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第4章
朝食に注意
しおりを挟むヨハネスが僕達の部屋の前に立つことへの許可を得たと言って僕達の部屋に訪れたのは、僕達が寝る準備を終えた頃。
ヨハネス達護衛組もこの屋敷の者を信用することはできないという判断らしい。
そうやって護衛をしてくれているけれど、相手は悪魔なので僕とノヴァも交代で睡眠をとろうねってことにした。
やがて明かりをつけても仄暗かった部屋が少し明るくなった頃、ヤギのメイドさんが僕達の部屋に訪れ朝食の準備が整っていると知らせに来たことで南の地に朝がきたことが分かった。
此処にずっといると時間の感覚が狂う。
予定よりも新婚旅行の期間を延ばしてもらっていることもあるし早めにきりあげよ。
それに、今までの経験から長居すると何かしら問題に巻き込まれそうで怖い。
身なりを整えて、昨夜通された食堂へ向かうと机の上には豪華な料理がずらっと並べられていた。
「ウォード男爵様、ラプラス様はもう少しだけお時間をいただきたいようでして…」
「今日中にご挨拶できるのなら問題ありません、とお伝え下さい。あぁ、あとこれだけの量、半分を私達だけでは食すことができないので護衛達も座らせていいでしょうか?」
「え?…あ、はい。問題ありません。」
話の途中でくいっとノヴァの袖を引っ張って料理に目を向けた後、護衛達に目を移しただけで僕の言いたいことを理解してくれたノヴァが確認を取ってくれた。
どうみてもここに並ぶ料理のほとんどを減らせる自信がない。
ヨハネス達は体も大きいし、筋肉をつけないといけないから沢山食べる者が多いし、ガンナー何てめちゃくちゃ食べる。
彼等がいればここに並ぶ料理の7割は減らせるはずだ。
好みの分からぬ相手に沢山料理を出して、残る前提であるにしても残しすぎるのは良くない。
あ、でも食欲の悪魔がいるのなら残った物は全てその者達のお腹に納まるのかも。
コンコン
「お食事中失礼いたします。一つ確認をするのを忘れておりまして…その、食事に使っている肉なのですが魔獣の肉を使ってまして…問題なかったでしょうか?」
のんびり皆で食事をとっていると、冷や汗を流しながら執事さんが顔を覗かせた。
人間の貴族は魔獣の肉を嫌う者が多くいる。
軍に属する者か獣人か平民であれば魔獣の肉は比較的よく食されるのだけれど…確かに初めに確認しておかねばならない項目であるから執事が冷や汗だらだらなのも仕方ない。
客が来るのは久しぶりだって言ってたから、失念していたのだろう。
「私達は問題ありません。美味しくいただいております。」
ノヴァがカトラリーを置いてそう答えると執事はほっと息を吐いた。
「今後はこのようなことがないように。主人は今お客様の前に出せるよう磨いております。食事が終わりましたら隣の応接室へご案内いたします。」
それではっと食堂を去る執事を見送って、僕達は再び食事を開始する。
食事に毒がないかだとか、不審なものがないかは事前に調べているので肉が魔獣のものであることも分かっていた。
これは信用ないこともあるが、それ以前に悪魔の食事と人の食事は違うからだ。
悪魔の中には毒を美味とする種類がいるし、昆虫を好むものもいる。
そういうのがもしかしたらあるかもってことで念の為に調べてから食べている。
毒の耐性は皆あるけど、毒を好む悪魔が食すのは猛毒だし、昆虫は単純に食べたくない。
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