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隠暮篇(かくれぐらしへん)
Cの正体
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「おはよう」
「ん...おひるまえ?」
むにゃむにゃと起きあがる木葉はすごく可愛らしくてつい笑ってしまう。
ただ、私にはどうしても謝りたいことがあった。
「ごめんなさい、一口とはいえ貴重なクレールを...」
たかが一口、されど一口。
木葉にとっては生命線維持に欠かせないものなのに、飲まなくても生きていける私がもらってしまった。
彼は少し驚いたような表情をした後、何故か楽しそうに笑う。
「いいんだ、あれは僕のことを知ろうとしてくれたんだから。それに...まさか間接キスになるなんて思ってなかったしね」
「かっ...お願い、指摘しないで」
折角考えないようにしていたのに、悪戯な笑顔を向けられて意識してしまう。
昨日は勢いで飲んでしまったけれど、それは間違いなく間接キスで...。
(別の話題をふろう)
「それじゃあ今日のお昼御飯片づけようかな」
「ごめんなさい、からかいすぎました。だからそれだけは...」
「嘘。もう用意してあるから一緒に食べよう」
からかっただけだと分かると、木葉は拗ねたような口調でもう...と呟く。
その姿が愛しくて、思わずじっと見てしまっていた。
「いただきます。...この白身魚のフライ、すごく美味しい!」
「気に入ってもらえたならよかった」
少しずつ話しながら食べ進めていると、1羽の烏が飛来した。
背中には小箱のようなものを背負っていて、何だか少し重そうだ。
「ノワール...お届け物ありがとう」
「その子も木葉のお友だちなの?」
「小さい頃からの知り合いなんだ。ノワールは賢いし、いつも色んな場所から荷物や手紙を持ってきてくれるんだよ」
ペットや遣い魔ではなく友だちと呼ぶのが木葉らしくて、微笑ましく感じていた。
ただ、それなら申し訳ないことをしたなとそっと黒い翼を撫でる。
「...この前は驚かせてしまってごめんなさい」
「何か話をしたの?」
「ううん。食べると毒になる可能性がある木の実を食べようとしていたのを強引に止めちゃって...。
ただの鳥とは別の気配がしたから、もしかしたら余計に食べさせちゃ駄目なのかもしれないと思ったんだ。でも、止め方が乱暴すぎた」
そう話し終えた瞬間、烏は私の腕に飛び乗った。
どうしたのだろうと思っていると、何故かきらきら光る石を見せてくれる。
「それ、仲良くなりたい相手にしか見せないものなんだ。
...ノワールは七海のことが好きになったみたい。名前で呼んで、仲良くしてあげて」
「私でよければ。...よろしくね、ノワール」
かあ、と鳴いて答えてくれたノワールの翼を恐る恐る撫でてみる。
艶がいい体に優しい瞳で見つめられ、少しだけ緊張してしまう。
けれど、これから仲良くしていけるといいなと思った。
「ところでノワール。今日の荷物と手紙はどんなものなの?」
ノワールが背負っていた箱を開いた木葉は、なんだか嬉しそうにしていた。
「どうしたの?」
「あのね...」
「ん...おひるまえ?」
むにゃむにゃと起きあがる木葉はすごく可愛らしくてつい笑ってしまう。
ただ、私にはどうしても謝りたいことがあった。
「ごめんなさい、一口とはいえ貴重なクレールを...」
たかが一口、されど一口。
木葉にとっては生命線維持に欠かせないものなのに、飲まなくても生きていける私がもらってしまった。
彼は少し驚いたような表情をした後、何故か楽しそうに笑う。
「いいんだ、あれは僕のことを知ろうとしてくれたんだから。それに...まさか間接キスになるなんて思ってなかったしね」
「かっ...お願い、指摘しないで」
折角考えないようにしていたのに、悪戯な笑顔を向けられて意識してしまう。
昨日は勢いで飲んでしまったけれど、それは間違いなく間接キスで...。
(別の話題をふろう)
「それじゃあ今日のお昼御飯片づけようかな」
「ごめんなさい、からかいすぎました。だからそれだけは...」
「嘘。もう用意してあるから一緒に食べよう」
からかっただけだと分かると、木葉は拗ねたような口調でもう...と呟く。
その姿が愛しくて、思わずじっと見てしまっていた。
「いただきます。...この白身魚のフライ、すごく美味しい!」
「気に入ってもらえたならよかった」
少しずつ話しながら食べ進めていると、1羽の烏が飛来した。
背中には小箱のようなものを背負っていて、何だか少し重そうだ。
「ノワール...お届け物ありがとう」
「その子も木葉のお友だちなの?」
「小さい頃からの知り合いなんだ。ノワールは賢いし、いつも色んな場所から荷物や手紙を持ってきてくれるんだよ」
ペットや遣い魔ではなく友だちと呼ぶのが木葉らしくて、微笑ましく感じていた。
ただ、それなら申し訳ないことをしたなとそっと黒い翼を撫でる。
「...この前は驚かせてしまってごめんなさい」
「何か話をしたの?」
「ううん。食べると毒になる可能性がある木の実を食べようとしていたのを強引に止めちゃって...。
ただの鳥とは別の気配がしたから、もしかしたら余計に食べさせちゃ駄目なのかもしれないと思ったんだ。でも、止め方が乱暴すぎた」
そう話し終えた瞬間、烏は私の腕に飛び乗った。
どうしたのだろうと思っていると、何故かきらきら光る石を見せてくれる。
「それ、仲良くなりたい相手にしか見せないものなんだ。
...ノワールは七海のことが好きになったみたい。名前で呼んで、仲良くしてあげて」
「私でよければ。...よろしくね、ノワール」
かあ、と鳴いて答えてくれたノワールの翼を恐る恐る撫でてみる。
艶がいい体に優しい瞳で見つめられ、少しだけ緊張してしまう。
けれど、これから仲良くしていけるといいなと思った。
「ところでノワール。今日の荷物と手紙はどんなものなの?」
ノワールが背負っていた箱を開いた木葉は、なんだか嬉しそうにしていた。
「どうしたの?」
「あのね...」
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