王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第2章

事件解決のその後

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しばらくして開けた視界では縛られたセクシー淫魔さんはどうしてか気絶しており、バグさんの案内の下、無事魔界から帰還した僕達。


帰還してからは怒涛の日々であった。





まず、僕は帰ってすぐぶっ倒れた。


魔力が豊富に満ちている魔界に居たことで、元々体から溢れるくらいあった魔力が更に増加され体の内側に溜めておくことができずに魔力暴走が起こったことが原因らしい。


幸いノヴァが直ぐに魔力操作してくれて、そしてバグさんが僕の中の余分な魔力を吸収してくれたおかげで大事にならずに済んだのだとか。

人間爆弾になってとーさま達や好きな人達を死なせることにならなくて本当に良かった。




僕の中の余分な分だけの魔力を取り除くという繊細で高度な技術を見てノヴァはバグさんに後日、状況が落ち着いたら魔法を教えてもらう約束を取り付けたらしい。

抜け目ない。






そして問題の夢魔。


バグさんに力をほとんど全て奪われた夢魔はとーさまとヒル侯爵により魔塔と騎士団駐屯地の間にある牢獄塔の地下深く、魔力封じの牢に入れられているらしい。

使える魔力はないけれど、魔族は魔核があるので万が一に備えてだ。



これからアーナンダ国で審議され、処遇を決めるのだとか。

魔族が魔界以外で裁かれるのは歴史上初の出来事で、世界中から注目されていると教えてくれたのはお見舞いに来てくれたテトラくんとオスカルくん。





そしてそして、ジョーズ子爵令嬢。


彼女は夢魔と同じ牢獄塔の貴族牢に入れられ、ジョーズ子爵家は爵位剥奪か令嬢を子爵家から除名し刑期を終えた後は罪を犯した者が預けられる修道院に入れることの2択を与えられ、ジョーズ子爵は娘を捨てる事を即答したのだとか。


娘を切り捨てたところで、娘だった人物が起こした罪は既に社会に広まっているし、理由か理由であっても娘を捨てたというのは外見が悪い為、浪費家で有名なジョーズ子爵家は近々領地を治めることが出来なくなり、爵位を返上せざるを得ない状態になるだろう。

遅かれ早かれである。






そしてそしてそして、裏から手を加えていたセクシー淫魔さん。


彼女は魔界の牢獄で悪魔式刑罰を受けているらしい。

そしてすっかり忘れてしまっていたけど、ジョーズ子爵令嬢の他にいた人間の協力者。
行方不明になっていた魔法使いは計画の途中でセクシー淫魔さんと大喧嘩して魔界にあるセクシー淫魔さんの屋敷の地下牢に繋がれているらしい。

その魔法使いは悪魔族が他種族に知られたくないことの記憶を消した後、こちらへ引き渡してくれるのだとか。



僕が倒れて2日後に目を覚ましたその3日後にバグさんが現れて教えてくれた。



巻き込まれた被害者に説明してまわってるんだって。
王族他、国のお偉いさん達が集まる会議でことこまかく国民に説明する必要は無いと言われたらしいけど、被害者には知る権利があるだろうと、人間のルールわかりませーんってやってるらしい。







と言っても、ドラゴンにはホルス様が伝えてくれているしバグさんは僕と悪鬼達と学園長の3名に説明しただけだと言ってた。


二度と他種族にちょっかい出せないよう、牢から出ても魔力制御の呪いがつけられるのだとか。

淫魔にとっては結構きつい罰らしい。






一連の事件の首謀者が判明し、捕らえたことを改めて調査し確認がとられ、問題が解決されたと判断されたのは僕が目を覚ましてから1ヶ月後のことだった。


犯人が次元の違う所にある魔界の住人であり色々確認だけでも大変だったらしい。




何はともあれ…やっと落ち着いた日常を過ごせそうな予感に、この1ヶ月の間僕はのんびり花のお庭で茶を飲み菓子を摘み、時には芝生の庭に移り木陰でゴロゴロところがり、帰ってきたにぃ様の後を着いて周り、オリヴァーを呼んで魔法で遊んでもらい、研究のお話をし、魔界で魔法について学んできたノヴァが一旦帰って来て僕の様子を見に来てくれたので2人で一緒に魔道具や魔法付与札を作ってみたりして毎日を満喫した。







_________

行方不明の魔法使いさんを登場させるの忘れてました…。
ので、少し文をたしました。(R6.1.9更新)


名もなき彼は後日少しばかり登場させる予定です。


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