√選びのメランコリー

松平 なま暗

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何気ない日常

がっこうせいかつ3

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「か、上山さん!」
「愛花、でいいですよ。で、なんですか?」
 音橋が驚いていて、後ろを振り向くと、上山が突っ立っていたのだ。当の本人の音橋は羽切以外の者が来たからか、服を今更ながら着始める。では、
「なんで、こんなところに?」
「冷水器へと向かう途中で、悲鳴が聞こえてきてですね・・・・」
 音橋は羽切を睨むと、羽切は右斜め上へと目をそらす。
「で、聞きたいことが有ってですね。その、なんといいますか、はだけた音橋さんと何をしていたんですか?」
「っ、そ、それは・・・・・」
 先ほど逸らした目を、今度は羽切が音橋へと助けを求めるように睨む。しかし、音橋は先ほどの仕返しなのか、左斜め上へ目をそらした。
 ・・・・・どう言い訳を付けばいいのだろうか。
 濁さず「セ〇クスしていました」は良くないだろう。なら「愛を深め合ってました」はなんだか詮索されそうだ。うーん、
「野球拳してたんだよ」
 ・・・・・カバーできてない気がするが、まあ、なんとかなるだろう。
 さあ、上山よ、どう来る。
 彼女は迷ったように、
「野球拳です、か。成程。じゃあ――――――――――――――――――私もやります」
「はあっ!?」
 どうなっているんだ。このエ〇ゲみたいな展開っ!
 だから、羽切は、その場で、両手を床に着き、左足を下げ、腰を浮かせる。そのまま、左足に力を込めて、
「さらばっ」
 スタートした。
 羽切は「証拠隠滅!」と叫びながら、たいして証拠が隠滅できていないと、自分でツッコミ入れながら走った。
「「まつりっ!」」

                    ☆

「はぁっ、はっ、はあっ」
 全力であの場から逃げ切り、自転車置き場へと着いた羽切。自転車の鍵を捻り、ヘルメットをつけないまま、出発。

 数分こぐと、「平賀」と書かれた表札のある家に着いた。苔のついた大きな石がいくつも庭にあり、小さな池?のようなものもあった。家の高さは低く、おそらく二階建てではない、一階建てだろう。木でできた扉の脇、家全体の「和」的な雰囲気をぶち壊すように、機械的なインターフォンのベル部分を押し込む。「カーン」というような音が鳴り、どたどたと、走ってくる音が扉の向こうから伝わる。扉があいた。
「遅いわっ!」
「うわあぁっ!ごめん!帰るっ!」
「帰るなっ!馬鹿っ!」
「ぐぇっ!」
 彼女に背を向けて去ろうとした羽切の制服をつかみ、引っ張るようにして、
「ちょちょちょっ、首っ、首しまってるっ」
「あっごめん」
 ようやく解放され、気道が大きく開く。で、
「ごめんな。ちょっといろいろあって」
「ふーん、そうかそうか。まあいい、あがりなさい。いいものが見つかったから」
?」
 イイモノって、なんだろう、そう思いながら羽切は靴を脱ぎ、長い廊下を歩いた。

                    ☆

「さあ、入りなさい」
「おう」
 そこは、THE和室。といった感じで、真ん中にちゃぶ台。ベッド・・・はなく、代わりに隅にたたまれた布団と寝具一式。しかし、真ん中のちゃぶ台に、「和」とはかけ離れた「クッキー」と「珈琲と思われる粉」が置いてあった。証拠に、部屋からは畳よりも強く、珈琲の香りが強い。
「座って」
 指差された場所、ちゃぶ台の近くにあった座布団に正座で座る。そして、平賀が押入れを漁り、中から、四、五枚の写真が取り出された。
「この写真がいいものよ」
「何?写真でいいもの?ヌードか?」
「んなわけないでしょ。ほら、覚えてるでしょう?」
「んーどれどれ?」
 平賀がちゃぶ台に置いた写真群。その一番右を見ると、そこには―――――――――

