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旅立ち~オードゥス出立まで
ダンジョンに入って20時間
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ダンジョンに入って20時間。
ルドルフパーティと別れたジェイルパーティとノアは下層へ向け進行。
道中毒大蛇3匹、苦万蜂16匹と遭遇、これを討伐したノアは周囲を睨め回し、他にモンスターがいないかを探す。
進行方向を道なりに進んだ先、<気配感知>の感知範囲ギリギリに群れ狼の反応を確認。
「チッ…めんどくさいのがいる…」
「どうしたんだいノア君?」
「この先に群れ狼がいます。
一応避けて行く事も出来るんですが、そうするとルドルフパーティと遭遇する恐れがあります。
ですのであちらが気付く前にちゃっちゃと片付けて来ます。」
そう言うとノアは両太腿の装備からカランビットナイフを抜き握り込むと、<忍び足>と<縦横無尽>を発動して樹上に上がり、反応があった地点へ駆け出して行った。
「お、いたいた。」
ノアがいる木の下では群れ狼3頭が地面に鼻を近付け、モンスターの匂いを嗅いでいる様だ。
<気配感知>の範囲内にいる群れ狼は20頭、ノアは息を整え、真下にいる群れ狼の頭に飛び降りる。
グシャッ! ズバッ! ザシュッ!
真ん中にいた群れ狼の頭部を踏み砕き、両側の狼が反応するよりも早くナイフを振るって喉を掻っ捌く。
直ぐに転がり、近くの木の陰を利用してすれ違い様に次々と首の側面にナイフで深く斬り裂いていく。
10頭連続でナイフを振るった所で流石に周囲の群れ狼が気付き、全方位から襲い掛かってくる。
ある狼は大きく口を開け飛び掛かって来るのを掻い潜り、すれ違いざまに首を狙うが、首を狙い難かった為、足首を狙って転がす。
ある狼6頭は徒党を組んでノアに向け突撃してくるでノアは敢えてしゃがみ、蹲踞の姿勢で迎え撃つ。
先頭の狼がノアに噛み付いて来るその瞬間を狙い<集中><洗練された手業>を発動、首の側面にナイフを突き立てると即座に右手を離し、刺突武器を手に取る。
ナイフを突き立てられた狼は堪らず転倒、暫しの間悶える事に。
左手でも同様の流れで狼を転がす、残るは4頭。
次にやって来る狼への対処はナイフの時と何ら変わりは無い。
違いがあるのは刺した直後に<渾身>を発動し、手首の力だけで地面に倒すと狼の首元に膝を押し付け、固定すると同時に刺突武器を引き抜き、次の狼への迎撃に備える。
が、膝から抜け出そうと暴れるので<渾身>を発動し膝に力を込め、首の骨をへし折る。
右からは地面を這う様に接近する狼、左からは大きく跳躍してノアへ向け飛び掛かって来る狼。
右手の刺突武器を逆手に持ち替え<集中>を発動、低い体勢で噛み付いて来る狼の上顎に刃を突き立て地面に縫い付ける。
飛び掛かって来た狼には逆に下顎から刃を突き刺すと手を離し阿羅亀噛を抜く。
残りの狼は1頭なので落ち着いて対処する。
その後ノアは先程転がした狼や縫い付けている狼に向かい、次々処理して戦闘を終わらせる。
「よし、片付いたな。
しっかし群れ狼か…ギルドの話だと肉は臭みがあってあまり需要が無いって言うし…
牙と皮をギルドに渡したら肉は貰っておこうかな…」
(『需要無いんじゃなかったのか?』)
「ほらさっきの"???の卵"から生まれる奴にあげてみようかなってね。
飢餓ミミズの先祖返りって程だから結構食べそうじゃん?」
(『おいおい、完全に飼うつもりだな、何が出てくるか分からないんだぞ?
