キミのすべては俺のもの

すずかけあおい

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(18)初めて×初めて②

◇◆◇

なんかすごく落ち着く温もり。
目を開けると俺はマユを抱き締めていた。

「…!」
「そのまま」

慌てて離そうとすると腕の中のマユに制止された。

「…おはようマユ」
「おはよ、要」
「ごめん、なんでかこんな事しちゃって」

抱き枕にしてしまった。

「ん-ん、謝んないで。こんな心地好く起きられたの初めて」

スウェット越しに俺の胸元にマユが頬をすり寄せる。
ちょっと擽ったいけど俺も心地好い。

「マユ、先に起きてるなんて珍しいな。朝弱いのに」
「うん。いつもなら起きられない」
「今日は俺より先に起きてるじゃん」
「だってすごく落ち着くから、なんだろうって起きた」
「そっか」

俺と同じだ。
こういうのすごく嬉しい。
心が温かくなる。

「……要、」
「ん?」
「今日、帰ってきたら、…したい」

腕の中のマユの身体にちょっと力が入る。
マユは俺の胸元に顔を埋めているのでどんな表情をしているかはわからない。

「どっちか決まったの?」
「うん。……俺、要に抱かれたい」
「いいの?」
「うん、決めた」
「わかった」

抱き締める腕に少し力をこめるとマユの身体の力が少し抜けるのを感じた。

◇◆◇

まだ慣れない、マユと同じ部屋に帰る道。
コンビニで飲み物や簡単に食べられるものなどを買って帰宅する。
なんとなく、手を繋ぎたいなって思ったらマユのほうから繋いでくれてすごく嬉しい。

「マユ、先シャワー浴びていいよ。俺、その後でいいから」
「ん、ありがと…」

なぜかお茶を持って脱衣室に行こうとするマユ。

「シャワー浴びるのにお茶持ってくの?」
「え? あれ」

気づいていなかった様子。
なんかすごく可愛い。
俺にお茶を渡してマユは脱衣室に入る。
俺はマユから受け取ったお茶を冷蔵庫に入れて、乾いている洗濯物をハンガーから外した。

「マユ、大丈夫? すっごい身体かたくなってる」
「ん…平気」

マユの後にシャワーを浴びて部屋に戻るとマユは俺のベッドにちょこんと座っていた。
なんだか小動物みたい。
隣に座って抱き締めると、たぶん緊張だと思うけど身体がガチガチにかたくなっている。
緊張がほぐれるといいなと思いながらぎゅっと抱き締める。
なんて考えてはいるけど、俺もすごく緊張してる。

「無理しなくていいよ」
「ううん、無理はしてない。ほんとに平気」
「わかった」

そっと唇を重ねて舌を絡めるとそれだけでぞくぞくする。
着ているスウェットを互いに脱がせ合う。
首筋から鎖骨にキスを繰り返すとその度にマユはぴくんぴくんと身体を震わせる。
ガチガチになっていた身体の力は少しずつ抜けてきているように思う。

「ん…かなめ…」
「マユ、可愛い」

本当に可愛い。
頬を染めて俺を見つめるマユは、仕事中の“まゆずみさん”からは全く想像できない。
そっとマユの蕾へ指を挿れるとまた少し身体がかたくなった。

「大丈夫?」
「ん…」
「痛くない?」
「…へいき」

窄まった蕾をゆっくりほぐす。
一本ずつ指を増やし、奥へと進めるとマユの呼吸が乱れていく。
真っ赤になって声を抑えている姿にどきどきする。

「…あっ!」

内の感触の違う場所に触れるとマユが声を上げる。
普段より少し高い声。

「ここ?」
「ん…、ぁ…あ」

そこを繰り返し撫でるとマユの昂りが蜜を垂らす。
マユが気持ちよさそうにしているのを見ているだけで俺も熱が高まってくる。
マユが可愛くて、大切にしたいのにいじめたい気持ちが沸き上がってくる。
その場所をぐっと押すとマユの身体が跳ねた。

