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ひとりめ
第7回
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7
僕はアリスさんの腰にしがみついたまま、初めてホウキに乗って空を飛んだ。
さっきまで泣いていた公園はもう見えなくなっていて、たくさんの家や道路の上を飛びながら、僕たちは僕の家に向かっていた。
「大丈夫? 怖くない?」
アリスさんに聞かれて、僕は首を横に振る。
「だ、大丈夫……」
本当はちょっと怖かったけれど、僕は頑張ってそう答えた。
風がびゅうびゅういっていたけれど、落ちそうになることもなくて不思議だった。
こんな夜でも色んな人たちが道を歩いてて、だけど僕たちの姿が見えていないのか、空を見上げている人も驚いたりしなかった。
「ねぇ、アリスさん」
「ん? なぁに?」
「僕たち、みんなには見えてないの?」
するとアリスさんは僕の方に顔を向けて、
「わたしたちの姿は、みんなには鳥が飛んでいるようにしか見えていないはずよ。そういう魔法をかけているから」
「……鳥?」
「そう」
頷いて、アリスさんは微笑んだ。
なんだかすごく変な気分だった。
やっぱり魔法ってあるんだな。魔女って本当に空が飛べるんだ。
そんなことを考えながら、僕はアリスさんの姿をじっと見つめる。
すごく白くて、綺麗で、可愛くて。どこからどう見ても魔女には見えなくて、本当にお人形さんみたいにしか見えなかった。
それに、その体からはふんわりと甘い良い匂いがして、何だか胸がドキドキしてくる。
「どうかした?」
アリスさんに聞かれて、僕はハッとなる。
「な、なんでもない」
「そう?」
言って、アリスさんはふふっと笑って、僕の頭を撫でてくれた。
僕はそれが何だか恥ずかしくて、アリスさんから目をそらす。
そんな僕に、アリスさんは、
「――ねぇ、勇気くん」
「な、なに?」
「……あのプラモデル、お父さんのものだったんだね」
言われて、僕はアリスさんに顔を戻して、その少し困ったようなアリスさんの表情に、
「……うん」
と小さく頷いた。
するとアリスさんは、
「私、てっきりあれは、勇気くんの玩具だと思ってた」
「……うん」
「ちゃんと、お父さんに謝ってなかったんだね」
「……」
僕は、なんて答えたらいいのかわからなくて、何も言えなくて。
「なんて言えばいいかしら」
とアリスさんは小さくため息を吐いてから、
「あのね、勇気くん。モノを壊してしまうことは、仕方のないことだと思う。間違っちゃうことって、誰にもあることだから。でもね、それをちゃんと謝らなくて、ただ誤魔化そうとするのは、あまり良くないことだと私は思うの。だから、ね? 今度からはちゃんと、正直に謝ろうよ。壊しちゃってごめんなさいって。そうすれば、勇気くんのお父さんだって、きっと怒らなかったと思うんだ」
「……うん」
僕は頷いて、
「お父さんにも、同じこと言われた」
「そう」
それからアリスさんはもう一度、僕の頭を撫でてくれながら、
「それじゃぁ、改めてお父さんに謝りましょう? お父さんも、勇気くんを怒ったこと、謝りたいって言ってたから」
「謝る? なんで?」
僕が首を傾げると、アリスさんはまたふふっと笑ってから、
「だってほら、私、魔女だもの。勇気くんのお父さん、私が空を飛ぶところを見て、すっごく驚いてたんだよ? 本当に魔女って、いたんだなって」
それを聞いて、僕はお父さんが驚く姿を想像して、なんだかおかしくなって笑ってしまった。
僕はアリスさんの腰にしがみついたまま、初めてホウキに乗って空を飛んだ。
さっきまで泣いていた公園はもう見えなくなっていて、たくさんの家や道路の上を飛びながら、僕たちは僕の家に向かっていた。
「大丈夫? 怖くない?」
アリスさんに聞かれて、僕は首を横に振る。
「だ、大丈夫……」
本当はちょっと怖かったけれど、僕は頑張ってそう答えた。
風がびゅうびゅういっていたけれど、落ちそうになることもなくて不思議だった。
こんな夜でも色んな人たちが道を歩いてて、だけど僕たちの姿が見えていないのか、空を見上げている人も驚いたりしなかった。
「ねぇ、アリスさん」
「ん? なぁに?」
「僕たち、みんなには見えてないの?」
するとアリスさんは僕の方に顔を向けて、
「わたしたちの姿は、みんなには鳥が飛んでいるようにしか見えていないはずよ。そういう魔法をかけているから」
「……鳥?」
「そう」
頷いて、アリスさんは微笑んだ。
なんだかすごく変な気分だった。
やっぱり魔法ってあるんだな。魔女って本当に空が飛べるんだ。
そんなことを考えながら、僕はアリスさんの姿をじっと見つめる。
すごく白くて、綺麗で、可愛くて。どこからどう見ても魔女には見えなくて、本当にお人形さんみたいにしか見えなかった。
それに、その体からはふんわりと甘い良い匂いがして、何だか胸がドキドキしてくる。
「どうかした?」
アリスさんに聞かれて、僕はハッとなる。
「な、なんでもない」
「そう?」
言って、アリスさんはふふっと笑って、僕の頭を撫でてくれた。
僕はそれが何だか恥ずかしくて、アリスさんから目をそらす。
そんな僕に、アリスさんは、
「――ねぇ、勇気くん」
「な、なに?」
「……あのプラモデル、お父さんのものだったんだね」
言われて、僕はアリスさんに顔を戻して、その少し困ったようなアリスさんの表情に、
「……うん」
と小さく頷いた。
するとアリスさんは、
「私、てっきりあれは、勇気くんの玩具だと思ってた」
「……うん」
「ちゃんと、お父さんに謝ってなかったんだね」
「……」
僕は、なんて答えたらいいのかわからなくて、何も言えなくて。
「なんて言えばいいかしら」
とアリスさんは小さくため息を吐いてから、
「あのね、勇気くん。モノを壊してしまうことは、仕方のないことだと思う。間違っちゃうことって、誰にもあることだから。でもね、それをちゃんと謝らなくて、ただ誤魔化そうとするのは、あまり良くないことだと私は思うの。だから、ね? 今度からはちゃんと、正直に謝ろうよ。壊しちゃってごめんなさいって。そうすれば、勇気くんのお父さんだって、きっと怒らなかったと思うんだ」
「……うん」
僕は頷いて、
「お父さんにも、同じこと言われた」
「そう」
それからアリスさんはもう一度、僕の頭を撫でてくれながら、
「それじゃぁ、改めてお父さんに謝りましょう? お父さんも、勇気くんを怒ったこと、謝りたいって言ってたから」
「謝る? なんで?」
僕が首を傾げると、アリスさんはまたふふっと笑ってから、
「だってほら、私、魔女だもの。勇気くんのお父さん、私が空を飛ぶところを見て、すっごく驚いてたんだよ? 本当に魔女って、いたんだなって」
それを聞いて、僕はお父さんが驚く姿を想像して、なんだかおかしくなって笑ってしまった。
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