狼神様と生贄の唄巫女 虐げられた盲目の少女は、獣の神に愛される

茶柱まちこ

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あとがき的な作者のつぶやき

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 この度は『狼神様と生贄の唄巫女』に目を留めてくださり、誠にありがとうございます。
 X(SNS)のほうでは明言していたのですが、こちらでは言ってなかったなあと気づいたので、今一度この作品に仕込んだ地元・新潟ネタについてお伝えしておこうと思います。


 ■ヒロイン・すずについて■
 気づいた方はすぐに気づいたかと思われますが、実はヒロインのすずには明確にモデルになった方がいます。
『最後の瞽女』と称される故・小林ハルさん(1900~2005)です。
 この小林ハルさんは、幼少から盲目になり、数々の苦難を乗り越えながら、晩年まで瞽女としてつとめあげたお方なのですが、ここでの詳細な解説は省かせていただきます。
 というのも、小林ハルさんの半生はとんでもなくハードモードすぎて、どこをどう切り取っても立派なワンエピソードになってしまうからです。
 盲目ゆえに家族から疎んじられ、意地悪な師匠や姉弟子に虐められ、娘のように可愛がっていた子を亡くし……
 とこれだけでもあんまりなんですが、他にも苦難のエピソードがじゃんじゃん出てくるオーバーキルっぷり。
 もはやフィクションであるはずのすずのほうがまだマシなんじゃないかと思えるくらいです。

 こんなに苦難続きの人生なのに、晩年まで「ひねたところのない素直な性格」「そんじょそこらのとは根性が違う」と周囲をして言わしめた小林ハルさん。
 理不尽すぎる運命すら時には受け入れ、真面目につとめあげたハルさんの人生譚には、令和の時代を生きる私たちには持ちえない、鋼のような強さを感じます。

 今作のヒロインであるすずの性格やエピソードを作り上げるにあたって、小林ハルさんの逸話は非常に強い影響を受けております。
 理不尽な運命にも耐え忍ぶ鋼の忍耐。
 暗く深い闇を抱えながらも真っ当に進み続ける純粋さ。
 すずにはそんなハルさんの並外れた精神の強さを反映させました。
 身内には「ここまでやって大丈夫なの?」と言われたのですが、むしろ私としては「これくらいやらないとハルさんへのリスペクトが伝わらんだろうが!!」という気概で書いてました。
 もし興味を持っていただけましたら、ぜひとも小林ハルさんの半生を調べてみてください。
 令和の生優しい時代を生きる人間(私含む)であれば、あまりのショックで初手からぶん殴られると思います。

 すず以外にも、ところどころに茶柱の地元(新潟)ネタを仕込んであるので、よければ探してみてくださいね。
 そして気づいたらムフフと笑ってやってください。
 いつかは京都や鎌倉みたいに、新潟をとりあげた本格的なご当地小説が書きたいものですねえ……。
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