12 / 13
初恋迷子⑫
しおりを挟む
「真弥」
「和惟……っ、あっ」
裸の和惟に昂ぶりを扱かれる。躊躇いなく動く手の動きに簡単に酔い、息があがる。肌がこれ以上ないくらい火照って頭の芯がぼうっとしてきた。
「だめ、もう……っ」
――自分の声で目が覚めた。はっとして口を押さえる。なんという声を出していたのか。頬がありえないくらいに熱くなり、深呼吸をする。またとんでもない夢を見た。昨日の行為がさらに刺激的になった夢で、またも真弥は下着をぐっしょりと濡らした。
「また夢精しちゃった……」
学校帰りに和惟の部屋で項垂れる。こんなに続けてなんて、欲求不満なのだろうか。恥ずかしすぎて、今日は和惟の顔がきちんと見られなかった。
「大丈夫」
魔法の言葉に顔をあげる。穏やかな微笑みを見ると、言葉どおり本当に大丈夫なのだとほっとする。
「でも、今日もまただったらどうしよう」
「起きてるときに出せばいいよ」
「え?」
顎を持ちあげられて唇が重なり、柔らかな温もりにとろんと瞼がおりる。唇の隙間から和惟の舌が滑り込んできて、肩が跳ねた。
「んぅ、ふ……む、ぁ」
ねっとりと口内でうごめく舌に翻弄され、全身が熱くなっていく。息をするのも忘れて和惟の舌の動きに夢中になっていると、唇がわずかに離れた。
「真弥、大丈夫?」
「うん。へいき」
心配をかけたくなくて、へらっと笑って見せると、和惟は困ったように眉をさげた。失敗しただろうか。
「可愛い」
「え、あ……んんっ」
後頭部に手を添えられ、さらにキスが深まる。舌で口腔を余すところなく撫でられて、ぞくぞくと腰が痺れて止まらない。
重なった唇がゆっくりと離れていき、和惟の濡れた赤い唇をぽうっと見つめる。綺麗だな、なんて思っていたら抱きあげられた。
「和惟?」
「大丈夫。俺がなんとかしてあげる」
ベッドにおろされ、どくんと心臓が高く跳ねる。
真弥だって知識がないわけではない。だからこのあとにどうなるかわかる。緊張するけれど、和惟とだったらしたいし嬉しい。それに夢精をしないなら、むしろ真弥のほうがそうしてほしい。
首の左右にキスが落ちてきて、ぴくんと指先が震えた。唇が触れたところが淡く熱を持つ。
「真弥、可愛い」
「えっと、ぬ、脱ぐ?」
「脱がせてあげる」
和惟が真弥のシャツのボタンをはずすので、その手に触れる。大きな手を撫でて、和惟が着るシャツのボタンをなぞる。
「じゃ、じゃあ、脱がせっこ」
和惟が真弥のボタンをはずし、真弥が和惟のボタンをはずす。和惟がスムーズにはずしていくのに対して、真弥は緊張で指先が震えてうまくはずせない。真弥が肌を晒してもまだ、和惟のシャツのボタンは三つしかはずれていなかった。
「ゆっくりでいいよ」
「ごめん」
「ううん。真弥が脱がせてくれるなんて最高」
なんとか和惟のシャツを脱がせ、互いにスラックスも脱がせる。下着だけの恰好で抱きあうと、肌がぴたりとくっついてくすぐったいのに温かい。真弥の昂ぶりは下着を持ちあげていて恥ずかしいけれど、和惟のものはもっとしっかりと屹立しているから、真弥以上に興奮しているのかもしれない。
真弥の下着を脱がせた和惟が、また昨日のように両手で昂ぶりを包んだ。
「あ」
「濡れてるね。可愛い」
「んあっ」
きゅっと握られて喉が反る。晒した喉を甘噛みした和惟は、瞳に熱く欲情をたぎらせている。
「食べちゃいたいなあ」
ぽつりと呟いた和惟が顔の位置をずらし、真弥の昂ぶりを口に含んだ。手とは違うぬめる感覚に腰が大きく跳ねる。唇で扱かれ、目の前に光が飛び散った。くびれや先端のくぼみを舌でいじめられ、引き攣った喘ぎが零れた。
「か、和惟、だめっ」
「気持ちいいならそう言ってごらん?」
ふうと息を吹きかけられ、それだけの刺激にもおおげさに身体が跳ねた。また昂ぶりが和惟の口内におさめられ、甘い刺激を与えられる。和惟が顔を上下させると快感が突き抜けて、つま先でシーツにしわを寄せた。
