王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第5章

狐族との闘い





狐族が蹴っている影から別の影へ瞬時に移動し、影から飛び出す。

飛び出してすぐに狐族に小型のナイフを数本投げるが、それは予想通り簡単に払われた。




振り返った狐族の鼻頭にはぐっと皺が寄っていて、魔力が体から洩れていることから彼がとてもお怒りであり、僕の魔力を半分も吸い取っていないのに既に吸収しきれなくなっていたことが分かる。

振り返った狐族はすぐさま僕へ火球をいくつも投げてくるが僕はそれを影に沈んで回避する。



こんな所で火球を使う何て馬鹿だなっと思ったが部屋は燃えていなくて、城全体に特殊な結界が施されていることが分かった。





規模からして、この城の作成には間違いなく悪魔族が関わっているっと遠い目になりそうなのをぐっと堪えて影の分身をつくり狐族を捕らえようとするが、それら全てを狐族は何らかの術で消していく。

ガンナーが言っていた魔術に長けた種族というのはこういう事かっと納得している間にも狐族からはぼんぼん火球が影に向かって撃ち込まれているが僕に影響は全くない。




盗作魔法プレイジャリズム!」


あまり聞き覚えのない魔法演唱に何の魔法かと考えていると狐族の腕が影の中に入り込んできて、中にいる僕の服を掴み地上へ引き釣り出された。

まさかの展開に驚いて僕は避けることも出来ず、引っ張られるままに地上に出てしまい一瞬の浮遊感の後に地面に強くそして何度も叩きつけられる。




「ぐっ…かはっ!」

叩きつけられる度に口から息が漏れ、衝撃に脳みそと視界が揺れ、生理的な涙が出てくる。


狐族が使った術は恐らく相手の使う魔法などを使えるようにする魔法なのだろう。
今までに見たことがなかったが、書籍でそういった魔法があるというのは知っていた。

ただ、あまり好意的に見られる魔法ではないため使用する者は少数派であるとの認識だったから、あまり意識したことがなかったが実際に使用する少数派にまさかこんな形で会う事になるとは…




自身に痛覚遮断の魔法を展開し、次に叩きつけられる前に出来る自分の影の中に沈み相手が体をぐらつかせたところで、相手の体を闇の中へと引きずり込む。


「ひぃ!!」



真っ暗ですぐ傍にいる人物の姿も見えないほどの闇は、慣れていない者には恐怖でしかない。

嫌悪と恐怖に悲鳴を上げて狐族を掴む僕の手を必死に振りほどこうと引っ掻く狐族だが、今の僕は痛覚を遮断しているのでどれほど引っ掛かれようと筋肉を全て断ち切られない限り手を離すことは出来ない。






「離せ離せ離せ!!!…なに…なぜ!!」

叫び、恐らく魔法を展開しようとしたのだろう狐族は発動しない魔法に焦りより恐怖心を抱き更に悶える。

闇奈落で始末してしまえれば楽なのだけど、国としてはこいつを生け捕りにし取り調べが出来ることが優先されるから使えないで時間が掛ってしまうし、多少の負傷はしてしまう。



ちなみに狐族が魔法を展開出来ない理由は、僕にある。
この闇の中限定で相手の魔法を全て無効にする無効化魔法キャンセリングを発動しているのだ。


どれだけ藻掻こうと魔法が発動することはないというのに悪態をつきながらも発動しようとする狐族にゆっくりと闇堕魔法やみおちを流し込む。

これは洗脳魔法とは違って、相手の精神を徐々に蝕んでいく魔法で最終的には




「なんで…なんで…私は最強の…」


爪をガシガシと噛んでぶつぶつと呟き虚ろな目をした廃人が完成する。






____________

以前、魔法を無効化する魔法の話を出した気がするのですが…メモしきれておらず

今回無効化魔法(キャンセリング)としておりますが、以前と違うよってお気づきになられた方は
教えてくださると助かります。
よろしくお願いいたします。

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