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聖菜の修行編
夢の中で
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那由多が女性の正体が藤村雪乃の側近である黒澤真美だと知った後も、真美と聖菜の修行は続いている。
「涅槃(ねはん)より甦れ夜叉。わか命に従い前面の敵を打ち倒せ」
聖菜は式神を呼び出し、二対一の戦いで真美を打ち負かそうとするが、真美は難なく二手からの攻撃をさばく。
夜叉は聖菜を主として認めてはいるが、聖菜の力がおぼつかないために戸惑っている。
まるで馬が乗馬のおぼつかない騎手に乗られて思うように走れないような感じであった。
「式神の強さは呼び出した術者の霊力に比例する。主であるあなたが強くなければ式神もそれに合わせた力しか出せない。なのにあなたは式神を呼んだら式神任せ。式神はあくまでも補佐に過ぎない。最後に悪霊を打ち倒すのはあなたでしょ」
真美の指摘通りであった。
聖菜は式神を呼び出したら、戦いを式神任せにしてしまうところがあった
これはまだ自分の力に自信がない証拠でもある。
「今日はここまでにしておく。最初に比べたら多少上達しているけど、それでも美里さんには遠く及ばない。母と比べられるのは本意じゃないだろうけど、それも刀祢家の後継者としての運命(さだめ)でしょう。嫌ならやめる事ね」
真美はそう言うと聖菜の前から立ち去って行った。
「悔しい。。」
悔しさを滲ませている聖菜に那由多が声をかける。
「聖菜、あの人の言っている事は間違っていないよ。聖菜は自分の霊力がまだ使いこなせていないから般若と夜叉に頼りすぎている。美里が得意としていた霊体を絡め取って動けなくする格子糸もまだ使えない。だから聖剣神楽も本来の力を発揮出来ないんだ」
「そんな事わかってる。わかっているのに出来ないから悔しいの」
霊力を上手く使いこなすとはどういう事なのか。
聖菜は色々やってみたが、どうしても今以上に霊力を上げることが出来なかった。
ただ力を込めるだけではないんだろうけど、それがわからない。
聖菜は出来ない自分に苛立ちを隠せなかった。
☆☆☆
その夜、聖菜は久しぶりに夢を見た。
母、美里と一緒に買い物をしている夢だ。
すでに亡き母との買い物などあり得ないが、ここは夢の中。
だが、何となくではあるが聖菜はこれは夢だけど夢じゃない、お母さんの御魂(みたま)が来ていると感じていた。
母の姿は幼い時と同じであった。
子供の頃には大きく見えた母も、高校生になった聖菜と並ぶとほとんど同じ身長になっていた。
不思議な感覚に聖菜はしばらく母をじっと見つめていた。
「お母さん。。」
「なに?」
「いや、何でもない」
言葉がなかなか出てこない。
母の夢は今までも何度も見ていたが、今夜は何か違う感じがした。
それを見透かしたように美里が聖菜に話しかける。
「悩んでいるようね」
「やっぱりわかっちゃうんだ」
「そりゃ、私の子供だからね。聖菜はポーカーフェイスを保っているけど、私からみたら困っている表情がよくわかるわ」
いくら無表情を装ってもやっぱりわかっちゃつんだ。さすがはお母さんというべきか。
聖菜はここで聞かなければ二度と聞けないのではと思い、思い切って切り出した。
「お母さん、聞きたいことがあるんだけど」
「何かしら?」
「霊力を今よりもっと強くするにはどうしたらいいの? お母さんと同じくらいにまでなるにはどうしたら?」
聖菜の真剣な眼差しに美里は少しだけクスッと笑う。
蛙の子は蛙か。
