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第五話
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オレたちはギルドで依頼を受け、みんなにもお土産を買うため、町をあるいていた。
「ギルドから森の近くにいるコブリン討伐を受けたけど、このゴブリンって緑のちっこい人」
「はい、かつて邪悪な神がいにしえの魔法でエルフを加工したものといわれます。 オークなどもそうだと伝えられてますね」
「オークって、ブタの顔の人型モンスターか......」
「マスター!!」
「ん? なに?」
「あれ、あの娘、人間と違いますよ」
「うそっ! どこ!!」
町の街灯のところにたたずむ少女がいた。
「えっ、あの子? それでなんなの?」
「さあ、でもあそこまで人に近い姿はサキュバスかヴァンパイアかと......」
「なんかイメージと違うけど」
オレたちは慎重に近付いた。 襲われることを考慮してだ。
「あの......」
「えっ!?」
驚いてその青い髪の少女はこちらをみる。
「あなたサキュバスさんですよね」
「えっ? ちが、ちがいますけど......」
透き通るような青い目をした少女は、その大きな瞳をそらしてそう答える。
(おや、目が赤くないな。 青い目だ。 それになんかつぎはぎの服を着ている。 お世辞にも裕福そうにはみえないな......)
「大丈夫です。 モンスターならなれてるんで」
オレはわーちゃんの仮面をとらせた。
「骸骨!? も、モンスター!! なんで、人間と一緒なの!」
「私はこの方と契約しているのです」
「契約...... 確か聞いたことがある...... でも動物とかとじゃ......」
その時、路地の奥から三人の女性が近付いてくる。
「なにしてんのミリエル!」
「は、はい、ねえさま! すみません......」
そのケバい服と化粧をした女性たちの一人は女の子をどなる。
「グズ早くいくよ。 悪いねこの子は売りもんなんだ。 買い手を探してるからあっちにいっとくれ」
そういって連れていこうとする。
(なんだ家族を売るつもりか!)
「待ってよ。 売りもんってことは、オレが買いとってもいいんだよな」
「なんだって? ぼうや金は持ってるのかい」
「ああ、いくらだよ」
「そうさねぇ、10000ゴールドだね」
「いいよ。 ほら10000ある。 この冒険者カードにはいってる」
「ほう! あんた冒険者かい。 いいだろう金を持ってきな。 売ってやるよ」
「わーちゃんはここにいてくれ、お金を持ってくる」
「わかりました」
オレはギルドに戻り現金にして袋を三つ持ち帰る。
「ほら、これでこの子は売ってもらうよ」
「ひひ、ああかまわないさ、かわいい妹だが、持っていきな」
サキュバスは下卑た笑いをした。 その子を連れてオレはその場を去った。
「わーちゃん、あいつらもサキュバスなの」
「ええ、間違いなく」
「家族を売るのかよ。 胸くそ悪いな」
「あ、あの......」
「ああ、ごめん買ったりして、ムカついたからつい、で君の名前は」
「あっ、私はミリエルです...... でも」
「そうかミリエル、オレはトラ、こっちはわーちゃんよろしく」
「は、はい......」
そういってミリエルは目を伏せる。
「まあ、とって食うわけじゃないんだ。 気を楽にして、オレたちに協力してほしくてね」
「協力......」
「オレはモンスターたちと暮らしてんだけど、さすがに町じゃ目立ちすぎるからこのわーちゃんとしか一緒に行動できない。 そこで人型のモンスターに一緒に行動してほしいんだ」
「モンスターと...... 人間がどうして一緒に暮らしてるんですか?」
「うむ。 我らの偉大なマスターはモンスターテイムという特殊な力をお持ち。 それゆえモンスターを仲間にできるのですよ」
「モンスターテイム、そんな力が......」
「まあ、一緒にきてよ。 あっ、魔法とか使える」
「す、少しなら」
「どんな?」
「光と聖属性の魔法です。 ヒールとかターンアンデッドとか」
「おー、回復持ちきたーー!! これはすごいぞ!」
「た、ターンアンデット......」
わーちゃんがあとずさる。
「?」
ミリエルは不思議そうにしている。
「ああ、わーちゃんは死霊のワイトなんだ。 かけないであげてよ」
「は、はい」
「し、しかし、サキュバスは闇属性の魔法を使うのが普通。 よりにもよって光と聖属性魔法とは真逆ではないのですか?」
わーちゃんは首をかしげた。
「は、はい、ですからサキュバス族でも、なにもうまく行かなくて......」
ミリエルは顔をふせいった。
(辛かったのかもな......)
