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Until the day when I get married.-New dark appearance-
第91話
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ー*ー
「メル、おはよう」
「おはようございます」
私はカムイの『奥さん』になった。
でも、何かが変わったわけでもなく、エリックさんが診療所に入院していること以外は事件前と同じ生活をしていた。
「今日も平和ですね」
「そうだね」
カムイが少しだけ緊張しているように見える。
気のせいだろうか。
「カムイ」
「あのね、メル」
「なんでしょうか?」
「これを書いてほしいんだ」
それは、一枚の用紙。
「『婚姻届』...って、何をするものなんですか?」
「夫婦になったことを、証明するものだよ」
「...!」
「役場に出したら、法律的にも夫婦。いきなり挙式しようなんて言わないから、提出だけしにいかない?」
「...はい!」
私は近くにあったペンで名前を書いた。
「これでいいでしょうか?」
「うん」
カムイはくすくすと笑って書類をしまった。
「さて、ご飯にしようか」
「はい!...あ、その前にエリックさんにご飯を持っていかないとです」
「そうだったね」
ー**ー
危ない、浮かれすぎて忘れてしまうところだった。
...それにしても、メルの文字は可愛らしい。
それこそ、手元に残しておきたいほどに。
「ごめん、エリック。遅くなっちゃって...」
「別に気にしなくていい。いつもすまないな」
「俺がもっと強ければ、エリックが怪我をすることはなかった。俺の責任だよ」
俺がもっとしっかりしていれば、エリックを巻きこまずに済んだのに。
「だから、おまえがそんな顔をしなくていい。俺が首をつっこんだんだ。おまえ一人で背負わなくていい」
「エリック...」
本当にありがたい言葉だと思う。
俺がこうしていられるのは、エリックのおかげでもあるのだ。
「きゃあ!」
「先程のは...」
「メルの声だ」
「俺も行く」
俺は車椅子というものにエリックを乗せる。
「押すよ」
ー*ー
私はカムイの分も盛りつけ終え、座って待っていた。
すると突然、ドアが勢いよく壊れた。
「きゃあ!」
「メル!」
「大丈夫か?」
「カムイ、エリックさん...」
私は木片で足を切ってしまったようだ。
「...っ」
「それにしても...」
「すごい煙だな」
煙の中から現れたのは、
「ごめんなさい!まさかドアがふきとぶなんて...」
ナタリーさんだった。
「馬鹿力は健在のようだね、ナタリー」
「あははは...」
「メル、怪我してるね。ドアはあとで直すから、ナタリーは座ってて。エリックはナタリーが暴れないか見てて」
「あたしは暴れたりしないわよ!」
私は少しだけ驚いて反応してしまった。
「ナタリー、俺が悪かったからちょっとだけ静かにしてて。行こうメル」
「はい...」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
またカムイに迷惑をかけてしまった。
「ごめんなさい、やっぱり叫ばれるのは苦手で...」
「それはメルのせいじゃないから、謝らなくていいよ 」
「でも、」
「メルは笑っていた方が似合うよ。よし、手当て終わり!」
いつもこうして守ってくれる。
「ありがとうございます、カムイ」
「うん、その方がいい」
そう言ってカムイが頭をぽんと撫でてくれた。
部屋から出ると、ナタリーさんが落ちこんでいた。
(何かあったのでしょうか...?)
ー**ー
俺は見た瞬間に察した。
(エリックが怒ったんだな...)
「ナタリー」
「...」
「ドアは直せばいいから気にしないで。何か飲む?」
「...要らないわ」
突然、メルが頭をさげた。
「ごめんなさい」
「どうしてメルが謝ってるのよ。あたしが悪かったのに」
「でも、」
「謝らなくちゃいけないのはあたしの方よ。急に驚かせてごめんね」
「ナタリーさん...」
エリックは何を話したのだろうか。
ナタリーは何をどう感じとったのだろうか。
俺には想像がつかなかった。
「気にしないでください」
メルはにこにこと笑っていた。
ー*ー
「あたしの体質、昔からなの。力加減をしているつもりなんだけど、いつもできていないの...」
「そうでしたか...」
力を、制御する。
それがどれだけ難しいことで、隠す必要があるのか分かる。
「えっと、深呼吸です」
「深呼吸?」
「はい!深呼吸と一緒に、力を弱めたいと願ってください。もしかするとそれで効果があるかもしれません。今度やってみてください」
「分かったわ。また今度、用事を済ませにくるわね」
ナタリーさんは帰ってしまった。
ベンさんがいるから、きっと大丈夫だろう。
私はカムイとエリックさんの方を向いて、話しかけた。
「あの、何かお手伝いできることは...」
「今は座ってて?ああ、エリックのご飯をこっちに持ってきてもらってもいいかな?メルがよければだけど...」
「折角ですから、三人でご飯を食べるのも楽しそうですね!」
「ありがとう」
早足で診療所へ向かう。
私の能力だって、抑えることができたのだ。