ってか飢餓ミミズの先祖って何だ?』)
「ミミズはミミズだろう、まぁ街に戻ったらギルドの職員にでも聞いてみるよ。」
(『念の為職員には卵の事は伏せておこうぜ。』)
「分かった分かった、心配症だなぁ…」
『俺』との会話を終了したノアは群れ狼を回収し、ジェイル達の元へ戻る。
「あ、おかえりなさいノア君。」
「うん、ただいま。」
群れ狼を討伐した事をジェイルに報告、4階への坂に向け一行は歩き始める。
「この分だと後1時間位で下層まで行けます。
ここから先は極力戦闘を控えて中層5階まで進みましょう。
それで今日は中層5階でまた休憩所作って万全の態勢で下層に挑みましょう。」
「了解した。」
「らじゃー。」
「分かったわ。」
「うん、分かった。」
ノアから今後の行動指針を伝えられ、了承する一同。
皆と接した感じ普段と何ら変わらない様に感じるが先程の実戦練習の疲れが出て来ている様だ。
出発して早々「戦闘は極力控える」と言ったそばから近くにいた盾鹿を狩るノア。
「戦闘は避けるんじゃ無かったのか?」
「この盾鹿とさっき倒した毒大蛇を使って食事を作ります。
自分も下層は初めてなので何が起こるか分からないので…」
「そう言う事だったのね、でも盾鹿は分かるけど毒大蛇って大丈夫なの?その、毒とかは…」
「安心して下さい、蛇の毒は頭部にありますし、念の為<毒耐性>持ちの自分が毒味してから提供します。」
「まぁノア君の事だ、流石に食べれない物を出す事はしないだろう。
でも蛇って美味しいのかい?」
「結構あっさりしてて食感もコリコリとしてて美味しいですよ。
普通サイズの蛇なら骨が多くて食べ辛いのですがあのサイズですし、骨を分けやすいので食べやすくしておきますよ。」
ノアからの説明に納得するジェイル、クロラは更に質問を投げ掛ける。
「毒大蛇を食事に入れるのはどうして?」
「食事の効果って入れる食材で大体何の効果が発現するかが分かるんですよ。
例えば毒大蛇で料理を作った場合、毒耐性の(小)か(中)は確実に付くハズですし、盾鹿を料理すると防御力上昇(小)か(中)は必ず付きます。
あとは名前に"盾"って入ってる位ですからジェイルさんに有用な効果が付くハズです。」
「へー、そこまで考えてたんだね。」
「何が起こるか分からないですからね、できる限りの事はやろうかなって。」
「あれ?でもどこで作るのノア君?休憩所の中で火、起こすの?」
「実はですね…奮発してキッチン買っちゃったんです。」
「「「ええ~!?見せて見せて!」」」
「流石にここではあれなので、5階で休憩所作った後なら良いですよ。」
会話をしつつ歩を進めていると中層4階への坂に到着、そのまま下る一同。
~1時間後~
「よーし…坂の手前に着いたー!」
ようやくノア達は下層へと下る坂の前へ到着した。
道中やはりモンスターと遭遇する場面があった為<殺気放出>し、追い払った。
ノアは壁沿いに歩き、角まで来ると地面に手を付いて魔力を流し、地面を均して表面を整える。
「とりあえず座って休憩してて下さい。」
ノアに促され、ドカドカと座る一同。
皆が座った感じとキッチンを開くのに必要な空間を想像しながら魔力を流す。
今回は苦万蜂が侵入してくる恐れも考慮して屋根も作る。
「こんなものかな、っと…お次は…」
ノアは隅っこに移動し、アイテムボックスから黒い箱を取り出す。
ルドルフパーティと別れたジェイルパーティとノアは下層へ向け進行。
道中毒大蛇3匹、苦万蜂16匹と遭遇、これを討伐したノアは周囲を睨め回し、他にモンスターがいないかを探す。
進行方向を道なりに進んだ先、<気配感知>の感知範囲ギリギリに群れ狼の反応を確認。
「チッ…めんどくさいのがいる…」
「どうしたんだいノア君?」
「この先に群れ狼がいます。
一応避けて行く事も出来るんですが、そうするとルドルフパーティと遭遇する恐れがあります。
ですのであちらが気付く前にちゃっちゃと片付けて来ます。」
そう言うとノアは両太腿の装備からカランビットナイフを抜き握り込むと、<忍び足>と<縦横無尽>を発動して樹上に上がり、反応があった地点へ駆け出して行った。
「お、いたいた。」
ノアがいる木の下では群れ狼3頭が地面に鼻を近付け、モンスターの匂いを嗅いでいる様だ。
<気配感知>の範囲内にいる群れ狼は20頭、ノアは息を整え、真下にいる群れ狼の頭に飛び降りる。
グシャッ! ズバッ! ザシュッ!
