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獣人国編~御前試合の代表決め~
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ゴゴゴン…
『…あれがヌシの倅の目玉を潰した人族か…
小さき者だが良き面構えじゃ…』ガキガキ…
『であろう?
海洋系最強種と持て囃され、付け上がった息子の鼻を挫いてくれた者だ。』
『それにも驚いたが、何より驚いたのは共に居られる方だ…』グツグツ…
″えぇ、生まれて間も無いけど、確かに″禁忌龍の一角、餓龍王グリード″様ね…″
板状の物体に映し出された映像を見詰め、各々感想を漏らす。
『海底山脈』の異名を持つ全長3000メルを超す海洋最強種のクラーケン(成体)。
海洋種からは『生命のゆりかご』と呼ばれる程に莫大な量の海藻類を甲殻に生やし、多種多様なコロニーを形成させている巨大な蟹セルヴァ。
『歩く火山島』を思わせる見た目をし、魔力だけでは自身の生命活動に必要なエネルギーを賄えない為、体内に火山を持つ体高2000メルを超す巨大な亀イーラ。
頭身が人族と対して変わらない為、普通の発声方法では会話が不可能な為、ほぼ念話で会話をする人魚族の長セイル。
この4体が集まっていた。
『本来″龍″と言う存在は孤高の存在、敬うべき存在、ましてや″禁忌龍″なら尚更だ。
その様な存在が人族と肩を並べるとは…』ガキガキ…
『我々の凝り固まった考えはもう通用しないのだろうな…』グツグツ…
″時代の変化ってヤツかしらね~。″
ノアにとっては頼れる相棒、海洋最強種からすれば敬うべき存在のグリード。
映し出される映像にはその両者が肩を並べて戦闘を行っている事に困惑している様子。
すると
「やぁ皆、ノア君の事は気に入ってくれたかな?」
『リヴァイア殿。ノア、とはグリード様と共に居る人族の子供の名ですな?』
「そだよ。
そして今回の国交樹立は、彼無くしては実現出来なかった事だ。
出会い方が宜しくなかった分、粗相は起こさない様にね?
やったら、″めっ!″しちゃうからね?」
『『め、滅相も御座いません…』』
″し、しませんしません!″
実はノアに国交の話をして一路王都に戻った後、狙ってやった訳では無いとはいえ、クラーケン(成体)の息子に対しリヴァイアは、小指1本分の鉄指制裁を敢行しており、各族長はその光景を目の当たりにしていた。
本人は可愛らしく「めっ!☆o(^-^o)」のつもりで言ったつもりだが、各族長からしてみれば「滅っ!★p(゚皿゚ )」と、まるで死刑宣告と等しい事であった。
『…してリヴァイア殿よ。
その国交樹立の立役者である人族の少年がサハギン共に集られておりますが如何致しましょう?
やられはせぬと思いますが、手助けに誰か向かわせましょうか?』グツグツ…
「いや、それは止めておこう。
ノア君自体お楽しみ中みたいだし。」
『『″お楽しみ?…とは?″』』
「ん~…彼ねぇ、自覚あるかどうか分からないけど、かなりの戦闘狂なんだ…
見てみなよ、あの楽しそうな顔。」
『『『″あ~。″』』』
映し出される映像の中に居るノアの表情を見て納得の声を上げる族長達なのであった。
~″海中″エリア~
『『『『ゥギャァアアアアアッ!』』』』×80
ザシュッ!ドシュッ!ズシュッ!ザッ!ザバッ!ズシャッ!ゾリッ!「ひゃーく…」ザシッ!ゾンッ!「ごじゅう、っと!」
ズザザッ!
「オラ殺る気あんのか魚頭っ!
これ以上続ければ死体の山が積み重なるだけだぞっ!」
『ギ、ギギィ…』
ズサンッ!『ピ』グシャッ!
ズズンッ!ブチブチブチッ!