「気持ちい、気持ちいい……っ」
耳に響く自分の声があまりに濡れていて恥ずかしい。頬が熱くなるが、和惟の与えてくれる刺激が気持ちよすぎて、すぐにそんなことはどうでもよくなった。頭の奥が白くぼやけてひどく熱い。
「和惟、だめ……。離して、出ちゃう……」
そう言いながら両膝で和惟の頭を挟み固定する。和惟はひと際深く咥え込み、根もとから先端にかけて全体を強く吸いあげた。
「ひぅ……っ」
腰に溜まった欲望がひと息に弾ける。和惟の口内を汚してしまった、と申し訳ないのに、それ以上の快感に陶然とした。
ちゅ、と残ったしずくまで吸い取られ、身体ががくんと跳ねる。目に涙が浮かんできて、それでもなんとか和惟にボックスティッシュを渡した。和惟はティッシュを一瞥して、こくんと喉を鳴らす。
「和惟?」
「なに?」
「口……え?」
ティッシュを受け取らず、和惟は唇を舐める。妙につやめいた唇が弧を描いた。
「おいしかった」
「っ……」
頬が燃えそうなまでに熱くなり、真弥は手で自分の顔を隠す。真弥の白濁を和惟に飲まれるなんて、そんなのは恥ずかしさの極みだ。顔が見られない。
「真弥、顔見せて」
「やだっ、恥ずかしい」
あんなものがおいしいわけがないのに、和惟はまるで甘い蜜でも飲んだように笑んでいた。そのことも恥ずかしさを増長させる。
真弥がいやいやと首を横に振っていると、和惟がふっと噴き出したのがわかった。
「可愛いなあ、真弥」
和惟の言葉は魔法の言葉だ。こんな自分が本当に可愛くなったような気持ちになる。恐る恐る顔を覆う手をどかして和惟を見ると、目があって微笑まれた。
「お、おいしいの?」
「うん」
「……」
それなら、と真弥が身体を起こそうとすると、思考が読まれたようで肩を押さえられた。
「真弥は今度ね」
「でも、俺もして飲む」
「また今度」
和惟がそう言うのならば、と大人しくベッドに寝かされる。和惟の手が真弥の両足を左右に開き、奥まったところを撫でられた。
「真弥は全部が可愛いね」
「そんなとこ、可愛くないよ」
恥ずかしいけれど和惟が褒めてくれると嬉しい。次にされることをぼんやりと考えていたら、身体を屈めた和惟が胸の突起に吸いついた。思ったところと違うところに刺激を与えられ、驚きながらもじんわりと鈍い感覚が腰に響く。胸への刺激に集中していたら、中に違和感を覚えた。
「痛い?」
「痛くない」
和惟の指が入ってきたのだとわかり、羞恥に頬が火照る。襞を広げるように指が動き、少しずつ拓かれていく。
「真弥は昔から頑張りやさんだね」
肌にキスが落ちてきて、そういえば和惟は幼馴染だった、と今さら思う。最近は和惟が好きでそればかりだったから、いつの間にか彼の幼馴染という関係が意識の中で薄れていた。ずうっと昔から和惟は真弥を知ってくれていて、真弥のそばで微笑んでいる。それがどんなに幸せか、和惟にどう言ったら伝わるだろう。
「和惟、好き」
栗色の髪を撫でると指が抜かれ、二本に増えてまた入ってきた。異物感はあるけれど痛くはない。和惟はたくさんキスをくれて、心も身体も蕩けていく。
「真弥、痛かったら言うんだよ」
「う、うん」
和惟がベッドサイドの引き出しから箱を取り出した。なんだろうと思ったら、コンドームだった。パッケージは開いていないから新品のようだけれど、どうしてそんなものが和惟の部屋にあるのだろう。
「あの」
和惟は真弥以外にこんなことをしないはずだ。
真弥がコンドームの箱をじいっと見ていると、和惟がその視線に気がついて目尻をさげた。
「俺が真弥のこと、わからないと思う?」
「え?」
「昨日買ってきたんだよ。真弥がまた夢精しちゃうだろうから」
真弥のことなどすべてお見通しという顔をされ、すごいなあと感心する。真弥がわからないところまで全部わかっている和惟は本当にすごい。
