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Until the day when I get engaged. -Of light, ahead of it...-
第84話
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ー*ー
その夜。
私とカムイは昨日のバーにもう一度行った。
「ジュースを二つもらえますか?」
「かしこまりました」
私は少し気になっていたことを聞いてみることにした。
「カムイ」
「どうしたの?」
「その、昨日はお酒を...」
「ごめん。説明してなかったね。ついうっかりお酒を飲んじゃったけど...この地域では違法じゃないんだ」
「そうなんですか?」
「うん」
カムイは嘘をつかない。
違法ではない場所もあると言っていたことを思い出した。
(こんなに近くにあるなんて思っていませんでした...)
「メル」
「なんでしょうか?」
「さっきからぼーっとしてるみたいだけど...大丈夫?」
「はい、今は大丈夫です!」
「それならいいんだけど...」
カムイが少し笑いながら言葉を続ける。
「昨日はきょろきょろ色々と見ていたから、今日は静かだなって」
「そんなにきょろきょろしていましたか...?」
「うん、してた」
カムイはくっと笑いを堪えていた。
私はなんだか恥ずかしくなって、カムイがいる方と反対側を向いた。
「ごめん、言い過ぎた?」
「いえ、そうではなくて...」
見間違えるはずがない。
「カムイ、昨日の方があそこに立っています」
ー**ー
「...もうお仕事の時間か」
俺は席をたつ。
昨夜のようにエリックがいるわけではない。
つまり、ずっとメルを一人で守りつづけなければならないということだ。
(メルが何かされないように、気をつけなきゃ)
「昨日はどうも」
「ああ、あんたか。こちらこそ助かったよ」
「ところで...もう少し情報をくれない?」
「ん?ああ、『悪魔の再来』についてか?」
「うん」
この手の相手はやりづらい。
正攻法が通用するかどうか、分からない。
ふと視線をおとすと、男の飲み物があった。
(心理戦でいくしかないのか)
「そういえば...」
「は?」
俺はその男の体つきを見て思いついた。
「健康そうな体してるよね!もしかして、秘訣とかあるの?」
「馬鹿にしてんのか」
「そうじゃないよ、ただ本当に思っただけ」
「わ、私もそう思います!秘密の健康法とかあるんですか?」
メルが聞いた途端、男の態度が変わった。
「お嬢ちゃんまでいうなら、そうかもな!俺がしてるのは...」
長々と二十分も聞かされることになったが、まあ仕方ない。
「今日はなんか気分がよくなった!礼にいいことを教えてやるよ」
(...薬が効いてきたみたいだな)
「聞きたいなあ」
「『呪いの悪夢』は、ここから少し外れた場所にある廃墟に住みついてるらしい。だが...よく隣街に顔を出してるみたいだ」
俺たちの街に?
(...まずいな)
「ありがとう!」
「あの、カム...」
俺は人差し指をたてた。
俺が『悪魔殺し』だと知られるわけにはいかない。
「行こう」
俺はメルの手を強くひく。
夜道を走る。ひたすら走る。
急がないと、手遅れになる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ようやく隠れ家に辿り着いた。
「カムイ、どうしたんですか?」
「俺の推測なんだけど、」
「...聞かせてください」
俺は深呼吸をしてから告げた。
「俺の推測なんだけど...このままじゃエリックが危ない」
ー*ー
エリックさんが危ない?
