王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第3章

せかされた理由


とーさまは強く見詰める僕をしっかり見つめ返して、そして大きく息を吐き出した。


「ルナイスが龍神の加護を持っていることはまだ知れていないが、ドラゴンに好かれる質であることは感づかれている。そこでルナイスが今後どのように動くのかを王家が気にしている。野放しにするには惜しいと感じているようで、もしアーバスノイヤー家の家業を継がないのであれば王家に仕えさせようと企んでいるという情報があったので、結論を急がせてもらった。」



とーさまの言葉になるほどっと頷く。


もし僕が家業を継がないと言えば、とーさまとにぃ様が全力で僕を王家から引き離し、王家に囲われないように動いてくれたのだろう。

その準備をするのは早ければ早いだけ良い。




家業を継ぐのならば、卒業するよりも前に僕はにぃ様の元で働くと公言することで王家は下手に僕を王城に囲えないし、アーバスノイヤー家は王家の影として暗躍している一族なので王家的に問題なし。


はっきりと僕がどう動くか決まっていれば護衛も僕を王家やその他から護りやすくなる。




まぁ、最近家業を継ぐ方向で自分の中でも決まっていたから結論を急がされたところで何も困らなかったし、全然問題なし。


それよりも



「とーさま。いつも僕の自由を守ってくれてありがとうございます。」

いくら王家と同等の力を持つ家だとしても、あくまで王家に仕えている家。

王家に逆らうとなれば色々あるし、簡単なことじゃないことは理解している。



小さい頃から僕はとーさまやにぃ様達に守ってきてもらっていることはきちんと理解していて、その度に心から感謝しているのだけど、今回きちんと改めて伝えるべきだと思ったのだ。


もちろんにぃ様にも後できちんと伝える。
























「なるほど。では、これからは使用魔法の安定を目指すということだな。」


「うん。ノヴァは忙しいだろうから他の先生を呼ぼうと思ったのだけど、とーさまから僕の基礎はノヴァが作ってるからノヴァに教わるのが一番だって。僕もノヴァが教えてくれるのが一番安心だし、しばらく王家からノヴァにいくお仕事はアーバスノイヤー家が変わるって。お願いできる?」



「当たり前だ。他の奴に教わるなんて言ったら全力で止めてた。」



とーさまに取り敢えずは、使える魔法がそもそも暗躍向きだから新たに色々覚える必要はなく今使える魔法の安定と強化に努めていくよう指示を受けたので早速ノヴァにお願いをしに魔怨の森へやってきた。


状況を説明してお願いをすれば即答で良い返事を貰えて思わずへらっと笑ってしまった。





「あー…重力魔法だけはオリヴァーに教えを請うた方がいいな。」


「そうだね。オリヴァーにもお願いしとく。」



早速僕の強化訓練メニューを考えてくれている様子だったノヴァがぽつりと言った言葉にそう言えばそうだなっと頷く。


ノヴァも重力魔法は使えるのだけど、はっきり言って重力魔法だけはオリヴァーの方が断然上手い。




ちょっと複雑な顔をしているノヴァを見て、本当は重力魔法も自分が僕に教えたいけど危険性の高さからきちんとオリヴァーに任せようって言ってくれたんだろう。



「ノヴァも一緒に教えてもらう?」


「…いや…教えてもらう時は個人的に尋ねる。オリヴァーの負担になるし、ルナイスの邪魔になるからな。」




邪魔だなんて思わないけど、確かに2人に同時進行で教えるのはオリヴァーの負担になる。

オリヴァーも研究オタクだし、あんまり研究する時間を奪うのも申し訳ない。





「ん。でもそれとなくオリヴァーには伝えとくね。」


「あぁ、頼んだ。」



ノヴァが重力魔法を教えてもらいたいなーって言ってたよぉって訓練の途中でそれとなく、さりげなく伝えておこう。










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