硬く重そうな昂ぶりにコンドームがかぶせられ、真弥はごくりと喉を鳴らした。緊張も期待もある。どちらも大きな波となって真弥の心で入り混じっている。
「力抜いててね」
昂ぶりが後孔に押し当てられ、期待の波が引いていき、緊張が勝る。中を押し開かれ、今度は緊張が引いて期待の高い波が押し寄せた。
「あんぅ」
きゅっと胸の尖りをつままれ、そこに意識が集中する。尖りをつまんだり引っ張ったりされているうちに、お腹の中は和惟でいっぱいになっていた。
じんじんとする胸を今度は舌で転がされ、全身の骨が砕けたように力が入らない。濡れた音を立ててねぶられて、下腹部が濡れるのが自分でわかった。
「動くよ」
「あ、あ……」
ゆっくりと律動が刻まれ、和惟にしがみつく。和惟はあやすように真弥の髪を撫で、何度もキスをしながら腰を動かす。
不思議だ。魂まで溶けてしまったように、全身がぼんやりする。熱さと快感だけが身体を支配し、和惟を感じるしかできない。
「ん、あっ、あっ」
ベッドが軋み、和惟の動きにあわせて真弥の昂ぶったものからしずくが溢れる。その先端を和惟の手が包み、くびれを撫でられたら背がしなった。
真弥が気持ちいいところをすべていじられ、快感が体内で暴走する。身体が弾け飛びそうなまでに膨らんだ快楽に腰が重くなっていく。
「和惟、……和惟……」
頬を紅潮させてうっとりと真弥を見つめる和惟は、今までに見たことがないほど幸せそうだ。自分が和惟にこんな顔をさせているのだと思ったら、それだけで限界が近づいた。
「出る、出ちゃうっ」
「いいよ。出して」
導くように昂ぶりを扱かれ、突き抜けた快感がそのまま飛び出した。肌を汚した白濁を撫でた和惟は口角を緩め、さらに奥を穿つ。中に感じる猛りが大きくなったように感じるのは、気のせいではない。
「可愛い、真弥。真弥、俺の真弥」
「和惟っ……ああっ、あっ、あ……んっ」
なにをされても気持ちいいのに、キスをもらってまた昂ぶりが先端をもたげるのがわかる。こんなに何度もなんて恥ずかしいけれど、和惟に触れられたらこうなったっておかしくない。それくらい和惟が好きだ。
和惟の頬を両手で包み、じっと視線を絡める。濡れた唇も熱く燃えるアンバーの瞳も、すべてが色っぽい。
和惟は真弥の視線をしっかり受け止めてくれて、優しい笑みを満面にたたえた。
「真弥、可愛いね」
腰を掴まれ、奥まで突かれる。脳まで貫かれたように感じるほど深くを抉られて、喉が引き攣る。突っ張ったつま先が和惟の動きにあわせて揺れる。
「和惟、好き、好きっ」
真弥からキスをしたら鼻がぶつかった。そんな下手なキスでも和惟の頬がいっそう上気する。興奮してくれているのだと思うと嬉しくて、またキスを贈るのを繰り返す。
「あっ、だめ、またくる……いっちゃうっ」
「いいよ。一緒にいこうか」
和惟が手を握ってくれて、指を組むように絡める。その手にぎゅうっと力を込めると、抽挿が速まった。熱い猛りが内壁を開いて奥をこする。
「あ、う、あっ!」
「……っ」
最奥を穿たれて真弥が薄くなった白濁を零すと、和惟も真弥の奥をさぐりながら身体を震わせた。身じろぐこともできなくらいきつく抱きしめられ、一番奥でコンドーム越しに和惟が欲望を吐き出すのを感じる。
「和惟……」
「真弥、可愛い」
くたりと力が抜けた真弥の顔中にキスをした和惟が、ため息交じりに呟く。そんなに溶け切った表情をされたら、心が疼いておさまらない。たまらない気持ちになって和惟の頬にもキスをすると、唇が重なった。
「和惟……っ、あっ」
裸の和惟に昂ぶりを扱かれる。躊躇いなく動く手の動きに簡単に酔い、息があがる。肌がこれ以上ないくらい火照って頭の芯がぼうっとしてきた。
「だめ、もう……っ」
――自分の声で目が覚めた。はっとして口を押さえる。なんという声を出していたのか。頬がありえないくらいに熱くなり、深呼吸をする。またとんでもない夢を見た。昨日の行為がさらに刺激的になった夢で、またも真弥は下着をぐっしょりと濡らした。
