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第4章
スラムの子になってみた
集団と接触を図るにあたって、ヨハネス達を引き連れて動くわけにはいかず…
ヨハネス達にはコルダ仕込みの変装をしてもらうことにした。
集団と僕とノヴァが接触するまでは隠れておいてもらって、接触してから隙を見て集団の一味に感づかれないでさらっと混ざるよう指示を出して僕達はそれぞれ動き出した。
最後まで僕の傍を離れることをヨハネスは渋っていたけれど、コルダに引きずられて行った。
そして僕はスラムの子から服を一着貰ってそれを身に着ける。
対価としてスラムの子には少しばかりのお金とスラムの子以外が触ることのできないお財布を渡した。
スラムの子は対価が大きすぎて見合っていないと律儀に主張してきたが、彼に渡した対価を他者に奪われるのはこちらが嫌なので僕の都合だから受け取るように言ったら渋々だけど受け取ってくれた。
ノヴァの身長に合う服はスラムの人では持っていなそうだったので、新たに買った服を泥沼に浸して地面に擦りつけてわざとボロボロにした。
ついでに顔や手先何かにも泥をなすりつけておいた。
そうして出来上がった僕達は、どこからどう見ても貴族には見えないだろう。
ノヴァの風魔法で髪の毛もぼさぼさにしてもらったんだけど…こんな姿をにぃ様やヨハネスが見たら泡拭いて倒れちゃいそう。
ぼろぼろの姿へと変身した僕達はまず、スラムでも特別暗い所を選んで座り込んだ。
ファクター領のスラムは人が少なく、スラムに住まう人達もそこまでガリガリではない。
貧民を完全に失くすことはできていないけれど、路地裏で死体が転がっていることもないし衛生面でも比較的綺麗にされている。
ファクター公爵様の手腕を感じながら蹲ること数時間。
ガサ
「君達、闇属性の子?」
1人の小柄な人物が近づいてきて僕達に声をかけてきた。
体は黒いぼろぼろの布で包まれていて性別も顔も見えないけれど、僕達が狙っていた獲物が釣れたとみて間違いないだろう。
此処でそうです!何て乗り気で言えば不審がられるので、怯えた様子で隣のノヴァにくっついておく。
ノヴァのがっしりとした体格が分かっても不審がられるのでノヴァは獲物と同じようなボロボロの布を巻いている。
ボロボロだけどしっかりあったかい。
「怖がらせてごめんね。僕は名前がないから名乗れないのだけど…仲間からは3番って呼ばれてる。君達は闇属性の適合者だから此処にいるのかい?」
獲物の問いかけにノヴァがゆっくりと頷く。
僕も震える演技をしながらゆっくりと頷く。
「そうか…よく生き残ったね。僕も僕の仲間達も闇属性の適合者なんだ。僕達の住処は暗いけど屋根があって毛布もあるから、よかったら一緒に来ないか?」
獲物…3番はそう言って僕達にそっと手を差し出した。
3番の声は終始優しい。
僕とノヴァは顔を見合わせて、そして3番の手を取った。
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