「小学校六年の頃の写真!?」
「そうよ」
 羽切の見た写真には、「笑顔で親指を立てた羽切」と「」が寄り添って写っていた。
「こ、これは、「小学校のお祭りイベントでお化け屋敷やった」時の!」
「そうそう、で、このころあなた達、「」だったわよね」
「~っ」
「どうよ、お兄さん。このことについて美味しいクッキーを食べながら語りましょうか?」
「・・・・・」
 まあ、ここで仮に帰ったとして、あの二人とかに見つかるのも面倒だし、クッキー食べたいし。
 しょうがないか、とクッキーを一つ手に取ろうとして、ふと前を見る。平賀が電気ポッドに入ったお湯を、ドリップ用の道具に、紙を敷いて挽いた珈琲豆が有る場所に注ぐ。粉末状の珈琲豆は、お湯を注がれ膨らみ、小さな泡を作りながら、湯気を出し、部屋に濃い珈琲の香りが蔓延する。
 平賀が作っている途中だが、とにかくこのクッキーが食べたい。だから、一口。
「や、やわらかい?!」
「そうそう」
 羽切のかじった部分から、小さな粒上に分かれたクッキーの破片が落ちる。どうやら、市販の「噛んでも形状を崩さない」ようなものとは違い、「ホロホロ崩れるような」何とも言えない触感なのである。甘い。チョコレートを基本として作られたはず、しかし、バターを多く使っているのか、崩れた小さい粒上の塊は、口の中でしっとりと溶ける。
「菓子作り、得意なんだな」
 その言葉を聞いた平賀が、
「あっ。熱っ!」
 少し手を滑らせ、正座していた彼女の太ももへと落ちる。生憎、彼女はズボンをはいていたので、すぐに熱さは抜けることはなく、暫く熱さに耐えていた。
「だ、大丈夫か?」
「ええ、」
 さあ、語りなさい、と震えながら、お湯を再度注ぎながら言った。
「はあ、どこから話せばいいやら・・・・・」
「そりゃあねえ、告白した時のことからでしょ」
「うぅっ・・・・・」
 自分が嫌になるほど、自分の過去を話すことは恥ずかしいものだ。と羽切は思った。
「小五の十一月二十何日か。あの日、たまたま何かあって二人で帰ってたんだ」
「ふむふむ」
「で、小学校のすぐに、川を渡るための橋があっただろ?」
「ああ、あの歩行者と自転車専用の細い橋かあ」
「そうだ。で、そこの上で僕が上山さんに「今、好きな人はいるかい?」と聞いたんだ」
「ああ、そういえば小学生高学年って、やたらと付きあいだす馬鹿みたいな流行があったわね・・・」
「おお。で、上山さんの返答が「別に、いませんよ」だった。で、今度は上山さんが僕に好きな人を聞いたんだ」
「・・・・・」
 いきなり無言になり、興味津々に聞く平賀。しかし、
 ・・・・・あんな恥ずかしいこと、言えるわけないだろう!?
 あの時、羽切が言ったことは「僕の好きな人は上山だよ」だ。これを人に話せとは、全く、恥ずかしさで死ねって言っているようなものじゃないか。だから、
「――――そ、そんなのいるわけないだおう」
 思わずとっさに考えたことで、噛んでしまった。それに、ドリップし終わり、二つのカップに珈琲を注ぐ平賀は、こちらを睨んで、
「今、考えたでしょ。最初間が空いてたし。それに噛んでるし。どんだけ嘘つけないのよ」
「ううっ」
 しょうがない、しょうがない
「「僕の好きな人は上山だよ」って言って、走って帰った・・・・・」
 数秒の沈黙。そして、平賀が珈琲を差出し、

「え?何?珈琲作るのに集中してて、聞き逃した。onemoretime」
「殺す気かっ!?」

                    ☆

 一人の男が居なくなった教室で、二人の女は、掃除をしていた。
「別に・・・手伝わなくてもいいのに」
「いえいえ、どうせ暇ですから」
 本当は生徒会の仕事が有るのだが、何分、椅子に座る作業ばかりでイライラしてしまう。だから、暇つぶしをかねてのだ。
「で、一つ質問です」
「何?」
「田中君の席に、何やら人から分泌されたような液体が幾量か零れているのですが、これは最初からですか?またこれはなんだと思いますか?」
「否っ、あ、それは―――――――――――――――――

「まつりとイチャイチャ上位版をしていたのですか。ですよね、ですよねー。それ以外ないと思ってましたあ」
「っ」
「イイですねぇっていう立場は。彼女っていえばまつりとあんなことはそんなことができるでしょうに・・・・」

