キスを逆から言ってみて?

すずかけあおい

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キスを逆から言ってみて?

キスを逆から言ってみて?⑮

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「聡司さんのカラダで、誰も知らないところはどこ?」

ほぐした場所へ昂りを押し当て、腰を進めながら充が問う。
誰も知らないところ…?

「……ない」

正直に答えると充は切ない表情をする。
仕方ない。
だってそれだけ俺は男達にたくさんカラダを暴かせてきた。

「そう…でも、」
「…?」
「聡司さんの全部を愛してるのは俺だけだよ」
「っあ! ひぁ、ぅ…んっ! んぁあっ!」

やっぱり俺の弱いところばかりを狙う充の動きに、すぐに高められていく。
限界の波が押し寄せてきてシーツを掴む。
すぐに俺を呑み込む波に呆気なくイッた俺を充は続けて追い詰める。
快感の波はずっと押し寄せ続ける。
またイきそうになったところで充が昂りを抜き、俺をうつ伏せにさせた。

「あ…あ!」

うしろからすぐに挿入ってきて、ぐっと奥まで突かれる。

「……深いとこ、挿入るね」
「あ、ああ…!!」

奥の先を開かれ、痺れる快感にすぐにイく。
イッても快感は止まらない。
充が動いてそこを責めると狂うような快感に思考が停止する。
気持ちいい以外のなにもわからない。

「あっ! あ、みつる…みつる…っ!」
「聡司さんの奥、すごい吸い付いて気持ちいい…」

熱い吐息がうなじに触れる。
最奥を求められながらうなじを舐められて、激しく身体を震わせて俺はまたイッてしまった。
頭がぼんやりする。

「好きだよ…。俺の気持ち、全部聡司さんに刻み付けるから」
「っんぁ…あ、あっ! みつる…っ!」

充が動く度に目の前がチカチカして身体がガクガクする。
シーツを掴む手に充の手が重なって指が絡まった。
肌のあちこちに独占の痕を残されているのを感じる。

「愛してる、聡司さん…」
「ああっ!!」
「っ…」

甘い囁きに俺がまたイくと、ナカでどくんと充が達するのを感じる。
ゆっくりと身体の向きを変え、仰向けになって充の顔を引き寄せると綺麗な笑みが浮かぶ。

「最初は俺のキスに嫌そうな顔してたのにね」
「……」
「どんどん俺に染まってね、聡司さん」

充に初めて会ったのは、はっきりしないけどたぶん十年くらい前。
そこからどうやって今の俺に辿り着いたのかわからない。
追いかけ続けていたのか、ふと思い出して探したのか……たぶん前者だ。
あの日、あのバーにいたのも偶然ではないだろう。

充に唇を重ねると怖いくらい心が満たされる。
タガの外れた心は貪欲に充を欲している。
きっとこのままずるずると、衛の時のように……いや、あの時以上に依存していってしまうんだろう。

「聡司さん、キスを逆から言ってみて?」
「……」

こいつは…。

もう一度充の顔を引き寄せてキスをする。

「…好き」

一生かけて責任とれ。
思い出した事は教えてやらない。

充が昂りをナカへ滑り込ませて、俺はシーツを掴もうとした手をゆっくりと充の背に回す。
俺はまた寝落ちるんだろうな。

「………聡司さん、俺、思い出したら出て行っていいなんて一言も言ってないから」
「え? っあ!」
「勘違い、してたね?」
「あ…、…ああっ!!」

ゆるりゆるりと充の愛が絡みつく。
決して涸れないそれを、俺も呑み尽くそう。



END
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