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最終章 最後の戦い
悪鬼の最後
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「ほざくな雪乃。全員まとめてあの世に送ってやる」
法元が霊力を最大限に放出し、その爆風のようなパワーに全員が吹き飛ばされそうになるのを堪える。
聖菜と稀の二人は互いに意思を確認するかのようにうなづきあう。
「聖菜さん、私の防御結界を聖菜さんにも施して蓮香の回復霊力と合わせれば法元の攻撃に耐えられます。蓮香の話では法元の耐久性がいくら強靭でも脳を攻撃すればハザマ幼虫は脆い。脳に集中攻撃をかけましょう」
「和花、ありがとう。今の私にはあいつの攻撃が全て見える。これで勝負を決める」
脳が弱点というのは十五年前に戦った雪乃、凛、舞美、蓮香の四人は知っている。
十五年前はハザマ幼虫の弱点すら知らずに戦って敗れた。
今回は同じ轍は踏まないと雪乃と凛は思っていたが、やはり易々と懐に入れない。
「舞美さん、私と和花(のどか)が法元を引きつけるからその間に脳を攻撃して」
「聖菜さん、稀さん。大丈夫なの?」
舞美の心配をよそに聖菜と稀はにこりと笑う。
〔何か策でもあるのかな。。〕
舞美はハザマ幼虫「童子(どうこ)」に頭の中で話しかける。
〔童子、私に力を貸して。これが最後だから〕
舞美の意思と童子の意思が通じて舞美の体に力がみなぎる。
聖菜は法元に悟られないように念を雪乃に送る。
〔雪乃さん、私たちが法元を引きつけて舞美さんが脳を攻撃する。そのタイミングで一斉に聖剣で斬りかかって下さい。それまでみんなで霊力を最大限にまで高めていて〕
〔聖菜さん大丈夫なのか?〕
〔和花と青龍がいます。大丈夫、私を信じて下さい〕
聖菜が雪乃の方を振り返りにこりと笑う。
この状況で笑み。
聖菜さんには何か秘策がある。
雪乃はそう思い、聖剣を待っている凛、桐子、明日香の三人に待機しつつ霊力を高めておくように指示する。
「真美、瑠奈と莉乃を連れて蓮香のそばにいてくれ。私たちが怪我を負った時にすぐに動けるように」
「わかりました」
雪乃の指示で真美は瑠奈と莉乃を連れて蓮香の元へ行く。
聖菜と一度戦っている桐子と明日香の二人は聖菜の霊力に変化起きた事を感じていた。
「明日香、感じるか? 聖菜の霊力がこれまでと違うのを」
「ええ。言葉では言い表せないんだけど、聖菜の霊力に何かが上書きされたような。。」
「アップデートとでも言うところか」
これまで以上凄まじい霊力を放出する法元に聖菜と稀は猛然と立ち向かう。
「法元、お前の最後だ。十五年に及ぶ戦いにピリオドを打ってやる」
「ほざくな小娘が!」
「左右のパンチ。かなりの速度だけど軌道がわかればかわすのは容易い」
法元の拳打が聖菜を襲う。
恐るべき速さであったが、聖菜はそれを余裕の表情でかわす。
「次は蹴り」
聖菜がそう言うと法元は蹴りを繰り出すが、蹴りが来る事がわかっている聖菜はこの攻撃もすべてかわした。
それを見ていた那由多が驚いて青龍に呼びかける。
「青龍! あの聖菜の動き。。」
那由多の声に青龍がうなづく。
「我が主人の新しい能力か。美里様を完全に超えられたようだ」
聖菜には法元が次にどんな攻撃を仕掛けてくるかが、全て見えていた。
この戦いによって目覚めた新たな能力、「時空霊力」によって次に起きる出来事(十秒先)が見えるようになっていた。
わずか十秒。されど十秒である。