「しゃーない、しゃーない、同族でも、家族でも、うまく行かないことはあるさ、縛られていきても楽しくない。 もしオレたちがいやなら、お金を渡すからどこかにいってもいいよ」
「さすがマスター! 人間でありながら、そのふところ海の底より深い!」
「よせやい! 照れるぜ!」
「あ、あの!」
「なに?」
「い、いえ......」
そう黙り込んでしまった。
(契約してないけど、まあ、売られるほど虐げられてたのなら仕方ない。 心も傷ついてるんだろうしな。 今はそっとしておくか)
「さあ、まずゴブリン討伐だ!」
ミリエルを仲間にし買い物をしてから拠点に戻った。
「おお!! 綺麗になってる!」
オレたちが拠点に戻ると、かなり広い範囲の土地が綺麗になっていた。 木は切られ横につまれて、地面には石ころひとつない。
「みんなやってくれたのか!」
モンスターたちがよってくる。
「よしよし! よくやってくれた。 さすがオレのモンスターたちだ! えらいぞ!!」
オレが一人づつ撫でていると、ミリエルは驚いているようだ。
「ほ、本当にモンスターがなついているなんて......」
「ふむ、綺麗に整地してますね。 これはかなり有用なモンスターたちだ」
そしてなにもなくなった場所に、買ってきた大きな布を地面に引いた。
「まあ、いまは家もないけど、すぐ作るからまあ楽にしてよ」
「は、はい」
そしてみんなに買ってきたお土産をわたす。 みんな喜んでいるようだ。
「ゴーレムにはあの鉱物でいいの?」
「ええ、鉱物はゴーレムにとって食べ物ですからね」
確かに美味しそうに食べている。
「はい、ミリエルの分」
「えっ? 私に......」
「なに買っていいかわかんないから、とりあえずの服、あとで好みとか教えて」
「......あ、ありがとうございます......」
そう困惑したようにおずおずと受け取った。
(ふむ、やはり趣味は違ったかな。 オレにセンスのないのは仕方ない。 お金ができたら町にいって一緒に買おうか)
「わーちゃんは本!」
「おおいつの間に! 現代の本ですな。 久しい! しかしこれだけ買い物してもよかったのですかな」
「まあ、あと3000あるし、ゴブリン討伐で5000もらえるからね。 大丈夫でしょ」
「さすが我がマスター、このわーちゃんその慈愛と慧眼には感服いたします!」
「まあ、マスターたるものそのぐらいは当然だしな!」
オレはいい気分で答えた。
次の日、さっそくオレとスラリーニョとあおまるとミリエルでゴブリン討伐へと向かう。 わーちゃんには家の建築の指示をお願いした。
「まあ、このメンバーなら勝てるだろ。 回復のミリエルもいるしな」
「ぴーぴー!!」
「クァ、クァ!!」
「は、はい、がんばります......」
「その服似合ってるよミリエル」
「は、はい、ありがとうございます」
オレが誉めると、そう照れたようにうつむいた。
(無理して着てくれたのかな?)