そんな思いからの笑いであったが、聖菜はなんで笑ったんだろうと不思議そうな顔をしている。
美里は柔らかい表情で聖菜の問いに答える。
「いい、私とあなたの霊力にはそれほど差はない。ようは力の出し方に問題があるということね」
「力の出し方?」
「私は剣に霊力を集中させて放出している。だから小さな霊力でも強力な霊体が斬れるというわけ」
「剣に霊力を集中する。。」
「身体全体から霊力を発動すると、力が大きくなるような気がするけど、実際には力は分散されちゃってるの。剣に霊力を集中させる事によって威力が倍にも三倍にもなる。水鉄砲と同じ理屈よ。もちろん、シャワーのように全身から霊力を放出するやり方もあるけど、それには相当な霊力がなければダメ。聖菜ではまだ無理ね」
「お爺ちゃんはそんな事教えてくれなかった。。」
聖菜の言葉に美里は少しうつむき加減に答える。
「それは多分、お父さんは聖菜を本気で刀祢家の後継者にする考えがなかったんだろうね。だからそこまで教えなかった。教えたくなかったのかも知れない」
「お母さんは私が霊媒巫女をやっている事に反対なの?」
「大手を振って賛成はしたくないわね。危険な仕事なのは私が一番よくわかってるから。四百年続いた刀祢神社の後継問題もあるけど、それは霊媒巫女じゃなく、普通に神社の神主をやるという選択肢もある。ま、私みたいにいい旦那さんを見つけて神社は旦那に任せて自分は自由奔放にっていうのが一番よ」
美里はそう言って笑う。
聖菜は父である基成と別に仲が悪いわけではない。
優しい父だしよくしてくれる。
母がいなくなった後は男手一つで自分を育ててくれた事に感謝もしている。
しかし霊力のない彼は神社の神主としての役目に従事するだけで、除霊も出来ないし聖菜の悩みもわからない。
そう言えばお母さんはどうして龍二さんと結婚しなかったのかな?
そんな疑問もあったが、それを聞くのは野暮だと思い言葉を飲み込んだ。
しかしそんな聖菜の考えを美里はわかっていたようだ。
「まだ何か聞きたい事があるみたいね」
美里にそう言われてこの際だから疑問に思う事は聞いちゃえと龍二についても聞いてみた。
「お母さんはどうして龍二さんと結婚しなかったのかなと思って」
娘の問いに美里は笑いながら答える。
「龍二? 龍二は幼馴染で一番気心知れている相手だけど。。あいつには刀祢神社の神主は似合わない。龍二はやっぱり刑事をやっている姿が似合うでしょ。だからうちのしきたりに縛りつけなくなかったってところかな。あいつは私をどう思ってるか知らないけど」
当然ながら母とこんな会話をしたのは初めてだった。
「龍二さん、多分お母さんのこと好きだったんだよ」
「あはは、そうか。私はあいつとは友達以上恋人未満が一番いい距離。私は霊媒巫女、あいつは刑事でお互いの仕事をやる上でよきパートナーってところだね。神主の龍二なんて何の魅力もない。刑事だからいいんだよ」
わかるような、わからないような。そんなもんなのかな。
聖菜がそんな事を思っていると母は少し寂しそうな表情で微笑んだ。
別れの時間である。
「じゃあ聖菜。私はこれで帰るから。修行頑張りなさい」
「あ、お母さん」
〔聖菜に滅天悪(メテオ)を伝えるのは時期尚早。今は真美さんとの修行で一つ壁を越える事を目的にしてもらいたい〕
聖菜が呼び止めようとするが、美里はそのまま姿が消えていき、そこで目が覚めた。
「夢? いや夢なんかじゃない。お母さんが来てくれたんだ。。」
夢なら聖菜の潜在意識なのだから聖菜の知らない事は言わないはず。
聖菜は自分の両手を見つめて母から教わった事を復唱する。
「剣に霊力を集中させる。。」