「また夢精しちゃった……」
学校帰りに和惟の部屋で項垂れる。こんなに続けてなんて、欲求不満なのだろうか。恥ずかしすぎて、今日は和惟の顔がきちんと見られなかった。
「大丈夫」
魔法の言葉に顔をあげる。穏やかな微笑みを見ると、言葉どおり本当に大丈夫なのだとほっとする。
「でも、今日もまただったらどうしよう」
「起きてるときに出せばいいよ」
「え?」
顎を持ちあげられて唇が重なり、柔らかな温もりにとろんと瞼がおりる。唇の隙間から和惟の舌が滑り込んできて、肩が跳ねた。
「んぅ、ふ……む、ぁ」
ねっとりと口内でうごめく舌に翻弄され、全身が熱くなっていく。息をするのも忘れて和惟の舌の動きに夢中になっていると、唇がわずかに離れた。
「真弥、大丈夫?」
「うん。へいき」
心配をかけたくなくて、へらっと笑って見せると、和惟は困ったように眉をさげた。失敗しただろうか。
「可愛い」
「え、あ……んんっ」
後頭部に手を添えられ、さらにキスが深まる。舌で口腔を余すところなく撫でられて、ぞくぞくと腰が痺れて止まらない。
重なった唇がゆっくりと離れていき、和惟の濡れた赤い唇をぽうっと見つめる。綺麗だな、なんて思っていたら抱きあげられた。
「和惟?」
「大丈夫。俺がなんとかしてあげる」
ベッドにおろされ、どくんと心臓が高く跳ねる。
真弥だって知識がないわけではない。だからこのあとにどうなるかわかる。緊張するけれど、和惟とだったらしたいし嬉しい。それに夢精をしないなら、むしろ真弥のほうがそうしてほしい。
首の左右にキスが落ちてきて、ぴくんと指先が震えた。唇が触れたところが淡く熱を持つ。
「真弥、可愛い」
「えっと、ぬ、脱ぐ?」
「脱がせてあげる」
和惟が真弥のシャツのボタンをはずすので、その手に触れる。大きな手を撫でて、和惟が着るシャツのボタンをなぞる。
「じゃ、じゃあ、脱がせっこ」
和惟が真弥のボタンをはずし、真弥が和惟のボタンをはずす。和惟がスムーズにはずしていくのに対して、真弥は緊張で指先が震えてうまくはずせない。真弥が肌を晒してもまだ、和惟のシャツのボタンは三つしかはずれていなかった。
「ゆっくりでいいよ」
「ごめん」
「ううん。真弥が脱がせてくれるなんて最高」
なんとか和惟のシャツを脱がせ、互いにスラックスも脱がせる。下着だけの恰好で抱きあうと、肌がぴたりとくっついてくすぐったいのに温かい。真弥の昂ぶりは下着を持ちあげていて恥ずかしいけれど、和惟のものはもっとしっかりと屹立しているから、真弥以上に興奮しているのかもしれない。
真弥の下着を脱がせた和惟が、また昨日のように両手で昂ぶりを包んだ。
「あ」
「濡れてるね。可愛い」
「んあっ」
きゅっと握られて喉が反る。晒した喉を甘噛みした和惟は、瞳に熱く欲情をたぎらせている。
「食べちゃいたいなあ」
ぽつりと呟いた和惟が顔の位置をずらし、真弥の昂ぶりを口に含んだ。手とは違うぬめる感覚に腰が大きく跳ねる。唇で扱かれ、目の前に光が飛び散った。くびれや先端のくぼみを舌でいじめられ、引き攣った喘ぎが零れた。
「か、和惟、だめっ」
「気持ちいいならそう言ってごらん?」
ふうと息を吹きかけられ、それだけの刺激にもおおげさに身体が跳ねた。また昂ぶりが和惟の口内におさめられ、甘い刺激を与えられる。和惟が顔を上下させると快感が突き抜けて、つま先でシーツにしわを寄せた。
「気持ちい、気持ちいい……っ」
耳に響く自分の声があまりに濡れていて恥ずかしい。頬が熱くなるが、和惟の与えてくれる刺激が気持ちよすぎて、すぐにそんなことはどうでもよくなった。頭の奥が白くぼやけてひどく熱い。
「和惟、だめ……。離して、出ちゃう……」
そう言いながら両膝で和惟の頭を挟み固定する。和惟はひと際深く咥え込み、根もとから先端にかけて全体を強く吸いあげた。
「ひぅ……っ」