『『ごぼぼぼっ!(ゥオ″オ″オ″ッ!)』』
『『『ギィィィイッ…!?』』』×30
ノアが150体目のサハギンを屠り、周囲で狼狽えている者共に吠える。
そこに大きく跳躍してきた【鬼灯丸】が降り立ちつつサハギンの圧壊と引き裂きを敢行、更にサハギン共は前に出れなくなってしまった。
ブチィッ!
《ごばばばばぼぼぼぼぼっ!ぼぼぼぼ…(あら、もうお終い?『ガリボリッ!』私結構あなた達の歯応え気に入ったからまだまだ味わいたい所なのに…)》
『『ゥギャァアアッ!』』×20
元仲間だった者の一部を咀嚼しながらサハギン共の死骸の中から現れた<人化>形態のグリードに、サハギン共は悲鳴を上げていた。
すると
″キィィイイインッ!″
「ん?」
(『ん?』)
《ん?》
( ゜゜)( ゜゜)?
狼狽えているサハギン共の遥か後方から金属と金属とを擦り合わせたかの様な甲高い音が聞こえてきた。
すると直ぐに
『『『『『『ギャギギッ!』』』』』』×60
ザザザザザザザザザザザザッ!
視界を埋め尽くす程に迫っていたサハギン共が一斉に後方へと下がっていく。
撤退したか?と一瞬考えたのも束の間、奥から鎖に繋がれた巨大な岩の塊の様な物と、そこに二回り程大きい個体のサハギンが姿を現した。
「あ、あれは…
何故こんな浅い場所に…!?(セレイア)」
ガバッ!
その姿を見た後方待機中のセレイアが徐に立ち上がり、ノアに向かって叫んだ。
「ノア君!!あの巨大な塊は『デストロイド』と言う本来は″深海″エリアに棲む牡蠣の仲間で、超攻撃的な貝です!
″浜″エリアに居た″火砲貝″を凶悪にした様なモンスター!
そしてその上に居るのは同じく本来は″深海″エリアに居るハズのサハギンのリーダー、サハギンジェネラルです!
戦闘力はそこまででもありませんが、手下として夥しい量のサハギンを動員してくるので非常に厄介です!(セレイア)」
「…何だってそんなモンスターがここに…
まぁ状況的に見てそのサハギンジェネラルが連れてきたんだろうな…」
デストロイド…古い言葉で″駆逐艦″と言う意味を持つ。通常″深海″エリアに生息する幅100メルを超す巨大な二枚貝である。
分厚い貝の開閉で発生する水圧を利用してその巨体を移動させる事も可能。
貝の各所に砲塔が存在し、体内の岩や砂、取り込んだモンスター等を砲弾として用いる。
出力は前述した水圧を一点に集中する方法を取る。
威力は凄まじく、堅牢な城壁でも木っ端微塵にする程である。
サハギンジェネラル…こちらも本来は″深海″エリアに生息するサハギンのリーダー。
通常個体よりも筋骨隆々で外皮は硬く、防御力はあるが、戦闘力は精々サハギンの2倍程度。
サハギンに対して絶大な統率力を持ち、物量に任せた攻撃をけしかけて来る。
また、捕らえたモンスターを使役してくる事もあり、如何に自身の手を汚さずに利益を得るか、という狡猾さを持っている。
ノアは巨大な塊、デストロイドと言う名の二枚貝の上で仁王立ちしているサハギンジェネラルを見やる。
すると、その個体は徐に腕を振り上げた。
『ジャバザギゴゥェルァッ!!』
ダガァンッ!!!
デストロイドが砲弾を発射すると、周囲の砂地から砂煙が上がり、衝撃波で近くに居たサハギンが数体吹き飛ばされていた。
ゴォオッ!
砲弾は放物線を描く事無く海底と平行に突き進む。
それだけで砲弾にどれだけ推進力が掛かっているかが分かる。
「くそっ!ここのモンスターは飛び道具が好きだねぇ!」スラッ…
《がばばっぼ!ぼごぼごっ!(主様お待ちを!ここは私が!)》
( ゜゜)9( ゜゜)9『『ごぼぼぼーっ!(ゥオオオオオーッ!)』』←応援のつもり
迎撃しようと身構えたノアの前にズイッとグリードが躍り出る。
お任せあれ、と胸を張ったグリードは<人化>を解き、元の姿に戻るのだった。
『…あれがヌシの倅の目玉を潰した人族か…
小さき者だが良き面構えじゃ…』ガキガキ…
『であろう?