「っあ! かな、め…! んっ」

ぞくぞくする。
刺激を繰り返すと声が抑えられないのか、マユが甘い声を次々唇から零す。
喘ぎも吐息も呑み込むように唇を重ねてマユを味わいながらそこへの刺激を続ける。

「ん、んぅ…ん、っ!」

身体を震わせるマユがとても可愛くて、やっぱりすごくいじめたくて。

「…かなめ…も、指いいから…」
「ん…わかった」

指を抜いて昂りを蕾へ宛がい、ゆっくりと腰を進める。
少しずつマユに包まれていく。
全て収まったところで動きを止めてマユの頬に触れた。

「マユ、痛くない? 大丈夫?」
「…大丈夫…」

マユと繋がっていて、不思議で幸せな感じ。
唇を重ねると、もっとひとつになれそうな感覚。

「…要、大丈夫だから動いていいよ」
「わかった」

とは言っても、マユのナカがあまりに気持ちよくて、動いたらすぐに達してしまいそう。
それでもゆっくり動くとマユの表情が蕩けていく。
マユが可愛ければ可愛いほど、いじめたくなる不思議な感情が俺の内にある。
マユの腰を掴んでぐっときつい内壁の奥へと進む。

「あっ! かな、…っ!」
「痛い?」
「っ、へ、き…あっ!」

びくびくと身体を震わせるマユが可愛くて、動きが止められない。
マユの気持ちいいところに当たるようにしながら腰の動きを速める。
肌を染めて、聞いた事のない高くて甘い啼き声を上げるマユに欲望が抑えられない。

「や、そんなしたら…っ、かなめ、っ!」
「っ…マユ…」

マユの喘ぎに追い立てられるように動きを速めていくとマユの甘い声も切羽詰まったものになっていく。

「マユ、イけそう?」
「ん、ぁっ! あっ…!」

何度も頷くマユに俺は更に追い詰められる。
続けて動きを速める。
濡れた音と肌のぶつかる音が聴覚から俺に快感を与える。

「あっ! まってかなめ、…まっ…あ!」
「ごめん、止まれない…っ」
「っ、あ、っ…! …―――っ!!」

一際大きく身体を震わせ、マユの昂りが白濁液を吐き出す。
内壁で包まれる俺の昂りがぎゅうっときつく締め付けられる刺激に俺も限界を迎える。

「ぁ…はぁ…っ」

くたりと力の抜けたマユの身体を抱き締める。
ふたりの汗がひとつになる。
涙の残るマユの瞳と視線が交わり、吸い寄せられるように唇を重ねた。
舌も粘膜も熱い。

「…なんか」
「? 何?」
「マユを頭から食べちゃいたい気分」

唇を離して、今の気持ちを素直に伝えるとマユは笑う。

「何それ。俺おいしくないよ」
「ううん、絶対おいしい」

抱き締める腕に力をこめるとマユも俺の背に腕を回す。
汗ばんだ肌がぴったりくっついて、本当にひとつになれそうな感じがして気持ちいい。
もう一度唇を重ねるとマユが微笑む。

「やっぱり要に抱き締められるとすごく心地好い」
「うん、俺もマユ抱き締めてるとすごい落ち着く」

こんな安堵感がこの世に存在したのかと思うような、独りじゃ絶対得られない大きな安らぎ。
何もかもを溶かしてくれるマユの体温。
心に残る過去のしこりとか痛みとか切なさとかが霞んでいく。

「マユ…、マユが辛くなければも一回したいんだけど、だめ?」
「ん、俺もしたい…んっ」

キスを繰り返しながらマユの腰を引き寄せる。
俺が動くとまたマユの表情が溶けていき、俺の思考も溶かされていく。
マユを求める俺の全てを、マユは受け止めてくれた。
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