この恋、止まれません!

すずかけあおい

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この恋、止まれません!㉕

「あ……」
 昂ぶりがゆっくりと入ってくる。指とは違う熱量に思わず目を閉じると、額に温もりが触れた。瞼をあげたら、また額にキスが落ちてくる。あやすようなキスが頬や鼻の先、顎にも降ってきた。
「創さん」
 彼の手を握ると指を互い違いに絡めてくれて、嬉しさで緊張がほぐれる。創は絡めた指に視線を向けて苦笑し、力を込める。
「俺じゃないみたいだな」
「あっ」
 創が腰を揺らし、余裕のない瞳で実里を見つめるので、「大丈夫」のかわりに頷く。ゆるゆるとした動きが、徐々に速くなっていく。
 浅いところで動かれ、先ほど指で撫でられたひとところがこすられる。快感が大きすぎて喉が震え、引き攣った喘ぎが唇から零れた。押し寄せる波にもてあそばれながら、握り合った手に力を込め、空いた手で創の背にしがみついた。
「あ、はっ……あっ」
 脳が蕩けてしまったのではないかというくらいに、思考がぼやける。ベッドの軋む音と濡れた音、創が吐息する呼吸音がはっきりと耳に届く。
 熱い息を零す唇が重ねられ、どちらの呼吸かもわからないまでに舌を絡められた。
「ん、ぅ……!」
 片手で実里の腰を支えた創に最奥を穿たれて身体が強張り、弛緩する。実里の腹部を撫でた創の指の先が白濁で濡れていて、自分が達したのだと気がついた。
 創は満足げに笑み、さらに腰を揺らめかす。律動に合わせて声が押し出され、足が跳ねる。
 自分の身体なのに、違うもののようにわからない。彼の動きに翻弄されて、自分の指一本の動きさえ読めない。すべてが創に従順に反応し、劣情に溶かされる。
 先端でひと際深いところをこすられて、糖度の高い声が飛び出した。頬を上気させた創は同じ動きを繰り返し、実里をまた高みへ追いやる。
「はじめ、さ……キスしたい、キス、して」
「可愛いな、実里」
 ほしいままにねだると、甘いキスで唇を塞がれた。下唇を食まれ、舌を甘噛みされる。小さな刺激も鋭敏に拾う身体は、ますます熱を持つ。
 首に唇が触れ、鎖骨のラインを舐められる。熱い舌が肌をくすぐるように滑り、啄むキスが落ちてきた。そんなわずかな感覚さえも、快感の渦の中へ実里を誘引した。
「……待って、またくる……っ」
「いいよ」
「だめ、ぁ、あっ!」
 彼の背にしがみついてまたも達し、とろりと溢れた白濁が肌を汚す。弛緩した身体を押さえ込まれ、続けて奥を穿たれた。
「待って、まっ……!」
 絶頂の名残に震える身体が、深く貫かれるたびに揺れる。創が動くと足が突っ張り、背がしなって快感が内側で暴れる。
 中に感じる熱の塊が抜けていくのも気持ちいい。達したばかりの実里を、創はさらに続けて頂へと昇らせる。
「好きだ」
「ひぁっ」
 低く掠れた声を耳に吹き込まれ、ざわりと肌が騒いだ。
 実里も精いっぱいの気持ちを返したいのに、口からは喘ぎばかりが出て言葉を発することができない。せめて、と彼の背にしがみついて身体の熱を伝える。汗ばんだ肌が吸いつくようにぴたりと密着し、互いの温もりを交わらせた。
 律動が速まり、肌のぶつかる音がする。創も限界が近いのだとわかって、興奮から息がさらにあがる。
 もっと彼を感じたくて実里からもキスをすると、創の瞳がゆらりと妖しく揺れた。奥の奥を突かれ、大きく腰が跳ねた。
「ああっ!」
「っ……」
 少量のしずくが零れて身体が小刻みに痙攣する。中の昂ぶりが膨らんで、欲を放つのを感じ、全身の力が抜けた。
 どちらからともなく、吐息を重ねるように唇を合わせる。創は乱れた呼吸が整うのも待たずに、また実里の肌をまさぐる。
「ま、待ってください」
「待てない。嫌ならやめるけど?」
「……」
 嫌なんて言えないとわかっているくせに、そういうことを言うのはずるい。創もそれを知っていて意地の悪い笑みを浮かべる。肌の上に熱い手が這い、胸の尖りを捏ねられる。
 創に触れられるたびに心が弾んで仕方がないのに、拒否なんてするはずがない。創のふわりとした髪に指をさし込んで、引き寄せる。
「もっとキスがほし……ん、ぁ」
 言い終えるのを待たずに唇が塞がれ、熱い舌が絡み合う。創はもう待てないというかのようにコンドームを交換して、奥へと潜り込んだ。
「あっ……」
 いきなり最奥を穿たれ、喉を晒して身体が反る。すでに熱に酔っている創は、実里を即座に追い詰めてくる。
 貪欲な彼に身も心も委ね、夜は更けていった。
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