「ごめんなさい、どういうことですか?」
「さっきの男の話。なんて言ってたか覚えてる?」
「えっと...廃墟に住みついてる、それから、隣街によく行って...!」
「気づいた?」
私は強く頷いた。
私たちが住む街。
そこには、ナタリーさんやベンさん、エリックさんがいる。
あの人は、結婚式でナタリーさんやベンさんを殺すのに失敗している。
そしてそれを止めたのは、私とカムイ...そして、エリックさんだ。
カムイを直接狙ってくることはない。
周りから攻めてくる。
でも、私は常にカムイの側にいる。
狙う隙がない。
つまり、一人で暮らしているエリックさんが一番危ないということになる。
「エリックさんに連絡した方が...」
「そうだね」
カムイは通信機を使ってエリックさんに連絡している。
「...繋がらない」
「カムイ、」
「繋がらないんだ!どうしよう、また俺のせいで人が、人が殺されてしまう!どうしよう、どうしよう...」
「カムイ!」
「...!ごめん、取り乱した」
「大丈夫です!きっとお風呂とかお仕事とかです」
カムイは目を見開いて、そのあと声をあげて笑いだした。
「カムイ...?」
「お風呂って、お仕事って...」
「もう、笑わないでください」
カムイが私を抱きしめる。
「...ありがとう。だいぶ落ち着いたよ」
「よかったです」
私はもう一つ疑問に思っていたことを聞いてみた。
「カムイ」
「なあに?」
「あの方の飲み物に、何かお薬を入れていませんでしたか?」
「...よく分かったね。あの薬は、恐らく肝臓が弱っているであろうあの人にぴったりな薬なんだ」
ー**ー
まさかメルにバレていたとは思っていなかった。
「あの...それって、治すお薬なんですか?」
ここまでバレてしまっているなら、全てを話そう。
「そうだよ。ただし、副作用が出る場合がある」
「副作用?」
「お薬があまり合っていないときに出る症状のことだよ。因みにあの薬の場合は、興奮すること。俺があの人に健康法を聞いたのは、あの人の気分をよくさせるためなんだ。もしも機嫌がいいときにそういう効果が働いたら?」
「もっと気分がよくなります」
「うん、当たり」
あの男のポケットには薬が入っていた。
なかなか薬が合わない証拠だろうと仮定した。
俺は賭けた。
あの男は副作用が出やすい体質であることに。
副作用が上手く出てくれることに。
...ちゃんと話してくれることに。
「そろそろ寝ようか」
「はい!」
俺はメルを抱きしめたままだったことに今さら気づいた。
...そのまま、メルを横抱きにした。
「エリックからは、折り返し連絡がくるよね」
「はい、そう思います」
俺はそっとメルに口づけをおとした。
できるだけ焦らずにいたい。
(なんとかしてみせる...いや、絶対になんとかする)
その夜。
私とカムイは昨日のバーにもう一度行った。
「ジュースを二つもらえますか?」
「かしこまりました」
私は少し気になっていたことを聞いてみることにした。
「カムイ」
「どうしたの?」
「その、昨日はお酒を...」
「ごめん。説明してなかったね。ついうっかりお酒を飲んじゃったけど...この地域では違法じゃないんだ」
「そうなんですか?」
「うん」
カムイは嘘をつかない。
違法ではない場所もあると言っていたことを思い出した。
(こんなに近くにあるなんて思っていませんでした...)
「メル」
「なんでしょうか?」
「さっきからぼーっとしてるみたいだけど...大丈夫?」
「はい、今は大丈夫です!」
「それならいいんだけど...」
カムイが少し笑いながら言葉を続ける。
「昨日はきょろきょろ色々と見ていたから、今日は静かだなって」
「そんなにきょろきょろしていましたか...?」
「うん、してた」
カムイはくっと笑いを堪えていた。
私はなんだか恥ずかしくなって、カムイがいる方と反対側を向いた。
「ごめん、言い過ぎた?」
「いえ、そうではなくて...」
見間違えるはずがない。
「カムイ、昨日の方があそこに立っています」
ー**ー
「...もうお仕事の時間か」
俺は席をたつ。
昨夜のようにエリックがいるわけではない。
つまり、ずっとメルを一人で守りつづけなければならないということだ。
(メルが何かされないように、気をつけなきゃ)
「昨日はどうも」
「ああ、あんたか。こちらこそ助かったよ」
「ところで...もう少し情報をくれない?」
「ん?ああ、『悪魔の再来』についてか?」
「うん」
この手の相手はやりづらい。
正攻法が通用するかどうか、分からない。
ふと視線をおとすと、男の飲み物があった。
(心理戦でいくしかないのか)
「そういえば...」
「は?」
俺はその男の体つきを見て思いついた。
「健康そうな体してるよね!もしかして、秘訣とかあるの?」
「馬鹿にしてんのか」
「そうじゃないよ、ただ本当に思っただけ」
「わ、私もそう思います!秘密の健康法とかあるんですか?」
メルが聞いた途端、男の態度が変わった。
「お嬢ちゃんまでいうなら、そうかもな!俺がしてるのは...」
長々と二十分も聞かされることになったが、まあ仕方ない。
「今日はなんか気分がよくなった!礼にいいことを教えてやるよ」
(...薬が効いてきたみたいだな)
「聞きたいなあ」
「『呪いの悪夢』は、ここから少し外れた場所にある廃墟に住みついてるらしい。だが...よく隣街に顔を出してるみたいだ」
俺たちの街に?
