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最終章 最後の戦い
おまけ 零と麻里奈のその後
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聖菜と稀は生涯を通して親友としたが、忘れてはいけない零と麻里奈の二人。
実は大学卒業後すぐに二人は結婚した。
零が麻里奈にプロポーズした。と言えば聞こえがいいが、実際には間に聖菜が入ってキューピット役を勤めたのだ。
ある日の事、聖菜が零を稀の経営するメイドカフェ「ルノー」に呼び出した。
「ねえ、あんたたち幼馴染ってだけじゃないでしょ? いい加減にどちらかから告白しないの?」
「そんな事考えた事もないですね」
「本当に? 零は麻里奈が好きじゃないの?」
「そう言われると返事に困りますね。。嫌いじゃないとしか言えないです」
「つまり好きって事だよね」
「つまりはっきりわからないという事です」
「何それ? 麻里奈は零の事好きだと思うよ」
「そうですか? 俺にはその辺よくわかりませんが」
「あんたから言えば絶対にオッケーしてくれるって」
「言うって? 何をですか?」
零のはっきりしない態度に少しムカついた聖菜は「ちょっと来なさい」と言って零の首根っこを掴んで麻里奈の元へ連れて行った。
「麻里奈、零が話したい事があるって」
「なに? 改まって」
「いや、何でもない。聖菜さんが勝手に。。」
「麻里奈、零と結婚してあげて」
「え?」
「え?」
零と麻里奈が同時に驚いた声を上げる。
「こいつさあ、自分の事なのにはっきり言わないんだよね。麻里奈にプロポーズするってさっき私の前では言ってたのに」
「いや、そんな事。。」
零が反論しようとするのを聖菜が口を封じる。
「だから私が一緒についてきたわけ。麻里奈も零の事嫌いじゃないでしょ?」
「それはそうだけど。。いきなりそんな事言われても」
「だよね、やっぱりそう。。。」
零の反論を再び聖菜が封じ込める。
「麻里奈、こんな奴だけど私からもよろしく頼むよ。浮気なんてしたら神楽で叩き斬ってやるから」
「なんだか聖菜さんにプロポーズされたみたい」
「いや、こいつが恥ずかしくて言えないって言うから私が代わりに。。おい、はっきり言ってみろ!」
聖菜に首を羽交い締めにされ、麻里奈の目に見えない背後から神楽を突きつけられた零は小声でボソっと「結婚してあげてもいい。。じゃなくてして下さい」と言うのだった。
そしていま、零と麻里奈は夫婦で同じ会社に勤めている。
「聖菜さんに無理矢理言わされた感ありありだったけど、今となってはああでもしないと零はいつまで経っても言ってくれなかったと思う」
麻里奈はそう回顧するのだった。
一方の零は「いや、あれは聖菜さんによる脅迫だったから本当のプロポーズとは言えないわけで。でもあれがなかったら。たぶん今だに言っていないかな。だけどもうちょい時間をくれたらたぶん言っていたかも。。」
はっきりしない零に麻里奈は足蹴りでケツを叩く。
「はっきりしろ! 本当にぐたぐたなんだから。私が聖菜さんでも首を羽交い締めにしてるわ」
完全に麻里奈が主体の仲良き? 夫婦であった。
そして零は社会人になってからも趣味でネット小説を書いている。
最新作は「霊媒師零一の事件簿」という物語だ。
主人公の零一はクールなナイスガイで、ヒロイン
聖子はなぜか霊に取り憑かれやすい体質で、その都度聖子を狙って現れる悪霊を霊媒師零一が正義の剣で倒すというストーリーである。
「。。この聖子ってヒロインなんか私に似てない? 何でこんなにしょっちゅう霊に取り憑かれているの? それに主人公の男が何だか零を極端に歪曲してかっこつけさせたような」
「気のせいですよ。そう見えるのは聖菜さんの気の迷い。あはははは」
おしまい。
実は大学卒業後すぐに二人は結婚した。
零が麻里奈にプロポーズした。と言えば聞こえがいいが、実際には間に聖菜が入ってキューピット役を勤めたのだ。
ある日の事、聖菜が零を稀の経営するメイドカフェ「ルノー」に呼び出した。
「ねえ、あんたたち幼馴染ってだけじゃないでしょ? いい加減にどちらかから告白しないの?」
「そんな事考えた事もないですね」
「本当に? 零は麻里奈が好きじゃないの?」
「そう言われると返事に困りますね。。嫌いじゃないとしか言えないです」
「つまり好きって事だよね」
「つまりはっきりわからないという事です」
「何それ? 麻里奈は零の事好きだと思うよ」
「そうですか? 俺にはその辺よくわかりませんが」
「あんたから言えば絶対にオッケーしてくれるって」
「言うって? 何をですか?」
零のはっきりしない態度に少しムカついた聖菜は「ちょっと来なさい」と言って零の首根っこを掴んで麻里奈の元へ連れて行った。
「麻里奈、零が話したい事があるって」
「なに? 改まって」
「いや、何でもない。聖菜さんが勝手に。。」
「麻里奈、零と結婚してあげて」
「え?」
「え?」
零と麻里奈が同時に驚いた声を上げる。
「こいつさあ、自分の事なのにはっきり言わないんだよね。麻里奈にプロポーズするってさっき私の前では言ってたのに」
「いや、そんな事。。」
零が反論しようとするのを聖菜が口を封じる。
「だから私が一緒についてきたわけ。麻里奈も零の事嫌いじゃないでしょ?」
「それはそうだけど。。いきなりそんな事言われても」
「だよね、やっぱりそう。。。」
零の反論を再び聖菜が封じ込める。
「麻里奈、こんな奴だけど私からもよろしく頼むよ。浮気なんてしたら神楽で叩き斬ってやるから」
「なんだか聖菜さんにプロポーズされたみたい」
「いや、こいつが恥ずかしくて言えないって言うから私が代わりに。。おい、はっきり言ってみろ!」
聖菜に首を羽交い締めにされ、麻里奈の目に見えない背後から神楽を突きつけられた零は小声でボソっと「結婚してあげてもいい。。じゃなくてして下さい」と言うのだった。
そしていま、零と麻里奈は夫婦で同じ会社に勤めている。
「聖菜さんに無理矢理言わされた感ありありだったけど、今となってはああでもしないと零はいつまで経っても言ってくれなかったと思う」
麻里奈はそう回顧するのだった。
一方の零は「いや、あれは聖菜さんによる脅迫だったから本当のプロポーズとは言えないわけで。でもあれがなかったら。たぶん今だに言っていないかな。だけどもうちょい時間をくれたらたぶん言っていたかも。。」
はっきりしない零に麻里奈は足蹴りでケツを叩く。
「はっきりしろ! 本当にぐたぐたなんだから。私が聖菜さんでも首を羽交い締めにしてるわ」
完全に麻里奈が主体の仲良き? 夫婦であった。
そして零は社会人になってからも趣味でネット小説を書いている。
最新作は「霊媒師零一の事件簿」という物語だ。
主人公の零一はクールなナイスガイで、ヒロイン
聖子はなぜか霊に取り憑かれやすい体質で、その都度聖子を狙って現れる悪霊を霊媒師零一が正義の剣で倒すというストーリーである。
「。。この聖子ってヒロインなんか私に似てない? 何でこんなにしょっちゅう霊に取り憑かれているの? それに主人公の男が何だか零を極端に歪曲してかっこつけさせたような」
「気のせいですよ。そう見えるのは聖菜さんの気の迷い。あはははは」
おしまい。
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