法元がどんなに速い攻撃を仕掛けても、聖菜にはその動きが攻撃して来る前に予知出来ている。
「次は『こんな馬鹿な。。俺の攻撃が当たらないだと』と言ってから霊弾を乱れ打ちする」
聖菜がそう言うと法元は「こんな馬鹿な。。俺の攻撃が当たらないだと」と言いながら霊弾を乱れ打ちしてきた。
「聖菜さん!」
すかさず稀が聖菜の前に出て防御結界で霊弾を弾き返す。
稀は一度見た技であればどんなに強力な霊力であっても防御結界で弾き返せる。
時空霊力と鉄壁防御。
二人はまさしく最強のコンビであった。
「いくぞ!」
今度は青龍が二人の前に飛び出して法元に攻撃を仕掛ける。
槍の攻撃が数回法元の体を捉えるが、ダメージはほとんど見られない。
だが、青龍はそれを承知の上で攻撃を続ける。
聖菜と稀も青龍と共に神楽と紫式部で法元に斬りかかり、三人がかりの攻撃を仕掛ける。
その間に雪乃をはじめとする他の仲間たちは次の一撃を法元に喰らわせるために霊力を高めている。
チャンスは一度きりだろう。
その機を逃さないように全員が集中する。
「そんな攻撃いくら続けても俺には効かぬわ」
ハザマ幼虫「閻王」の回復力は他の幼虫の何十倍も早い。
それは聖菜も十五年前の戦いを知っている青龍もわかっている。
この攻撃は陽動であった。
こちらに法元の目を引きつけて舞美から目を逸らせるための。
そして思惑通り聖菜たちの動きと言葉に気を取られ、自分の攻撃が当たらない事に焦りを覚えた法元は周りへの集中が切れていた。
「決まった。。」
聖菜が十秒先の「未来」を見てそう言うとチャンスと見た舞美が視界の外から襲いかかり、法元の右こめかみに渾身の拳が打ち当てられた。
ドオン! というまるでハンマーでコンクリートを叩いたかのような音が響き渡り、法元は横に吹っ飛んだ。
「ぐああああ」
同じハザマ幼虫を埋め込まれた「傀」同士。
舞美の拳打は人間の頭であれば木っ端微塵に吹っ飛ばすほどの威力であった。
法元でなければ即死の破壊力である。
その威力は法元の脳内に寄生していたハザマ幼虫「閻王」にも届き、「閻王」はその衝撃でしばらく動かなくなった。
幼虫が動かなくなれば法元の爆発的な霊力とパワーも消え失せる。
法元は辛うじて立ち上がったが、フラフラと力の入らない体に「そんな馬鹿な。。」と信じられない表情を浮かべる。
法元が初めて見せる焦りの表情である。
「どうした? ハザマ幼虫。早くこいつらを始末しろ」
脳内の幼虫に向かって怒鳴り声を上げるが、幼虫は脳への衝撃でまだ動く事が出来ない。
法元は何とか幼虫が目覚めるまで聖菜たちの攻撃に耐えるしかなくなった。
しかし、それも聖菜にすべて見破られている。
「法元はハザマ幼虫が気絶していて攻撃出来ない。今よ!」
聖菜の声に全員が一斉に法元に斬りかかる。
「ちくしょおおお」
「雪乃さん、法元は上に飛び上がる」
「逃すものか!」
苦し紛れに空中に飛んだ法元に七人が一斉に斬りかかる。
「翠玉剣」
「霧氷剣」
「白鵬剣」
「雷神剣」
「烈火剣」
桐子、雪乃、明日香、凛、舞美がそれぞれの剣を一閃させると緑、青、白、黄、橙の五つの閃光が法元の体に次々とダメージを与える。
そして稀の「紫式部」が法元の胴に入り、聖菜の神楽が頭上から一撃を喰らわせる。
さすがのハザマ幼虫「閻王」もこの攻撃には耐えきれず、法元の耳の穴から飛び出した。
「逃がさない」
聖菜の「神楽」が「閻王」を斬りつけると、幼虫は真っ二つに斬り裂かれて炎に包まれ、消えていった。
そして、幼虫の力を失った狭間法元は若々しかった姿が一気に老け込んでいく。
「二度と目覚めるな。永遠に眠っていろ」