真ん中にいた群れ狼の頭部を踏み砕き、両側の狼が反応するよりも早くナイフを振るって喉を掻っ捌く。
直ぐに転がり、近くの木の陰を利用してすれ違い様に次々と首の側面にナイフで深く斬り裂いていく。
10頭連続でナイフを振るった所で流石に周囲の群れ狼が気付き、全方位から襲い掛かってくる。
ある狼は大きく口を開け飛び掛かって来るのを掻い潜り、すれ違いざまに首を狙うが、首を狙い難かった為、足首を狙って転がす。
ある狼6頭は徒党を組んでノアに向け突撃してくるでノアは敢えてしゃがみ、蹲踞の姿勢で迎え撃つ。
先頭の狼がノアに噛み付いて来るその瞬間を狙い<集中><洗練された手業>を発動、首の側面にナイフを突き立てると即座に右手を離し、刺突武器を手に取る。
ナイフを突き立てられた狼は堪らず転倒、暫しの間悶える事に。
左手でも同様の流れで狼を転がす、残るは4頭。
次にやって来る狼への対処はナイフの時と何ら変わりは無い。
違いがあるのは刺した直後に<渾身>を発動し、手首の力だけで地面に倒すと狼の首元に膝を押し付け、固定すると同時に刺突武器を引き抜き、次の狼への迎撃に備える。
が、膝から抜け出そうと暴れるので<渾身>を発動し膝に力を込め、首の骨をへし折る。
右からは地面を這う様に接近する狼、左からは大きく跳躍してノアへ向け飛び掛かって来る狼。
右手の刺突武器を逆手に持ち替え<集中>を発動、低い体勢で噛み付いて来る狼の上顎に刃を突き立て地面に縫い付ける。
飛び掛かって来た狼には逆に下顎から刃を突き刺すと手を離し阿羅亀噛を抜く。
残りの狼は1頭なので落ち着いて対処する。
その後ノアは先程転がした狼や縫い付けている狼に向かい、次々処理して戦闘を終わらせる。
「よし、片付いたな。
しっかし群れ狼か…ギルドの話だと肉は臭みがあってあまり需要が無いって言うし…
牙と皮をギルドに渡したら肉は貰っておこうかな…」
(『需要無いんじゃなかったのか?』)
「ほらさっきの"???の卵"から生まれる奴にあげてみようかなってね。
飢餓ミミズの先祖返りって程だから結構食べそうじゃん?」
(『おいおい、完全に飼うつもりだな、何が出てくるか分からないんだぞ?
ってか飢餓ミミズの先祖って何だ?』)
「ミミズはミミズだろう、まぁ街に戻ったらギルドの職員にでも聞いてみるよ。」
(『念の為職員には卵の事は伏せておこうぜ。』)
「分かった分かった、心配症だなぁ…」
『俺』との会話を終了したノアは群れ狼を回収し、ジェイル達の元へ戻る。
「あ、おかえりなさいノア君。」
「うん、ただいま。」
群れ狼を討伐した事をジェイルに報告、4階への坂に向け一行は歩き始める。
「この分だと後1時間位で下層まで行けます。
ここから先は極力戦闘を控えて中層5階まで進みましょう。
それで今日は中層5階でまた休憩所作って万全の態勢で下層に挑みましょう。」
「了解した。」
「らじゃー。」
「分かったわ。」
「うん、分かった。」
ノアから今後の行動指針を伝えられ、了承する一同。
皆と接した感じ普段と何ら変わらない様に感じるが先程の実戦練習の疲れが出て来ている様だ。
出発して早々「戦闘は極力控える」と言ったそばから近くにいた盾鹿を狩るノア。
「戦闘は避けるんじゃ無かったのか?」
「この盾鹿とさっき倒した毒大蛇を使って食事を作ります。
自分も下層は初めてなので何が起こるか分からないので…」
「そう言う事だったのね、でも盾鹿は分かるけど毒大蛇って大丈夫なの?その、毒とかは…」
「安心して下さい、蛇の毒は頭部にありますし、念の為<毒耐性>持ちの自分が毒味してから提供します。」
「まぁノア君の事だ、流石に食べれない物を出す事はしないだろう。
でも蛇って美味しいのかい?」
「結構あっさりしてて食感もコリコリとしてて美味しいですよ。
普通サイズの蛇なら骨が多くて食べ辛いのですがあのサイズですし、骨を分けやすいので食べやすくしておきますよ。」
ノアからの説明に納得するジェイル、クロラは更に質問を投げ掛ける。
「毒大蛇を食事に入れるのはどうして?」
「食事の効果って入れる食材で大体何の効果が発現するかが分かるんですよ。
例えば毒大蛇で料理を作った場合、毒耐性の(小)か(中)は確実に付くハズですし、盾鹿を料理すると防御力上昇(小)か(中)は必ず付きます。
あとは名前に"盾"って入ってる位ですからジェイルさんに有用な効果が付くハズです。」
「へー、そこまで考えてたんだね。」
「何が起こるか分からないですからね、できる限りの事はやろうかなって。」
「あれ?でもどこで作るのノア君?休憩所の中で火、起こすの?」
「実はですね…奮発してキッチン買っちゃったんです。」
「「「ええ~!?見せて見せて!」」」
「流石にここではあれなので、5階で休憩所作った後なら良いですよ。」
会話をしつつ歩を進めていると中層4階への坂に到着、そのまま下る一同。
~1時間後~
「よーし…坂の手前に着いたー!」
ようやくノア達は下層へと下る坂の前へ到着した。
道中やはりモンスターと遭遇する場面があった為<殺気放出>し、追い払った。
ノアは壁沿いに歩き、角まで来ると地面に手を付いて魔力を流し、地面を均して表面を整える。
「とりあえず座って休憩してて下さい。」
ノアに促され、ドカドカと座る一同。
皆が座った感じとキッチンを開くのに必要な空間を想像しながら魔力を流す。
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