王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第4章

聞き覚えがある名前

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此処は南の地の暗く獣道しかない山深く。




ラプラス様が一歩踏み出すとざっと分かれる黒くて何かドロドロしている草木達は珍しくて目と脳を楽しませてくれるが、けして触れてはならないので注意しなければならない。


「此処の者らも珍しい客人に興味津々なようだ。」


ラプラス様は、はっはっはっと笑いながら優雅に進んでいくのすごい。




凸凹の道もラプラス様の歩く場所だけ真っ直ぐになる。








「もう少し進んだ所にキメラ達が集う拠点がある。強力であるが臆病な性格の者が多くてな…出会い頭に首を喰いちぎられないよう注意したまえ。」



ギャウ!!!


ギュロロロロロ!!!





グロロロロロロロロロロロロロロロ!!!!





「おぉ、流石黒き宝石だ。咆哮で平伏せさせるとは!」





遅すぎるラプラス様の注意の途中に僕の首を噛みちぎろうとした顔がいくつもある生き物や尻尾が5本ある生き物などをホルス様がひと鳴きで黙らせ大人しくさせるとラプラス様が手を叩いて称賛した。

ホルス様のかっこうよさを褒められて僕の心はほくほくだ。



ちなみにラプラス様が言う黒き宝石とはホルス様のこと。

悪魔界でホルス様はわりと有名なドラゴンらしい。






僕は人の姿のホルス様からドラゴンの咆哮が出る仕組みがすごく気になるところだけど、それを確かめるのは今じゃない。

帰ったら人の姿の時の喉を見せてもらうつもりだ。






そんなことを心に決めながら歩くこと数分。





辿りついたのは大きなヘドロの湖。

周りの地もぬかるんでて、ちょっと体制を崩しやすい場所だ。


すぐさまヨハネスが僕の近くによってきていつ倒れても支えられるように準備してくれていて、ガンナーが何が襲ってきても対処できるように準備をしてくれている。




ノヴァは平気そう。

魔法を使っているわけでもなさそうなのに…何故。









「なんだ、ルナイス殿はあまり体を鍛えていないのか。」


「え………そうで、すね。鍛えすぎて柔軟性に掛けないようにしてます。」



「なるほど。しかし腹の筋肉を鍛える分には柔軟性は削がれないのではないか?」




「……はい。鍛えます。」



「はっはっは!!いやいや、何故アーバスノイヤーの家の者の体感が弱いのかと不思議に思ったまでよ。別に貴殿が鍛えようが鍛えまいが私はどちらでもいいので気にせず。」



「…はは…はい。」




一歩進むたびにグラグラする僕を見てラプラス様に痛いところを突っ込まれた僕の顔は盛大に引きつっていることだろう。

はっはっはと笑っているラプラス様はきっと僕の心境を分かっている。
分かっていて、故意に僕の痛いところを突いて顔を歪ませる僕を見て楽しんでいるのだ。


悪魔ってそういうところある。






偶にノヴァも僕を揶揄って楽しそうにしている時があるんだけど、あの時はノヴァが半魔であることを実感する。

打撃は受けるけど、事実でしかないことを指摘されるのでそれで怒ることはないのだけど…複雑な気持ちになるんだよなぁ。









「おいナマズ。客だ。」


ラプラス様がヘドロの湖に向かって声をかけるとしばらくして地面がゴゴゴゴゴゴっという音を立て揺れ始めた。


もちろん腹筋のない僕は倒れそうになってヨハネスに支えてもらってる。

本気で鍛え直そうと思います。








というか…ナマズ…ナマズって…



ゴゴゴゴゴ…ドッパーーーーーーーーーーー




「っ鯰!!ここでも鯰!!」


ナマズって何か聞き覚えあるなぁっと思って思考を巡らせていた僕の前に現れた大きな生き物を見て僕は思わず声を大にして言ってしまった。


前世でも鯰って生き物が居て、今目の前にいる生き物はまったく同じ姿をしていたのだ。(大きさが規格外だけど)




似た生物はよくいたけど、まったく同じってなかったから凄く驚いた。







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