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来名まな
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来名まなは、皆と別れて石の家の間を走っていた。
(皆、ごめん......でもやらなきゃいけないことがあるの!)
そう胸が張り裂けそうな思いで走りながら、5年前のあの日の事を思い出していた。
それは両親の離婚で別れた姉に会った時の話しだ。
そのときの姉は、周囲を警戒しながら、こう言った。
「まな、今、私政府の依頼で探索に加わってるっていったわよね、あれはエリクサーなの、政府はおそらく見つけたら隠蔽するはず、でもね、私達探索者は、万人に真実を知らせるため先を行く者だと私は思ってる」
「もし見つけて私が手に入れたら、100階に魔法で隠すから、
大人になって信頼できる仲間を沢山作ったら探してちょうだい、この帽子が場所を教えてくれるわ、愛してる」
そう言って自分の帽子をくれた、それが姉との最後の会話だった。
(だめだったよ、お姉ちゃん、私口下手で人見知りだから、仲間どころか、友達だってうまく作れなかった、今だってみんなを裏切っちゃたんだもん......)
(このままなら、お姉ちゃんとの約束も守れない! だから、来たの! 私一人で必ず約束は守るから)
そう思いながら杖をギュッと強く握った、帽子のつばは塔とは別方向を指していた。
(ここだ、この場所だ)
何の変哲もない石の家の中帽子は止まった。まなは杖を掲げ、
「隠されしもの、見えざるもの、その真の姿、明らかにせよ!」
隠者の破衣
と唱えると、目の前に一つの瓶が現れた、その瓶は美麗な彫刻が彫られている宝石のようなものでできており。
中には、黄金色の液体が入っていた。
「これがエリクサー......、これがあればお姉ちゃんを助けられる!」
瓶を小さなバッグにいれると、悲観的だった気持ちが、少し勇気づけられていた。
(すぐ帰って皆に謝ろう!)
そう思い、家を出て走り出すと、大きな影が自分を包んだ、その瞬間、ドガァァァァンという音と衝撃で吹き飛ばされた。
(何! なんなの!?)
状況が飲み込めなかったが、鼻を突く腐敗臭を感じ、そちらに顔を上げると、そこに自分がいた。
そう、それは自分と同じぐらい大きな目に写る自分の姿だった。
(ま、まさか......)
それは家十件分、身体はびっしりと鱗に覆われ、四本の大きな角に口と四肢には大きな牙に爪、巨大な尾と翼をを持つ、とかげのような生物、その姿は紛れもなく、伝説の魔物《竜》だった。
竜は、ゆっくりと首をもたげ正面を見据えると、腕を振り下ろしてきた。
(皆、ごめん......でもやらなきゃいけないことがあるの!)
そう胸が張り裂けそうな思いで走りながら、5年前のあの日の事を思い出していた。
それは両親の離婚で別れた姉に会った時の話しだ。
そのときの姉は、周囲を警戒しながら、こう言った。
「まな、今、私政府の依頼で探索に加わってるっていったわよね、あれはエリクサーなの、政府はおそらく見つけたら隠蔽するはず、でもね、私達探索者は、万人に真実を知らせるため先を行く者だと私は思ってる」
「もし見つけて私が手に入れたら、100階に魔法で隠すから、
大人になって信頼できる仲間を沢山作ったら探してちょうだい、この帽子が場所を教えてくれるわ、愛してる」
そう言って自分の帽子をくれた、それが姉との最後の会話だった。
(だめだったよ、お姉ちゃん、私口下手で人見知りだから、仲間どころか、友達だってうまく作れなかった、今だってみんなを裏切っちゃたんだもん......)
(このままなら、お姉ちゃんとの約束も守れない! だから、来たの! 私一人で必ず約束は守るから)
そう思いながら杖をギュッと強く握った、帽子のつばは塔とは別方向を指していた。
(ここだ、この場所だ)
何の変哲もない石の家の中帽子は止まった。まなは杖を掲げ、
「隠されしもの、見えざるもの、その真の姿、明らかにせよ!」
隠者の破衣
と唱えると、目の前に一つの瓶が現れた、その瓶は美麗な彫刻が彫られている宝石のようなものでできており。
中には、黄金色の液体が入っていた。
「これがエリクサー......、これがあればお姉ちゃんを助けられる!」
瓶を小さなバッグにいれると、悲観的だった気持ちが、少し勇気づけられていた。
(すぐ帰って皆に謝ろう!)
そう思い、家を出て走り出すと、大きな影が自分を包んだ、その瞬間、ドガァァァァンという音と衝撃で吹き飛ばされた。
(何! なんなの!?)
状況が飲み込めなかったが、鼻を突く腐敗臭を感じ、そちらに顔を上げると、そこに自分がいた。
そう、それは自分と同じぐらい大きな目に写る自分の姿だった。
(ま、まさか......)
それは家十件分、身体はびっしりと鱗に覆われ、四本の大きな角に口と四肢には大きな牙に爪、巨大な尾と翼をを持つ、とかげのような生物、その姿は紛れもなく、伝説の魔物《竜》だった。
竜は、ゆっくりと首をもたげ正面を見据えると、腕を振り下ろしてきた。
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