 うらやましいです。

 そう、小声で上山は言った。それに音橋は
「―――――せいでっ」
「はい?」
上山と平賀お前たちのせいでっ、まつりがおかしくなったっ!」
「それは詭弁ですねえ」
「なん―――――」
 で、と続くはずだった。しかし、上山は割って入り、
音橋さんあなたに魅力がないからでは?言ってましたよ?まつり。修学旅行、そうですねえ「まつりがあなたの部屋へ向かおうとしたところを連れ込んだ時」のことです」
 ・・・・・やっぱりこいつらがっ、あの時!
「私達とあなた、どっちがいいんだあー?って聞くと、まつりは「私達の傀儡」になるとまで忠誠心を露わにし、快楽をあなたより優先させたんですよ?今思うと、相当、非道ですねえ」
 彼女は、ふふふ、とあざ笑うかのような笑い声でなく。しかし、顔は、まるでいいことがあったかのように、すがすがしい、笑顔。
 本当に、この女は、何を考えているんだ。
「だから、」
 彼女は言った。
「もう、やめにしませんか?まつりもきっと、迷惑していますよ?ああ、安心してください、傀儡人形の飼い主である私が、責任を持ってまつりを幸せにしますから、ね」
 では、最後の問題です。と、
「あなたは、今の私の話を聞いて、すんなりと引き下がってくれますか?選択制です。
 ①私の言ったこと、つまり「まつりと別れる」ことで、この場、今後の安泰を作る。
 ②私の言ったことを拒み、拒絶した上で、私に一方的に攻撃を受ける。
 さあ、どちらか選んでくれませんか?」
 それを聞いた音橋は、悩まない。瞬時に答えた。

「③。「お前の条件を拒絶した上、お前を越えてゆく」だ!」
 大きく叫び、体の枷を外してゆくように、怒りを体にめぐらせ、力に変える。あいつを睨み、そして、
「まつりはっ!私の彼氏だあっ!」
 音橋は右の平手を後ろに下げ、脚では走り、加速する。相手との距離をどんどん詰め、残り大股一歩で自分の平手が相手にあたる距離。そこに左足を置き、体の支えにして、加速した上体から繰り出す平手を叩き込むっ!
「はあ・・・・」
 上山は殴られようという手前で、
「甘いですよ」
 自分の右脚を伸ばし、相手の軸、左足を横から斜め上に、すくった。
 すくわれ、バランスを崩す音橋。自分の左脚が、すくわれたまま、持ち上げられ、平手が、する―――――――――。

                    ☆

「で、な?その橋で好きな人を告白した日の次の日。僕は、帰りの会前に、ほら「連絡ノート」書いてたの覚えてるか?」
「ああ、明日の予定とか持ち物とか書くやつでしょ?」
「そう。それに、「昨日言ったことの意味わかる?」って、上山さんの席まで行って、見せた。で、彼女は不思議そうな顔をして、黙り込む。そこに僕が、彼女に耳元で「僕と付きあえ」って言ったんだ」
「ふぅ。美味しいわあ。他人の恋バナ美味しいわあ」
 と、クッキーをかじりながら平賀は言う。それに、はいはい、と無愛想に返し、続けた。
「それで、彼女は僕を見つめて、「きゅ、急すぎますよ・・・で、でもですね。OKですよ、」と言ってくれたんだよ。ああ」
「ふぅーん、で、まつりは当時流行った「壁ドン」「顎くい」「ひじドン」「脚ドン」「ハグ」「好き連呼」等をひたすらに上山さんにぶつけてたわけね」
「や、やっやめろよっ!ああっ、思い出したくもない黒歴史がどんどん脳内再生されてくぅ!」
「あのね、「思い出したい黒歴史」なんてあるわけないでしょ」
「問題はそこじゃないんだよ!」
「まあ、いいわ、じゃあ六年に進級して、お化け屋敷の話をしなさいな」
「はあ、もう、死にそうだあ・・・・」