オレたちはゴブリンがいるという森の方へと移動する。 しばらく歩いていると、茂みの奥から吠えるような何か声らしきものが聞こえる。
「なんだ?」
「た、多分ゴブリンかと......」
ミリエルがそういう。 オレはそっと木の影からのぞいた。
「なんだあれ!? ゴブリンたちが殴りあってる!」
そこでみたのは緑の人、ゴブリンたちがこん棒で殴りあっている姿だった。 怪我をしたのか倒れてあるものもいる。 奥には子どもと母親だろうか、怯えているものたちもいた。
「どういうこと? ケンカ、戦争? こういう種族なの?」
「い、いえ、そこまで攻撃的ではないと思います。 なぜか目が赤い......」
「あっ! 本当だ! これはあの魔力の暴走とかいうやつか! さすがに20体はいるからな。 ある程度ダメージを与えないと、目を覚まさせることができないし、どうしたものか」
「遠くから魔法でダメージを与えては」
「でも、オレたちの魔法だと加減ができなくて、死んでしまうかもしれないから、できるだけ殺さないようにしたいんだ」
「それなら私がゴブリンに広範囲の魔法耐性の魔法をかけます。 それなら、死なないと思います」
「そんなことできんの!? じゃあさっそく頼む」
「は、はい!」
ーー慈しむ聖なる力よ、このものたちへ加護を賜《たまわ》らんことをーー
「セイクリッドフィールド」
暖かい光が広がりゴブリンたちを包む。
「よし! みんな魔法だ!!」
「ぴー!!」
「クワッ!!」
「ダークスフィア!!」
オレたちは魔法を浴びせた。 ゴブリンたちは土煙を空にあげてぶっとぶ。
「す、ストップ! ストップ! これ大丈夫! 吹っ飛んだよ! 死んでない!」
「ま、まさかあんな強力な魔法なんて......」
ミリエルも予想外だったのか慌てている。 土煙がおさまると、ゴブリンたちが動いていた。
「ほっ、なんとか死んでないか、よし俺が片っ端から契約するから、ミリエルたちはポーションとヒールで回復させて」
「ぴーぴー!」
「クァ!!」
「は、はい!」
オレは目が黒くなったゴブリンたちを次々契約していった。 それをみていた正常だったゴブリンたちも寄ってきたので契約する。
(少しくらっとする...... 確か契約には魔力が必要だとわーちゃんがいっていたな)
「ふぅ、終わった...... ってあれ!」
そのまま倒れた。 遠くでミリエルが叫んで揺さぶっているようだが、意識がなくなった。
「ギルドから森の近くにいるコブリン討伐を受けたけど、このゴブリンって緑のちっこい人」
「はい、かつて邪悪な神がいにしえの魔法でエルフを加工したものといわれます。 オークなどもそうだと伝えられてますね」
「オークって、ブタの顔の人型モンスターか......」
「マスター!!」
「ん? なに?」
「あれ、あの娘、人間と違いますよ」
「うそっ! どこ!!」
町の街灯のところにたたずむ少女がいた。
「えっ、あの子? それでなんなの?」
「さあ、でもあそこまで人に近い姿はサキュバスかヴァンパイアかと......」
「なんかイメージと違うけど」
オレたちは慎重に近付いた。 襲われることを考慮してだ。
「あの......」
「えっ!?」
驚いてその青い髪の少女はこちらをみる。
「あなたサキュバスさんですよね」
「えっ? ちが、ちがいますけど......」
透き通るような青い目をした少女は、その大きな瞳をそらしてそう答える。
(おや、目が赤くないな。 青い目だ。 それになんかつぎはぎの服を着ている。 お世辞にも裕福そうにはみえないな......)
「大丈夫です。 モンスターならなれてるんで」
オレはわーちゃんの仮面をとらせた。
「骸骨!? も、モンスター!! なんで、人間と一緒なの!」
「私はこの方と契約しているのです」
「契約...... 確か聞いたことがある...... でも動物とかとじゃ......」
その時、路地の奥から三人の女性が近付いてくる。
「なにしてんのミリエル!」
「は、はい、ねえさま! すみません......」
そのケバい服と化粧をした女性たちの一人は女の子をどなる。
「グズ早くいくよ。 悪いねこの子は売りもんなんだ。 買い手を探してるからあっちにいっとくれ」
そういって連れていこうとする。
(なんだ家族を売るつもりか!)