海洋系最強種と持て囃され、付け上がった息子の鼻を挫いてくれた者だ。』
『それにも驚いたが、何より驚いたのは共に居られる方だ…』グツグツ…
″えぇ、生まれて間も無いけど、確かに″禁忌龍の一角、餓龍王グリード″様ね…″
板状の物体に映し出された映像を見詰め、各々感想を漏らす。
『海底山脈』の異名を持つ全長3000メルを超す海洋最強種のクラーケン(成体)。
海洋種からは『生命のゆりかご』と呼ばれる程に莫大な量の海藻類を甲殻に生やし、多種多様なコロニーを形成させている巨大な蟹セルヴァ。
『歩く火山島』を思わせる見た目をし、魔力だけでは自身の生命活動に必要なエネルギーを賄えない為、体内に火山を持つ体高2000メルを超す巨大な亀イーラ。
頭身が人族と対して変わらない為、普通の発声方法では会話が不可能な為、ほぼ念話で会話をする人魚族の長セイル。
この4体が集まっていた。
『本来″龍″と言う存在は孤高の存在、敬うべき存在、ましてや″禁忌龍″なら尚更だ。
その様な存在が人族と肩を並べるとは…』ガキガキ…
『我々の凝り固まった考えはもう通用しないのだろうな…』グツグツ…
″時代の変化ってヤツかしらね~。″
ノアにとっては頼れる相棒、海洋最強種からすれば敬うべき存在のグリード。
映し出される映像にはその両者が肩を並べて戦闘を行っている事に困惑している様子。
すると
「やぁ皆、ノア君の事は気に入ってくれたかな?」
『リヴァイア殿。ノア、とはグリード様と共に居る人族の子供の名ですな?』
「そだよ。
そして今回の国交樹立は、彼無くしては実現出来なかった事だ。
出会い方が宜しくなかった分、粗相は起こさない様にね?
やったら、″めっ!″しちゃうからね?」
『『め、滅相も御座いません…』』
″し、しませんしません!″
実はノアに国交の話をして一路王都に戻った後、狙ってやった訳では無いとはいえ、クラーケン(成体)の息子に対しリヴァイアは、小指1本分の鉄指制裁を敢行しており、各族長はその光景を目の当たりにしていた。
本人は可愛らしく「めっ!☆o(^-^o)」のつもりで言ったつもりだが、各族長からしてみれば「滅っ!★p(゚皿゚ )」と、まるで死刑宣告と等しい事であった。
『…してリヴァイア殿よ。
その国交樹立の立役者である人族の少年がサハギン共に集られておりますが如何致しましょう?
やられはせぬと思いますが、手助けに誰か向かわせましょうか?』グツグツ…
「いや、それは止めておこう。
ノア君自体お楽しみ中みたいだし。」
『『″お楽しみ?…とは?″』』
「ん~…彼ねぇ、自覚あるかどうか分からないけど、かなりの戦闘狂なんだ…
見てみなよ、あの楽しそうな顔。」
『『『″あ~。″』』』
映し出される映像の中に居るノアの表情を見て納得の声を上げる族長達なのであった。
~″海中″エリア~
『『『『ゥギャァアアアアアッ!』』』』×80
ザシュッ!ドシュッ!ズシュッ!ザッ!ザバッ!ズシャッ!ゾリッ!「ひゃーく…」ザシッ!ゾンッ!「ごじゅう、っと!」
ズザザッ!
「オラ殺る気あんのか魚頭っ!
これ以上続ければ死体の山が積み重なるだけだぞっ!」
『ギ、ギギィ…』
ズサンッ!『ピ』グシャッ!
ズズンッ!ブチブチブチッ!