その日の真美との稽古で、聖菜は霊力を体全体から手に集中させ、さらにそれを剣に向けるように意識した。
すると、これまで一度も光る事のなかった聖剣神楽が赤い光を放ち始めた。
「これは。。」
「聖菜。美里が神楽を持っているときは常にその状態だったんだよ」
那由多は聖菜の力が目覚めたのを驚き、真美はそれを見てにこりと微笑む。
〔この剣の赤い光。話に聞いていた聖剣神楽の眠っていた力を呼び起こしたのね〕
藤村雪乃の剣は青、宗像凛の剣は黄、そして刀祢美里の剣は赤く光ったと真美は聞いていた。
雪乃と凛の剣は見た事があるが、神楽の赤い光を見るのは初めてであった。
「ようやく一つ壁を乗り越えたようね」
真美の言葉に聖菜はまだ信じられないという表情をしていた。
今までは、この神楽を刀祢家に代々伝わる聖剣だと言われて使ってはいたが、赤く光を放つのを見たのは自身初めてだった。
一度コツを掴めば簡単な事であった。
これまで体全体を使って発していた霊力を手の先端から剣に集中させるようにする。
母が言ったようにまさに水鉄砲の要領であった。
一ヶ所から霊力を一気に放出すると同じ霊力でも放たれる力は今の三倍から五倍になる。
不思議な感覚であった。
力を剣に集中させる事によって今まで見えなかった真美の剣の動き、軌道がはっきりと見えるようになったのだ。
これは聖菜の霊力によって聖剣神楽の持つ主を加護する力が発動され、聖菜の能力をさらに引き出す相乗効果を生み出したからだ。
鋭さと威力を増した聖菜の剣に真美は徐々に押され始めるようになっていた。
「完全に霊力の使い方を覚えたようね。これならかなり強い霊体が来ても対応できる。では明日最終試験を行う事にするわ」
「最終試験?」
「私が霊体を準備するからそれを仕留める事。先に言っておくけど、最終試験で対峙する霊体はこの前の女子高生よりも遥かに強いわ。油断したらやられるから最後まで集中を切らさないように」
「もし、やられたら?」
「厳しいようだけど、あなたに刀祢美里の後継者は無理だという事ね」
舞美の言葉に聖菜はグッと拳を握りしめる。
「私は絶対にお母さんの後を継ぐ。ここで負けてなるものか」
「涅槃(ねはん)より甦れ夜叉。わか命に従い前面の敵を打ち倒せ」
聖菜は式神を呼び出し、二対一の戦いで真美を打ち負かそうとするが、真美は難なく二手からの攻撃をさばく。
夜叉は聖菜を主として認めてはいるが、聖菜の力がおぼつかないために戸惑っている。
まるで馬が乗馬のおぼつかない騎手に乗られて思うように走れないような感じであった。
「式神の強さは呼び出した術者の霊力に比例する。主であるあなたが強くなければ式神もそれに合わせた力しか出せない。なのにあなたは式神を呼んだら式神任せ。式神はあくまでも補佐に過ぎない。最後に悪霊を打ち倒すのはあなたでしょ」
真美の指摘通りであった。
聖菜は式神を呼び出したら、戦いを式神任せにしてしまうところがあった
これはまだ自分の力に自信がない証拠でもある。
「今日はここまでにしておく。最初に比べたら多少上達しているけど、それでも美里さんには遠く及ばない。母と比べられるのは本意じゃないだろうけど、それも刀祢家の後継者としての運命(さだめ)でしょう。嫌ならやめる事ね」
真美はそう言うと聖菜の前から立ち去って行った。
「悔しい。。」
悔しさを滲ませている聖菜に那由多が声をかける。
「聖菜、あの人の言っている事は間違っていないよ。聖菜は自分の霊力がまだ使いこなせていないから般若と夜叉に頼りすぎている。美里が得意としていた霊体を絡め取って動けなくする格子糸もまだ使えない。だから聖剣神楽も本来の力を発揮出来ないんだ」