雪乃の霧氷剣が法元の頭上に振り下ろされると、本来の老いた姿となった法元はヨロヨロとふらついて二、三歩歩いたところで力尽きたように倒れた。
「倒した。。」
凛がそう言うと全員が夢から覚めたような感覚で倒れた法元を見つめる。
元の七十代の老人の姿以上に老け込み、恐怖で白目を剥き白髪となった表情のまま息を引き取っていた。
「幼虫の力を使い過ぎて急激な老化で老衰を起こしたってところかしら」
聖菜の言葉にその場にいる誰一人として同情する者はいなかった。
「こいつ一人の命では償えないほどの犠牲をだしたんだ。せめてもの報いってやつだな」
凛の言葉が全員の総意であった。
その中に一人、金切り声をあげて駆け寄ってくる女がいた。
「教祖様。。教祖様あああ」
草刈愛梨は法元の遺体にかけ寄った。
「おお、教祖様。おいたわしい。。私を残して黄泉の世界に行かれたのですね」
その様子を聖菜たち十一人は冷ややかに見ていた。
そして雪乃が冷たく厳しい声で愛梨に言い放つ。
「草刈愛梨。お前の命まで取ろうとは思わない。ハザマ真理教から手を引いて今後二度と私たちの前に姿を現すな」
だが愛梨は涙を流しながらも雪乃をキッと睨みつけてその要求に従えない態度を示す。
「お前たちの指図は受けない。ハザマ真理教は私が受け継ぐ。私が法元様の後継者となり教祖として選ばれた人間だけが幸福になる世の中を作り上げる」
あまりの狂信ぶりにもはや雪乃をはじめとする他のメンバーたちも呆れるばかりだった。
「勝手にしろ。再び私たちの敵として現れた時には今度こそ命がないと思え」
雪乃がそれだけ愛梨に言うと帰ろうと合図をし、聖菜たちは戦い終えたハザマ真理教本部から立ち去った。
その後、ハザマ真理教は警察によって解体されたが、草刈愛梨は残った信者たちを集めて新たな宗教団体「愛心法元党」を設立した。
旧教祖である狭間法元を神と崇めるカルト教団体として警察からマークされながら百人程度の信者のお布施で細々と活動を続けた。
法元が霊力を最大限に放出し、その爆風のようなパワーに全員が吹き飛ばされそうになるのを堪える。
聖菜と稀の二人は互いに意思を確認するかのようにうなづきあう。
「聖菜さん、私の防御結界を聖菜さんにも施して蓮香の回復霊力と合わせれば法元の攻撃に耐えられます。蓮香の話では法元の耐久性がいくら強靭でも脳を攻撃すればハザマ幼虫は脆い。脳に集中攻撃をかけましょう」
「和花、ありがとう。今の私にはあいつの攻撃が全て見える。これで勝負を決める」
脳が弱点というのは十五年前に戦った雪乃、凛、舞美、蓮香の四人は知っている。
十五年前はハザマ幼虫の弱点すら知らずに戦って敗れた。
今回は同じ轍は踏まないと雪乃と凛は思っていたが、やはり易々と懐に入れない。
「舞美さん、私と和花(のどか)が法元を引きつけるからその間に脳を攻撃して」
「聖菜さん、稀さん。大丈夫なの?」
舞美の心配をよそに聖菜と稀はにこりと笑う。
〔何か策でもあるのかな。。〕
舞美はハザマ幼虫「童子(どうこ)」に頭の中で話しかける。
〔童子、私に力を貸して。これが最後だから〕
舞美の意思と童子の意思が通じて舞美の体に力がみなぎる。
聖菜は法元に悟られないように念を雪乃に送る。
〔雪乃さん、私たちが法元を引きつけて舞美さんが脳を攻撃する。そのタイミングで一斉に聖剣で斬りかかって下さい。それまでみんなで霊力を最大限にまで高めていて〕
〔聖菜さん大丈夫なのか?〕
〔和花と青龍がいます。大丈夫、私を信じて下さい〕
聖菜が雪乃の方を振り返りにこりと笑う。
この状況で笑み。
聖菜さんには何か秘策がある。
