オルタナティブバース

曇天

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第四十四話

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「またシナリオにはいった」

「なにか条件が揃ってフラグがたったのね。 まあだから死なずにすんだけど...... ダメね。 転送石が発動しない」

 アイがいう。 

「......仕方ない。 先へ進もう」

 水夫たちは危険なのでこの場でとどまってもらう。

 モンスターが現れる。 そのモンスターは魔法を使ってきた。

「くっ...... 強いな! 物理も強いが魔法まで使う」

「ああ、でもレイクサーペントの剣は魔法を反射できる。 俺はムサシとの試合で物理反撃の【反閃】《リフレクトスラッシュ》をみにつけたからなんとかなるな」

「それに、このガーディアンゴーレムの鎧、全属性に耐性があるから、かなりダメージを押さえているな」

 ヤマトとテラリスはそういっている。

「ただ回復はポーションでしかできないから、気を付けてね」

「それに全てを反射できるわけじゃない。 強力な魔法は反射せず食らうから、かわせよ」

 アイとリンキュルはそういい、注意を促す。

「確かにな、ここは強い。 気を引き締めないと」

 おれたちは奥へとしばらく進んでいく。

 その洞窟は巨大で古代の神殿のようだった。

「広いな...... どこまである」

「奥の部屋になにもいないよ」

 部屋にはいるとそこは祭壇のようで、奥に奉られているように小さな球体があった。

「これは...... リンキュルわかるか」

「古代の......」

 球体をリンキュルが触れる。

「これは...... まさか」

 その時、球体が光を放ち、下に魔方陣が現れる。

「まずい離れて! なにかくる!!」

 アイに言われて球体から離れると、魔方陣から巨大ななにかが現れた。

「これは!!」

 それは巨大なイカのようなモンスターだった。
 
 その巨大なイカは【クラーケン】と表示された。

「汝...... 何故、このような場所にいる......」

 そうクラーケンは話した。

「こいつ話すのか...... 汝、誰のことだ」

「......多分私だ...... クラーケン、ここに呼んだのはお前か」

 リンキュルはそう話した。

「......そうだ。 我らは母なる海へと帰るべきだ。 ゆえに汝も海へと帰るべし......」

(海...... リンキュルはなにか知ってるのか。 リンキュルとおれたちのちがいは古代人かどうか...... リンキュルがいたからこのシナリオが始まったのか...... だが)

「......私は」

 リンキュルは言葉を失いうつむく。

「やめろ! リンキュルはおれたちの仲間だ」

「仲間...... ありえぬ...... さあ、こちらに来るのだ......」

 そういうとその巨大な腕を伸ばしてくる。

「ふざけるな! イカやろう!」

「お前に渡すわけがなかろう!」
 
 ヤマトとテラリスは二人で伸びてきた腕をきりつけた。

「生きているもの...... 邪魔をするな」

 十本の腕がすさまじい早さでこちらに迫る。

「アイ、リンキュルを頼む!」

「ええ、まかせて!」

 アイに呆然としているリンキュルに任せ、おれは腕を掻い潜ってダブルスラッシュを決めた。

 腕の二本を同時に切り裂いた。

「............」

 しかし、きった腕がすぐに生えてくる。

「こいつ効いてない!!」

 クラーケンは水の槍を何本も飛ばしてくる。

「反閃《リフレクトスラッシュ》!!」

 ヤマトはそれを跳ね返した。 水の槍がクラーケンに刺さる。

「......アクアミスト」

 霧で視界が奪われる。

(ダメージがかなりはいってるのに...... こいつは負けイベントなのか、それともダメージを一定まで与えるタイプか。 もしくは時間経過か......)

 クラーケンの腕が振るわれおれたちは吹き飛ばされた。

「ぐわぁぁ!!」

「きゃああ!!」

「うわぁぁ!!」

「ブレイズブラスター!!」

 霧をかきけしながら炎がクラーケンにあたり、その体が炎に包まれる。

「おれのドレインソードでためすか!!」

「待って!!」

 リンキュルに止められる。

「......すこし話をさせて」

「だが!」

「いやテラリスかまわない」

 おれはテラリスを制止した。

 リンキュルはクラーケンの前に近づく。

「汝...... 我らとくるのだ。 それが汝のためだ......」

「かもしれない...... でも、もう少し彼らと共にいかないといけない」

 そうリンキュルは答える。

「汝が傷つくだけだぞ......」

「それでも、今は逃げたくない......」

 そうリンキュルがいうとクラーケンは沈黙した。

「......汝が苦難のみちを生きていくとそう決めたのなら、我はもはやなにもいうまい......」

 そういうとその姿は光に消えた。 

「リンキュル......」

「ほら...... クラーケンから手に入れた魔導器《マギカレガリア》【海王の宝珠】だよ」

 そうおれに球体を渡すと歩きだした。

 
 おれたちは何とか洞窟を抜け地上にでる。 

「船が壊れた...... 西の大陸にはいけないな」

「うん、水夫を連れにいった二人が戻ってきたら、どうしよう」

「リンキュル、他にゴーレムの素材になりそうなのはないのか」

「............」

 リンキュルは空を見上げている。

「リンキュル」

「あっ、うん。 ......マグルート火山にも確か素材はあるはず、でもかなり強い......」

「さっきの戦いでもかなりレベルが上がったから、いけるか」

「そうだね。 西の大陸には城に戻るしかないけど、天空船と鉢合わせしかねないから、火山に向かいましょ」

 アイもそういうので、ヤマトたちが合流してからマグルート火山へと出直すことにした。
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