『『ごぼぼぼっ!(ゥオ″オ″オ″ッ!)』』
『『『ギィィィイッ…!?』』』×30
ノアが150体目のサハギンを屠り、周囲で狼狽えている者共に吠える。
そこに大きく跳躍してきた【鬼灯丸】が降り立ちつつサハギンの圧壊と引き裂きを敢行、更にサハギン共は前に出れなくなってしまった。
ブチィッ!
《ごばばばばぼぼぼぼぼっ!ぼぼぼぼ…(あら、もうお終い?『ガリボリッ!』私結構あなた達の歯応え気に入ったからまだまだ味わいたい所なのに…)》
『『ゥギャァアアッ!』』×20
元仲間だった者の一部を咀嚼しながらサハギン共の死骸の中から現れた<人化>形態のグリードに、サハギン共は悲鳴を上げていた。
すると
″キィィイイインッ!″
「ん?」
(『ん?』)
《ん?》
( ゜゜)( ゜゜)?
狼狽えているサハギン共の遥か後方から金属と金属とを擦り合わせたかの様な甲高い音が聞こえてきた。
すると直ぐに
『『『『『『ギャギギッ!』』』』』』×60
ザザザザザザザザザザザザッ!
視界を埋め尽くす程に迫っていたサハギン共が一斉に後方へと下がっていく。
撤退したか?と一瞬考えたのも束の間、奥から鎖に繋がれた巨大な岩の塊の様な物と、そこに二回り程大きい個体のサハギンが姿を現した。
「あ、あれは…
何故こんな浅い場所に…!?(セレイア)」
ガバッ!
その姿を見た後方待機中のセレイアが徐に立ち上がり、ノアに向かって叫んだ。
「ノア君!!あの巨大な塊は『デストロイド』と言う本来は″深海″エリアに棲む牡蠣の仲間で、超攻撃的な貝です!
″浜″エリアに居た″火砲貝″を凶悪にした様なモンスター!
そしてその上に居るのは同じく本来は″深海″エリアに居るハズのサハギンのリーダー、サハギンジェネラルです!
戦闘力はそこまででもありませんが、手下として夥しい量のサハギンを動員してくるので非常に厄介です!(セレイア)」
「…何だってそんなモンスターがここに…
まぁ状況的に見てそのサハギンジェネラルが連れてきたんだろうな…」
デストロイド…古い言葉で″駆逐艦″と言う意味を持つ。通常″深海″エリアに生息する幅100メルを超す巨大な二枚貝である。
分厚い貝の開閉で発生する水圧を利用してその巨体を移動させる事も可能。
貝の各所に砲塔が存在し、体内の岩や砂、取り込んだモンスター等を砲弾として用いる。
出力は前述した水圧を一点に集中する方法を取る。
威力は凄まじく、堅牢な城壁でも木っ端微塵にする程である。
サハギンジェネラル…こちらも本来は″深海″エリアに生息するサハギンのリーダー。
通常個体よりも筋骨隆々で外皮は硬く、防御力はあるが、戦闘力は精々サハギンの2倍程度。
サハギンに対して絶大な統率力を持ち、物量に任せた攻撃をけしかけて来る。
また、捕らえたモンスターを使役してくる事もあり、如何に自身の手を汚さずに利益を得るか、という狡猾さを持っている。
ノアは巨大な塊、デストロイドと言う名の二枚貝の上で仁王立ちしているサハギンジェネラルを見やる。
すると、その個体は徐に腕を振り上げた。
『ジャバザギゴゥェルァッ!!』
ダガァンッ!!!
デストロイドが砲弾を発射すると、周囲の砂地から砂煙が上がり、衝撃波で近くに居たサハギンが数体吹き飛ばされていた。
ゴォオッ!
砲弾は放物線を描く事無く海底と平行に突き進む。
それだけで砲弾にどれだけ推進力が掛かっているかが分かる。
「くそっ!ここのモンスターは飛び道具が好きだねぇ!」スラッ…
《がばばっぼ!ぼごぼごっ!(主様お待ちを!ここは私が!)》
( ゜゜)9( ゜゜)9『『ごぼぼぼーっ!(ゥオオオオオーッ!)』』←応援のつもり
迎撃しようと身構えたノアの前にズイッとグリードが躍り出る。
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(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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