雪乃はそう思い、聖剣を待っている凛、桐子、明日香の三人に待機しつつ霊力を高めておくように指示する。
「真美、瑠奈と莉乃を連れて蓮香のそばにいてくれ。私たちが怪我を負った時にすぐに動けるように」
「わかりました」
雪乃の指示で真美は瑠奈と莉乃を連れて蓮香の元へ行く。
聖菜と一度戦っている桐子と明日香の二人は聖菜の霊力に変化起きた事を感じていた。
「明日香、感じるか? 聖菜の霊力がこれまでと違うのを」
「ええ。言葉では言い表せないんだけど、聖菜の霊力に何かが上書きされたような。。」
「アップデートとでも言うところか」
これまで以上凄まじい霊力を放出する法元に聖菜と稀は猛然と立ち向かう。
「法元、お前の最後だ。十五年に及ぶ戦いにピリオドを打ってやる」
「ほざくな小娘が!」
「左右のパンチ。かなりの速度だけど軌道がわかればかわすのは容易い」
法元の拳打が聖菜を襲う。
恐るべき速さであったが、聖菜はそれを余裕の表情でかわす。
「次は蹴り」
聖菜がそう言うと法元は蹴りを繰り出すが、蹴りが来る事がわかっている聖菜はこの攻撃もすべてかわした。
それを見ていた那由多が驚いて青龍に呼びかける。
「青龍! あの聖菜の動き。。」
那由多の声に青龍がうなづく。
「我が主人の新しい能力か。美里様を完全に超えられたようだ」
聖菜には法元が次にどんな攻撃を仕掛けてくるかが、全て見えていた。
この戦いによって目覚めた新たな能力、「時空霊力」によって次に起きる出来事(十秒先)が見えるようになっていた。
わずか十秒。されど十秒である。
法元がどんなに速い攻撃を仕掛けても、聖菜にはその動きが攻撃して来る前に予知出来ている。
「次は『こんな馬鹿な。。俺の攻撃が当たらないだと』と言ってから霊弾を乱れ打ちする」
聖菜がそう言うと法元は「こんな馬鹿な。。俺の攻撃が当たらないだと」と言いながら霊弾を乱れ打ちしてきた。
「聖菜さん!」
すかさず稀が聖菜の前に出て防御結界で霊弾を弾き返す。
稀は一度見た技であればどんなに強力な霊力であっても防御結界で弾き返せる。
時空霊力と鉄壁防御。
二人はまさしく最強のコンビであった。
「いくぞ!」
今度は青龍が二人の前に飛び出して法元に攻撃を仕掛ける。
槍の攻撃が数回法元の体を捉えるが、ダメージはほとんど見られない。
だが、青龍はそれを承知の上で攻撃を続ける。
聖菜と稀も青龍と共に神楽と紫式部で法元に斬りかかり、三人がかりの攻撃を仕掛ける。
その間に雪乃をはじめとする他の仲間たちは次の一撃を法元に喰らわせるために霊力を高めている。
チャンスは一度きりだろう。
その機を逃さないように全員が集中する。
「そんな攻撃いくら続けても俺には効かぬわ」
ハザマ幼虫「閻王」の回復力は他の幼虫の何十倍も早い。
それは聖菜も十五年前の戦いを知っている青龍もわかっている。
この攻撃は陽動であった。
こちらに法元の目を引きつけて舞美から目を逸らせるための。
そして思惑通り聖菜たちの動きと言葉に気を取られ、自分の攻撃が当たらない事に焦りを覚えた法元は周りへの集中が切れていた。
「決まった。。」
聖菜が十秒先の「未来」を見てそう言うとチャンスと見た舞美が視界の外から襲いかかり、法元の右こめかみに渾身の拳が打ち当てられた。
ドオン! というまるでハンマーでコンクリートを叩いたかのような音が響き渡り、法元は横に吹っ飛んだ。
「ぐああああ」
同じハザマ幼虫を埋め込まれた「傀」同士。
舞美の拳打は人間の頭であれば木っ端微塵に吹っ飛ばすほどの威力であった。
法元でなければ即死の破壊力である。