                    ☆

「ふふっ、どうしたの音橋さん。もう、体力的に死にそうじゃないですか?諦めませんか?」
「はあっ、あっ、あきらめないっ」
 もうやめにしませんか?と上山は逃げ道を出したが、しかし、音橋は先ほどぶつかり合ったひざを擦って、
「うああぁっ!」
 今度は左脚を使った、腹部への蹴りを、上山にぶち込む。それを上山は右手ですねを押し込むように払い、威力を消す。その影響で、後ろへと左脚が飛ばされる。しかしそれを音橋は、思いっきりに左脹脛を酷使。脹脛ふくらはぎに、鋭い、何かが切れたような痛みが走る。そのおかげか、左足はストップし、今度は、その左足で床を蹴る。その動作と同時に、右腕を伸ばし、彼女の鎖骨あたりを狙うアッパーを行う。音橋の右下から左上への軌道のアッパーはしかし、上山が両手を合わせくっつけた一つの手を、アッパーの適当な軌道に落とす。それにより音橋のアッパーは下へと沈み、虚空を掻く。
「ちっ・・・・」
「だあかあらあ。やめたほうが身のためですって。今度はこちらから行きますよ?簡単にへばらないでくださいね?」
 と、上山は先ほど掃除した時に使った箒を両手で持ち、そのまま右手を前に構え、音橋へと突く。
 それに反応したのは、音橋の腹部を突く、一メートル前。まずい、このままでは当たってしまう。そのため、音橋は、できる限りの後退。先ほど痛めた左脹脛のない、右脚で思いっきりバックジャンプ。しかし、その選択は間違いだった。
 ジャンプとは、脚に力をためたうえでたうえで、重度の筋力を使って行うもの。
 だから―――――――――、
「くあっ・・・!」
 完全に出遅れた音橋は、完全、ともいえるほどの威力の突きを腹部にうけた。
 痛い。吐き気もする。今日、昼何食べたっけ、ああ、クリームシチューか。
 クリームシチューが、口から出てくることを考え、しかし、立ち上がる。
「なっ、も、もうやめたほうが・・・」
「うるさいっ!」
 敵である上山も、さすがにつらそうにしていた音橋を見て、心苦しいと止めにかかる。が、それに音橋は聞く耳を持たない。
 だから、少しでも、躊躇した上山に、

 腹部への膝蹴りを喰らわせた。

                    ☆

「それでな、お化け屋敷の設営、なんだかんだ時間が無くて低クオリティになったし、お化けたちの程度も低かったけど、一応完成したんだ。で、実際にどんなもんかと照明を消して、教室を真っ暗にしたんだよ」
 それで、
「暗闇の中で、上山さんに「なあ、知ってるか?こうやると結構苦しいんだぜ」と言って、首をやさしく囲って、抱きしめたんだ」
「なんか、官能小説みたいね」
「うっさい。で、明かりがついて、クラスの女子が見た光景が「僕が上山さんに抱きついている」というものだった。まあ、実質抱きしめたんだからどうこうするも何もないんだけどな」
「ふ」
「なんだなんだ、なんですか。返答のレベルが低いなあ。で、な?俺は受付で上山さんがお化け役で、上山さんが白い服に着替えて、うっすらメイクして「さんだこ」っていうお化けになったんだ。その時言った言葉が・・・・」
 言った。
「「そんなにかわいいお化けなら、誰も怖がらないね」だ。どうだ!?こんなもんでいいだろう?!」
「なんか、途中から嬉々として語るもんだから振った私もびっくりよ」
「え、そうか?」
「そうよ」
「ああ」
「「・・・・・」」
 部屋には、飲み干したコーヒーが入っていたカップ。残り二つくらいのクッキー。そして、
「暑くないか?」
「ええ、私の部屋にエアコンないのよ」
「あー」
「シャワーでも浴びてくれば?」
「いや、そこまでしなくてもいいや」
「入れ。・・・・って、そういえば一応今日、勉強する、と言ってたわね」
「わ、わかったよ。ああ、じゃあ、英語教えてくれないか?」
「おーけー。何ページ?」
「四十三ページ。ああ、僕のバック漁ってよ、適当に入ってるから」
「わかったわ、さあ、シャワー浴びてきなさい」
「はいはい。で、どこ?」
「部屋のすぐ前よ」
「わかったー」
 と羽切は部屋を出た。
 一方平賀は、羽切のバッグをあさり、英語のテキストを取り出した。
「えーと、四十三ページ。ああ、宿題でてたっけか。どれどれ?」
 彼女が「あとで羽切に教えるために見た四十三ページ」には―――――――――
「ひっ、な、なによ・・・・こ、これ・・・・・」

 ――――――――――「まつりはずっと私の彼氏」と「♡」が、ページ内の空白、問題に被るほど、びっしりと書かれていた。
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