(...まずいな)
「ありがとう!」
「あの、カム...」
俺は人差し指をたてた。
俺が『悪魔殺し』だと知られるわけにはいかない。
「行こう」
俺はメルの手を強くひく。
夜道を走る。ひたすら走る。
急がないと、手遅れになる。
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ようやく隠れ家に辿り着いた。
「カムイ、どうしたんですか?」
「俺の推測なんだけど、」
「...聞かせてください」
俺は深呼吸をしてから告げた。
「俺の推測なんだけど...このままじゃエリックが危ない」
ー*ー
エリックさんが危ない?
「ごめんなさい、どういうことですか?」
「さっきの男の話。なんて言ってたか覚えてる?」
「えっと...廃墟に住みついてる、それから、隣街によく行って...!」
「気づいた?」
私は強く頷いた。
私たちが住む街。
そこには、ナタリーさんやベンさん、エリックさんがいる。
あの人は、結婚式でナタリーさんやベンさんを殺すのに失敗している。
そしてそれを止めたのは、私とカムイ...そして、エリックさんだ。
カムイを直接狙ってくることはない。
周りから攻めてくる。
でも、私は常にカムイの側にいる。
狙う隙がない。
つまり、一人で暮らしているエリックさんが一番危ないということになる。
「エリックさんに連絡した方が...」
「そうだね」
カムイは通信機を使ってエリックさんに連絡している。
「...繋がらない」
「カムイ、」
「繋がらないんだ!どうしよう、また俺のせいで人が、人が殺されてしまう!どうしよう、どうしよう...」
「カムイ!」
「...!ごめん、取り乱した」
「大丈夫です!きっとお風呂とかお仕事とかです」
カムイは目を見開いて、そのあと声をあげて笑いだした。
「カムイ...?」
「お風呂って、お仕事って...」
「もう、笑わないでください」
カムイが私を抱きしめる。
「...ありがとう。だいぶ落ち着いたよ」
「よかったです」
私はもう一つ疑問に思っていたことを聞いてみた。
「カムイ」
「なあに?」
「あの方の飲み物に、何かお薬を入れていませんでしたか?」
「...よく分かったね。あの薬は、恐らく肝臓が弱っているであろうあの人にぴったりな薬なんだ」
ー**ー
まさかメルにバレていたとは思っていなかった。
「あの...それって、治すお薬なんですか?」
ここまでバレてしまっているなら、全てを話そう。
「そうだよ。ただし、副作用が出る場合がある」
「副作用?」
「お薬があまり合っていないときに出る症状のことだよ。因みにあの薬の場合は、興奮すること。俺があの人に健康法を聞いたのは、あの人の気分をよくさせるためなんだ。もしも機嫌がいいときにそういう効果が働いたら?」
「もっと気分がよくなります」
「うん、当たり」
あの男のポケットには薬が入っていた。
なかなか薬が合わない証拠だろうと仮定した。
俺は賭けた。
あの男は副作用が出やすい体質であることに。
副作用が上手く出てくれることに。
...ちゃんと話してくれることに。
「そろそろ寝ようか」
「はい!」
俺はメルを抱きしめたままだったことに今さら気づいた。
...そのまま、メルを横抱きにした。
「エリックからは、折り返し連絡がくるよね」
「はい、そう思います」
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