やり直しの大魔王の弟子

曇天

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第五十三話 逃亡者

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「はあ、はあ、ヤバい!」

 オレはとっさに牢から逃げたオレは焦り倒していた。
 しかも、役人がオレがいく方向に先回りしてくる。
 この魔法の腕輪のせいだろう。

(に、逃げてしまった!    
 このまま捕まったら一年どころじゃすまない!  
 十年、いやもっと!
 牢のなかで一生なんていやだ!!
 ヤバいとうする!?)

 つい足はみんなのいる屋敷の方に向かっていた。
 屋敷に近づくと中から出てくる役人を見つけた。

(やべえ!
 もう手が回ったか!)

 隠れながら中の様子を見る。
 
「まったく! あいつってば、ろくなことをしないわ!
 バカじゃないの脱獄するなんて!」

「まあメルア、シンジも何かあってしたのかもしれん」

(ベ、ベルぅ)  

「あの人たちが言ってたように、シンジさんが首謀者なんでしょうか?」

 そういってリーゼルは首をかしげている。

(な、なに!?
 オレが首謀者になってるのかよ!!)

「いかに奴がアホでも、のぞきで脱獄を企てるなどあり得んのではないか」

(メリエールめ! アホはよけいだ!
 このまま中にはいって事情を話すか、でもそうなったらあいつらを巻き込んじまうな......
 やはりここは......)

「私があの人の欲望を押さえ込んでいれば......」

「しょーがないわよアプリラ、あのバカの欲望を抑えるのはムリ。
 スライムに言葉をしゃべらせるより難しいわ」

「ですね」 

「じゃな」 

(......うん、巻き込んじゃお。
 オレは窓を開け飛び込んだ。

「このボケナスどもーー!
 こうなったらお前らも巻き添えじゃあああああ!」

「そうはさせるかあ!! フェアリーナックルウウウ!!」

「がはあああああ!!」   

 超反応のメルアの唸る拳がオレをとらえる。
 リブーストを唱えるまもなく、オレは吹き飛び幾つかの木をなぎ倒して意識を失った。


 目が覚めるとロープで縛られている。
 周りにはみんながいて、レスパーもいた。

「さあ、レスパーこいつ連れていきなさい!」

「まって! まって! 話を聞いて!!
 オレは巻き込まれたんだ!」

 オレは弁明する。

「どういうことだ? シンジ話してみよ」

「牢の中にいたおっちゃん、そうだ元盗賊のビヨルドとかいうやつから緑の石に魔力くれって言われて......
 それが爆発して囚人がみんな逃げちまったんだ」

「ビヨルド......
 錬金術師《アルケミスト》ですね。
 禁忌の術を使った疑いで捕まりましたが、証拠不十分で微罪で収監
 されてました」

「なんでそんな怪しい奴に魔力をあげんのよ! このバカ!!」

「だって牢にそんなヤバいもの持ち込めるなんておもわねえじゃん!」

「おそらく中にあったものから錬金術で作り出したんですね。
 どうやったのか知りたい!」

 リーゼルが興奮している。

「シンジさんを仲間にひきいれたのは他の囚人から魔力を集めるのを容易にするためでしょうね」

 レスパーはそういう。

「オレどうなんの!! 
 牢屋に十年! 
 もっとなの! いやだ!!」

「多くの囚人逃がしたから死刑じゃない」

 メルアがさらっという。

「いーーやーーー!!!」

「いえ、国としては法は変えられないのですが、囚人たちを捕まえればそれに応じて減刑してくれるとのことです」

「まじで!!」

(よし国外逃亡だ!!)

 レスパーはオレの手錠に魔法をかけた。

「魔法をかけさせていただきますね。
 これはこの国から逃げると爆発する魔法です」

「えーー!!」

「うむ、では囚人をつかまえるしかないな」

「しょーがないわね。
 つかまえられない時は諦めなさいよ」

「ボクとアプリラさんは追跡に有効そうなアイテムをつくります!!」

「わらわはめんどいから寝てるぞ」

「みんなありがとう!!
 メリエール以外!!」

 
 オレたちは囚人をつかまえるべく外にでた。

 
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