オルタナティブバース

曇天

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第二十話

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「ほれ! できたぞ! ヒュージマンティスとアラクネの追加分もできてる!」

「ありがとうクエイグさん!」

 おれたちは武具を受け取った。

「またいつでも素材となるアイテムをもってきてくれたら、何度も作るぜ!」

 そういってくれたクエイグさんと別れた。

 おれてちはブーツがストームバードから作られたものに変わる。 そしてアラクネから作られたローブと鎧、ヒュージマンティスから作られた小手をもらった。

「おれのウィンドスライサーはストームグラディウスになったよ」

「ストームエッジバードから作られたものは軽いね。 アラクネのは酸や毒耐性がある。 ヒュージマンティスは強度。 それでクリア
は?」

「ああ、ほら」

 クリアは手足を生やして、ちょこちょこ動いている。

「手足...... クリアって、スライムでもないのかな?」

「うん、なんか流動的な何かって感じだよ。 それで新しい情報は?」

「......東の大陸バランディアではプレイヤーが、いくつかの国を作って合流してるって」

「やはり戦争になるな...... でもプレイヤー側は負けて死ぬ可能性が高いはず、なのになんで戦争なんか」

「死んでもいいっておもってる人も大勢いるのかも......」

 そう考え込むようにアイはいう。

(そうか、そんな人もいないでもないか...... 死ぬなんて考えない人も多いだろうし、もう現実に戻りたくない人もいるだろうしな)

「でもいくらプレイヤーが個人で強くても、数だとNPC《ノンプレイヤー》の方が圧倒的だ。 さすがに勝てはしないよ」

「うん......」

「なにか不安でもあるの?」

「この世界は私たちの世界より、はるかに長い期間存在してきたことになるよね......」

「ああ、確か古代文明があったってそんな話だった。 でも今は滅んでいるんだよね」

「ええ、でもかつての古代文明には、かなり強力な魔法道具があったみたいなの」

「それを手に入れようとしてるってこと? それがあれば戦争に勝てるのか、だから戦争しようとしている......」

「わからない...... その文明は西の大陸クオラクスにあったみたい」

「......西か、東にはいけないから行ってみようか。 新しいシナリオが始まるかもしれない」 

「東にいったら、下手をしたら強制的に協力させられかねないしね」

 おれたちはシナリオを探すため、西の大陸クオラクスへと向こうことにした。

「それじゃ西の大陸へ向かう船を探さないと」

「そうだね」

 おれたちは西の大陸にわたるために、船を探してメントレという港町へときていた。

「無理だな。 あんなところいくやつはいないよ......」

「他をあたってくれ......」

「......忙しいんでな」

 どこにいっても船の移動を断られた。

「西にいく人は少ないみたいだ」

「ほとんどが砂漠みたいだしね。 でもそれだけじゃない気がする......」

「やはり、プレイヤーへの不信感......」

「ええ...... 多分、私たちは名声が高いからまだ話してももらえるけど、どうする?」

「船にのれないなら、買うしかないか」

「問題は売ってくれるかだね」

 おれたちは片っ端から交渉するが、ことごとく失敗した。

「はぁ、交渉ってパラメーターあるのかな」

「多分、プレイヤーに船を売りたくないんだよ」

 おれたちは途方にくれる。

「仕方ない。 難しい帝国の方のイベントをすすめようか。
おれたちのレベルならなんとかいけるはずだ」

「一度レキさんに連絡してみる」

「そうだね。 してみよう」

 おれたちはレキさんに連絡してみた。

「メール帰ってきた?」

「ああ、でも今手がはなせない、これが終わったら合流するから待っててくれってさ」

 おれたちがなんとなく海をみていると、向こうから青年が話しかけてきた。

「あなた方は有名なプレイヤー、サナさんにアイさんですね」

 そう整った顔の清潔感のある青年がそういった。

(剣を持ってる、騎士でもなさそうだけど......)

「ええ、あなたは?」

「わたしはラクセス傭兵団のクワイアともうします」

「傭兵団?」

「プレイヤーのようなことをしているNPC《ノンプレイヤーキャラクター》だよ」

 アイがそっと小声でいう。

「どうやら、船をお探しのようですね」

「ええ! のれる船をしってますか!」

「いいえ...... ただ可能性のある船をしっていますよ」

『シナリオ【傭兵団の船推奨レベル15】』と表示される。

(シナリオが始まった)

 そのまま話を聞くと、クワイアさんはおれたちを港の奥へとつれていった。


「これは......」

 目の前に大きな船がある。 とても古い船のようで所々は破損している。

「これです。 我ら傭兵団の所有する船ですが......」 

「壊れてますね」

「ええ、かなり...... ただ修理すればまだ使えます」

「それで売ってもらえるのですか?」

「あなたがたに手伝ってほしいことがあるのです。 それを達成したならお譲りしましょう」

「それは?」

「盗賊の捕縛です」

「盗賊?」 

「ええ、ここいら一帯で盗みを働く盗賊団がいまして、それをとらえてほしいのです」
 
「シナリオだけど......」

「盗賊、NPC《ノンプレイヤーキャラクター》か...... やるしかないね」

「わかりましたその依頼お受けします」

 その依頼を受け、盗賊討伐にむかうことになった。

「盗賊討伐か......」

 おれたちは盗賊が隠れすむという森にいた。 クワイアさんとは現地で合流する。

「気がすすまないね」

「ああ、盗賊といっても、NPC《ノンプレイヤーキャラクター》モンスターと違って殺すのはね」

「ええ、私も...... ただ捕縛することを求められているから、殺さないようにしたい」 

「ただ殺しにきた場合、最悪覚悟しよう......」

「そうだね」

 おれたちは合流場所につくと、クワイアさんともう一人少女がいた。 

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