その威力は法元の脳内に寄生していたハザマ幼虫「閻王」にも届き、「閻王」はその衝撃でしばらく動かなくなった。
幼虫が動かなくなれば法元の爆発的な霊力とパワーも消え失せる。
法元は辛うじて立ち上がったが、フラフラと力の入らない体に「そんな馬鹿な。。」と信じられない表情を浮かべる。
法元が初めて見せる焦りの表情である。
「どうした? ハザマ幼虫。早くこいつらを始末しろ」
脳内の幼虫に向かって怒鳴り声を上げるが、幼虫は脳への衝撃でまだ動く事が出来ない。
法元は何とか幼虫が目覚めるまで聖菜たちの攻撃に耐えるしかなくなった。
しかし、それも聖菜にすべて見破られている。
「法元はハザマ幼虫が気絶していて攻撃出来ない。今よ!」
聖菜の声に全員が一斉に法元に斬りかかる。
「ちくしょおおお」
「雪乃さん、法元は上に飛び上がる」
「逃すものか!」
苦し紛れに空中に飛んだ法元に七人が一斉に斬りかかる。
「翠玉剣」
「霧氷剣」
「白鵬剣」
「雷神剣」
「烈火剣」
桐子、雪乃、明日香、凛、舞美がそれぞれの剣を一閃させると緑、青、白、黄、橙の五つの閃光が法元の体に次々とダメージを与える。
そして稀の「紫式部」が法元の胴に入り、聖菜の神楽が頭上から一撃を喰らわせる。
さすがのハザマ幼虫「閻王」もこの攻撃には耐えきれず、法元の耳の穴から飛び出した。
「逃がさない」
聖菜の「神楽」が「閻王」を斬りつけると、幼虫は真っ二つに斬り裂かれて炎に包まれ、消えていった。
そして、幼虫の力を失った狭間法元は若々しかった姿が一気に老け込んでいく。
「二度と目覚めるな。永遠に眠っていろ」
雪乃の霧氷剣が法元の頭上に振り下ろされると、本来の老いた姿となった法元はヨロヨロとふらついて二、三歩歩いたところで力尽きたように倒れた。
「倒した。。」
凛がそう言うと全員が夢から覚めたような感覚で倒れた法元を見つめる。
元の七十代の老人の姿以上に老け込み、恐怖で白目を剥き白髪となった表情のまま息を引き取っていた。
「幼虫の力を使い過ぎて急激な老化で老衰を起こしたってところかしら」
聖菜の言葉にその場にいる誰一人として同情する者はいなかった。
「こいつ一人の命では償えないほどの犠牲をだしたんだ。せめてもの報いってやつだな」
凛の言葉が全員の総意であった。
その中に一人、金切り声をあげて駆け寄ってくる女がいた。
「教祖様。。教祖様あああ」
草刈愛梨は法元の遺体にかけ寄った。
「おお、教祖様。おいたわしい。。私を残して黄泉の世界に行かれたのですね」
その様子を聖菜たち十一人は冷ややかに見ていた。
そして雪乃が冷たく厳しい声で愛梨に言い放つ。
「草刈愛梨。お前の命まで取ろうとは思わない。ハザマ真理教から手を引いて今後二度と私たちの前に姿を現すな」
だが愛梨は涙を流しながらも雪乃をキッと睨みつけてその要求に従えない態度を示す。
「お前たちの指図は受けない。ハザマ真理教は私が受け継ぐ。私が法元様の後継者となり教祖として選ばれた人間だけが幸福になる世の中を作り上げる」
あまりの狂信ぶりにもはや雪乃をはじめとする他のメンバーたちも呆れるばかりだった。
「勝手にしろ。再び私たちの敵として現れた時には今度こそ命がないと思え」
雪乃がそれだけ愛梨に言うと帰ろうと合図をし、聖菜たちは戦い終えたハザマ真理教本部から立ち去った。
その後、ハザマ真理教は警察によって解体されたが、草刈愛梨は残った信者たちを集めて新たな宗教団体「愛心法元党」を設立した。
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