ナタリーさんにだって、きっとできる。
私はこれから三人で食べるご飯が、とても楽しみになっていた。
「メル、おはよう」
「おはようございます」
私はカムイの『奥さん』になった。
でも、何かが変わったわけでもなく、エリックさんが診療所に入院していること以外は事件前と同じ生活をしていた。
「今日も平和ですね」
「そうだね」
カムイが少しだけ緊張しているように見える。
気のせいだろうか。
「カムイ」
「あのね、メル」
「なんでしょうか?」
「これを書いてほしいんだ」
それは、一枚の用紙。
「『婚姻届』...って、何をするものなんですか?」
「夫婦になったことを、証明するものだよ」
「...!」
「役場に出したら、法律的にも夫婦。いきなり挙式しようなんて言わないから、提出だけしにいかない?」
「...はい!」
私は近くにあったペンで名前を書いた。
「これでいいでしょうか?」
「うん」
カムイはくすくすと笑って書類をしまった。
「さて、ご飯にしようか」
「はい!...あ、その前にエリックさんにご飯を持っていかないとです」
「そうだったね」
ー**ー
危ない、浮かれすぎて忘れてしまうところだった。
...それにしても、メルの文字は可愛らしい。
それこそ、手元に残しておきたいほどに。
「ごめん、エリック。遅くなっちゃって...」
「別に気にしなくていい。いつもすまないな」
「俺がもっと強ければ、エリックが怪我をすることはなかった。俺の責任だよ」
俺がもっとしっかりしていれば、エリックを巻きこまずに済んだのに。
「だから、おまえがそんな顔をしなくていい。俺が首をつっこんだんだ。おまえ一人で背負わなくていい」
「エリック...」
本当にありがたい言葉だと思う。
俺がこうしていられるのは、エリックのおかげでもあるのだ。
「きゃあ!」
「先程のは...」
「メルの声だ」
「俺も行く」
俺は車椅子というものにエリックを乗せる。
「押すよ」
ー*ー
私はカムイの分も盛りつけ終え、座って待っていた。
すると突然、ドアが勢いよく壊れた。
「きゃあ!」
「メル!」
「大丈夫か?」
「カムイ、エリックさん...」
私は木片で足を切ってしまったようだ。
「...っ」
「それにしても...」
「すごい煙だな」
煙の中から現れたのは、
「ごめんなさい!まさかドアがふきとぶなんて...」
ナタリーさんだった。
「馬鹿力は健在のようだね、ナタリー」
「あははは...」
「メル、怪我してるね。ドアはあとで直すから、ナタリーは座ってて。エリックはナタリーが暴れないか見てて」
「あたしは暴れたりしないわよ!」
私は少しだけ驚いて反応してしまった。
「ナタリー、俺が悪かったからちょっとだけ静かにしてて。行こうメル」
「はい...」
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またカムイに迷惑をかけてしまった。
「ごめんなさい、やっぱり叫ばれるのは苦手で...」
「それはメルのせいじゃないから、謝らなくていいよ 」
「でも、」
「メルは笑っていた方が似合うよ。よし、手当て終わり!」
いつもこうして守ってくれる。
「ありがとうございます、カムイ」
「うん、その方がいい」
そう言ってカムイが頭をぽんと撫でてくれた。
部屋から出ると、ナタリーさんが落ちこんでいた。
(何かあったのでしょうか...?)
ー**ー
俺は見た瞬間に察した。
(エリックが怒ったんだな...)
「ナタリー」
「...」
「ドアは直せばいいから気にしないで。何か飲む?」
「...要らないわ」
突然、メルが頭をさげた。
「ごめんなさい」
「どうしてメルが謝ってるのよ。あたしが悪かったのに」
「でも、」
「謝らなくちゃいけないのはあたしの方よ。急に驚かせてごめんね」
「ナタリーさん...」
エリックは何を話したのだろうか。
ナタリーは何をどう感じとったのだろうか。
俺には想像がつかなかった。
「気にしないでください」
メルはにこにこと笑っていた。
ー*ー
「あたしの体質、昔からなの。力加減をしているつもりなんだけど、いつもできていないの...」
「そうでしたか...」
力を、制御する。
それがどれだけ難しいことで、隠す必要があるのか分かる。
「えっと、深呼吸です」
「深呼吸?」
「はい!深呼吸と一緒に、力を弱めたいと願ってください。もしかするとそれで効果があるかもしれません。今度やってみてください」
「分かったわ。また今度、用事を済ませにくるわね」
ナタリーさんは帰ってしまった。
ベンさんがいるから、きっと大丈夫だろう。
私はカムイとエリックさんの方を向いて、話しかけた。
「あの、何かお手伝いできることは...」
「今は座ってて?ああ、エリックのご飯をこっちに持ってきてもらってもいいかな?メルがよければだけど...」
「折角ですから、三人でご飯を食べるのも楽しそうですね!」
「ありがとう」
早足で診療所へ向かう。
私の能力だって、抑えることができたのだ。
ナタリーさんにだって、きっとできる。
私はこれから三人で食べるご飯が、とても楽しみになっていた。
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