「待ってよ。 売りもんってことは、オレが買いとってもいいんだよな」
「なんだって? ぼうや金は持ってるのかい」
「ああ、いくらだよ」
「そうさねぇ、10000ゴールドだね」
「いいよ。 ほら10000ある。 この冒険者カードにはいってる」
「ほう! あんた冒険者かい。 いいだろう金を持ってきな。 売ってやるよ」
「わーちゃんはここにいてくれ、お金を持ってくる」
「わかりました」
オレはギルドに戻り現金にして袋を三つ持ち帰る。
「ほら、これでこの子は売ってもらうよ」
「ひひ、ああかまわないさ、かわいい妹だが、持っていきな」
サキュバスは下卑た笑いをした。 その子を連れてオレはその場を去った。
「わーちゃん、あいつらもサキュバスなの」
「ええ、間違いなく」
「家族を売るのかよ。 胸くそ悪いな」
「あ、あの......」
「ああ、ごめん買ったりして、ムカついたからつい、で君の名前は」
「あっ、私はミリエルです...... でも」
「そうかミリエル、オレはトラ、こっちはわーちゃんよろしく」
「は、はい......」
そういってミリエルは目を伏せる。
「まあ、とって食うわけじゃないんだ。 気を楽にして、オレたちに協力してほしくてね」
「協力......」
「オレはモンスターたちと暮らしてんだけど、さすがに町じゃ目立ちすぎるからこのわーちゃんとしか一緒に行動できない。 そこで人型のモンスターに一緒に行動してほしいんだ」
「モンスターと...... 人間がどうして一緒に暮らしてるんですか?」
「うむ。 我らの偉大なマスターはモンスターテイムという特殊な力をお持ち。 それゆえモンスターを仲間にできるのですよ」
「モンスターテイム、そんな力が......」
「まあ、一緒にきてよ。 あっ、魔法とか使える」
「す、少しなら」
「どんな?」
「光と聖属性の魔法です。 ヒールとかターンアンデッドとか」
「おー、回復持ちきたーー!! これはすごいぞ!」
「た、ターンアンデット......」
わーちゃんがあとずさる。
「?」
ミリエルは不思議そうにしている。
「ああ、わーちゃんは死霊のワイトなんだ。 かけないであげてよ」
「は、はい」
「し、しかし、サキュバスは闇属性の魔法を使うのが普通。 よりにもよって光と聖属性魔法とは真逆ではないのですか?」
わーちゃんは首をかしげた。
「は、はい、ですからサキュバス族でも、なにもうまく行かなくて......」
ミリエルは顔をふせいった。
(辛かったのかもな......)
「しゃーない、しゃーない、同族でも、家族でも、うまく行かないことはあるさ、縛られていきても楽しくない。 もしオレたちがいやなら、お金を渡すからどこかにいってもいいよ」
「さすがマスター! 人間でありながら、そのふところ海の底より深い!」
「よせやい! 照れるぜ!」
「あ、あの!」
「なに?」
「い、いえ......」
そう黙り込んでしまった。
(契約してないけど、まあ、売られるほど虐げられてたのなら仕方ない。 心も傷ついてるんだろうしな。 今はそっとしておくか)
「さあ、まずゴブリン討伐だ!」
ミリエルを仲間にし買い物をしてから拠点に戻った。
「おお!! 綺麗になってる!」
オレたちが拠点に戻ると、かなり広い範囲の土地が綺麗になっていた。 木は切られ横につまれて、地面には石ころひとつない。
「みんなやってくれたのか!」
モンスターたちがよってくる。
「よしよし! よくやってくれた。 さすがオレのモンスターたちだ! えらいぞ!!」
オレが一人づつ撫でていると、ミリエルは驚いているようだ。
「ほ、本当にモンスターがなついているなんて......」
「ふむ、綺麗に整地してますね。 これはかなり有用なモンスターたちだ」
そしてなにもなくなった場所に、買ってきた大きな布を地面に引いた。
「まあ、いまは家もないけど、すぐ作るからまあ楽にしてよ」
「は、はい」
そしてみんなに買ってきたお土産をわたす。 みんな喜んでいるようだ。