腰に溜まった欲望がひと息に弾ける。和惟の口内を汚してしまった、と申し訳ないのに、それ以上の快感に陶然とした。
ちゅ、と残ったしずくまで吸い取られ、身体ががくんと跳ねる。目に涙が浮かんできて、それでもなんとか和惟にボックスティッシュを渡した。和惟はティッシュを一瞥して、こくんと喉を鳴らす。
「和惟?」
「なに?」
「口……え?」
ティッシュを受け取らず、和惟は唇を舐める。妙につやめいた唇が弧を描いた。
「おいしかった」
「っ……」
頬が燃えそうなまでに熱くなり、真弥は手で自分の顔を隠す。真弥の白濁を和惟に飲まれるなんて、そんなのは恥ずかしさの極みだ。顔が見られない。
「真弥、顔見せて」
「やだっ、恥ずかしい」
あんなものがおいしいわけがないのに、和惟はまるで甘い蜜でも飲んだように笑んでいた。そのことも恥ずかしさを増長させる。
真弥がいやいやと首を横に振っていると、和惟がふっと噴き出したのがわかった。
「可愛いなあ、真弥」
和惟の言葉は魔法の言葉だ。こんな自分が本当に可愛くなったような気持ちになる。恐る恐る顔を覆う手をどかして和惟を見ると、目があって微笑まれた。
「お、おいしいの?」
「うん」
「……」
それなら、と真弥が身体を起こそうとすると、思考が読まれたようで肩を押さえられた。
「真弥は今度ね」
「でも、俺もして飲む」
「また今度」
和惟がそう言うのならば、と大人しくベッドに寝かされる。和惟の手が真弥の両足を左右に開き、奥まったところを撫でられた。
「真弥は全部が可愛いね」
「そんなとこ、可愛くないよ」
恥ずかしいけれど和惟が褒めてくれると嬉しい。次にされることをぼんやりと考えていたら、身体を屈めた和惟が胸の突起に吸いついた。思ったところと違うところに刺激を与えられ、驚きながらもじんわりと鈍い感覚が腰に響く。胸への刺激に集中していたら、中に違和感を覚えた。
「痛い?」
「痛くない」
和惟の指が入ってきたのだとわかり、羞恥に頬が火照る。襞を広げるように指が動き、少しずつ拓かれていく。
「真弥は昔から頑張りやさんだね」
肌にキスが落ちてきて、そういえば和惟は幼馴染だった、と今さら思う。最近は和惟が好きでそればかりだったから、いつの間にか彼の幼馴染という関係が意識の中で薄れていた。ずうっと昔から和惟は真弥を知ってくれていて、真弥のそばで微笑んでいる。それがどんなに幸せか、和惟にどう言ったら伝わるだろう。
「和惟、好き」
栗色の髪を撫でると指が抜かれ、二本に増えてまた入ってきた。異物感はあるけれど痛くはない。和惟はたくさんキスをくれて、心も身体も蕩けていく。
「真弥、痛かったら言うんだよ」
「う、うん」
和惟がベッドサイドの引き出しから箱を取り出した。なんだろうと思ったら、コンドームだった。パッケージは開いていないから新品のようだけれど、どうしてそんなものが和惟の部屋にあるのだろう。
「あの」
和惟は真弥以外にこんなことをしないはずだ。
真弥がコンドームの箱をじいっと見ていると、和惟がその視線に気がついて目尻をさげた。
「俺が真弥のこと、わからないと思う?」
「え?」
「昨日買ってきたんだよ。真弥がまた夢精しちゃうだろうから」
真弥のことなどすべてお見通しという顔をされ、すごいなあと感心する。真弥がわからないところまで全部わかっている和惟は本当にすごい。
硬く重そうな昂ぶりにコンドームがかぶせられ、真弥はごくりと喉を鳴らした。緊張も期待もある。どちらも大きな波となって真弥の心で入り混じっている。
「力抜いててね」
昂ぶりが後孔に押し当てられ、期待の波が引いていき、緊張が勝る。中を押し開かれ、今度は緊張が引いて期待の高い波が押し寄せた。
「あんぅ」
きゅっと胸の尖りをつままれ、そこに意識が集中する。尖りをつまんだり引っ張ったりされているうちに、お腹の中は和惟でいっぱいになっていた。
じんじんとする胸を今度は舌で転がされ、全身の骨が砕けたように力が入らない。濡れた音を立ててねぶられて、下腹部が濡れるのが自分でわかった。