「そんな事わかってる。わかっているのに出来ないから悔しいの」
霊力を上手く使いこなすとはどういう事なのか。
聖菜は色々やってみたが、どうしても今以上に霊力を上げることが出来なかった。
ただ力を込めるだけではないんだろうけど、それがわからない。
聖菜は出来ない自分に苛立ちを隠せなかった。
☆☆☆
その夜、聖菜は久しぶりに夢を見た。
母、美里と一緒に買い物をしている夢だ。
すでに亡き母との買い物などあり得ないが、ここは夢の中。
だが、何となくではあるが聖菜はこれは夢だけど夢じゃない、お母さんの御魂(みたま)が来ていると感じていた。
母の姿は幼い時と同じであった。
子供の頃には大きく見えた母も、高校生になった聖菜と並ぶとほとんど同じ身長になっていた。
不思議な感覚に聖菜はしばらく母をじっと見つめていた。
「お母さん。。」
「なに?」
「いや、何でもない」
言葉がなかなか出てこない。
母の夢は今までも何度も見ていたが、今夜は何か違う感じがした。
それを見透かしたように美里が聖菜に話しかける。
「悩んでいるようね」
「やっぱりわかっちゃうんだ」
「そりゃ、私の子供だからね。聖菜はポーカーフェイスを保っているけど、私からみたら困っている表情がよくわかるわ」
いくら無表情を装ってもやっぱりわかっちゃつんだ。さすがはお母さんというべきか。
聖菜はここで聞かなければ二度と聞けないのではと思い、思い切って切り出した。
「お母さん、聞きたいことがあるんだけど」
「何かしら?」
「霊力を今よりもっと強くするにはどうしたらいいの? お母さんと同じくらいにまでなるにはどうしたら?」
聖菜の真剣な眼差しに美里は少しだけクスッと笑う。
蛙の子は蛙か。
そんな思いからの笑いであったが、聖菜はなんで笑ったんだろうと不思議そうな顔をしている。
美里は柔らかい表情で聖菜の問いに答える。
「いい、私とあなたの霊力にはそれほど差はない。ようは力の出し方に問題があるということね」
「力の出し方?」
「私は剣に霊力を集中させて放出している。だから小さな霊力でも強力な霊体が斬れるというわけ」
「剣に霊力を集中する。。」
「身体全体から霊力を発動すると、力が大きくなるような気がするけど、実際には力は分散されちゃってるの。剣に霊力を集中させる事によって威力が倍にも三倍にもなる。水鉄砲と同じ理屈よ。もちろん、シャワーのように全身から霊力を放出するやり方もあるけど、それには相当な霊力がなければダメ。聖菜ではまだ無理ね」
「お爺ちゃんはそんな事教えてくれなかった。。」
聖菜の言葉に美里は少しうつむき加減に答える。
「それは多分、お父さんは聖菜を本気で刀祢家の後継者にする考えがなかったんだろうね。だからそこまで教えなかった。教えたくなかったのかも知れない」
「お母さんは私が霊媒巫女をやっている事に反対なの?」
「大手を振って賛成はしたくないわね。危険な仕事なのは私が一番よくわかってるから。四百年続いた刀祢神社の後継問題もあるけど、それは霊媒巫女じゃなく、普通に神社の神主をやるという選択肢もある。ま、私みたいにいい旦那さんを見つけて神社は旦那に任せて自分は自由奔放にっていうのが一番よ」
美里はそう言って笑う。
聖菜は父である基成と別に仲が悪いわけではない。
優しい父だしよくしてくれる。
母がいなくなった後は男手一つで自分を育ててくれた事に感謝もしている。
しかし霊力のない彼は神社の神主としての役目に従事するだけで、除霊も出来ないし聖菜の悩みもわからない。
そう言えばお母さんはどうして龍二さんと結婚しなかったのかな?