「ゴーレムにはあの鉱物でいいの?」
「ええ、鉱物はゴーレムにとって食べ物ですからね」
確かに美味しそうに食べている。
「はい、ミリエルの分」
「えっ? 私に......」
「なに買っていいかわかんないから、とりあえずの服、あとで好みとか教えて」
「......あ、ありがとうございます......」
そう困惑したようにおずおずと受け取った。
(ふむ、やはり趣味は違ったかな。 オレにセンスのないのは仕方ない。 お金ができたら町にいって一緒に買おうか)
「わーちゃんは本!」
「おおいつの間に! 現代の本ですな。 久しい! しかしこれだけ買い物してもよかったのですかな」
「まあ、あと3000あるし、ゴブリン討伐で5000もらえるからね。 大丈夫でしょ」
「さすが我がマスター、このわーちゃんその慈愛と慧眼には感服いたします!」
「まあ、マスターたるものそのぐらいは当然だしな!」
オレはいい気分で答えた。
次の日、さっそくオレとスラリーニョとあおまるとミリエルでゴブリン討伐へと向かう。 わーちゃんには家の建築の指示をお願いした。
「まあ、このメンバーなら勝てるだろ。 回復のミリエルもいるしな」
「ぴーぴー!!」
「クァ、クァ!!」
「は、はい、がんばります......」
「その服似合ってるよミリエル」
「は、はい、ありがとうございます」
オレが誉めると、そう照れたようにうつむいた。
(無理して着てくれたのかな?)
オレたちはゴブリンがいるという森の方へと移動する。 しばらく歩いていると、茂みの奥から吠えるような何か声らしきものが聞こえる。
「なんだ?」
「た、多分ゴブリンかと......」
ミリエルがそういう。 オレはそっと木の影からのぞいた。
「なんだあれ!? ゴブリンたちが殴りあってる!」
そこでみたのは緑の人、ゴブリンたちがこん棒で殴りあっている姿だった。 怪我をしたのか倒れてあるものもいる。 奥には子どもと母親だろうか、怯えているものたちもいた。
「どういうこと? ケンカ、戦争? こういう種族なの?」
「い、いえ、そこまで攻撃的ではないと思います。 なぜか目が赤い......」
「あっ! 本当だ! これはあの魔力の暴走とかいうやつか! さすがに20体はいるからな。 ある程度ダメージを与えないと、目を覚まさせることができないし、どうしたものか」
「遠くから魔法でダメージを与えては」
「でも、オレたちの魔法だと加減ができなくて、死んでしまうかもしれないから、できるだけ殺さないようにしたいんだ」
「それなら私がゴブリンに広範囲の魔法耐性の魔法をかけます。 それなら、死なないと思います」
「そんなことできんの!? じゃあさっそく頼む」
「は、はい!」
ーー慈しむ聖なる力よ、このものたちへ加護を賜《たまわ》らんことをーー
「セイクリッドフィールド」
暖かい光が広がりゴブリンたちを包む。
「よし! みんな魔法だ!!」
「ぴー!!」
「クワッ!!」
「ダークスフィア!!」
オレたちは魔法を浴びせた。 ゴブリンたちは土煙を空にあげてぶっとぶ。
「す、ストップ! ストップ! これ大丈夫! 吹っ飛んだよ! 死んでない!」
「ま、まさかあんな強力な魔法なんて......」
ミリエルも予想外だったのか慌てている。 土煙がおさまると、ゴブリンたちが動いていた。
「ほっ、なんとか死んでないか、よし俺が片っ端から契約するから、ミリエルたちはポーションとヒールで回復させて」
「ぴーぴー!」
「クァ!!」
「は、はい!」
オレは目が黒くなったゴブリンたちを次々契約していった。 それをみていた正常だったゴブリンたちも寄ってきたので契約する。
(少しくらっとする...... 確か契約には魔力が必要だとわーちゃんがいっていたな)
「ふぅ、終わった...... ってあれ!」
そのまま倒れた。 遠くでミリエルが叫んで揺さぶっているようだが、意識がなくなった。
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