「動くよ」
「あ、あ……」
ゆっくりと律動が刻まれ、和惟にしがみつく。和惟はあやすように真弥の髪を撫で、何度もキスをしながら腰を動かす。
不思議だ。魂まで溶けてしまったように、全身がぼんやりする。熱さと快感だけが身体を支配し、和惟を感じるしかできない。
「ん、あっ、あっ」
ベッドが軋み、和惟の動きにあわせて真弥の昂ぶったものからしずくが溢れる。その先端を和惟の手が包み、くびれを撫でられたら背がしなった。
真弥が気持ちいいところをすべていじられ、快感が体内で暴走する。身体が弾け飛びそうなまでに膨らんだ快楽に腰が重くなっていく。
「和惟、……和惟……」
頬を紅潮させてうっとりと真弥を見つめる和惟は、今までに見たことがないほど幸せそうだ。自分が和惟にこんな顔をさせているのだと思ったら、それだけで限界が近づいた。
「出る、出ちゃうっ」
「いいよ。出して」
導くように昂ぶりを扱かれ、突き抜けた快感がそのまま飛び出した。肌を汚した白濁を撫でた和惟は口角を緩め、さらに奥を穿つ。中に感じる猛りが大きくなったように感じるのは、気のせいではない。
「可愛い、真弥。真弥、俺の真弥」
「和惟っ……ああっ、あっ、あ……んっ」
なにをされても気持ちいいのに、キスをもらってまた昂ぶりが先端をもたげるのがわかる。こんなに何度もなんて恥ずかしいけれど、和惟に触れられたらこうなったっておかしくない。それくらい和惟が好きだ。
和惟の頬を両手で包み、じっと視線を絡める。濡れた唇も熱く燃えるアンバーの瞳も、すべてが色っぽい。
和惟は真弥の視線をしっかり受け止めてくれて、優しい笑みを満面にたたえた。
「真弥、可愛いね」
腰を掴まれ、奥まで突かれる。脳まで貫かれたように感じるほど深くを抉られて、喉が引き攣る。突っ張ったつま先が和惟の動きにあわせて揺れる。
「和惟、好き、好きっ」
真弥からキスをしたら鼻がぶつかった。そんな下手なキスでも和惟の頬がいっそう上気する。興奮してくれているのだと思うと嬉しくて、またキスを贈るのを繰り返す。
「あっ、だめ、またくる……いっちゃうっ」
「いいよ。一緒にいこうか」
和惟が手を握ってくれて、指を組むように絡める。その手にぎゅうっと力を込めると、抽挿が速まった。熱い猛りが内壁を開いて奥をこする。
「あ、う、あっ!」
「……っ」
最奥を穿たれて真弥が薄くなった白濁を零すと、和惟も真弥の奥をさぐりながら身体を震わせた。身じろぐこともできなくらいきつく抱きしめられ、一番奥でコンドーム越しに和惟が欲望を吐き出すのを感じる。
「和惟……」
「真弥、可愛い」
くたりと力が抜けた真弥の顔中にキスをした和惟が、ため息交じりに呟く。そんなに溶け切った表情をされたら、心が疼いておさまらない。たまらない気持ちになって和惟の頬にもキスをすると、唇が重なった。
20
あなたにおすすめの小説
【完結・BL】春樹の隣は、この先もずっと俺が良い【幼馴染】
彩華
BL
俺の名前は綾瀬葵。
高校デビューをすることもなく入学したと思えば、あっという間に高校最後の年になった。周囲にはカップル成立していく中、俺は変わらず彼女はいない。いわく、DTのまま。それにも理由がある。俺は、幼馴染の春樹が好きだから。だが同性相手に「好きだ」なんて言えるはずもなく、かといって気持ちを諦めることも出来ずにダラダラと片思いを続けること早数年なわけで……。
(これが最後のチャンスかもしれない)
流石に高校最後の年。進路によっては、もう春樹と一緒にいられる時間が少ないと思うと焦りが出る。だが、かといって長年幼馴染という一番近い距離でいた関係を壊したいかと問われれば、それは……と踏み込めない俺もいるわけで。
(できれば、春樹に彼女が出来ませんように)
そんなことを、ずっと思ってしまう俺だが……────。
*********
久しぶりに始めてみました
