車を降りて僕に手を差し伸べてくれる。
ご令嬢ではないので本来必要ないのだけど、悲しいかな…僕は身長が平均よりもすこーしばかり低いので馬車の段差が高すぎるのだ。
がくんってなる。
急ぎの時なんかは僕が降りようとする前に抱き抱えられて降ろされる。
悔しいが、危なすぎるので大人しく差し伸べられる手に手を重ねるのだ。
にぃ様の手を借りて馬車から降りると大きな門が目の前にそびえ立っていた。
ほぉーっと感心したのは一瞬で向けられる多くの視線にすんと顔が真顔になってしまい、そっとにぃ様の背中に隠れる。
向けられる視線の中のほとんどが興味からだろうと感じられるけど、中には嫌な視線も混じっている。
学園で緊急時以外の攻撃魔法は許されていないから大丈夫だとは思いたいが、別に魔法制御装置がつけられている訳でもないので不安しかない。
「大丈夫だルナイス。ここに居る者の9割はお前より雑魚だ。」
ビクビクする僕ににぃ様は普通に周りにも聞こえるような声量で結構なことを言う。
純粋に安心させてくれようとしたのは分かるのだけど、今のにぃ様の発言で鋭い視線が増えましたよ。
今すぐドボンしたい。
「アドルファス。相変わらず悪気なく毒吐くよな。ルナイス今からそんなに気にしてたら身が持たないぞ。」
更ににぃ様の背中に隠れる僕に首を傾げるにぃ様。そんな僕達に声をかけてきた紅い短髪のガタイのいい人。
「ヒュー様、御機嫌よう。」
「はい、御機嫌よう。」
彼はにぃ様の友人ヒル家長男のヒュー・ヒル様。
やっとにぃ様以外の知っているお顔を見てほっとする。
にぃ様の背中から離れてチークキスをしようと近寄ればヒュー様は笑ってすっとしゃがんでくれる。
「チルは元気ですか?」
「あぁ。ルナイスに会いたいと今朝はぐずっていた。」
ヒュー様の言葉にほっこりとする。
チルというのはヒュー様の年の離れた弟君。
今は2歳で、僕のことをお気に入りにしてくれている可愛い天使だ。
また会いに行くとお手紙を書いてみようか。
チルはまだ読めないけれど、誰かに読んでもらえば分かるだろう。
左ににぃ様、右にヒュー様に挟まれて学園内に歩いていく。
先程より注目を集めているような気もするが、両隣に居てくれる心強い2人に最初よりも気にならなくなった。
それに、弟の僕から見てもにぃ様は見惚れるほどカッコイイ人だし、ヒュー様も強い男の人って感じのかっこよさ。
思わず見てしまうのは仕方ない。
そんな2人に挟まれれば、僕なんて霞んで見えないことでしょう。
そんな風に考えて、でもにぃ様の小指を掴みつつ歩く。まだ少し怖気ずいておりますので。
2人に挟まれたまま辿り着いたのは大きな総合体育館。
体育館の出入り口の前には受付があって、どうやらそこで名前を言うとクラスと座る位置を教えてもらえるようだ。
「ルナイス・アーバスノイヤーです。」
大きな二人の間から顔を出して名前を告げると、受付のお姉さんは一瞬びっくりした顔を見せた後にニコっと笑い僕のクラスが1組であることと、体育館で座る位置を教えてくれた。
お姉さんはどうやらにぃ様達と同じクラスの人だったみたいで、ポロポロっと気安い会話をしていた。
話していたのは主にヒュー様で、にぃ様はあんまり和気あいあいって感じじゃないけど…。
結局僕は、体育館の中の指定された席までにぃ様達に送られてしまった。
席まで着いていくと譲らなかったにぃ様に途中ヒュー様は過保護すぎると言っていたが、にぃ様完全無視。
周りからすごく見られてしまったのは恥ずかしいけれど、にぃ様が心配して甘やかしてくれることが嬉しい。
さすがに僕と同じ年の子ばかりが集められている中で、にぃ様達は目立ちすぎるので長居をすることはなく、今日は帰りの馬車も一緒だからそれまでさようならっとして、にぃ様達が離れていくのをじっと見送る。
在学生は今日一部の人だけが来ているみたいで、数少ない在学生スペースに置かれている椅子に座ったにぃ様達をしっかりと確認して前を向く。
っと、前の席に座っていた子達が僕の方をがっつり見ていて驚いて体が少し椅子から離れた。
こんな時に明るく話でもかけられたらよかったのだけど、生憎僕はコミュ力があまり高くない。
視線を足元に向けて、視線をそっと逸らし入学式が始まるのを待つことしかできなかった。
________________
学校、学園、学院の違いをきちんと今更調べた結果…私が描く世界の学校は学園がぴったりだと思ったので、今まで学院と表示していましたが学園に変更しました。
見直して学園に変更していますが、どこかのページで学院のままになっているかもしれません。
気になった方はよかったら教えてやってください(;'∀')
エールを下さる読者様。
本当にありがとうございます!!
どうぞこれからもよろしくお願いします。
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