そんな疑問もあったが、それを聞くのは野暮だと思い言葉を飲み込んだ。
しかしそんな聖菜の考えを美里はわかっていたようだ。
「まだ何か聞きたい事があるみたいね」
美里にそう言われてこの際だから疑問に思う事は聞いちゃえと龍二についても聞いてみた。
「お母さんはどうして龍二さんと結婚しなかったのかなと思って」
娘の問いに美里は笑いながら答える。
「龍二? 龍二は幼馴染で一番気心知れている相手だけど。。あいつには刀祢神社の神主は似合わない。龍二はやっぱり刑事をやっている姿が似合うでしょ。だからうちのしきたりに縛りつけなくなかったってところかな。あいつは私をどう思ってるか知らないけど」
当然ながら母とこんな会話をしたのは初めてだった。
「龍二さん、多分お母さんのこと好きだったんだよ」
「あはは、そうか。私はあいつとは友達以上恋人未満が一番いい距離。私は霊媒巫女、あいつは刑事でお互いの仕事をやる上でよきパートナーってところだね。神主の龍二なんて何の魅力もない。刑事だからいいんだよ」
わかるような、わからないような。そんなもんなのかな。
聖菜がそんな事を思っていると母は少し寂しそうな表情で微笑んだ。
別れの時間である。
「じゃあ聖菜。私はこれで帰るから。修行頑張りなさい」
「あ、お母さん」
〔聖菜に滅天悪(メテオ)を伝えるのは時期尚早。今は真美さんとの修行で一つ壁を越える事を目的にしてもらいたい〕
聖菜が呼び止めようとするが、美里はそのまま姿が消えていき、そこで目が覚めた。
「夢? いや夢なんかじゃない。お母さんが来てくれたんだ。。」
夢なら聖菜の潜在意識なのだから聖菜の知らない事は言わないはず。
聖菜は自分の両手を見つめて母から教わった事を復唱する。
「剣に霊力を集中させる。。」
その日の真美との稽古で、聖菜は霊力を体全体から手に集中させ、さらにそれを剣に向けるように意識した。
すると、これまで一度も光る事のなかった聖剣神楽が赤い光を放ち始めた。
「これは。。」
「聖菜。美里が神楽を持っているときは常にその状態だったんだよ」
那由多は聖菜の力が目覚めたのを驚き、真美はそれを見てにこりと微笑む。
〔この剣の赤い光。話に聞いていた聖剣神楽の眠っていた力を呼び起こしたのね〕
藤村雪乃の剣は青、宗像凛の剣は黄、そして刀祢美里の剣は赤く光ったと真美は聞いていた。
雪乃と凛の剣は見た事があるが、神楽の赤い光を見るのは初めてであった。
「ようやく一つ壁を乗り越えたようね」
真美の言葉に聖菜はまだ信じられないという表情をしていた。
今までは、この神楽を刀祢家に代々伝わる聖剣だと言われて使ってはいたが、赤く光を放つのを見たのは自身初めてだった。
一度コツを掴めば簡単な事であった。
これまで体全体を使って発していた霊力を手の先端から剣に集中させるようにする。
母が言ったようにまさに水鉄砲の要領であった。
一ヶ所から霊力を一気に放出すると同じ霊力でも放たれる力は今の三倍から五倍になる。
不思議な感覚であった。
力を剣に集中させる事によって今まで見えなかった真美の剣の動き、軌道がはっきりと見えるようになったのだ。
これは聖菜の霊力によって聖剣神楽の持つ主を加護する力が発動され、聖菜の能力をさらに引き出す相乗効果を生み出したからだ。
鋭さと威力を増した聖菜の剣に真美は徐々に押され始めるようになっていた。
「完全に霊力の使い方を覚えたようね。これならかなり強い霊体が来ても対応できる。では明日最終試験を行う事にするわ」
「最終試験?」
「私が霊体を準備するからそれを仕留める事。先に言っておくけど、最終試験で対峙する霊体はこの前の女子高生よりも遥かに強いわ。油断したらやられるから最後まで集中を切らさないように」
「もし、やられたら?」
「厳しいようだけど、あなたに刀祢美里の後継者は無理だという事ね」
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