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
雪色のラブレター
hamapito
BL
俺が遠くに行っても、圭は圭のまま、何も変わらないから。――それでよかった、のに。
そばにいられればいい。
想いは口にすることなく消えるはずだった。
高校卒業まであと三か月。
幼馴染である圭への気持ちを隠したまま、今日も変わらず隣を歩く翔。
そばにいられればいい。幼馴染のままでいい。
そう思っていたはずなのに、圭のひとことに抑えていた気持ちがこぼれてしまう。
翔は、圭の戸惑う声に、「忘れて」と逃げてしまい……。
【R18+BL】甘い鎖~アイツの愛という名の鎖に、縛られ続けたオレは……~
hosimure
BL
オレの1つ年上の幼馴染は、強いカリスマを持つ。
同性でありながら、アイツは強くオレを愛する。
けれど同じ男として、オレは暗い感情をアイツに持ち続けていた。
だがそれと同時にオレ自身もアイツへの気持ちがあり、そのはざまで揺れ続けていた。
★BL小説&R18です。
平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法
あと
BL
「よし!別れよう!」
元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子
昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。
攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。
……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。
pixivでも投稿しています。
攻め:九條隼人
受け:田辺光希
友人:石川優希
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグ整理します。ご了承ください。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
キミとキスの練習がしたい 〜親友から迫られる俺の話〜
キトー
BL
幼馴染で親友の卓が「キスの練習をしよう」と言い出した。
なんだかんだで流されながらどんどん行為はエスカレートして……。
気分転換に勢いに任せて書いた文章です(笑)
ギャグだと思ってお読み下さい。
5話で完結です。
※ほぼ全てにキスまたはそれ以上の描写が含まれています。ネタバレを避ける為注意表記はいたしませんのでご了承下さい。
※ムーンライトノベルズにも投稿しています。
素直に同棲したいって言えよ、負けず嫌いめ!ー平凡で勉強が苦手な子が王子様みたいなイケメンと恋する話ー
美絢
BL
勉強が苦手な桜水は、王子様系ハイスペックイケメン幼馴染である理人に振られてしまう。にも関わらず、ハワイ旅行に誘われて彼の家でハウスキーパーのアルバイトをすることになった。
そこで結婚情報雑誌を見つけてしまい、ライバルの姫野と結婚することを知る。しかし理人は性的な知識に疎く、初夜の方法が分からないと告白される。
ライフイベントやすれ違いが生じる中、二人は同棲する事ができるのだろうか。【番外はじめました→ https://www.alphapolis.co.jp/novel/622597198/277961906】
慶ちゃんの言うとおり
カミヤルイ
BL
完璧な優等生を演じるド執着攻めが、見た目ふわふわ系可愛い受けを「自分はひ弱」と思い込ませて、囲い込んでいくお話。
(囲い込みBLでゾワゾワしたい方がおられたら…同志がおられるといいなと)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる